練火デース(ヤル気0)
急接近したランサーが右手に持つ布で巻かれた短槍をアーク目掛けて穿つ。
ギィンッ‼
アークはソレをコートの裏に隠してある一本の剣で受け流した。
ランサーは即座に防がれた短槍とは違う、左手の短槍で足元を払う!!
ブンッ‼
ソレをジャンプで避けると同時に、アークもコート裏から魔弓ボウガンを取り出し、額を狙い射つ!
「ハアァッ!!」
ブンッバキィッ!!
その矢は額に届く前に右の短槍に壊された。
二人は距離を取る。
「……本当に狂戦士か?貴様は」
槍を構えつつ、ランサーが問い掛ける。
「あぁ、正真正銘のバーサーカークラスのサーヴァントだが?」
アークも剣を構えつつ。魔弓ボウガンに魔力を込め矢を補充する。
『ランサー、騙されるな。ソイツがバーサーカーなら、会話はおろか…そんな器用に魔力使用は出来ん』
何処からか、木霊のような…そんな声がコンテナ中に響いた。
「やはり、偽クラスなのか…?」
「いや、だからバーサーカーだって言ってるだろう………がッ!!」
納得したように言うランサーにアークは呟く。と同時に矢を放つ。
ランサーはソレを弾きながら接近する。
「二度も食らわん!」
「それはこっちの台詞だ!!」
ギンッ!ガンッ!ギギギンッ!!ヒュッ‼ギンッ!
剣と短槍は何合も打ち合い、すこしでも隙を見せれば、ほぼゼロ距離で矢が、短槍が穿ち飛び交う。
「その器量!狂戦士のクラスなら力押しが主だが、貴様は違う!!」
「悪かったーーーなッ!!」
ドンッ‼ガッ‼
アークの蹴りを槍で防ぎつつ、ズザザザッと足を滑らしながら槍を構えるランサー。
「本当のクラスを言え!バーサーカー!!」
「だから!バーサーカーで正解だよ!?」
どう言ったら納得するか悩んでいたら、再び声が木霊する。
『ランサー。いつまでバーサーカー相手にいつまでモタモタしているのだ。宝具の使用を許可する……早く仕留めろ』
ランサーは一瞬とてつもなく悔しそうな顔をしたが、直ぐ様頷くと
「御意」
持っていた二つの短槍の布が地面へと落ちていった。そして、姿を現したのは鮮やかな赤の短槍と黄の短槍であった。
それと同時に禍々しいまでの魔力が二つの短槍から微かに漏れ出でる。
「……魔槍か…」
アークはそう呟くと、警戒を強めた。
ザッ
と同時に二人が足音がした場所を見ると
「なるほどね。もう戦いは始まってたみたいよセイバー」
「そうですね。アイリスフィール」
そこに現れたのはセイバーと言われたスーツ姿の男装のサーヴァントとアイリスフィールと呼ばれた白色の耐寒着を着た髪の長い女性マスターであった。
「ほぅ。今宵は俺の誘いを受けてくれる武人が二人もいるとはな」
ランサーがセイバー達を見ながら言うとアイリスフィールが強い笑みで言う。
「あら、無粋な英霊なのね?生憎ですけど魅了の魔術は効かなくてよ?」
「それはすまないな。これは生まれ持った物なのだ」
そんな発言を嫌そうな顔をせずに軽く笑って返すランサー。
ヒュッ‼ギィンッ‼
いきなりの矢を弾きながら此方を向く。
「おいおい、ランサー。余所見はいけねぇぞ?」
「不意打ちとは…貴様は武人では無いのか」
「おっ。やっと狂戦士だって信じてくれたか?」
再びお互いが間合いを取り始めると、
『ふむ……セイバーか……。ランサー、バーサーカーと一時的と手を組み、セイバーを倒せ』
「はっ!?何故そんな真似を!!」
「俺は嫌だね!せっかくの楽しい調理を奪ってんじゃねぇよ!!」
『どうだろうか?バーサーカーのマスターよ』
アークの言葉を無視して、雁夜に問い掛ける。
(確かに、セイバーは最優のクラス。アークがどれだけの力を持っているか判明してない段階では手を組むのは必定か…)
「……解った。一時的に手を組もう」
「ッ!!?」
マジかコイツと言いそうな顔で雁夜を睨むアーク。
「バーサーカー、ここは諦めて手を組もう。相手は最優のサーヴァントクラス・セイバーだ。いくらお前でもーーー」
「だからといって、人の楽しみをなぁ……ッ!」
ズズズズズズッ
アークの足元から伸びる闇が雁夜を飲み込もうとする。
「ーーーーー手を組むなら、ここに来る最中にお前が行きたいって言ってたファーストフード店に行こう」
「ーーーーーさて、相手はセイバーだな?直ぐに終わらしてやる」
スッと闇が消失すると、アークはランサーの横に立ち臨戦態勢を整える。
「お前は……」
ランサーが何か言いたげな表情をするが、直ぐ様セイバーへと二つの短槍構える。
「2対1でやるんだ。代償として俺の真名を名乗ろう。ーーーーー
獰猛な笑みで告げるアークにセイバー陣営は大きな動揺を見せた。
「なっ!?聖杯戦争での一番知られたくない情報をあっさり言った!?」
「ですがアイリスフィール。『アーク・ラッド』『勇者パーティー』等聞いたことがありません」
「なるほど、嘘の可能性が高いわね」
アイリスフィールがアークのマスターである雁夜を見ると、彼は呆然として冷や汗を浮かべている。
(けど…バーサーカーのマスターの表情を見る限り、あながち嘘って訳でも無いみたい)
アイリスフィールがそう思っていると、目の前のランサーとバーサーカーが足に力を込め
「ーーーーーそれじゃあ」
「ーーーーー押して参る!!」
同時にセイバーに突撃した!!
何であの名乗りなんだと言われても。それは別の話でやりますので許してください何でもしますから~
PS
ライヴ会場って暑すぎじゃない?