暴食の魔王   作:練火

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ヤフー!

正月元旦投稿は出来ないと思うから早く言うよ

明けましておめでとう!!!

練火デース


逆鱗

アーク、ランサーとセイバーはイスカンダル(もしかしてライダー?)と名乗る英霊を見ながら、呆然としていた。

イスカンダル(多分ライダー)は腰元でポカポカと叩いているマスターらしき青年に。

 

「何真名を口走ってんですかァァァッ!!!?ライダー!!?」

 

「えぇぃ。余のマスターなら少しはしゃんとせんか坊主」

 

「あがっ!?」

 

ベシィッと重い音と共にデコピン一発でダウンしたイスカンダル(決定ライダー)のマスター。

 

((((…………うわぁ))))

 

ここにいる全員がそう思ったに違いない。

 

「あ~……で?なんだ?ライダーは戦闘を中止させていったい何がしたいんだ?」

 

アークがそう訊くと、ライダーはそうであったとばかりに口を開き。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お主等、余の配下にならぬか?」

 

 

ピシリッ

 

 

「「「……はい?」」」

 

 

ーーーーーここ一帯の空気にヒビが入ったかのような音が聞こえた。

少しどころか息をするのも辛いと錯覚するほどのドロドロとした重苦しい静寂の中、アークが剣を納め。口を開いた。

 

「……なぁ、マスター。俺の聞き違いか?いま、アレは何て言ったかなぁ?」

 

苦笑いで訊かれた雁夜は何も言えない。いや、言った瞬間……確実に喰われる(殺される)

そう思えるほどの激烈な怒気を放つ三人の英霊にこの場にいるマスター達は生唾を飲み込み、この場所から今すぐに逃げたしたい気持ちを抑えた。

それもそうだろう。セイバー陣営は知らないが、此方は後ちょっとで仕留めるチャンスだったのだ。しかも、止めた理由が尚更酷い。

 

「なに、条件は応相談で約束するぞ?どうだ?」

 

ライダーはそれに気付かず笑顔で話し続けている。

 

「「「断るッ!!」」」

 

三人は己の武器をライダーに向け吼えた。ライダーはむうっと唸りつつ

 

「…………厚待遇でも駄目か?」

 

「くどいぞライダー」

 

「これだから王様って奴は……!」

 

「俺の忠義を甘く見るな」

 

セイバー、アーク、ランサーの順でしょんぼりしているライダーに告げる。

 

「ってライダー。真名を言った理由はもしかしてこれだったのか?」

 

「そうだったのだがなぁ、いやぁ。失敗したわい。ガッハッハッハッハッハッ!!!」

 

「笑い事じゃ無いだろうが!?」

 

「いやぁ、物は試しと言うであろう?」

 

豪快に笑うライダーに怒るマスター。するとアークも含み笑いをしながら、

 

「そうかそうか。なら、用事も済んだんだよな?」

 

 

ピシリッ

 

 

「おう。もしや、考え直してくれるのか?」

 

 

ピシリピシリッ

 

 

アークの近くにいたランサーが大きく距離を取る。

 

「寝言は寝て言え」

 

 

ピシリッピシリピシリッ

 

 

「さ…寒い。バーサーカー。いったい何してるんだ?」

 

白い吐息が雁夜、アイリスフィール、ライダーのマスターから漏れ出る。

 

「それとも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリピシリビキビキビキビキビキビキッ!!

 

 

 

 

「ーーーーー俺が眠らせてやろうか?」

 

アークの背後縦横20メートル範囲で矢の形をした氷柱がライダーに向け、空中で待機している。

 

「ほう。バーサーカーでそれほどの魔術を使うか…」

 

「消え去れ……《氷神の()》」

 

「ーーーまあ、まだ用事もまだある」

 

その言葉にアークは詠唱を止めた。

 

「お主等は気付かんかったのか?これだけ派手に闘っておれば、他にも見物人がいるであろう?」

 

その言葉に、アイリスフィールが内心焦った。

もしや、切嗣が隠れ狙っているのがバレたのでは無いかと。だが次のライダーの発言で

 

「情けない、情けないのぅ!!この聖杯に導かれた英霊豪傑どもよ。誇るべき真名…後世に語られた真名を持ち合わせておきながら、覗き見しか出来んのか?腰抜けだわなぁ。英霊が聞いて呆れるわ。んん!!?」

 

ホッと一息する。

ライダーは挑発的に周囲の闇を見ながら、堂々と叫ぶ。

 

「聖杯に招かれし英霊は、今ッ!!!ここに集うがいい。それでもなお!…顔を見せぬ臆病者はこの征服王イスカンダルの侮蔑を免れぬものと知れ!」

 

その叫びはコンテナ中に響き渡り、地面が微かだが震えている。

ライダーの山彦のような余響がちょうど消え去る中、

街灯ポールの上から一体の英霊が出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

(おれ)を差し置いて、王を名乗る不敬者が一夜のうちに二匹」

 

黄金の鎧を纏う英霊はそう言いながらセイバー、ライダー。そしてアーク(・・・)を見ながら

 

「ーーーーいや、三匹居るとはな。しかもそこの雑種に至っては反英霊ではないか。差し詰め魔王(・・)と言ったところか?」

 

その発言にアークは内心聞きたくも無い名に苛立ちが募った。離れた所にいる雁夜は何でと言う顔で黄金の英霊を眺めている。

 

「ほう、なんだバーサーカーよ。主も王であったのか」

 

「魔王……」

 

ライダーとセイバーが此方に視線を向け、そう呟く。

 

「だが、真の英雄たる王は天上天下この我しか居らぬ。後は有象無象の雑種にすぎん」

 

「そこまで言うなら名乗れよ金ぴか。まあ、名乗ってもお前の名は一切知らねぇがな」

 

アークが背後の氷の矢が一斉に黄金の英霊に向けられる。

 

「……我を知らぬと言うか?」

 

感情の無い声がアークに問いかける。アークもニッコリ笑顔で返答する。

 

「あぁ。全く。絶対知らないと豪語出来るね」

 

「貴様………万死で償え」

 

黄金の英霊の背後から虚空と共に剣や槍等、その数十数の武器が黄金の英霊の言葉と同時に射出された。

 

「こっちもよ。聞きたくねぇ名を聞いて機嫌が悪ぃんだ。ーーーさっさと失せろ《氷神の嘆き(シディスピア)》!!!」

 

アークも三十ある氷の矢が黄金の英霊に向け一斉に発射される。

剣と槍の投擲は氷の矢とぶつかり合い、お互いの近くに落ちてこない。

 

(これ以上はマスターの魔力を使う必要があるか……)

 

アークは苦虫を噛み潰したような顔つきに成りながら、氷の矢を止めた。

瞬間、アークに剣と槍の爆撃が襲い掛かる。

 

ドドドドドドドドドッ!!!!

 

「アークッ!!!!」

 

雁夜が爆煙の中、自分の英霊(サーヴァント)の名を叫んだ。

 

「王と言ってもやはり有象無象か……ツマラヌ」

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーだったら、そのまま脱落(リタイア)しとけ」

 

アークが黄金の英霊の背後で銀の大槌を降り下ろした。

 

 

「ッ!!」

 

ズドォンッ!!!

 

黄金の英霊は直ぐ様前方に回避し、立っていた街灯ポールを粉砕した大槌の一撃を避け、地面に降り立った。

 

 

「貴様ァ……天を仰ぎ見るこの我を、同じ大地に立たせるかッ!!」

 

「俺は平等主義者でね、アーチャー?それともキャスターかな?」

 

嘲りを込めた目で笑顔で告げるアーク。

 

「我をあんな陰気な痴れ者と一緒にするな雑種ッ」

 

(という事はアーチャーかコイツ)

 

怒りに滲むアーチャーの双眸がアークを射抜くが当の本人は何処吹く風の如く耳をほじる。

 

「もはや肉片一つ残さぬぞッ!!」

 

アーチャーの背後に輝く宝具がついさっきよりも更に増える。

 

「だったらその前に喰い尽くしてやるよ」

 

ざわりっとアークを纏う空気が変わり、ついさっきよりも重苦しく身の毛よだつ程の殺気が垂れ流れる。

まさに一触即発の空気に二人以外の全員が唾をのむ。

 

 

「ッ!貴様ごときの諫言で、王たる我の怒りを静めろと……?大きく出たな、時臣ッ」

 

アーチャーのマスターの名に雁夜の目が変わる。

アーチャーは忌々しげにアークを一瞥すると、虚空に浮かぶ宝具が一斉に消え去る。

 

「命拾いしたな…平等主義者」

 

「そりゃどうも」

 

アーチャーはそう言うとそのままその場から消えていった。

 

「マスター。俺たちも引くぞ」

 

アークも雁夜の場所まで歩きつつ言うが、雁夜は少しボーッとしたあと、頷いた。

 

「……そうだな」

 

「帰りはあそこのファーストフード店だったよな?な!」

 

「開いてれば良いな……」

 

「よし、急ぐぞマスター」

 

アークが雁夜の肩を叩いたと同時に足元の闇から呑み込まれて消えた。

後に残ったのたサーヴァント達も一人、また一人と消えていった。

 

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