新訳:ペルソナ4~迷いの先に光あれ~   作:四季の夢

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P5Uを作りたいと情報で聞いた私です。けど、格ゲーですべての人が楽しめる訳じゃないんですよね……。

友人A「(# ゚Д゚)技出ないじゃん! なんでだ!?」ガチャガチャ!
私「(;・∀・)ゲーセンの格ゲー初挑戦者が何を言ってる……」

外伝なら、デビルサバイバー2の様なシステムでペルソナシリーズのキャラ達のコラボをやってみたいですね♪


第十三話:認める者

 

 5月17日(火)雲

 

 現在:豆腐屋

 

「ご苦労様、洸夜さん。お昼休みに入って構いませんよ」

 

「分かりました。それでは、先に休憩に入ります」

 

 完二と接触してから翌日が経ち、洸夜は相変わらず豆腐屋でバイトに勤しんでいた。そして現在は昼休みに入り、昼食の為に豆腐屋から外に出るとそこには……。

 

「君は……」

 

「あっ、その……どもっス」

 

 豆腐屋の前で、何故か気まずそうな表情の完二が洸夜を待っていた様に立っていた。

 

▼▼▼

 

 現在:神社

 

「……成る程な。昨日の事で少し気になり、俺と少し話がしたかったって事で良いんだな?」

 

「まあ、大体はそんな感じッスね……」

 

 洸夜と完二は神社の階段で近くで購入した串焼きを食べながら会話をしている。ちなみに、完二が洸夜の元に来たのは昨日の出来事で洸夜に興味を持ち、話をする為に来たとのこと。

 場所もどうやら母親に聞いたらしい。

 確かに、豆腐屋と完二の家は距離が近く、完二の母が自分を知っていても不思議ではなかった。

 そして、自己紹介を終えた二人はそんな感じで会話をしていると、洸夜はある事が気になって、持っている串焼きを噛みちぎりながら完二へと言葉を振る。

 

「……ところで、学校は良いのか? 本来なら、今は学校の時間じゃないのか?」

 

「ああ、学校スか……今は昼休みッスから、時間内にちゃんと戻れば別に良いんスよ。まあ、自分が教室にいると教室の中が葬式見たいに静かッスけど……」

 

 そう言って、軽く笑いながら話す完二。平然を装っているが、その表情には少し寂しさがあった。

 その表情を見た洸夜は少し考え、話を変える為に自分の学生時代について言う事にした。

 

「俺の中学時代の事だが……」

 

「え? 何スか、いきなり……?」

 

 洸夜の話の切り替わりが余りにも急な為、完二は少し動揺している。

 

「良いから、黙って聞いてくれ……」

 

 洸夜は完二の言葉を両断して話を続けた。

 

「……俺の中学時代に、ある友人がいた。その友人は体力とかは無いが、絵や字を書くのが上手で本人も好きでやっていた。そんな彼は、どんな部活に入ったと思う?」

 

「えっ? えっと……絵や字を書くのが好き何だから、美術部や書道部とかじゃないスか?」

 

 洸夜の言葉に、完二は普通の人でも同じ事を言いそうな事を言う。

 絵等を描くのが好きなのだから、美術部等に入部するのが普通だと思うだろう。しかし、洸夜は完二の言葉に首を振る。

 

「いや、そいつも本当は、美術部に入部したかったんだ。だけど、俺とそいつの当時の担任は“男子は絶対に運動部に入れ”って言う古い人間だった」

 

「えっ!? いや、でも、そう言う奴、結構いるッスよね」

 

 一瞬、完二は信じられないと思ったが冷静になればそんな教師ばかりだと思い出して頷いた。

 

「確かに多い。それに体力を付けたり、成長期だからって考えならば良い。だが、あの教師は違う。あいつは女子生徒に色目を使い、男子には敵意を向けるような教師だった。その証拠に奴は女子の遅刻は笑って許したが、男子の遅刻には怒鳴り散らしていたよ」

 

 洸夜の言葉に完二は驚きを隠せないでいた。自分の学校にも、嫌な教師はいるがそこまで酷い教師はいない。

 その為、完二は洸夜の言葉に動揺してしまったのだ。

 

「それで、そいつはどうしたんスか?」

 

「ん? そいつは結局、運動部に入ってな……苦労してたよ。ただでさえ、体力が無いんだから当たり前だ。まあ、高校は別になったから分からないが、最後にそいつは高校では美術をやるって言ってたから絵でも描いてんじゃないか?」

 

「いや、その人の事じゃなくてその教師ッスよ! いくら何でも、そんな奴は最低じゃねぇか!」

 

 少し感情的になる完二に、洸夜は軽く微笑む。やはり、完二は心優しい少年だと分かったからだ。

 ただ周りに構わず、暴力を振るう奴が先程の言葉を聞いてそんな言葉が出て来る訳が無い。

 そして、完二の質問に洸夜は微笑んだまま返答する。

 

「ああ、あの教師ならこの間、ニュースで女子生徒を盗撮して逮捕されたって出てた。驚きはしたが納得も出来たな」

 

「……ヘッ?」

 

 洸夜の言葉に、完二は可笑しな声を上げた。そして、洸夜はその完二の様子に笑い声を上げた。

 

「クックッ……アハハハハハハハ! まあ、そう言う事だよ。」

 

 そう言って、その場からゆっくりと立ち上がる洸夜。そして、洸夜の話を聞いた完二は最初は驚いた表情をしていたが、その表情からは徐々に笑みがこぼれ始め、遂には……。

 

「……ぷっ! ククク……アハハハハハハハッ! 何なんスか、そのオチは! マジであんだ、んなこと……!」

 

 洸夜の雰囲気と、シリアスな感じの会話とは裏腹な話なオチに完二はツボッたらしく、腹を抱えて笑いだす。

 洸夜自身は別に完二を笑わせる為に、この事を言った訳では無いがこの事がニュースに出た時には、洸夜自身もテレビの前で笑っていたりした。

 そして、洸夜は頭を切り替え、今だに腹を抱えて笑っている完二に視線を向けると口を開いた。

 

「まあ結局、俺が言いたいのはだな完二。お前は周りのせいで自分の才能とかを無駄にするなって事だ。そんな情けない大人や周りに負けるな」

 

「……あんた」

 

 洸夜の言葉に、少し俯く完二。その様子を見た洸夜は、きっと何か思う事があるのだろうと思っていたのだが……。

 

「話が長いし、分かりにくいっス……」

 

「……」

 

 気まずそうに言う完二の言葉に、洸夜は申し訳なくなり言葉がでなかった。

 基本的には何でも出来る洸夜なのだが、自分の行動に対してたまに自覚が無いのが弾に傷。

 

「まあ世の中、色々とある……」

 

「イヤイヤ! なに話を変えてんスか!? その……ハッキリ言った方が早い気が……」

 

「いや……少しは考えた方がお前の為でもある……」

 

そんな言い争いを初めて数分後……。

 

「……お前が時間を確認しないからこうなるんだ」

 

「えぇッ! オレのせいっスか!?」

 

 現在、洸夜は完二をバイクの後ろに乗せて学校まで送っている。主な原因は、二人の話が長くなってしまったのが原因だ。

 その結果、今回は少なくとも自分にも非が有ると感じた為、洸夜は完二を送っている最中だ。

 その途中の事だ。洸夜が赤信号で止まると、ヘルメット越しから完二が話掛けて来た。

 

「あの……洸夜さん」

 

「……どうした? 黙って無いと舌噛むぞ」

 

「……何で、オレ何かに此処までしてくれんスか?」

 

「……どう意味だ?」

 

 洸夜は完二の言葉の意味が分からず、完二に聞き返す。

 

「いや、だってオレはなんつうか、こんなんスから。……それに昨日の会ったばかりなのに、普通はここまでしねえっスよ……」

 

「……」

 

 完二の言葉を洸夜は黙って聞き、そして信号が青になると再び走り出し、その最中にゆっくりと語り始めた。

 

「……なんていうか、お前みたいに不器用な生き方をしている奴がほっとけないんだ」

 

「不器用……っスか?」

 

 洸夜の言葉に良く分かって無い様な声で返事を返して来た。顔は見えないが、恐らくは意味が分からず困惑した様な顔なのだろう。

 

「フッ……まあ、そんなに深く考えるな。所詮はただのお節介と偽善だ。……ほら着いたぞ」

 

「えっ? あっ……本当だ」

 

 学校に着いた為、洸夜は話を簡単に終わらせると完二を降ろす。

 そして、降ろした完二からヘルメットを受け取り、完二は洸夜に頭を下げた。

 

「今日は、ありがとうございました……」

 

「礼は良い。早く行きな、煩い先生がいるんじゃないのか?」

 

「ああ、確かにいるっスね………オレの担任じゃないっスけど、確か二年の担任の“モロキン”って奴が……って時間がヤベッ! それじゃあオレ、もう行きます!」

 

「頑張れよ! ……って行ったか。何と無くだが、明彦に似ている所があったな……って、俺もバイトの時間か」

 

 そう言って完二を送り届けた洸夜は、自分のバイトの昼休みが終わりそうな事に気付き、急いでバイクを走らせた。

 この時、洸夜はこっそりと完二のポケットに鈴を入れといたが、完二が気づくのはまだ先だったりする。

 

 

▼▼▼

 

……しかし、その日の夜にマヨナカテレビに映った人物を見て、洸夜は驚愕した。

 

『皆様、こんばんは。僕は巽完二どえすッ!!』

 

「まさか……こうなるとは……! これで四度目か……!」

 

 犯行が繰り返された事で、洸夜は犯人への怒りを表にしたが、マヨナカテレビに映っている“フンドシ”一着しか着ていない完二の姿に絶句してしまったのであった……。

 

END

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