ボバ・フェット(偽)はウィッチとともに空を飛ぶ 作:KeI77777
Qヤバイヤバイやっぱり凄く面白い!!!!
楽しみの一つになってしまった!!
A嬉しいですねぇ。ひとの心を文章でうごかせるっていうのは感謝の極みです。
Qお、入籍済みメンバーのその後がちょっと進みましたねw
さて、ボバは伯爵との関係がバレるのか!?wwww
個人的には入籍メンバーが増える前に一発バレてもらいたいところ(ゲス顔)
Aばれたら、やばい(真顔)
誰にばらすか慎重に決めよう(提案)
Qどうも初めましてxxxxです
この小説を読んで一言・・・真ストライクウィッチーズ!!ボバ・フェット最後の日!!と思い浮かんだ自分は悪くない(遠回しに言うととても面白い)
ボバさん・・・女難の相どころか女難の刻印をつけられているじゃないかと思うくらい不憫だな・・・とりあえず上質の味噌送っとくか・・・
ただこれだけは言っておきます・・・彼女達全員と結婚してもいいが泣かせたらデススターの主砲に撃たれるくらいの覚悟はしてもらいます(ニッコリ笑顔で
A確かデススターの主砲って星を破壊できる威力だったような・・・・。
女難の相に関しては、神様がおもしろがっていますから(憐憫)
彼は日本食大好きなので味噌も喜びます(無駄知識)
Qどうも、どうも、xxxxxと申します。
偶然、この作品を見つけ、まず最初に「ボバ・フェットって誰だ?」となって、ググって「こいつか」となったうえでじっくりと読ませてもらったのですが、とりあえず一言……。
甘いなああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!
たとえるなら、インド発の世界一甘いお菓子と称される「グラブジャムン」を1缶まるまる飲み込んだぐらいの甘さですかねぇ!?とりあえず、「ココが砂糖工場」とだけ付け加えさせてもらいますね。
んでもって、シャーリー回ですが、読んでいて”塩焼きにしたら絶品の日本人の秋の風物詩ともいえる魚”の名前した超大物TV司会者のごとく「ファアアアアアアアアアアッ!!」と叫びっぱなしてでしたねぇ……。自分もシャーリー好きなものですから……(※Xファイターに空爆要請しつつ)っていうか、ここまで様々な要素を上手くまとめたストパンSSも無いと思いますよ。
脱線しますけど、過去に自分もストパンSSを書いていたのですが、その主人公が「リベリオン軍のコマンド部隊の小隊長として従軍していたウィザード(※17歳)が、とある高地の防衛線にて部下が全滅し、自身も瀕死の重傷を負い、応援部隊の指揮官として来たミーナに救助され、運び込まれた病院で人体改造手術(※本人の合意なし)を受け、ストライカーを使用した飛行が可能になったウィザード(※これでも簡単にまとめています)」という、まぁ、ぶっ飛びにぶっ飛んだ主人公だったものですから……。まぁ、こんな主人公が”ヒロインであるシャーリーを始めとした501の面々との交流、ネウロイとの戦闘を経て、立ち直っていく”という感じだったのですが、先に述べた様にぶっ飛びにぶっ飛んだ主人公なだけに色々とまとめられず、すっかりボツ作品状態に……まぁ、リメイクもうっすらと考えてはいるんですけどね……。
まぁ、それは置いといて、久々に「これは本当に面白いぞ!!」と人に紹介できる作品に出合えましたので、それを何よりの収穫として今後も楽しみにしていますね!!
それでは、失礼します。
Aもっと甘くしなきゃ(使命感)
やっぱり同じ文章を書いている人からこうして何かコメントもらえると嬉しいですね。
彼の今後?それは、まあ・・・・(目をそらす)。
Q略すと同じSWというスターウォーズとストパンの組み合わせ、しかも主人公がボバになるという渋いチョイスに興味を惹かれ読んでみたら、予想とは違う方向だったけど面白かったです。
元をたどればごく普通の一般人だったはずのボバ(偽)が、ガチ英雄の器ともいうべきウィッチ相手に一夫多妻とか修羅の道すぎる…。
一発ネタっぽかったのが連載化して頻繁に更新されているようなので、とてもありがたいです。
少し気になったのは、視点と時系列が割と頻繁に変わるので、読んでてちょっと混乱してしまうところです。
流れとしては、
1期開始前にボバさんともっさん出会う
↓
1期に相当する戦いでボバさんが501と一緒に戦い、宮藤と結ばれ他ウィッチに惚れられる
↓
1期終了から2期の間にブレイブなど各部隊のウィッチと出会ったりイチャついたりする
↓
2期に相当する戦いで501に再度加入、そして伝説へ… ←イマココ
ですかね?
もし気が向いたらザックリでもボバくんの戦歴(意味深)でもまとめてくれると嬉しいです。
それと、修羅場ってる現在を起点としてまだ険悪だったころを回想で語る感じですが、過程の仲良くなっていくところも読んでみたいですね。
『あいつが俺に笑った方がかわいいといったので~』
『好きって言ったくせに。』
『愛しているって囁いたくせに。』
『強くなろうとした俺の心を溶かしたくせに。』
『こんな言葉使いの俺でもかわいいってほめそやしたくせに。』
↑ココ! ナオちゃんのこの辺もっと詳しく!
というわけで今後も更新を楽しみにさせていただきます
A戦歴をちょっとまとめて一話の前に一緒に投稿しておきました。
彼は少なくともこの世界に来て、20年以上は賞金稼ぎやってますから・・・・。
そうなんですよね。この世界だとウィッチは英雄で国民からは軽く崇拝されているレベルの存在ですし。
彼自身は知る人は絶対知っているけども、普通の国民とか一般的な人たちからはあまり知名度がないという状態です。
しかし、非公式で倒したネウロイの数は、実は凄いことに。
政府が確認できてないのも数えると・・・。
軽く過去を漏らすと、彼は一期と二期の戦いを彼女たちと共に戦い抜きます。
一話までにスレーヴⅠでこっそりといろいろな戦闘地域にいっては超火力でネウロイを圧殺しています。
スター・ウォーズは船のただの一般武装で、宇宙に浮いている小惑星とか吹き飛ばせるレベルの科学力ですから彼はそれを惜しみなく使いまくっています。
なぜ501が解散していないのかというと、それが原因でもあります。
中国の実話であった、「何かの生物を減らそうと虐殺したら、逆にどっと増えた。」
がヒントになっています。
まあ、メインはボバくんが女性関係で四苦八苦する路線ですが・・・。
ボバくんがナオちゃんにかけた言葉に関しては、ナオちゃんから「その時のことを誰かに漏らしたら殺す」と念を押されているのでお口をミッフィーにさせていただきます(恐怖)
おいおい明らかになる・・・・といいなぁ。(願望)
あっ、戦歴の方も一緒に投稿しておきました。
KEY(ドM)
「どこだああああああああああ!!ボバあああああああああああ!!」
空で天に向かって吠える直枝。
「どこですかあああああああ!!」
同じく、叫んで俺を探しているひかり。
「どこにいった?!」
「こっちか!!」
「絶対逃がさないんだから!!」
あちこちから聞こえる捜査網の様子。
ああ、彼女たちが俺を捜索している。
その景色を眺めながら、彼女たちがいる場所のど真ん中を通る俺。
そのまま進みつづけ、彼女たちに気づかれることなく門の前までやってきた。
どうしてこうなったのか。
すべては、俺がこの基地に入った時へと巻き戻る。
今から少し前のこと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼女たちの善意という名の追い込みによって密かにピンチになってしまった俺。
周りを取り囲まれながら、とある簡素な部屋へと通される。
ドアをくぐると、倉庫だった。
「ここで座っていてください。着替えを持ってきますから。」
そういって出て行ってしまうジョゼと、ウィンクして一緒に去っていってしまうヴァルト。
キスしてやるから戻ってきてくれ、と目線で訴えかけるも、一晩中いっしょに飲み明かしてくれたら考えてあげる、と返され絶望する。
そして、残される俺と彼女、グンデュラ・ラル。
いや、呼び名としては。
「――――――――久しぶりだな。」
こちらが誰であるのかを確信してそういってくる。
冷や汗が頬を伝って地面へぽたりと垂れ落ちた。
なぜ、ばれた?
ジョゼにはばれていなかったのに。
そう思っていると、俺がイヤリングをしている方の耳をくいくい、と引っ張って示す。
「私がくれてやったイヤリングをつけていれば見間違えるはずもないだろう。」
イヤリング。
確かに、今日は彼女からもらったそれをつけていた。
じりじり、と近寄ってくる彼女。
思わず後ろに下がるが、窓にぶつかってしまう。
「なんだ、その格好は。しかもなんで正体を隠そうとしている。」
いや、実はみんなを口説くために画策中だ、と正直に言ったらどうなるのか。
おそらく、彼女に本気で刺されるのではないだろうか。
想像しただけで体がぶるりと震える。
怖いなんてものじゃない。
「脱げ。速く。」
そういってこちらの服を脱がしてくる彼女。
なぜか怪力を使っているかのように力強い。
ぐいぐいと綱引きのように引っ張ってくる。
「ほら。そのままだと風邪をひいてしまうぞ。」
抵抗するも、上半分を脱がされてしまった。
下半分はさすがに死守したが、彼女の次の一言で固まる。
「――――――――もし、私についてこないのなら、ここでお前に襲われたとみんなに言いふらすぞ。」
自分の耳を疑った。
あの生真面目な彼女がこんなこといってくるなんて。
「なあに、黙ってついてくればシャワーも浴びさせてやるし、着替えも用意してやろう。」
もしかしてヴァルトルートが乗り移ったんじゃないよな、と警戒しつつ、顔を彼女から渡されたタオルで隠しつつ、おとなしくついていく。
そう、確かに彼女は約束を守った。
結果的に俺はシャワーを浴びることができたのだ。
その場所が予想外だっただけで。
・・・・・・・・・・・・
「ねえ、男物の服ってどこだったかしら?」
「これじゃない?」
彼のために服を探している彼女に手渡す。
「あー、これこれ。じゃあ後はタオルを持って行ってあげましょう。」
うーん、美少女が男のために必死に働く姿もいいなぁ。
隠し持っていた酒をぐびり、と飲んで眺める。
彼女と一緒に衣類をもって先ほどの部屋まで戻る。
さてさて、彼の生着替えを見ようかな。
「着替え、持ってきましたよー。」
そういってドアを開けて中に入るが、二人ともいなくなってしまっていた。
「あ?あれ?ここよね。場所。」
自分が間違えたのか部屋のありかを確認する彼女。
・・・・・・・・・・嫌な予感がする。
そう、これは、例えるなら、自分の想い人を誰かに寝取られそうな感じのような。
持っていた酒の入れ物を握り締める。
「ねえ、はくしゃ・・・ひっ!!」
こちらの顔を見たジョゼがかわいい悲鳴を挙げる。
おっと、いけない。こんな顔を彼女の前で見せてしまうとは。
「ね、ねえ?なんでそんなニコニコしながら怒っているの・・・?」
こちらのただならぬ様子に恐る恐る聴いてくる彼女。
んー?まあねぇ。
女って本質は変わらないんだなぁ・・・・。と自身の性質を自覚して確信する。
全く、妬けるよ・・・・。
残った酒を飲んで、ひとりごちる。
今頃二人はどこにいるのやら。
・・・・・・・・・・・・
そんなこんなでやってきたシャワーがある場所。
そう、彼女は約束を果たした。
・・・・・・・・・・ここがウィッチ達が使うシャワールームだということを除けば。
この時間帯はまず誰も来ないので、ゆっくり入っても大丈夫だという。
そういう振りで、何回も痛い目にあってきているので信用ならないが、着替えをもらうためには彼女の要求を呑むしかない。
タオルで腰回りをくくっておき、中へと入る。
浸透滅却しながら頭の中に湧き出る煩悩と戦う。
自分の中の理性と本能が争いを始めた。
何も考えないようにしながら頭を洗う。
ああ、温まる。
色々な意味で冷えた心に灯がともるようだ。
そのまま次にタオルに石鹸をつけて、背中を洗おうとしたとき、後ろから誰かにタオルを取り上げられる。
「私が洗ってやろう。」
心臓が、ほんの一瞬確かに止まった。
後から聞える彼女の声。
駄目だ。
今むいたらまずい。
後ろに絶景があることを予測していても、必死に体を後ろに動かさないように足に力を込めて踏ん張る。
まさか、ここに誘い込んだのは、このために・・・・?
顔から血の気がさーっと引いていく。
俺の背中をごしごしと泡立ったタオルで丁寧に磨いていく彼女。
「ふふふ・・・・。前よりも傷跡が増えているじゃないか・・・・。優しくしてやるからな。」
こちらが痛くないように、本当にやさしくしている彼女。
息遣いが耳元のすぐ近くで聞こえるほど、彼女の距離が近いのを感じる。
しかし、何だか手つきがおぼつかない。
もしかして
「緊張している・・・・?」
その言葉を受けてぴたり、と手の動きを止める彼女。
ああ、やっぱりそうか。
俺だけじゃなかったんだな。
男女が二人っきりでシャワー。
これはやばいというか、まずいというか。
でも、もっと長くこうしていたいという葛藤もあって。
俯きながら、興奮していきり立ちそうな愚息を必死に抑える。
(静まれ!!おととい宮藤に絞られたばかりだろう!!お前ならできる!!)
しかし、止まる気配もなく、どんどんと大きくなっていく。
そして、タオルを持った手で俺の前の方も洗い出そうとする彼女。
「おい、それは・・・。」
後を向いて、止めようと思って、見えてしまった。
プロポーション抜群の彼女の肢体を。
目をそらしてごまかす。
見てしまった。
あのシャーリー以上かもしれない、グラマラスボディーを。
鼻を抑えて、よろめく。
「は、恥ずかしいな・・・・。こういうことは・・・・。」
そんなこちらにお構いなしにどんどんと迫ってくる彼女。
「私は、背中の傷を誰にも見せないようにしていた、でも。」
背中を指でつつ、となぞられる。
「お前がきれいだと、言ってくれたから。」
恥ずかしがりながらも積極性が落ちない。
後から顔を抑えられ、後ろを向かされる。
彼女が俺の頬を両手で抑えて正面から見つめてくる。
「なあ・・・・。私のこと好きか・・・・?」
「好きだ。」
しまった。
即答してしまった。
しかしこの状況で断れる男などいないだろう。
嬉しそうな彼女の顔を見ていると、そう思ってしまう。
「そうか。・・・・あの。」
湯気で隠れた豊満な体をもじもじと揺らしながらこちらを情熱的な視線で見つめてくる。
いつもは豪放的な気質の彼女が、こんな恋に浮かれている表情をするとは。
駄目だ。
もう、我慢が・・・・。
「私のこと、好きにして・・・・。」
その言葉を彼女が口にしようとした瞬間だった。
誰かがシャワールームのドアを思いっきり開けた。
グランデュラと一緒に跳ねて驚く。
闖入者の姿を見る。
いつも通りの不敵な笑みを携えた、最近ますます色っぽくなってきた彼女。
ヴァルトルート。
そして、両腕を組み、ツインテールをゆらゆらと揺らす少女。
ジョゼット。
なぜここが?
「――――!!なぜこの場所が?!」
「あまいよ。これ、持って行っちゃうなんてさ。」
そういって手に持っているのは、俺がさっきまで来ていた黒の上着。
もちろん、たっぷり雨を吸って、グジュグジュに濡れている。
ぽたり、ぽたりと水滴がしたたり落ちている。
そうか、水滴の後をたどって・・・・。
「もうすこしだったのだがな。」
残念だ、と言わんばかりの表情でふーっと息をはいて落ち着く彼女。
さすがに踏んできた場数の違いからか肝の据わり方が半端じゃない。
そんな彼女と、どうみても仲摘むまじく寄り添っているようにしか見えない俺に指をさして憤るジョゼ。
「あなたたち!!こんなところで何をやっているのですか!!破廉恥ですよ!!」
ぐうの音も出ない言葉だった。
これは言い訳できない。
でも、ジョゼ。恥ずかしいのなら、片手で顔を抑えるんじゃなくて、目をつむろう。
手の隙間からチラ見しているのがわかるぞ。
「かわいい女性にたいして優しいと自覚している私も、さすがにちょっと妬けちゃうなぁ。」
怒気を孕んだ声でそう言ってくる彼女。
これは、グンデュラだけではなく、俺のことも言っているのか。
一つだけはっきりしているのは、傍観していたヴァルトルートと、俺だと気が付いていなかったジョゼが、はっきりと敵に回ったということだ。
グンデュラの耳元で囁く。
いつもの冷静な彼女ならともかく、今の裸に近い格好なら聴く言葉を。
真赤になって風呂でのぼせたような顔色になる彼女。
特典の装備を取り出し、いつもの姿になる。
三点バーストのブラスターガンでは間に合わない。
ならば、とホルスターにしまっていたもう一つの銃を抜き出す。
壁に向かって二丁式ブラスターピストルを連射して破壊し、脱出する。
「こらーーーーー!!壊すなーーーーーー!!」
ジョゼのそんな声が聞こえた。
ごめん、あとで絶対弁償するから。
苦労人気性の彼女に要らぬ心労をかけたことを謝り、
そのまま飛び去った。
とはならずに、直枝に捕捉されてしまい、それを撒くために基地内のあちらこちらを行ったり来たりすることになった。
まだ、彼女たち全員と話すには早い。
ここで捕まるわけにはいかない。
ミッション・ほぼ・インポッシブルが始まった。
・・・・・・・・・・・・・
「ふんふんふーん。」
基地内の、整備室。
ボバの知り合いである男性の軍人は今日はいいことがあると思い意気揚々と、点検をしていた。
毎日こうしてウィッチ達が空を飛べるように全力を尽くすのが彼の仕事である。
工具を片手にストライカーユニットをいじろうとしたとき、後ろから口を抑えられる。
「~~~!?」
訳も分からずにもがく男。
そして、彼の耳に聞こえる懐かしい人物の声。
「しーー。俺だ。静かにしてくれ。」
後ろを向くと、マスクにアーマー、そして背中には奇怪な機械を背負って立っている一人の男性がいた。
そんな彼の姿を見て叫ぶ。
「ボバさん!!どうしたんたんですか?!」
「静かにしろって!!ばれる!!」
いつもとは違い、とてもあわてた様子であたりを伺っているボバの姿は、彼にとって珍しいものだった。
目の前の男がここまで取り乱しているところなどそうそう見たこともなかったからである。
とりあえず訳を聴くために尋ねる。
「・・・・何かやらかしたんですか?」
小声でそう聞く男。
それに対して気まずそうな様子で返すボバ。
「・・・ちょっとな。今は説明している時間も惜しい。お前に頼みがある。」
「へ?まあ、俺にできることなら・・・・。」
突然の申し出に口を半開きにしながらも、了承する。
彼が頼まれたこととは・・・・
・・・・・・・・・・
「いたか?」
「いや、ここにもいないわね。」
あのあと、ゆでだこのように真っ赤になって目をまわしているグンデュラを医務室に運んで、シャワールームから逃げ出した彼を追い続ける二人。
目には明確な怒りの感情が浮かんでおり、もし捕まったら彼がただならぬことをされてしまうことが伺えるほどだ。
ツインテールを揺らして、ジョゼが腰に手を当てて、考える。
(あの人だとは思わなかった。なんで気が付かなったのかしら・・・・。あのまま二人っきりになれるチャンスだったのに・・・。)
もし、本屋で気が付いてれば、そのまま書店のなかで軽いデートができたのに。
もし、自分が傘を持っていれば、そのまま二人で雨の中を散歩できたのに。
そんな過去に対するどうしようもない想像が膨らんで行ってしまう。
(ううん。ここでちゃんと捕まえて、話を聴くのが先ね)
「じゃあ、食堂に行くわよ。」
「オーケイ。逃がす気は私もないからねぇ。」
女の執念を燃やしつつ、彼女たちは進む.
・・・・・・・・・・
「それでね!こんなものをくれたの!」
「何回目?それ・・・。」
ある人物からもらったぬいぐるみを自慢する黒髪の少女と、そんな彼女のエンドレスな話を延々と聞かされて、さすがにげんなりしている白髪の女性。
下原定子と、ニッカ・エディ・カタヤイネン、通称二パ。
二人は食堂を目指して歩いていた。
小腹がすいたので、何かつまめるものはないと思ってのことだ。
「私がかわいいモノ好きだからこういうのを送ってくれるの・・・。」
彼女はうっとりとした様子でそういう。
しかし、実はそうではないことを隣で彼女の話を聴いていた二パは知っていた。
下原定子は抱き着き魔である。
可愛いモノには目がなく、すぐに抱き着こうとする。
そのため、幼い容姿のジョゼはいつも彼女の犠牲となっている。
それを不憫に思った彼が、こうしてかわいくて、抱き着ける他の物を見繕っては彼女に贈っている。
いつもはおとなしめな性格の彼女が、ここまではしゃいでいるのもそうした理由からであった。
真実であっても本当の理由は言うべきではないな、と判断した二パは口を閉ざす。
きっと、自分が逆の立場だったらそう思える方が嬉しいに決まっているから。
前に彼からもらった、サファイアが埋められている腕輪をちらりと見る。
こうしてつけているだけで、あの時の情景が目に浮かぶようだ。
この一瞬が彼女にはたまらなく幸せだった。
そんな顔をしていた彼女に、いつもの不幸が降りかかる。
突然、天井から小さな破片が落っこちて、彼女の頭を直撃した。
当たったところを思わず抑える彼女。
「い、いたい・・・・。」
「だ、大丈夫?」
心配そうに二パに近寄って頭をこしこしと撫でる下原。
いくらついていないとはいえ、こんなことまで起きるとは。
「あー、頭にちょっと傷ができちゃったかも。治癒魔法もいいけど、念のために医務室行こうか。」
「・・・・・そうする。」
あの人とのひと時を思い出しているときくらい、不幸が降りかかるのを待ってくれたっていいのではないか。
二パは、神様を少しだけ恨んだ。
医務室へと、来た道を戻る彼女たち。
ここで、彼女に天井の破片が落下してきたのが本当に不幸だったのか、幸いだったのか。
彼女はきがつかないまま、その場を離れた。
・・・・・・・・・・・
彼女たち二人がさった廊下。
その上からぱらぱらと天井の破片が零れ落ちる。
そして、その場に降り立つ一人の男。
(あ、あぶない・・・・。まさか整備室を出てすぐ近くに彼女たちがいたとは・・・・。)
ボバの装備はジャンゴ・フェットの物である。
つまり、原作でジャンゴが使った装備はたいていボバの装備としてもカウントされるので使えるのである。
今回使ったのは、腕の横の部分からサメのひれのようにギザギザしたカッターを出して、それを壁に刺して張り付く道具である。
実際にスターウォーズのエピソード2でジャンゴ・フェットが建物の天井から墜ちそうだった時、これを使って助かっている。
俺もジェットパックで天井まで上がり、そのままこの腕のカッターで刺して、ぶら下がっていた。
彼女たちが上を向くんじゃないかとずっとひやひやしていた。
しかも、二パの頭の上に破片が落ちるというアクシデントまで起きた。
ごめんね、二パ、と心の中で謝りつつ、彼女には次あったら優しく上げようと決意した。
しかし、飯か・・・・・。
(ずっと逃げ回っているから腹が減ってきたな・・・・。いや、食堂に誰かいるかもしれないってのはわかるけど、このままだと動けなくなるかもしれない。)
脳裏に浮かぶ、とある統合航空戦闘団にいたときに、食糧が底をつき、ジェットパックも故障し、隣にいたウィッチが、寒そうだったのでアーマーをかっこつけるために貸した時のこと。
本当に死ぬかと思った。
・・・・・・・それ以上に、そんなかっこつけばっかりしていたせいで、こんなことになっているのだけど。
・・・・・・あの二人は食堂にむかうはずらしかったが、医務室へと向かった。
今ならチャンスなのではないだろうか。
ぐうぐうとなるお腹が何か食べさせろ、早く、と再三にわたってリクエストしてくる。
(大丈夫だ。ちょっとだけ。ちょっと食べ物をつまんですぐにここを出ればいい。そうだ。俺ならやれる。なんたって俺は・・・)
彼がそんなことを延々と考え続けていた時、時間は刻一刻と経っていた。
そんな状況で、そんなあほなことを廊下でぼけっと突っ立って考えていたらどうなるだろうか?
その結果はやってきた。
「―――――あら?」
(うーん、行くべきか、行かざるべきか・・・・。スレーブⅠの食糧はあまりないから戻ってもお腹は膨れないかもしれないし・・・。というか今すぐ何か食べたい。)
彼女は、その存在に気が付いた。
自分の目が確かであれば、今は501の方に行っている彼の姿を。
つかつかと歩いて近寄る。
何か考えごとしているようで全く周りの様子に注意を向けていない状況だ。
(やばいな。こうして考えているだけでもどんどん時間は過ぎていく。脱出経路として使えそうなのは、あまりない。窓から出れば外で俺を探している直枝に見つかるだろうし。・・・・・・もしかして詰んでいる?)
その通りだった。
事実、彼は廊下で彼女に見つかってしまったことでほぼチェックをかけられて、後はキングをとられるだけという状態であった。
うんうん、と頭をうならせている彼に肩にとんとん、と指でたたく彼女。
なんだよ、という感じで顔を肩を叩いてきたであろう人物の方に向く彼。
「あとにしてくれ。こっちは今かんがえご・・・と・・・」
振り返った彼の視線の先には、
銀髪の中くらいの長さの髪型に、ゆったりとした物腰に、感じの良い笑みを浮かばせて、これ以上もなく機嫌がよさそうな彼女の姿だった。
エディータ・ロスマン曹長。
かつて、あのエーリカ・ハルトマンの僚機を務めていた大ベテランである。
呆気にとられる彼の姿に笑みを深めつつ、優雅に挨拶した。
「ごきげんよう。どうしたのかしら。」
通称“先生”と、みんなから慕われている彼女が、彼の前に現れた。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「いやー、ようやく終わったー。」
そういって食堂に入る一人の人物。
先ほどボバに頼まれて、とあることをしていた整備班の男性である。
そこそこ時間がかかったが、こうして頼まれたこと終わり、小腹がすいたのでこうして食堂にやってきた。
「ああ、おなか減っちゃったよ。今日は何食べよっかなー。」
そう嬉しそうにつぶやきながらメニューを見る。
今日はこれにしよう、そう考えて定食ランチを頼んだ。
オーソドックスなタイプの食べ物だが、彼にとってはかなり気に入っている物だった。
受け取り、席に着く。
(・・・・・・・?何だ?やけに人がいないな?)
この時間帯ならもう少しくらい人がいたっておかしくはない。
違和感を感じてあたりを見回すと、その原因を見つけてしまった。
「ねえ、これも食べてみてくれないかしら?頑張って作ったの・・・。」
「は、ははは・・・・・。ロス。君の料理は最高だよ・・・。本当に・・・。」
エディータ曹長がニコニコとボバにあーんしているのを彼は見てしまった。
ほんのりと頬を桜色に染め上げて、どこか恥ずかしそうに彼に料理を薦めている。
あの、いつも余裕を崩さない、レディという印象を持ったエディータ曹長がまるで年頃の女の子のような表情ではしゃいでいる。
これか。
これが原因で皆食堂から去っていったのか。
あのあまあまフィールドから逃れるために。
確かにあんな桃色空間に居たいとは思えない。
見た目麗しい女性に男性が食事を食べさせてもらっているなど、男が見たら嫉妬してもおかしくない。
しかし、彼は何だかそわそわしていて落ち着かず、見ているだけでかわいそうに思えてくるほどだ。
先ほどの頼まれたことと併せて彼は類推した。
そして答えにたどり着いてしまった。
あっ・・・、と何かを察した彼は、こちらに気が付いて必死にジェスチャーで助けを求めてくる彼に向かって、にこり、と笑いかけて。
・・・・・・・・・首をかっ切るしぐさをして、食事をもったまま食堂を出た。
巻き込まれてはかなわない。
早く逃げよう。
それが彼の本能が告げてきたことだった。
・・・・・・・・・・・
「ねえ、どうかしら。」
「うん、エディと一緒にいると楽しいよ。」
そういうと少し眉を下げて、悲しそうに言う彼女。
「そんな他人行儀じゃなくて、ロス、って呼んで。」
「ああ、わかったよ。ロス。君の料理はおいしいね。」
「あら、お上手。」
君は料理が上手くなったけどね、と心の中で返す。
廊下で彼女とばったり会ってしまった俺。
肩を叩いてきた人物の方を向いたら見知ったきれいな顔が。
呆然と立っていると、マスクに手をかけられて外されてしまい、彼女におでこに手を当てられて、熱がないのかどうか調べられた。
俺の体調が悪いのだと勘違いしたらしい。
相も変わらぬ優しい彼女の姿に嬉しさを覚えつつも、戦慄する。
まさか、まさか彼女に出会ってしまうとは。
いや、直枝やほかの娘達に比べればまだマシなのか。
彼女はかなり、何というか大人の魅力を持った女性だ。
隣にいるだけで気持ちが安らぐ、芳佳とは別の意味で癒される人物だ。
芳佳のことを考えていたら、頬を引っ張られる。
「こういう時に、ほかの娘のことを考えちゃだめよ。」
「そうだね。今のは俺が悪かった。」
だから、どうして女性というのはこうも鋭いのか。
俺にもその直感を少しくらい分けてほしいくらいだ。
そう考えていると、彼女が指を絡めてきた。
どきりと大きく胸が鼓動する。
「ねえ、あの時あなたがかけてきてくれた言葉、覚えている?」
「あ、あの時かぁ・・・・。」
それはどのとき?
そう聴きたかったが、聴いたら怒られそうだったので必死に話を合わせる。
このパターンはやばい。
女性特有の「あれ」」、とか「これ」だ。
説明が一切なくて、それで共感を求めてくる一番ややこしいやつだ。
おでこに手を当てて、必死に考える。
あれ?あれってどの時だ?
彼女が腕の怪我を見せてきて、俺がそれをそっと両手で触れて、「俺は気にしない。」っていったときか。
いや、エーリカの話をしていて、彼女の教え子自慢に一晩中付き合って、それで彼女のいろいろな過去を知って優しい言葉をかけて慰めたときか。
該当する項目がありすぎる。
考えろ。
考えるんだボバ・フェット。
お前は裏社会で20年以上生き延びてきた男だ
女性の一人くらいごまかすことはなんてないはずだ。
しかし、時間切れの様で彼女のほうから答えを言ってきた。
「・・・・・・・私の傍にいてくれるって。」
あ、そういえばそんなことを言ったような気が・・・・。
背中に汗がにじむ。
体温の上昇によるものではなく、緊張から吹き出る精神性のヌメ付いたものだ。
ここでまた、べつのことを思い出す。
・・・・俺は一体何人の娘に、こういうことを言ったっけ、と。
彼女たちに関する記念日は問題なくすべて憶えている。
そう、そちらは全く問題ないのだ。
真の問題は・・・・。
「だから、私、ウィッチじゃなくても・・・・・」
その先の言葉を言わせては不味い。
そう判断し、彼女の唇に人差し指をつける。
「ロス。今はまだ。君を迎えに行くことはできない。」
そういうと明らかに残念そうな顔をする彼女。
そんな顔をしないでくれ。
けじめがあるんだ。
「聴いてほしい。そのうえで判断してほしい。俺と、一緒にいてくれるかどうかを。」
・・・・・・・・・・・・・・・
(あーあー、食器を下げに来たと思ったら、ものすごい光景に出くわしちまったよ。)
食堂の扉の向こうを眺める。
先ほど食堂に来て、彼女たちに巻き込まれないように退散した男はプロポ―ズ場面に出くわした。
なんとまあ、胸焼けすることか。
ブラックのコーヒーを百杯飲んで、ようやく中和できるかどうかといったところだ。
邪魔しちゃ悪い。
(野暮なことはしないに限る。馬にけられて死にたくないし。)
彼がそう思って後ろを向くと、二人の鬼がいた。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
この基地の、ブレイブ・ウィッチーズ所属のウィッチ。
その威圧感から思わず敬礼をしてしまう彼。
食器を落とさずに済んだのは奇跡だろう。
「こ、これは!!ニッカ曹長殿!!下原少尉殿!!どうされましたか!!」
小声で叫ぶという器用なマネをした彼は褒められるべきだろう。
こんなホラーな体験をしていても、まだ幾分かの冷静さを持っていられるのだから。
脚は震え、歯はがちがちと小刻みに噛み締められてはいるが、それでも立てている。
すっ、と扉の先を指さす二パ。
「ねえ。私の見間違いじゃなければ、あれ、いちゃついているように見えるんだけど、どう思う?」
窓から風が吹き、彼の頬を撫でる。
先ほど降っていて、もう止んでいたはずの雨が再び降り注ぎ、彼の顔にたたきつけられる。
「じ、自分は遠くてよく見えなかったものでして!!」
逃げるように、私は何も見てない、聴いてない、かかわっていないと無実をアピールをする。
逃げろ。
逃げるんだ。
死ぬ前に早く。
「あーーーー!!そういえば次の任務があるのを思い出しました!!」
それでは!!
そういって廊下を全力疾走で走り抜けていく彼。
よくぞ、ここまで耐えたというべきか
それとも、このヘタレがというべきか。
そんな男を今はどうでもいいとばかりに扉に耳を当てて、中の様子を探る彼女たち。
結婚してくれ。
“先生”にそういったのだけは、確かに聞こえた。
なぜ彼がここに居るのか、手紙はどうだったかとか、色々聴いておきたいことはあったが、今はこのことに関して彼女たちは知りたがっていた。
そのあとのセリフは良く聞こえなかったが、彼が彼女と何かをしているのは間違いない。
それにしても妙な雰囲気だ。
真剣そうな彼の表情に、それと同じくらい真顔の先生。
はっきり言ってちょっと怖いくらいだ。
そのまま、彼女たちは彼らの様子を見守った。
胸にどす黒いものを抱えながら。
・・・・・・・・・・
ぱんっ、と頬を平手でぶたれた。
頬を抑える俺と、うっすらと涙ぐむ彼女。
「この、すけこまし。」
そういって、がりがりとこちらの顔を引っ掻いてくる。
それを止めずにすべて受け止める。
だって、彼女は何も悪くないから。
俺が言った言葉だ。
経緯はどうあれ、それは事実だ。
やがて、落ち着いたのか、乱れていた呼吸を整えて、俺に向き合う彼女。
「・・・・・・・きっと、刃物を今握っていたら、あなたを刺していたと思う。だって、こんなことを言われてもあなたのことが好きなんですもの。」
彼女の眼の下に手をやり、涙をぬぐう。
正面からみつめ、キスをした。
「ん・・・・・・・・。」
彼女が俺の後頭部をつかんできた。
寂しい思いをさせてしまったようだ。
そのまま唇を重ね合わせ続けて、離す。
ロスの表情は、和らいだものに変わっていた。
よかった。
「ねえ。こんなことしちゃったけど、私のこと、好き?」
「いや。」
泣きそうになる彼女。
「愛している。」
「~~~~~~~♡♡♡」
がばり、と抱きしめられる。
それをなんとか受け止めて、抱擁し返す。
「もう一回!!もう一回言って!!」
「愛している。」
「もう十回!!」
「愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している。」
喉がからからになって痛むが、構わずに言い続ける。
感激している彼女の身を離す。
「きっと必ず君を迎えに行く。その時に、結婚しよう。」
指輪をポケットから取り出し、彼女の白い薬指にはめる。
よかった。サイズが合っていたようだ。
それは、彼女の使い魔であるキツネをシンボルマークとして彫りこんであり、また、彼女の性質を表す花、イエローサルタンの絵が一緒に入れられていたものだった
俯く彼女。
時間が結構経ってしまった。
まずい、そろそろ逃げなければ。
もう少しと言わずにずっとそうしていたかったが、椅子から立ち上がる。
「じゃあ、俺は自分の務めを果たしに行くよ。ロス。」
彼女の頬にキスをして食堂を出て行く。
もちろん、裏口から。
彼女の匂いにドキドキしながらも、俺はなんとか出て行った。
・・・・・・・・・・・・
「え?え?」
「えーと、今のは・・・?」
今までの一部始終を見ていた二人。
信じられないものを目撃した。
そんな様子だ。
ロスマンが彼にビンタして、引っ掻かれて、そしてキスをしていた。
指に何かを嵌めていた。
そんな風に彼女たちには見えた。
つまり。
「プ、プロポーズ成立・・・?」
「うそお・・・・。」
ふらふらと揺れる二パ。
「うーん・・・。」
そのままばたりと倒れてしまった。
「ちょ、大丈夫?!」
だ、誰かーー!!
近くにまだロスマンがいるにも関わらず、大声を上げて、彼女は助けを求めた。
結局、また医務室にトンボ帰りすることになった。
・・・・・・・・・・・・
さて、これでおしまいかと思ったら甘い。
そう、ラスボスはまだいるのだ。
空を旋回してあきらめずに、今だにこちらを探し続けている彼女。
菅野直枝が。
相変わらずかわいいが、その表情は遠めでも怒りでゆがんでいることがわかる。
この格好で外に出ればアウトだ。
すると、誰かの気配を感じて、慌てて近くの部屋に入る。
どたどたと足音を鳴らして廊下をかけていく集団。
「いた?!」
「いや、こっちはいないな。食堂には彼女しかいなかったし。」
「本当に彼がいるの?」
「本当ですって!!だってさっきまで食堂にいたのを見たもの!!」
おそらく、ジョゼ、ヴァルトルート、隊長のアレクサンドラ、定子か。
どうやら俺がまだこの基地に隠れていることがわかっているらしい。
息を殺して様子を見る。
そのまま会話を何秒か続けた後、彼女たちは去っていってしまった。
遠のく足音を聞きながら、ほっと安心する。
そうだ、直枝はまだ外に居るのか?
窓から外の様子を見ようとしたら、すぐ近くで彼女が窓から覗き込んできているのが見えた。
咄嗟にかがんで身を隠す俺。
「ん?」
何かに気が付いたのか、こちらにゆっくりと飛んでくる彼女。
頼む、頼む、頼むばれないでくれ・・・。
あと少しでこの部屋に来る。
そう思っていた時、予期せぬ援軍がやってきた。
「直枝ちゃん!!」
この声は・・・・・!!
雁淵ひかり。
ブレイブ・ウィッチーズで一番の新入りが帰還してきた。
そうか、彼女は基地内にいないと思ったら、何かの任務に行っていたのか。
そんな彼女の姿を見て、嬉しそうな表情になる直枝。
「おお!帰ってきたか!!」
「うん。でもどうしたの?」
それにしても、仲良くなったものだ。あの二人も。
窓からほんのわずかだけ顔を出して二人の方を見やる。
ん?まてまてまて。
さっきまでは彼女が救世主に見えていたが、よくよく考えてみると・・・。
直枝が彼女に事情を説明し始める。
まてよ。
増やし鬼ごっこじゃないんだからさ。
そういうのはなしにしようよ
しかし、神様は無常にも俺を弾劾する手を緩めてはくれない。
「だから、一緒にあのバカを探すのを手伝ってくれ。」
「わかったよ!!私もあの人に会いたいしね!!」
お、俺は別に会いたいなんていっちゃいねーよ!!
そういいながら今度は二人で空を飛び回る。
・・・・・・・・・・・・・
頭を抱えてその場に崩れ落ちる。
うあああっ・・・・、と嗚咽が漏れそうになるが手で口を抑えて黙る。
直枝がここから離れたらジェットパックで帰ろうと思ったのに。
二人相手だとそれは厳しい。
どちらか片方に見つかれば、もう片方も追いかけてきて、倍の追及を受けることになるからだ。
(ぬあああああああああっ!!やっともう一人にプロポーズできたのに!!)
思わずガンッと近くにあったクローゼットを蹴る。
硬い材質だったのでつま先が痛む。
足を抑えていると、先ほど蹴ったクローゼットがきぃ・・・と開く。
あ。
・・・・・・・・・・・・・・・
「ここは?」
「まだ調べていない。」
そういってドアの前に集まるウィッチ達。
先ほど通り過ぎたときと同じ人数だったが、一人だけメンバーが代わっていた。
「ここか?あいつは?」
「そうです!!」
そういって愛銃を片手にドアの前に立つ女性。
アウロラ・E・ユーティライネン。
あのエイラの実姉である。
狼のように、獰猛な顔つきでドアをけ破る。
その先には窓の下で横になって倒れる自分が認めた男の姿が。
歓喜に身を震わせて、彼の元まで歩み寄る。
「久しぶりだな。ボバ。」
しかし、彼女が声を掛けても死んだように横たわるばかりだ。
「・・・・・・・おい?」
脚で胴体を蹴って転がすが、やはりピクリとも動かない。
何があった。
そう考えて、ほんの少しだけ心配になった彼女は彼の顔に手をかけて、
マスクを外した。
・・・・・・・・・・・・・・・
「ふあああっああ・・・。」
基地まで帰ってきた兵士たち。
先ほどまで街に買い出しに行ってきたが、それもようやく終わり、こうして帰ってきた。
トラックを門から入れて、中に入ろうとするその時。
それとすれ違いに軍服を着た男が外に出ようとしていたところだった。
「・・・ん?」
気が付いた運転手が声を掛ける。
「よう。どうした?何か買い物か?俺たちが買ってきてやったぞ。」
すると、こちらを見つめてきてぼそぼそとしゃべる。
「・・・・いやあ、ちょっとこれ関係でね。」
そういって小指を立てる。
ははあ、と同じ男として共感する彼。
「そうか!!たのしんで来いよ!!」
「ああ。」
そのまま彼らはすれ違っていった。
・・・・・・・・・・・・
「あ・い・つ・め。」
手にもつアルコール度数35の、自称“ただの水”が入った水筒を握り締めて、額に青筋を立てる彼女。
あっ、上手そうなお酒だ、とヴァルトルートが飛びつきそうになる。
彼女たちの視線の先。
マスクを外して素顔をさらした一人の男が横たわっていた。
ただし、まったく見覚えがない、ボバ・フェットとは似ても似つかない別人が。
「エイラのことを聴こうとおもっていたのに・・・・。」
オーロラの魔女と恐れられる、超シスコンの彼女は残念そうに酒を煽った。
・・・・・・・・・・・・・・・・
脱出成功。
イエーイと心の中で自分自身とハイタッチする。
何という豪運。
何という僥倖。
グンデュラと一緒に風呂に入り、ロスに結婚を申し込むというハプニングはあったものの、なんとかこうして生きて帰還できた。
基地から少し離れた場所で、装備を取り出す。
あの時、クローゼットの中に入っていたのは使われていない軍服だった。
それを着て外に出ることを考えていたが、策を二重に張り巡らせた。
替え玉。
ドアの近くを通りかかった哀れな兵士を気絶させて、俺の装備を着せ、あそこの部屋に転がしておいたのだ。
今頃、俺の代わりに彼がつかまっていてくれていることだろう。
すぐにばれるだろうが、こうして時間稼ぎが上手くいき、スレーヴⅠの元まで帰ってきた。
よし、早く出発だ。
ボタンを押す。
そして、あっという間に遠くのかなたに消えていく街並みと基地。
緊張の糸が切れて畳に倒れ込んでしまう。
あー。疲れた。
もう二度とあんな目にあいたくない。
ホッとしたらおなかが空いてきた。
結局ロスマンの料理はあまり食べられなかったので、また空腹が襲ってきたのだ。
あと少しだけある食糧をとりだして食べよう。
「飯だ。飯にしよう。」
「そうね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・
あれ?
おかしいな。
俺以外の誰かの声が聞こえた気が・・・・。
幻聴か。
「め、めしだめしだー。」
「今日は何を食べさせてくれるのかしら。」
振り返る。
いつのまにかマイスプーンを片手にコップをチンチンと鳴らしているジョゼがいた
「ああ、なんで私がここにいるかって?あなたの後姿を追ってきたからよ。」
変装したこちらの背中を見て、追跡してきたという彼女。
いや、整備班の奴に頼んで、数十分はストライカーユニットが使えないようにしてもらったんだけども。
「その時、整備場じゃなくて、他の場所に私のストライカーがあったからね。」
手が震える。
ははは。
ははははははははは。
開き直って彼女のコップに水をくむ。
「ありがと。・・・・・ところで今日の晩御飯は?」
「きみの好きなシチューにしよう。」
楽しみ、と喜ぶ彼女をしり目に、上手くごまかすことに成功した、と心の中で安堵した。
「・・・・・・・なんで彼女と一緒にお風呂に入っていたのかちゃんと聴かせてもらうからね。」
彼女に問い詰められる+なけなしの食糧すべてを彼女に食べつくされるという“オチ”がついた。
口止め料として、残り少ない食べ物をすべて献上することになった。(悲しみ)
俺の人生ってハードすぎないだろうか。
ボバ「俺の・・・・。俺のシチュー全部食べちゃったよこの娘・・・・。」
ジョゼ「おいしー!!おかわりー!!」
結局、彼は晩御飯にありつけたのか。
どうだろうね(適当)
ちゃんと彼女には帰ってもらえました。
誤解(?)は解けたようです。
特典の効果のおかげで、一瞬でボバの格好になってしかも体が渇いた状態になりました。
いつもの次回予告。
グンデュラとお風呂に入り、ロスマンにプロポーズし、
ジョゼに食糧を食べつくされた彼を待ち受けていたのは、新たな地獄だった。(むせる)
それは、手紙の向こうにいる彼女たちの欲求不満。
徐々に明かされる彼の過去。
お前は一体何をやらかしたんだ。
次回「賞金稼ぎの(ハートは)砕けない。」
何が砕けないって?
それは彼の心です(カリオストロのとっつぁん風に)
あ、彼の戦歴について知りたいという感想があったので、一緒に投稿しておきました。
活動報告にて11月23日までアンケートやっています。
参加して、好きなウィッチの名前を叫ぶと・・・・。
KEY(ドM)