仮題・・・恋姫世界に幕末日本をぶち込んでみた。   作:3番目

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今回、だれが何を話してるのかわかりずらいので会話部分を台本形式にしてみました。


06話 国家転移

慶応12年1月1日

 新年の祝賀会が催され多くの幕臣が大広間に集められ宴が催されていた。

 元旦から3日にかけて諸藩の大名や使者が新年の挨拶に訪れる。そういった時期だ。

 そんな中、突然地面が揺れ始めたのを感じるが、揺れから見ていつものように大したことはないと人々は特に気にしないでいた。

 そう、全国の人々が・・・

 全国各地で同じ揺れを体験した不思議な出来事だった。

 不思議な出来事はそれだけではなかった外洋を航行していたはずの日本国籍船がなぜか内海に戻っていた。外国に留学していた日本人は気が付けば生家の前に立っていた。国内の異人が一斉に消えた。海外に注文していた商品が各地の町の各所に無造作に山積みにされていた。

 死者や怪我人がいなかったものの、この現象は天変地異の前触れではと噂されていた。

 

 

 慶応12年元旦日本はこの1876年の地球上から消滅した。

 

 不思議なことはあったが事の重大性に気が付かずに正月参賀日が過ぎた4日に電信や早馬を通じて勘察加や樺太からもたらされた。

 国境を挟んで対峙していたはずのロシア軍が文字通り一夜にして消滅したと、斥候を出すと連中が野営していた拠点も跡形もなく消滅していたとの内容であった。

 数日後にはルソンに派遣していた幕府の外交官がルソンの列強国の領事館の撤退を報告、撤退と言うよりもこちらも跡形もなく消え去ったという内容であった。

 朝鮮半島も統治者が李氏ではなく三韓と言語や風俗がそれぞれに特徴の異なる馬韓・弁韓・辰韓の3つの勢力に分かれて、統治しているという内容の報告が上がってきた。さらには大陸も清王朝ではなく漢王朝が治めているという報告が上がってきたのである。

 

 幕府の首脳陣は混乱していた。そんな中、彼らに比べ落ち着いていた者たちがいた徳川家茂・松平容保・松平定敬ら転生者であった。

 家茂は容保定敬を参与職として重宝しており、この時も二人を江戸城に呼び出し話し合っていた。

 

家茂「状況から考えると我が国が転移したのではないか。知識の中にそういったものがある。」

定敬「それも過去の世界、もしくはそれに近い世界に・・・ですね」

家茂「あの時代に比べれば、間違いない好機、列強がいないのは間違いない、仮にいたとしても距離や状況から考えてこちらに手を出せるようになるまで相当な時間が必要なはず。対してこちらは国策の一環で余力がある。」

容保「なら話は早い、俺達でアジアを抑えようじゃねぇか!!少なくてもルソンはすぐにでも抑えられるだろうが!!」

家茂「お前らもそう思うか、確認できてよかった。ルソンを抑えたら南下して南天(オセアニア)を抑えようあの大陸は資源が多く眠る土地だ。カムチャッカの連中にも領土を広げるように指示しよう資源の確保は後の世においても重要な布石となろう。」

定敬「ですが、欧州がいる可能性を考慮してください。それと、旧大陸より新大陸です。あっちのほうが御しやすいでしょう。」

 


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