東方氷娘記 番外   作:亜莉守

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※今回は舞台が完璧に幻想郷じゃありません。ぶっちゃけCCC話、ネタバレ多々
※※主人公君の名前はデフォルトの岸波白野になってます
※※※話の展開的にもしかしたら「ぼくのかんがえたさいきょうのサーヴァント」的な何かになるかもしれません


某凡庸型主人公編 2

 

ラニ=Ⅷが核になった迷宮を僕らは駆けた。第一階層は割と普通だった。まあ、主人公力とか普通測らないでしょうにとかツッコミを入れたら無粋だったので言わなかったけど。

そんでもって何故か少年はエロくて胡散臭い尼僧のサーヴァントのところに話を聞きいっていた。サーヴァントの事、聞くことになったらしいけどいくつか質問をしてた少年がふと思いついたように聞いた。

 

「せっかくだし俺のサーヴァントについて教えて」

「ほう、お前のサーヴァントかどれ、出してみろ。ケツの穴まで観察してやろう」

 

うん、こういった手合いって面倒なんだよなぁとか考える。まあ、少年のご指名なわけだし? 普通に霊体化を解いたけど。

 

「ひとこと言わせてよ。マスター どうもそいつとはそりが合わない気がするんだけど。てか、正直どうあるかを批評される筋合いないし、いい加減にしてほしいなぁ」

 

僕がそう言えば童話作家は鼻で笑った。

 

「はんっ、まだ人生を生き切ってないガキがなにを言うかと思えば」

「はぁ、それくらい理解済みだよ。そもそもここに居ること自体が理解不能だし」

 

ほーんと何で来たんだろうねと僕は内心つづけた。作家が目を細める。

 

「ほう、そう来たか。来た理由はお前が一番よく知っているだろうに」

「あ、そう……今更ながらに自分が怖くなったよ。無意識って奴か」

「ふん、それで済ませられるうちはいいな。理性のみで動いてるお前には無意識なんてものは存在しないんじゃないか?」

「それはどうも。てか、この会話の意味ってあるわけ?」

 

僕の主張なんて無視していけ好かない作家は少年の方に向き直った。

 

「そういうわけだ少年、お前のサーヴァントは理性(たてまえ)の塊であり本能(ほんね)は不在の人間染みていない、いやロボットだな」

「人間染みないに関しては否定しないけどロボットは訂正してほしいんだけど」

「はぁ、お前の言動は十分に機械染みてると思うがな」

 

へいへい、そーですかーいだ。みんなが居なくて情緒不安定だったんだからしょうがないじゃないか。

 

 

――― 梦 少年少女探索中。

 

 

ラニ=Ⅷの二階層にて、僕の服装をどうにかしようかなんて話の後にその階層に来てみればなんとそこには脱衣式開錠扉なるものが設置されていた。コードキャストのための礼装を外すことでフォローしてたんだけどついに三枚目の扉に来てしまったのだった。

 

『ぱんつ はかせ ない』

 

なんと言う衝撃発言だろうか、少年は驚愕で目が丸くなっている。うん、ここまで行くと痴女の域っていうべきじゃないのかな。ノーパン主義の人っているんだ。意識が遠くなっている間に少年の表情は覚悟を決めたような顔になっていた。

 

「あの、アーチャー できれば向こう向いててほしいんだけど」

「りょうかーい、ついでにデバカメ妨害しておくよ」

 

スキルには入っていなかったものの、何故か使えるスペルカードを発動させることにした。

 

「霧符『霧を歩く者《ミストウォーカー》』」

 

僕を中心とした半径15mに霧が発生する。いつかの時に外見が大幅に違うチルノに教えてもらったスペルの一つだ。霧は僕が作り出したものなので熱源察知にも使える代物だ。

 

『ちょ、アーチャー何やってるのよ?!』

『せっかくの録画のチャンスが!?』

「人のマスター晒し者にしないでよ。はぁ」

 

がさごそと音がして少年が僕のことを呼んだ。どうやら脱ぎ終わったらしい。

 

「もう大丈夫?」

「あ……うん」

 

まあそうだよね。流石に下着付けないとかないわーってなるか。解放感は凄まじいわけですが。

その後、少年は無事にSGをゲット『露出癖』……確かにこれはSGだ。

 

 

――― 梦 少年少女探索中。

 

 

ラニ=Ⅷの三階層にて、謎の放送BBちゃんねるのせいで発言機能が上手くいかなくなった。即座にじゃんけんの組み合わせでバトル時の指示は出来るようになったんだけど、それでも色々とマズイ状況は続くわけで、マスターはなんかどんくさいらしくトラップに嵌りまくっていた。

 

「――っ!!」

「……」

 

もうそろそろ我慢の現界っていうべきか、これ足を置いたところにトラップがある仕組みみたいだしさ。

 

「?!」

 

抱きかかえりゃよくね? そう判断した僕は少年を抱きかかえたのだった。当然驚かれるけど抗議の声は聞こえない、てか口がパクパク動くだけだし。筋力は相変わらずだけど人間一人くらいは抱えられるようになったらしい。ちなみに抱きかかえたままトラップが発動しない程度に浮いている。トラップ地帯を抜けるまで抱きかかえたままで進んだ僕だった。エネミー戦はスキルとして登録された「弾幕」で全部することにした。この攻撃、魔力依存だし。

 

 

――― 梦 少年少女勝負中。

 

 

さて、ラニ=Ⅷの三階層も大詰め。ラニ=Ⅷがチェス勝負で全戦全勝して無双しているところにジナコが麻雀勝負を持ち込んだ。運勝負に絶対はないって思うんだけど。

 

「ふぁー、暇」

「アーチャー少しは緊張感持って」

 

少年に注意された。でも勝敗はもう完璧に決まりきってるんじゃないのかな。

 

「しょうがないじゃないか。あれって勝ち負け決まったもんだし」

「そうなのか?」

「うん、さーて暇だし……花札でもする?」

 

僕は服のポケットから花の描かれた小さな箱を取り出した。なんでこんなのマイルームに無造作に置かれてたんだろうなぁ?

 

「なんでだ?」

「マイルーム整備してたらちょうどよく暇つぶし用の花札発見したから」

「そうなのか……とはいえ俺あんまりそういったのに明るくないんだが」

「大丈夫だよ。僕も僕で全戦全敗するほど弱いし」

 

ちなみに相手はシロウと霊夢、二人はめちゃくちゃに強いんだよね。軽い気持ちでおやつを作る担当決めようと勝負したところボロ負け、最終的にはおやつ作る担当になってたってのは閑話休題。

 

「よ、弱いな。でもラニとのチェス勝負はかなりいい線いってたってラニが」

「まあね。500年も暇つぶしのためにチェスやってる子とチェス勝負するようになればおのずと強くなるさ」

 

レミリアとパチェリーさん相手にチェスやってればどうにかなってくるものだよね。ちなみにこの前ようやくレミリアに勝てたはず。

 

 

――― 梦 少年少女帰投中。

 

 

とりあえず状況はこうだった。最終地点にどうにか辿りつけたのはよかったのだけど、そこにはBBから派生したらしい分身(アルターエゴ)が居た。もともとそうだけど実力差なんて分かりきっている。見逃される形でどうにか旧校舎まで逃げだしたのだった。

 

「すぅ、すぅ」

 

全員に疲労の色が見えたので休憩しようという話になってマイルームへと戻る。すると少年はすぐに普段使っているマットレスに横になって眠ってしまった。よっぽど疲れてたらしい。

 

「こんなとこで寝たら風邪ひくよ。はぁ」

 

少年を抱き上げてベットの方に移動させた僕なのだった。疲れてるのに無茶しないでほしかったなぁ。

 

 

――― 梦 少年少女探索中。

 

 

とりあえず一言、少年は割とオープンスケベのようだ。まあ、ある意味そっちの方が楽っちゃ楽だよね。主に変態かどうか見分けるって点において。

 

『アーチャー、あんたあのセクハラ発言になんとも思わないわけ?』

『ええ、間近で聞かされていたのに嫌悪感すら示さないのはどうしてでしょうか』

 

通信を挟んで生徒会室に居る面々と連絡を取る。なんでセクハラ発言とか気にしないかって?

 

「えー、そりゃ……ペドよりましじゃん」

『『………』』

 

そういう生き物が寄りつくような外見ですみませんでしたね。それに比べたら少年のあれは割と普通な高校生男子にありがちな奴だと思うんだけどなぁ。別に気にしないし。女の子って潔癖症が多いみたいだ。

 

 

――― 梦 少年少女探索中。

 

 

「え、えっと キシナミさんにとって恋人に必要な条件って何ですか」

「あー、料理とか?」

 

それは普通だよね。てか、一番重要事項。その後も少年はつらつらと日常に必要なスキルについて挙げていく。アルターエゴ、パッションリップはその答えを聞いて青くなった。

かわいそうに思った少年が特技を聞いてみれば、砕くとか潰すとか、なんと座右の銘は一撃必殺とのこと……随分と見た目に反して武道派な女の子だった。あと雰囲気的な問題だったわけだけど、悪い意味で子どもっぽい気がした。世界は自分を中心に回っていると思うほどにわがままな子ども、それが彼女の印象だった。彼女が去ってから少年が呟く。

 

「今考えたけどアーチャーって結構家庭的だよな」

「そう? 普通でしょ」

「そうか?」

 

 

――― 梦 少年説得中。

 

 

少年は会長発案の「恋人作戦」のためにジナコを説得する羽目になったのだった。ネーミングからしておかしいっていうべきか、戦闘経験全くなさそうなジナコにこの大役が務まるなんて思わないんだけどなぁ。ま、僕のツッコミは全くもって外になんて出るわけないので、少年のループ問答……否、高度な説得術でジナコは説得されたのだった。一旦作戦前にマイルームに寄った。少年が地道にタイガークエストを処理しているのでインテリアが少し増えてきた。全体的に青を基調とした感じになってきているのは個人的に嬉しいなぁ。

 

「そういえばだけどさ。マスター」

「どうかしたのか? アーチャー」

 

僕が呼びかければ少年は答えてくれる。つくづく少年はお人好しだよね。

 

「マスター的に良いの? 恋人作戦って」

「? どういうことだ」

 

少年は首を傾げた。意図が伝わりにくかったらしい。慌てて僕は訂正を入れた。

 

「あ、ごめんごめん。恋人でもないのに恋人のふりとか良いのってこと」

「まあ、作戦じゃあしょうがないだろうし……でもやるんだったらアーチャーがよかった」

 

まさか真顔で言われるとは思わなかったよ。

 

「へ? それはどうも、お世辞でも嬉しいね」

「お世辞じゃないんだけど」

 

そこまで小声だと伝わらないぞ少年。

 

 

――― 梦 少年少女決戦中。

 

 

恋に溺れた彼女はついに恋によって身を破滅へと導いてしまった。岸波白野(おうじさま)から拒絶された彼女は石になって壁となって立ちふさがった。またもやエロ尼僧の助力を借りて人の心の中に入ることとなったのだ。ついには彼女は少年の言葉も受け取れなくなる。襲いかかってくる彼女の爪を僕は少年の指示でいなしていく。

 

「……はっ!」

 

僕は自身の得物である鉄バット(遠坂凛にとりあえずで作ってもらった即席武器、結構気に入ってる)で少年の指示通りに攻撃を彼女、パッションリップに叩きこむ。少しづつでもパッションリップにはダメージがあるようだ。

 

「アーチャー!」

「氷星『アイシクル・スターダスト』!!」

 

星を模した弾幕がパッションリップに襲いかかった。攻撃をよけきれなかったらしくパッションリップが倒れる。勝った! 僕は内心よろこぶ。 パッションリップの体がノイズに塗れていく。そう、遠坂凛やラニ=Ⅷの時とは違う、彼女はアルターエゴ、人間ではなくAIだ。そして完全な敵でもある。

 

「少年、君の好きなようにするがいいさ。彼女の心を砕くも見守るも君次第だし」

「……」

 

少年は彼女に歩み寄っていった。その時、本体から発する闇に少年は飲まれる。少年は心を砕く方を選んだようだ。

 

 

――― 梦 少年少女驚愕中。

 

 

次の階層の衛士には少し頭を抱えたくなった。まさかの恋人作戦の際に色々あってはぐれたジナコだったのだ。どうやらBBに捕まったらしい。毎度恒例な気もしなくはないBBチャンネルも終わり、とりあえずやるべきは迷宮探索だろうって話になり少年と僕は迷宮へと向かうこととなったのだ。その前に購買部の店員に声をかけられたわけだけど。

 

「新商品?」

「ああ、小物などで稼いでいくにはどうしても限度があるのでね。サクラ君に頼んでサーヴァント用の普段着を用意させてもらったよ」

 

おお、普段着とか用意できるんだ。あ、そういえばサーヴァント時の衣装に関しては普段通りの水色パーカーに水色と白のストライプの長そでシャツ、短パン、水色と白のストライプのニーソと完璧に色違いとしか言えない代物だった。

 

「じゃあ『青色の現代衣装』ください」

「温めますか?」

 

どうやって?! 僕がツッコミを入れたのは悪くない。でも、ここで絶叫するわけにもいかずツッコミは無いにも等しいことになってしまった。

すぐにマイルームに取って返すこととなって着替えてほしいとわくわくしたような表情で見られたのでもう断りきれずに着替えることとなった。

 

「……これは」

 

渡されたのはどう見てもセーラー服(水兵の方のあれ)だ。しかもご丁寧に短パン……何で幻想郷にこれなかったんだろう。そう思ってしまうような代物だ。まあつまり気に入るタイプの服だったってことで。

 

「着替えたよ」

「あ、結構似合うな」

 

でしょーなんて笑うのはしないで少しだけ嬉しそうにはにかむ僕だった。

 

 

――― 梦 少女清掃中。

 

 

ミッションとかSG回収の合間を縫って僕はマイルームの清掃にいそしんでいた。ちなみに少年は居ない。上手いこと言って部屋から出したのだ。今頃は生徒会の面々とお茶会の真っ最中だろう。

 

「あー、もういい加減にしろよ! ゆっくり掃除する時間くらいよこせやこんにゃろー! 調理道具もなかなか充実しないし……いっそ、シロウに……はっ、邪念が入った。とりあえずマスター返ってくる前に掃除終わらせないと」

 

僕はマスターが帰る前にと何故か焦っていた。理由はよくわからないけど。部屋の扉の前でコトンと音がした。少年が帰ってきた? 僕がそろっと部屋の扉を開ければそこには何故かマグにホットミルクが入っていた。

 

「……なんでさ、はっ まさかのブラウニー?!」

 

そうとしか言いようがない気がする。ま、そうなる原因はこっちにもあるだろうけど。ちなみに少年はその頃、僕のSGをゲットしてたそうな。

 

 

――― 梦 少年少女傷心中。

 

 

ガトーがジナコの最後のSGのために死んでしまった。いや、正確に言ったら死んでいるのにまた死んだ……その事実は僕にも少年にも深くのしかかっていた。

 

「……アーチャー」

「なにかなマスター?」

 

淡々としたやり取りが続く。少年は傷心しきってしまったようだ。僕はと言えばあったことを整理するためなのか、それとも頭では理解できていても感情が追いつかない状態なのか終始ぼうっとしてる。

 

「明日は最終決戦だな」

「……そうだね。終わる……いや、終わらせよう。マスター」

「ああ」

 

 

――― 梦 少年少女敗北後。

 

 

結果だけを言えば岸波白野とそのサーヴァント、アーチャーの二人……いや、生徒会は敗北した。衛士ジナコを破り、奥へと進めばそこには掘削作業中の部屋、そこで起こるBBとの戦い。乱入する緑衣のアーチャー、会長が騎士を伴ってBBとの直接対決をした。BBのスキルによって会長は敗北、騎士もその場から姿を消した。これで残るは少年と僕という弱小マスターとサーヴァントコンビ、これもあっけなくBBの手に落ちることとなった。

 

……それでも希望は無くならないものらしい。

 

 

長い夢/短い現実の中盤戦。まだまだ逆転は可能だよ?





CCCプレイなう。幕間終了、少年漫画のように熱い展開でした。

それはさておき、超怒涛の展開申し訳ないです。でも、一話一話やってたら多分ものすごい話数になりそうなのでこうなりました。ちなみにこっちは通常サーヴァントエンドを考えています。


ついでに現在(ストーリー終了時)のステータス

筋力:E+ 耐久:C 敏捷:B 魔力:B 幸運:D++

スキル
直感:A- ××××:× 弾幕:A 

攻撃スキル
・殴符『アイスストライク』 MP10(筋力ダメージなのでぶっちゃけ雀の涙状態)
・霧符『霧を歩く者(ミストウォーカー)』(某姐さんより継承、MP消費なし)
・氷星『アイシクル・スターダスト』 MP40(敵が一定ライフ以下であれば戦闘強制終了)
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