キリがいいので一旦切ります。
つか、執筆時間一時間弱。
何これ怖い。
クオリティという言葉は最近、私の辞書から消えました。
クルタが滅んだか……。
俺がそれを知ったのはテレビでニュースを見たからだ。
グリードアイランドを手に入れた後、直ぐに戻れば念能力者は助けられたかもしれない。
だが…それをしなかったのは俺のエゴだ。
原作が大きく変わることが怖かった。
後、己の保身のため……クルタ族が滅ぶという事実が欲しかった。
緋の眼を狙っている奴らは無数に居る。いくらカラーコンタクトをしていたとしてもどんな不測の事態があるか分からない。
だが、クルタ族の滅亡が世間に知れ渡ればどうなるだろう。
少なくとも、いま緋の眼を狙っている奴らの何人かは諦めるだろう。
結果的に敵が減る。
俺にこんな感傷に浸る資格などない。
だけど…
「ごめんな…」
ポツリと…己の罪の意識を軽くしたいがために詫びた。
その詫びの言葉は、里の大勢の同胞へ…ではなく。
俺に何かとちょっかいを掛けてきた少女。
リエルに向けて放った一言だった…。
それから…。
オウカの念の修行は進み…時は流れ……。
「行ってしまうのですか……」
「あぁ」
ハンター試験の受けるため、俺はジャポンを発つことにする。
「このヘタレめ!!」
……何故だか、オウカの父親であるおっさんからは謂れもない中傷を受けていたりするが…
「いったい、何日あったと思っている!?夜這いの一つもしないで……ちん○ん付いてるのか貴様!!」
なんつぅ父親だ。
「そうねぇ…無駄になっちゃったわね」
はぁっと懐からなんか…簡単に手で開けられそうな袋で中に丸いナニかが入っている物をポケットから出すサクヤさん。気になるのはなぜか開け口が開けてあり、セロハンテープで止められ、補修されている点だ。
だめだ。母親も負けてねぇ。
「ううむ。こうなったら…もう一人頑張ってみるか!」
「はい。あなた♪」
あ~
「………」
気持ちは分かる。気持ちは分かるよ。だけどね。
「オウカさん、硬は…というか念は止めとこうか。」
右手にオーラを集中…硬を使っているオウカを慌てて止めに入る。
この両親は念の事は知らない。というか俺達が毎日道場で何をやっていたかも分かっていない。
2人の邪魔は出来ないとか、そんな野暮なまねはしないとかよく分からん事を言ってはいたが…。
俺の説得でどうにかオーラを使わず、両親二人を拳で鎮め…というより沈めたオウカは再度俺に向き直り…
「また、会えるでしょうか?」
「多分。いつかな…」
「いつか…ですか。そうですね……あなたのような強者が居るならば武者修行の為に外に出てみるのも悪くはないかもしれません。その時は…ついで…そう、ついでにあなたを探してみるのも一興でしょう」
いいつつ、プイッと顔を背けるオウカ。
そのツンデレ具合に笑みを零しつつ…
「あぁ、じゃ…またな」
そう言ってシラヌイ家…ジャポンに別れを告げた。
そして…やってきたのはハンター試験会場。
なんか大学の講義をするような部屋。
う~ん、人数が多いなぁ~。
それでも周りに居る人間たちを確認していく。
一番の危険キャラ変態ピエロの姿は見えない。
そして、俺以外の念能力者も居ない。
こりゃ貰ったな…。
内心、ほくそ笑みつつ試験の開始を待つ。
そして…試験会場に坊主頭の眼鏡をかけた小太りの中年が入ってくる。
「さぁ、何処でもいいから席に着くように」
指示通り席に着く。なんだ?試験の説明でもするのか…
想像通りに試験の説明が始まる。
その内容を理解した瞬間…俺の笑みは凍りついた。
「はい、渡りましたね?制限時間は2時間半とさせて頂きます。」
配られたのは数枚の紙。そして何本かの鉛筆と消しゴム。
「上位100名を一次試験合格とします。それでは始めてください。」
一声に紙を捲る音と鉛筆を走らせる音が会場に響く。
俺の思考は未だに停止したまま。
だって…そうだろ?
なんで…
なんで……
ペーパーテストなんだよーー!!
マジか?マジなのか?
そりゃ、試験内容は試験官が決める事になっているらしいけど……
でも…でもさぁ
「ちょっ、ちょっと待てよ!!なんでテストなんだよ!俺はブラックリストハンターになりてぇんだ。テストなんて関係ないだろう!!」
おっ、いいぞ。
一人の勇気ある受験生が俺の気持ちを代弁してくれた。
その問いに、試験官はふっと見下すような笑みを浮かべ…
「理由か?理由はな……馬鹿にハンターは務まらねぇンだよ!!」
身もふたもない事を言いだした。
「いいからやれ…失格にされたいのか?」
そういわれて渋々机に向かう受験生。
駄目だ。此処では完全に試験官が上位の存在。
俺達、受験生は逆らうことが出来ずただ、従うしかないのだ…失格にされちゃうからな。
仕方がないので問題を確認してみる。
問題は歴史や経済など…所謂社会の問題だった。
うん…殆ど分からない。
考えてみれば、碌に学校で勉強とかしていなかったしなぁ。
どうしよう…。
途方に暮れる。だが、頭のどっかで引っかかる。
何かこれと同じ状況に覚えがある。
……そうだ。確かカンニングする事が正解だみたいな。
ははん、読めたぞ。これは知識もそうだが情報収集能力も審査の対象になっているんだな?
つまり、ばれないようにカンニングをしろと。
俺は目にオーラを集中させる。
念を見破るのではなく、単純に視力強化のためだ。
そして、如何にも頭が良さそうな近くの見た目がり勉君の答案を拝見させて貰う。
その結果……。
「……落ちた」
見た目がり勉君も同様に。
見た目だけかよこんちくしょーー。
つか、あっさり……あっさり一次試験で落ちたんですけど……。
舐めていた……。俺はハンター試験を舐めていたよ。
念を使えれば行けるんじゃね?と軽く見ていた過去の俺をぶん殴りたい気持ちで一杯である。
……何はともあれ、これからどうしよう。
ハンター試験は年に一回。一応、来年の分も忘れないうちに申し込んではおいたが……。
オウカの所に帰る?……いや、それは絶対に出来ない。馬鹿にされる。
つか、仮にも俺は念の師匠だぞ。まぁ、オウカ自身はそう思っていないかもしれないが……。
だが、威厳ってものがある……筈。
……行くか。
本当は受かってからにしようと思ったんだけど……。
今からなら丁度1年近くあるし…。
来年の試験前には帰ってこれるだろう。
取りあえずの目的は魔女の若返り薬と……
「アイアイだな」
恋愛都市アイアイ。
俺の傷ついた心を癒すには持って来いの都市である。
さて…
ハンター試験会場から最寄りの町でセーブ用のカードを買って、ホテルにチェックインをし、いざ、行かんとした所ではたっと気が付いた。
俺が居なくなったらグリードアイランドは無防備になるのでは?
グリードアイランドは言わずもがな高級品である。
盗難の危険性がある。
このままホテルの一室に放置したら拙いのではないか?
そう考え、ホテルをチェックインし、俺が居なくなっても見つからないようにグリードアイランドが入ったジョイステを隠すことにした。
そして、隠す場所は……。
深夜…。
円で周囲に誰も居ない事を確認しつつ、俺はこの町のはずれにあるソコソコ大きな湖へとやって来た。
そして…
【幸福の青い鳥の鳥籠(ハピネスアレスト)】
自分の周囲に結界を張り、ザブザブと湖の中に入る。
結界で水が弾かれているので俺が濡れる事は無く、窒息する事もない。
といっても酸素は限られるが。
なので若干早足で湖底を移動し、湖の中央部。最も深い場所でグリードアイランドを取出し…練を行う。
こうする事で、俺が居なくなっても、湖の奥底にグリードアイランドを隠しておけるという寸法だ。
まさかこんなところにジョイステがあるなんて誰も思わないだろう。
念でガードされているので、水で壊れる事は無い。
結界は緋の眼状態で作っていないので時間が経てば自然消滅する。
っとと、準備も整ったし
「行きますか…」
練を使い、俺はその場から消えた。
合格?させねぇよ…
クルタ族に関してあっさりしすぎかも…とも思ったが…。
同族とはいえ、赤の他人の死にそこまで責任感じるのも…どうだろう?と思ったのでこうなった。
シリアスが書けないという事もある。
もういい突っ走る。半ば暴走気味。
さて、次回はグリードアイランドの予定ですが…
期待している人かもしれませんが、今回は特にがっつり書きません。
何故かといいますと、カードデータって外に出たら指定ポケットは10日。フリーは即消えてしまうので…。
真面目に攻略してもハンター試験が始まったら、現実に帰らなければならず。
10日で終わる保証がないので…今回は真面目に攻略しません。