ぺディグリーすかーれっと   作:葉虎

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第24話

 

四次試験を突破した俺とオウカ。そして離れる者かと無理やりついてきたリエル。

 

そして、俺は最終試験に向けてネテロとの面談を行っていた。

 

「受験生の中で一番注目しておるのは誰じゃ?」

 

「いい意味で405番と99番、悪い意味で44番と301番」

 

原作主人公ペアと危険人物コンビである。

 

「今、一番戦いたくないのは誰じゃ?」

 

「44番、301番、320番」

 

「…見事に念が使える連中じゃのぅ…一番と言うたのに…」

 

「一人に絞るなら44番かな」

 

44番ヒソカである。何にしろ変態だし。

こいつの場合、試合開始早々ギブアップしても聞き入れない可能性がある。危ない、怖い。

 

 

301番のイルミだが、こいつは意味なく殺しはしない……と勝手に思っている。試合開始早々ギブアップすれば無理に命を狙う事はされないだろう。

 

そしてオウカ。上記2人に比べて危険度は低いし。

 

 

 

 

面談を終え、暫くしたのち最終試験が始まる。

 

此処に居るのは最終試験に臨む受験生であり…

 

俺の隣でグラサンを外しているリエルは若干浮いている。

 

あ、そういえば。

 

「なぁ、リエル。お前、あのクラピカに見覚えってないのか?」

 

「え?言われてみれば何処かで会ったような気がするけど…思い出せないわね」

 

あまり接点はなかったのだろう。どうやら覚えていないらしい。

 

クラピカの方も別段リエルに気が付いている様子はない。

 

まぁ、こいつの場合見た目がなぁ。ぽっちゃりさんだったしな。気が付かないのも分かる。

 

そんな話をしていると第一回戦が始まる。組み合わせは原作通りゴン VS ハゲ

 

んで、結果も原作通りゴンを気絶させ、ハゲが棄権した。

 

そして二回戦。組み合わせはクラピカ VS ヒソカ

 

こちらも原作通り。暫くたたかった後、何かを囁いたヒソカが棄権した。そして、こっちを見ながらニヤリと笑みを浮かべる。

 

……鳥肌が立った。

 

続いて三回戦…ハゲ VS ジョルジュ

 

……ん?ジョルジュ?

 

…居たのかお前ーーー!?

 

全然気が付かなかった。

 

いや、無意識のうちに視界から消していたのかもしれない。

 

それにしてもよく此処まで残れたもんだ。リエルでさえ落ちたのに。運がよかったのか?

 

「ふ、君のようなハゲに僕のような高貴な人間が負けるはずがない。大人しく危険したらどうだね?」

 

挑発をするジョルジュ。相変わらずのようだ。本当によく此処まで残ったもんだ。

 

そんなデカい口を叩いたジョルジュだが、案の定。

 

あっさりとハゲに押さえつけられ、脅され、すぐさま棄権した。

 

ジョルジュぁ…。

 

そして四回戦。

 

ヒソカ VS オウカの試合。

 

「くくく♧君か…楽しめそうだね♡」

 

「楽しんでいるところ悪いのですが、棄権します」

 

あっさりと棄権するオウカ。

 

「連れないなぁ♢そんな事言わないで楽しもうじゃないか♤」

 

「お断りします。私も不戦敗は不本意なのですが…戦いたい相手が居るので」

 

そういって、さっさと舞台を降りようとするが…ヒソカからオーラが放たれ、それはオウカの腕にくっ付く。恐らく…【伸縮自在の愛(バンジーガム)】。

 

多分隠を使っている。俺は凝を使ってたから見えたけど。

 

すると、オウカは刀を抜き、一度だけ振るってまた納刀する。傍から見れば、虚空を薙いだようにしか見えないだろう。だが…

 

「へぇ…面白い能力だね♡」

 

「私に断てない物はありません」

 

オウカの刀はヒソカのバンジーガムを断ち切っていた。

 

断ち切られたバンジーガムはやがて四散する。

 

それを見届け、オウカはスタスタとこちらの方に歩み寄り…

 

「これで、久しぶりにあなたと戦えますね♪」

 

そう微笑んだ。

 

……忘れていた。

 

こいつの負けず嫌いな部分を。

 

そして一種の戦闘狂な部分を

 

いや、ここまで我慢していたことが成長の証なのだろう。

 

ジョルジュとキルアの試合はキルアの棄権で終了し…

 

次の組み合わせは…セタンタ VS オウカとなっていた。

 

 

 

 

はぁ…

 

無駄だと思うが、オウカにメッセージを送る。

 

ピッと指を立て、指先のオーラを変化させメッセージを送る

 

『また別の日にしないか?』

 

『こんな衆人環視の中で念を使ったら能力がばれる』

 

『しかも非念能力者もいるんだぞ』

 

そんな俺の提案は…

 

『問題ありません』

 

駄目だ……完全にやる気になっている。

 

はぁ、仕方がない。

 

此処は奥の手を使わせてもらおう。

 

「ふふ、さぁ、戦りましょう♪」

 

ふっ、すまんな…勝負はもう付いている。

 

俺は開始の合図で抜刀の構えを取るオウカを尻目に…

 

「棄権します」

 

あっさりと負けを認めた。

 

 

 

「どう考えても今のは真剣勝負の流れでしょう?」

 

言いながらかなり冷たい視線を投げかけてくるオウカ。だからさぁ。

 

「こんな人が大勢いる所で念使えないだろう」

 

それに…

 

「悪い。次は俺の番だ」

 

セタンタ VS ポドロ

 

試合相手はポドロ。

 

武道家って感じのおっさんだが、非念能力者だ。

 

力の差は歴然。

 

死なないように手加減しつつ適当にボコる。

 

中々ギブアップしないので傷ついていく一方だ。

 

しかもオウカとの試合をあっさり棄権した挙句、弱い物いじめのような感じになってしまっている俺の事を物凄い怖い目で見ているオウカ。

 

あ~早く降参してくれないかな。

 

「力の差は歴然だ。武道家たるもの潔く負けを認めるのも大事なんじゃないの?」

 

そんな事を言ってみる。

 

その他にも色々、武道家の矜持をつっついた説得を行った結果。

 

ようやく負けを認めてくれた。

 

ふむ、此れで俺もハンター試験合格だ。

 

思えば長い道のりだった。

 

ペーパーテストで落とされ…

 

ジョルジュの暴走で落とされ…

 

申し込みを忘れ…

 

だが、ようやっと合格したのだ。

 

後はなんか変装を解いたイルミとキルアの原作通りのやり取りが続き。

 

俺がボコったポドロさんにキルアが止めを刺して失格となり。

 

ハンター試験は終了となった。

 

 

 

 

ゴンとギタラクルのひと騒動がありつつも…無事合格者の説明会を終えた。

 

俺とオウカは外で待っているリエルと合流する為にその場を後にする。

 

オウカからは後で説教があるからと言われた。まだ怒っているようだ。

 

その際、二次試験でウニを分け与えたよしみでゴンと連絡先を交換する……。と言ってもゴンは携帯を持っていないので俺とオウカの連絡先のみだが。

 

ついでの流れてゴンと一緒に居たクラピカ、レオリオとも連絡先を交換した。といっても、レオリオの目当てはオウカのようだが…目線が胸に行ってるよ?

 

その後、ゾルディック家に向かうという三人と別れ、俺達はリエルと合流し、急いでその場を後にする。

 

「なんでこんなに急いでるのよ!?」

 

それは奴が来る前に離脱したいからだ。

 

変態ピエロに攻撃をされたらたまらない。

 

特にオウカとの試合は消化不十分だったし、十分あり得る話だ。

 

それらの理由から足早に街中へと俺達は逃げて行った。

 

 


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