BLEACH《新たな歩み》   作:白黒

4 / 5
本性

夢だと思いたかった。

ここにいる事自体、不正解だと感じる。いや、正解などないのかもしれない。だが、自分がここにいる事は不正解だと思う。

 

「尸魂界…か…」

 

何時間ここに寝ていたのだろう。

 

「おー竜也くん!起きたのかい。さっきはごめんね。挨拶程度に僕の力を少しだけ出して見たんだ。でも気を失うとは」

 

あーなんだろう。このいかにも失敗したことを気にしないてへぺろは。前にも見たような…

 

「僕は霧丸。走馬 霧丸。よく走馬を名前だと思われるけど、霧丸が名前だよ。よろしくね」

 

竜也の気も知らず、霧丸は自己紹介をして握手を求める。

 

「竜也…先導 竜也です…特に何もありません」

 

それに対し竜也は無愛想に自己紹介。霧丸の手を取らず目線を下に向ける。意外と人見知りな竜也にとって初めて会った人(と言っても二回目だが)と握手するのは難関である。

少し困った顔して霧丸は手を引っ込めた。

 

 

竜也が倒れた大部屋の戻り、さっきいた2人は不機嫌顔で竜也を睨む。また喧嘩したのか2人とも服がボロボロだ。

 

「さぁて、質問していいかい?竜也くん」

 

霧丸明るい笑顔では竜也に問いかける。竜也は頷く。

「君の斬魄刀はどこだい?」

 

「斬魄刀?なんですか?それ…」

 

一瞬、謎の静けさが部屋に流れる。

竜也の身の回りには武器一つなかった。その姿を見て霧丸は警戒を強めたのか眉を少し上げた。

「君は…どうやってやつを倒したのだ?」

 

少しトーンが落ちた声が竜也に問いかける。

 

「あの怪物ですか?腰にあった刀で…あれ…」

 

竜也は自分をボディチェックするようにぽんぽんと叩く。

 

「失くしてしまったようでーー」

 

竜也が言い切るその前に霧丸は竜也の胸元を掴み力を込めて外に追い出す。

竜也は勢いよく跳ねてはまた跳ねる。勢いを殺せないまま壁にぶつかりミシッと骨にヒビが入った感覚が竜也の全身に行き渡る。

 

「ふざけないで欲しいなぁ。そういうの一番嫌いだよ《穿て》」

 

そういうと霧丸は鞘から刀を抜き出し解号を唱える。その瞬間周りの空気の温度が一度下がった。

 

「もう一度聞くよ。君の斬魄刀は、どこ、だい?」

 

構えながら霧丸は竜也に聞いた。温度がまた下がる。

 

「失くしてしまいました…」

 

「ふざけるな!」

 

その瞬間、霧丸の周りに鋭い氷柱が数十本出てきた。

氷柱は竜也を狙っている。竜也はそれを見て逃げようとするがもう遅かった。竜也の手足は凍って身動きが取れない状況だった。

 

「君には説明してなかったね。今、とても強力な斬魄刀が消えててね」

 

「しらねぇよ…そんなの…」

 

「その斬魄刀は凄いんだ。今までとは違う…技量、力量そんなもの必要としない。利用方法を理解していれば誰でも最強になれる斬魄刀だ」

 

霧丸は微笑む。

 

「まぁ今から死ぬ君に話しても無駄だね」

 

そういうと霧丸は刀を突き、

 

《氷狼》

 

数十本の氷柱は竜也に向かって飛んでいく。そして、心臓に刺さる瞬間、

 

解号を…言え…

竜也の脳に命令してくる。

 

解号は《消し現れろ》だ。

 

謎の声の主は誰なのか。そんなことは考えてられないと、竜也は言われた解号を強く念じる。

 

《消し現れろ》

 

目の前には漆黒のように刀身は黒く、柄がなく生身の刀が竜也の前で地面に刺さっていた。

 

「なんだ。その刀は…斬魄刀なのか?」

 

刀が出てきた時なのか、霧丸は構えてた立ち位置から約1メートルほど下がっていた。

竜也は操られたように刀を抜き取り口を開き言葉を発する。

 

《消》

 

竜也の手足を封じてた氷。霧丸の周りに浮いていた氷柱。竜也の発した一文字で消えていった。

 

「な!?」

 

霧丸は想定外なことが起こったため、抑えてた力を少しだけ解放した。部屋に侵入するほど凍って行く。止まることなく少しずつ。

 

《現》

 

竜也の口がまた開く。その瞬間、霧丸の手足を封じるように氷が出現し、竜也の周りには氷柱が数十本できていた。

 

「ただ消すだけではないと…これは困ったねぇ」

 

「……」

 

「やめてくれ…と言っても無駄そうだね。君が所有者だったとは…早めに殺しておけば良かったよ」

 

霧丸は竜也に察知されないよう手足を封じてる氷に熱を与えるが、溶けても溶けても凍ってしまい、自分の手首で血が止まりそうなほどまで狭まってしまった。

 

《穿て。氷狼》

 

一瞬だった。霧丸の体に氷柱が刺さっていき、首が落ちる。それでも止まない。自分で出した氷柱に霧丸はただ刺されていくだけ。

そして竜也の目の前は氷柱によって部屋も地面もボロボロになっていた。

 

「あーめんどくさい…」

 

なにを見てそう思ったのか、竜也はあの日の夢に出てきた男の言葉を吐く。

 

「また、始まるのか」

 

竜也は空を見て、手を伸ばし、

 

「やっと届いた」

 

その場には霧丸の無残な死体が静かに転がっているだけで、そこにはもう竜也の姿はもう消えていた。

 

 

 

 

「はぁはぁ…」

 

竜也はやつれたように森の奥で倒れていた。

 

「なんで、こんなとこに…おうぇ…」

 

吐き気がする。俺はなにを見た?なにをした?霧丸に殺されそうになってどうした?どうなったんだ?

服は血まみれ、生臭さが残っていた。

 

「もう少し、寝よう…」

 

そう言って竜也は目を閉じ死んだように寝始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




結構オリジナル感をだした…つもりですw

斬魄刀って解号が必要なの忘れてて最初、開放無双してる主人公がwww

こっからどのような展開になるのか!!誰が死んでいくのか!!あれ、死ぬのかなぁ

できればハッピーな終わり方をしたいなぁ…頑張ります…

誤字や下手くそな表現、アドバイスなどあれば嬉しいです。
それでは♪

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。