遊戯王GX ~氷結の花~   作:大海

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決闘じゃぜ~。
少々やり過ぎた感が無いでもないが、まあ気にしない。
まずは黙って読め。
じゃ、行ってらっしゃい。



第十一話 盗まれたデッキと花の思い出 ~決闘~

視点:翔

「いくよ!! 神楽坂君!!」

「は! 二人まとめて返り打ちだ!!」

「ぬぅ~」

 

『決闘!!』

 

神楽坂

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

クロノス

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

 

 僕は今、神楽坂君と向かい合っている。その隣には、構えながら気合いを入れてるクロノス先生。クロノス先生とのタッグチームで臨む、神楽坂君との決闘。

 どうしてこうなったかと言うと……

 

 ……

 …………

 ………………

 

 僕はこの時、兄貴、隼人君、三沢君と一緒になって、レプリカデッキの展示室へこっそり向かっていた。朝が来るまでどうしても待てないって兄貴が言うもんだから、しかたなくここまで来たところで三沢君と合流したってわけ。

 で、いざ展示室に入ろうって時だった。

 

「マンマミ~~~~~~ア!!」

 

 聞き間違いようの無い、癖のある特徴的な声の悲鳴。クロノス先生だ。

 急いでそこへ向かうと、クロノス先生は倒れていた。そして、武藤遊戯のレプリカデッキは無くなっていたんだ。

 最初、兄貴はクロノス先生を疑ってたけど、鍵を持ってるクロノス先生がケースを壊す必要なんて無いし、兄貴もそれは分かってたから冗談で言ってたみたい。

 それで、犯人を捜すことになったんだけど……

 

「ドロップアウトボ~イ、セニョール達だけが頼りナノ~ネ~!!」

 

 ムカ……

 

「何言ってるんスか!!」

「ンニョ!?」

「管理を任された先生にも責任はあるんです! だったら先生だってその責任を果たさないといけないでしょう! それを! 自分でドロップアウトボーイって呼んでる生徒に丸投げだなんて虫がよすぎるっスよ!! 僕らも捜すんだから先生も捜して下さい!!」

「な、なんでドロップアウトボーイにそこまで……」

「僕がドロップアウトボーイだったら何なんスか!? その事実で先生の失敗の何が変わるんスか!? 僕らの存在をデッキを盗まれた言い訳にするんじゃない!!」

「うぅ……」

「分かったらさっさと立つ!! そして一緒に捜す!!」

「は、はい~~~!!」

 

「すっげ~迫力……」

「あれが、本当に翔なのか……」

「何ていうか……俺も負けてられないんだな……」

 

 ……

 …………

 ………………

 

 それで、僕が先生を引っ張って捜していた時、レプリカデッキを持った神楽坂君を見つけた。彼はそのデッキを持って、武藤遊戯の決闘を研究し尽くした自分になら、このデッキは使いこなせる。これで自分は最強だって喜んでた。僕達はどうにか説得しようとしたけど、彼は聞く耳を持たなかった。

 

「なら、僕が相手になるっス!!」

 とは言え、さすがに武藤遊戯のデッキが相手となると、今の僕じゃ勝てない。だから、

「僕とクロノス先生がタッグを組んで君を! 武藤遊戯を倒す!!」

「ンナ!?」

「なに?」

「先行は君に譲るよ。そして毎ターン、君と僕達とで交互にプレイする。伝説の武藤遊戯の決闘ができるなら、このくらい楽勝だよね?」

 その言葉に、神楽坂君は笑った。

「良いだろう。ついでに放課後のリベンジもさせてもらうぞ。負けた原因となった、お前のデッキもろともな!!」

「ンガ!?」

 クロノス先生を指差しながら叫んだ。

 

(セニョール翔、あなたは一体何を考えてるノーネ!)

(もちろん、勝つことに決まってるっすよ)

(勝つことって……)

(本当に彼が武藤遊戯の決闘ができるっていうのなら、悔しいけど、僕一人じゃ勝てない。もちろん先生一人でも無理だ。けど二人で力を合わせれば、まだ勝機はある)

(しかーし、突然こんなタッグを組んだ所で、上手く決闘できる保障ナンーテ……)

(大丈夫。クロノス先生の『古代の機械(アンティーク・ギア)』、そして僕の『ビークロイド』。シリーズは違うけど幸いどっちも機械族だから、ある程度のシナジーは望めるはずっす)

(うぅ……)

(それとも先生は、目の前で生徒が過ちを犯そうとしてるっていうのに、黙って見過ごすんスか?)

(それは……)

(……)

 

「……えぇーい! やってやるーノ!! たとえ相手が伝説の決闘者であろうとも、生徒であるというのなら黙っているわけにはいかないノーネ!!」

「決まりだね」

 クロノス先生が気合いを入れた所で、僕達三人は一斉にディスクを起動した。

「いくよ!! 神楽坂君!!」

「は! 二人まとめて返り打ちだ!!」

「ぬぅ~」

 

『決闘!!』

 

 

神楽坂

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

クロノス

LP:4000

手札:5枚

場 :無し

 

 

「俺の先行だ。ドロー!」

 

神楽坂

手札:5→6

 

「俺は魔法カード『融合』発動!」

 いきなり融合!

「手札の『幻獣王ガゼル』と、『バフォメット』を融合! 『有翼幻獣キマイラ』を融合召喚!」

 

『有翼幻獣キマイラ』

 攻撃力2100

 

「俺はこれでターンエンド」

 

神楽坂

LP:4000

手札:3枚

場 :モンスター

   『有翼幻獣キマイラ』攻撃力2100

   魔法・罠

    無し

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

手札:5→6

 

 一応このターンから攻撃できる。けど、この手札じゃ……

「『ジャイロイド』を、守備表示で召喚!」

 

『ジャイロイド』

 守備力1000

 

「更にカードを一枚伏せて、ターンエンド!」

 

 

LP:4000

手札:4枚

場 :モンスター

   『ジャイロイド』守備力1000

   魔法・罠

    セット

 

神楽坂

LP:4000

手札:2枚

場 :モンスター

   『有翼幻獣キマイラ』攻撃力2100

   魔法・罠

    セット

 

 

 今僕にできるのはここまで。後は神楽坂君がどう動くか。

「俺のターン、ドロー!」

 

神楽坂

手札:2→3

 

「『翻弄するエルフの剣士』を召喚!」

 

『翻弄するエルフの剣士』

 攻撃力1400

 

「バトルだ! まずは『翻弄するエルフの剣士』で、『ジャイロイド』を攻撃! 聖剣斬!」

「『ジャイロイド』は一ターンに一度、戦闘では破壊されない効果を持つ!」

 エルフの剣士の斬撃に耐えるジャイロイド。頑張れ!

「そして、キマイラで攻撃! 幻獣衝撃粉砕(キマイラ・インパクト・ダッシュ)!」

 今度はキマイラの体当たり。さすがに二発目を耐えることはできず、破壊されるジャイロイド。

「……カードを一枚セット。ターンエンドだ」

 

 

神楽坂

LP:4000

手札:2枚

場 :モンスター

   『有翼幻獣キマイラ』攻撃力2100

   『翻弄するエルフの剣士』攻撃力1400

   魔法・罠

    セット

 

LP:4000

手札:4枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    セット

 

 

 相手の場にはセットカードが一枚。絶好の場だ。あとはクロノス先生次第だ……

「私のターン、ドローニョ!」

 

クロノス

手札:5→6

 

 

 

視点:クロノス

 この手札。そして、『古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)』。おいおいこれじゃ、私の勝ちじゃないか!

 ……ですが、これをやってしまうと、セニョール翔まで巻き込んでしまうノーネ。あのセットカードが何なのかは確認できない。

 どうしたものか……

 

「……」

 

 その時、視線を感じました。

「……」

 せ、セニョール翔が私の顔をジッと見ている。何なノーネ?

「……」

 ……は! まさか、あなたは……

「……」

 分かったノーネ。

「私はカードを二枚伏せますーノ!」

 それにしても、これがフィールド魔法の説明もできなかったセニョール翔とは、とても信じられないノーネ。

「そして魔法カード『大嵐』発動! フィールド上の魔法・罠カード全てを破壊するノーネ!」

 発生する大嵐。それに巻き込まれる計四枚の伏せカード。そう、これで良いノーネ。

「この瞬間、破壊された『黄金の邪神像』の効果! 攻守1000の『邪神トークン』二体を特殊召喚!」

 

『邪神トークン』

 攻撃力1000

『邪神トークン』

 攻撃力1000

 

「更に、破壊された僕の罠カード『呪われた棺』の効果も発動! 君は次の内一つを選択する! 手札一枚を捨てるか、自分の場のモンスター一体を破壊するか!」

「手札一枚を墓地へ」

 

神楽坂

手札:2→1

 

 何を捨てたのかは分かりませンーガ、これで相手の動きは大きく制限されたノーネ。

「私は『邪神トークン』二体を生贄に、現れよ! 『古代の機械巨人』!」

 

『古代の機械巨人』

 攻撃力3000

 

「バトル! 『古代の機械巨人』で、『有翼幻獣キマイラ』に攻撃! アルティメットパウンド!!」

「ぐっ……」

 

神楽坂

LP:4000→3100

 

「……キマイラの効果! このカードが破壊された時、墓地の『幻獣王ガゼル』か、『バフォメット』を特殊召喚する。俺は、『バフォメット』を守備表示で特殊召喚!」

 

『バフォメット』

 守備力1800

 

「私はこれでターンエンド……ンン!?」

 

 

クロノス

LP:4000

手札:2枚

場 :モンスター

   『古代の機械巨人』攻撃力3000

   魔法・罠

    無し

 

LP:4000

手札:4枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    無し

 

神楽坂

LP:3100

手札:1枚

場 :モンスター

   『バフォメット』守備力1800

   『翻弄するエルフの剣士』攻撃力1400

   『トイ・マジシャン』攻撃力1600

   魔法・罠

    無し

 

 

 エンド宣言した直後、初めてその変化に気付いたノーネ。

「『トイ・マジシャン』!? いつの間にそんなカードが!?」

「ふふ。お前達の考えなど、お見通しだぜ……」

 

『トイ・マジシャン』

 攻撃力1600

 

「こいつは魔法・罠カードゾーンにセットすることができるモンスターカード。そして、相手のカード効果によって破壊され墓地に送られたターンのエンドフェイズ時、特殊召喚することができるのさ」

「そんな効果が……」

 セニョール翔は驚いている。確かに特殊な効果でスーガ、冷静になるノーネ。

「しかし攻撃力は、『古代の機械巨人』の方が圧倒的なノーネ!」

「ふ……俺のターン、ドロー!」

 

神楽坂

手札:1→2

 

「速攻魔法『ディメンション・マジック』! 自分フィールド上に魔法使い族モンスターが存在する時、モンスター一体を生贄に、手札の魔法使い族モンスター一体を特殊召喚する! 『バフォメット』を生贄に捧げ、手札の『ブラック・マジシャン』を特殊召喚!」

 

『ブラック・マジシャン』

 攻撃力2500

 

「『ブラック・マジシャン』……武藤遊戯のエースカード……」

「このために『トイ・マジシャン』を……」

 『ブラック・マジシャン』。

 世界中に存在するカードである物の、それらのほとんどはデザイン違いのレプリカカード。オリジナルは現在、武藤遊戯のデッキに入っている一枚しか存在しないと聞きますノーネ……

 『ブラック・マジシャン』と向かい合ったのは初めてではありませンーガ、やはりレプリカには無い迫力でスーノ……

「そして、『ディメンション・マジック』の最後の効果! フィールド上のモンスター一体を破壊できる! 対象は『古代の機械巨人』だ!」

「ンニョ!!」

 『トイ・マジシャン』、『ブラック・マジシャン』が杖をクロスさせて、『古代の機械巨人』を破壊したノーネ!!

 わ、私としたことが、『ディメンション・マジック』の効果を忘れていましたノーネ!!

「早速一人退場だ。『ブラック・マジシャン』でクロノス! お前にダイレクトアタック!」

「アダバ!?」

黒・魔・導(ブラック・マジック)!」

 『ブラック・マジシャン』が、徐々にこちらに近づいてきますーノ!! というか! この後に『トイ・マジシャン』の攻撃を受けレーバ、私のライフはゼロに!!

 

「手札の『カイトロイド』の効果発動!」

 

 ニョ!? セニョール翔!

「このカードを手札から墓地へ送り、ダイレクトアタックを一度だけ無効にする!!」

 

手札:4→3

 

 た、助かったノーネ。

「だが、まだ二体残っている! 『トイ・マジシャン』、ブロック・デモリション!」

「『カイトロイド』の効果は墓地でも発動する! このカードをゲームから除外! その攻撃も無効だ!」

「しぶとい。だが三撃目はあるまい。『翻弄するエルフの剣士』、聖剣斬!」

「ンガ!」

 

クロノス

LP:4000→2600

 

「ターンエンドだ」

 

 

神楽坂

LP:3100

手札:0枚

場 :モンスター

   『ブラック・マジシャン』攻撃力2500

   『翻弄するエルフの剣士』攻撃力1400

   『トイ・マジシャン』攻撃力1600

   魔法・罠

    無し

 

クロノス

LP:2600

手札:2枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    無し

 

LP:4000

手札:3枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    無し

 

 

「すいません。『カイトロイド』一枚じゃこれが限界でした」

 謝ってくるセニョール翔。しかし、それは気落ちしてはいますが、とても頼もしい姿ナノーネ。

「何を言ってるノーネ。セニョール翔のお陰でワンターンキルは防げたノーネ。だから胸を張りますーノ」

「クロノス先生……」

「さあ、あなたのターンナノーネ。思い切りやって来なサーイ」

「はい!」

 うむ。良い返事ですーノ。これなら安心して背中を任せられるノーネ。

「僕のターン、ドロー!」

 

手札:3→4

 

 思い切りやるノーネ! セニョール翔!!

 

 

 

視点:十代

 声がした方へ急ぐと、そこには信じられない光景が広がっていた。

「な、なぜあの二人が、タッグ決闘なんてしているんだ!?」

 三沢が叫んだ。だってクロノス先生、あれだけ俺達レッドのこと毛嫌いしてたのに!?

 けど、それは置いといて、すぐにフィールドに目を戻した。

 翔とクロノス先生の場にはカードが一枚も無い。それに対して、神楽坂は手札がゼロだけど、遊戯さんのエースカード『ブラック・マジシャン』を筆頭に、三体のモンスターが並んでる。

 

「僕のターン、ドロー!」

 

 今は翔のターンか。幸い、手札は十分ある。ここからどう展開していく?

 

「魔法カード『未来融合-フューチャー・フュージョン-』発動! デッキから、融合モンスターによって決められたモンスターをデッキから墓地へ送り、発動後、二回目のスタンバイフェイズにそのモンスターを融合召喚する。僕は融合デッキの『スーパービークロイド-ジャンボドリル』を選択。デッキから融合素材である『スチームロイド』、『ドリルロイド』、『サブマリンロイド』を墓地へ!」

「更に、手札から『エクスプレスロイド』を召喚!」

 

『エクスプレスロイド』

 守備力1600

 

「このカードを召喚、反転召喚、特殊召喚に成功した時、墓地の『エクスプレスロイド』以外の『ロイド』を二体、手札に加える。僕は墓地の『ジャイロイド』、『スチームロイド』を手札に加える!」

 

手札:2→4

 

「魔法カード『パワー・ボンド』! 手札の『ジャイロイド』と『スチームロイド』を融合! 『スチームジャイロイド』を融合召喚! 『パワー・ボンド』で融合召喚された機械族モンスターは、攻撃力が倍になる!」

 

『スチームジャイロイド』

 攻撃力2200×2

 

 ここで『パワー・ボンド』か! これで『ブラック・マジシャン』を倒せる!

「バトル! 『スチームジャイロイド』で、『ブラック・マジシャン』を攻撃! ハリケーン・スモーク!」

 翔の叫びと共に発生するハリケーンが、『ブラック・マジシャン』を包んだ。そして、そこから体当たりを仕掛けた!

 けど……

「え!?」

 『スチームジャイロイド』の攻撃は、どうしてだか見当違いの方向へ飛んでいった。

「これは! 一体どういうことなノーネ!?」

 クロノス先生が叫んだ。本当にどういうことだ!?

 

「残念だったな。俺がお前達に『大嵐』と『呪われた棺』のコンボを使わせたのは、『トイ・マジシャン』を呼ぶことだけが目的じゃない。それは……こいつだ!」

 話しながら、神楽坂は墓地から一枚のカードを取り出して見せた。

「『超電磁タートル』。こいつが墓地に存在する時一度だけ、プレイヤーの好きなタイミングで戦闘を終了させることができるのさ」

「そんな……てことは最初から……」

「この展開を予想した上で、私に『大嵐』のカードを……」

 二人とも呆然としてる。俺達のいない間に何があったんだ?

「……カードを一枚伏せて、ターンエンド」

「この瞬間、『パワー・ボンド』の効果で、『スチームジャイロイド』の元々の攻撃力分のダメージを受けて貰う!」

「うわー!!」

 

LP:4000→1800

 

 

LP:1800

手札:0枚

場 :モンスター

   『スチームジャイロイド』攻撃力2200×2

   『エクスプレスロイド』守備力1600

   魔法・罠

    永続魔法『未来融合-フューチャー・フュージョン-』

    セット

 

クロノス

LP:2600

手札:2枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    無し

 

神楽坂

LP:3100

手札:0枚

場 :モンスター

   『ブラック・マジシャン』攻撃力2500

   『翻弄するエルフの剣士』攻撃力1400

   『トイ・マジシャン』攻撃力1600

   魔法・罠

    無し

 

 

 

視点:翔

 強過ぎる……いくら僕達のデッキが知られてるからって、ここまで読んでたなんて……

 今まで普通に、神楽坂君と戦っていたはずなのに、その神楽坂君の姿が、伝説の決闘者、武藤遊戯に見えた……

 

「俺のターン!」

 !!

 

神楽坂

手札:0→1

 

「魔法カード『強欲な壺』発動! カードを二枚ドロー!」

 

神楽坂

手札:0→2

 

「速攻魔法発動! 『光と闇の洗礼』! 自分フィールドの『ブラック・マジシャン』を生贄に捧げ、手札、デッキ、墓地から、『混沌の黒魔術師』を特殊召喚!」

 

『混沌の黒魔術師』

 攻撃力2800

 

「このカードの召喚または特殊召喚に成功した時、墓地の魔法カードを一枚手札に加えることができる。俺は『ディメンション・マジック』を手札に加える」

 

神楽坂

手札:1→2

 

「そして再び、『ディメンション・マジック』を発動! 『翻弄するエルフの剣士』を生贄に捧げ、手札の魔法使い族を特殊召喚する。現れろ! 『ブラック・マジシャン・ガール』!」

 

『ブラック・マジシャン・ガール』

 攻撃力2000

 

「更に、『ディメンション・マジック』の効果で『スチームジャイロイド』を破壊!」

「ぐぅ、『スチームジャイロイド』……」

「そして『ブラック・マジシャン・ガール』は、墓地の『ブラック・マジシャン』の数だけ、攻撃力を300ポイントアップさせる!」

 

『ブラック・マジシャン・ガール』

 攻撃力2000+300

 

 『ブラック・マジシャン・ガール』。

 武藤遊戯のデッキにだけ入る、幻の超レアカード……

 

『ウフッ』

 

 ……このっ、ウインクなんてして余裕でいる……

 今までずっとあのカードに憧れた。一度で良いから会ってみたいって思ってた。

 けど、今は決闘中。おまけにこっちは劣勢だ。そんな時にあの態度……

 かなり頭に来るよ、あの女……

 

(ギッ!)

 

『ヒッ!』

 

 あれ? どうしてか小さくなった。

「バトルだ! 『ブラック・マジシャン・ガール』で、『エクスプレスロイド』に攻撃! 黒・魔・導・爆・裂・破(ブラック・バーニング)!」

 『ブラック・マジシャン・ガール』が迫ってきた!!

「罠発動! 『魔法の筒(マジック・シリンダー)』! その攻撃を無効にして、相手に攻撃力分のダメージを与える!」

 放たれた呪文が筒へ吸い込まれて、その攻撃が神楽坂君へ飛んでいった。

「ぐあっ!」

 

神楽坂

LP:3100→800

 

 唖然とする『ブラック・マジシャン・ガール』。よし、目に物を見せることができた。

 見たか小娘! 可愛い顔してれば何しても許されるって思うなよ!!

 

『(ガクガク……)』

 

「……ふふ。今のは単純なプレイミスだな」

「……え?」

「なぜ俺が『ブラック・マジシャン・ガール』で攻撃したと思う?」

「なぜって……」

 ……あぁ!!

「ていうことは、伏せカードのことも……」

「そう。お前は明らかに『ブラック・マジシャン・ガール』に対して腹を立てていた。なら、こいつで攻撃すれば、お前はまず間違いなく頭に血が昇って『魔法の筒』を発動してくれる。そう思ったからだ」

「だが使うなら、より攻撃力が高く、戦闘破壊したモンスターを除外する効果を持つ『混沌の黒魔術師』に使うべきだった。どの道『エクスプレスロイド』の守備力は『トイ・マジシャン』の攻撃力と同じ。『トイ・マジシャン』は最後に攻撃するしかない。仮にその伏せカードで防がれたとしても、どちらにせよお前のライフは残るんだからな」

 あ、あぁ……

「ふふ。バトル再開! 『混沌の黒魔術師』の攻撃! 滅びの呪文!」

 『エクスプレスロイド』が破壊された。

「こいつが戦闘破壊したモンスターは除外される。最後に『トイ・マジシャン』の攻撃! ブロック・デモリション!」

「うわー!!」

 

LP:1800→200

 

「これでターンエンドだ」

 

 

神楽坂

LP:800

手札:0枚

場 :モンスター

   『混沌の黒魔術師』攻撃力2800

   『ブラック・マジシャン・ガール』攻撃力2000+300

   『トイ・マジシャン』攻撃力1600

   魔法・罠

    無し

 

LP:200

手札:0枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    永続魔法『未来融合-フューチャー・フュージョン-』

 

クロノス

LP:2600

手札:2枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    無し

 

 

 く……ダメだ、勝てない……

 本人の言った通り、今目の前に立ってるのは神楽坂君じゃない。本当に、伝説の決闘者、武藤遊戯だ……

 初めから、僕に勝ち目なんて……

 

「何を諦めているノーネ?」

 

 うなだれていると、突然隣から声が聞こえた。

 そして隣を見ると、直前まで忘れかけていたその存在を、改めて認識できた。

「まったく。ちょっとはマシになったてきたかと思えーば、そういう所はやはりドロップアウトボーイナノーネ」

 クロノス先生……

「あなたは決闘前に私に言いましたーノ。私達がタッグを組めば勝機はあると。なら、まだ始まったばかりだというノーに、諦めることは相手に何より私に対して無礼なノーネ」

 そうは言っても、この状況じゃ……

「しっかりするノーネ。突然とは言え、私はタッグパートナーであるあなたを信頼していまスーノ。あなターは、私をタッグに誘った人間としてその信頼に答える義務があるノーネ。それが、タッグというものナノーネ」

 それは……

「私のターン!」

 

クロノス

手札:2→3

 

「よく見ておきなサーイ。諦めたらそこで試合終了ナノーネ」

「クロノス先生……」

 ……古過ぎるっスよ、そのセリフ……

 

「まずは、魔法カード『強欲な壺』! カードを二枚ドローするノーネ!」

 

クロノス

手札:2→4

 

「続いて、魔法カード発動! 『磁力の召喚円(マグネット・サークル)LV(レベル)2』! 手札のレベル2の機械族を一体、特殊召喚するノーネ! 私は手札の『古代の歯車(アンティーク・ギア)』を特殊召喚!」

 

『古代の歯車』

 守備力800

 

「更に、魔法カード『機械複製術』を発動! フィールド上の攻撃力500以下の機械族を選択し、同名カードをデッキから二体まで特殊召喚するノーネ! 『古代の歯車』の攻撃力は100、よってデッキから二体の『古代の歯車』を特殊召喚!」

 

『古代の歯車』

 守備力800

『古代の歯車』

 守備力800

 

「最後に、魔法カード『古代の整備場(アンティーク・ギア・ガレージ)』を発動! これにより、墓地の『アンティーク・ギア』と名の付いたモンスター一体を手札に加えまスーノ。私は『古代の機械巨人』を手札に加えるノーネ!」

 

クロノス

手札:0→1

 

「三体のうち二体の『古代の歯車』を生贄に、『古代の機械巨人』を召喚!」

 

『古代の機械巨人』

 攻撃力3000

 

「バトル! 『古代の機械巨人』で、『混沌の黒魔術師』に攻撃! アルティメットパウンド!」

「くっ……!」

 

神楽坂

LP:800→600

 

「『混沌の黒魔術師』はフィールドから離れた時、ゲームから除外されるノーネ。私はこれでターンエンド!」

 

 

クロノス

LP:2600

手札:0枚

場 :モンスター

   『古代の機械巨人』』攻撃力3000

   『古代の歯車』守備力800

   魔法・罠

    無し

 

LP:200

手札:0枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    永続魔法『未来融合-フューチャー・フュージョン-』

 

神楽坂

LP:600

手札:0枚

場 :モンスター

   『ブラック・マジシャン・ガール』攻撃力2000+300

   『トイ・マジシャン』攻撃力1600

   魔法・罠

    無し

 

 

 すごい……この局面でまた『古代の機械巨人』を呼び出すなんて。

 いつも威張ってるだけだと思ってたけど、本当にすごい……

「やるな。俺のターン!」

 

神楽坂

手札:0→1

 

「魔法カード『蜘蛛の糸』発動。前のターン、相手が墓地へ送った魔法カード一枚を手札に加える」

 神楽坂君が説明を終えた瞬間、カードから白い糸が出てきた。そして、その糸が向かったのは……

「クロノス、お前の使った『強欲な壺』をもらう」

「ぬぅ……」

「『強欲な壺』発動。カードを二枚ドロー」

 

神楽坂

手札:0→2

 

「魔法カード『死者蘇生』! これにより、俺の墓地の『ブラック・マジシャン』を蘇らせる!」

 

『ブラック・マジシャン』

 攻撃力2500

 

『ブラック・マジシャン・ガール』

 攻撃力2000

 

「更に魔法カード『天よりの宝札』! 全てのプレイヤーは、手札が六枚になるようカードをドローする!」

「ここでそのカードを!?」

 

神楽坂

手札0→6

手札0→6

クロノス

手札0→6

 

「……引いたぜ」

 

「え……?」

「何を、引いたノーネ……」

「ふ……墓地の光属性『超電磁タートル』と、闇属性『バフォメット』を除外!」

 場に現れたかと思うと、虚空へと消えていく二体のモンスター。

「手札のモンスターを特殊召喚する!」

 

「なに? その特殊な召喚条件は……」

「そんなモンスターは……いや、あるノーネ!!」

 クロノス先生が叫んだ。

「一枚は、あまりの強さと凶悪な効果により、決闘モンスターズの公式大会では禁止カードとなった、『混沌帝龍(カオス・エンペラードラゴン) -終焉の使者-』。そしてもう一枚、禁止カードにこそなっていませンーガ、その混沌帝龍と双璧をなす強さを持つ存在……」

 

「現れろ! 『カオス・ソルジャー -開闢(かいびゃく)の使者-』!!」

 

『カオス・ソルジャー -開闢の使者-』

 攻撃力3000

 

「そして装備魔法『稲妻の剣』をカオス・ソルジャーに装備!」

 装備カードによって、カオス・ソルジャーの持つ剣に稲妻が宿った。

 

『カオス・ソルジャー -開闢の使者-』

 攻撃力3000+800

 

「バトルだ! カオス・ソルジャーで、『古代の機械巨人』を攻撃! 開闢双破斬!」

「ンアー!!」

 

クロノス

LP:2600→1800

 

「更に、カオス・ソルジャーはモンスターを戦闘破壊した時、二回目の攻撃を可能とする!」

「な! 攻撃力3000の二回攻撃だって!!」

「カオス・ソルジャーで、場に残った『古代の歯車』を攻撃! 時空突破・開闢双破斬!」

「うぅ!!」

 これで、僕の場にもクロノス先生の場にも、モンスターはゼロ。

「さあ、これで終わりだ! 『ブラック・マジシャン』で、クロノスにダイレクトアタックだ!」

 

 まだだ! 手札には『天よりの宝札』で引いた二枚目の『カイトロイド』がある! これで……

 

「セニョール翔」

 

「クロノス先生?」

 先生が、こっちを見ながら、優しい笑顔を浮かべた。

「後はお願いしますノーネ」

「え……?」

「ここで私が生き残ったとしても、この手札では逆転は不可能。しかし、あなたの場には、まだ希望がありまスーノ。だから、この決闘、あなたに託しますノーネ」

「先生……くっ」

「黒・魔・導!」

 容赦の無い魔法の攻撃が、クロノス先生を襲った。

 

クロノス

LP:1800→0

 

「ボーイ……必ず、勝つノー……」

 そして、倒れるクロノス先生。

「先生……」

 ……泣いてる場合じゃない。まだ、決闘は終わってない!

「『トイ・マジシャン』で、丸藤にダイレクトアタック! ブロック・デモリション!」

「手札の『カイトロイド』を墓地へ! そのダイレクトアタックを無効に!」

 

手札:6→5

 

「『ブラック・マジシャン・ガール』! 黒・魔・導・炸・裂・破!」

「小娘!! 調子に乗るな!! 『カイトロイド』をゲームから除外!」

 『カイトロイド』に攻撃を防がれて、僕の顔を見た途端、また怖がるブラマジガール。そんなに怖い顔してたかな?

「そのしぶとさだけには感服するぜ。三枚のカードを伏せ、ターンエンド」

 

 

神楽坂

LP:600

手札:1枚

場 :モンスター

   『カオス・ソルジャー -開闢の使者-』攻撃力3000+800

   『ブラック・マジシャン』攻撃力2500

   『ブラック・マジシャン・ガール』攻撃力2000

   『トイ・マジシャン』攻撃力1600

   魔法・罠

    装備魔法『稲妻の剣』

    セット

    セット

    セット

 

LP:200

手札:5枚

場 :モンスター

    無し

   魔法・罠

    永続魔法『未来融合-フューチャー・フュージョン-』

 

 

「まだだ……まだ諦めない。先生の言った通り、僕にもまだ、希望はある! 僕のターン!」

 

手札:5→6

 

「このスタンバイフェイズ、未来融合の効果発動! これはタッグ決闘だから、クロノス先生のターンもカウントされる。二回目のスタンバイフェイズ、指定した融合モンスターを融合召喚する! 『スーパービークロイド-ジャンボドリル』を召喚!」

 

『スーパービークロイド-ジャンボドリル』

 攻撃力3000

 

「今更そんなモンスターを一体出した所で無駄だ!」

「そうだ! これだけじゃ君のモンスター達には勝てない。だから、僕は君を倒す!」

「何だと!?」

「魔法カード『融合』! 手札の『サイクロイド』二体を融合! 『ペア・サイクロド』を融合召喚!」

 

『ペア・サイクロイド』

 攻撃力1600

 

「そんなモンスターを一体増やしたところで何ができる!?」

「言ったはずだ! 僕は君を倒すと!」

「何をするつもりだ?」

「『ペア・サイクロイド』は、攻撃力を500ポイント下げることで、相手にダイレクトアタックすることができる!」

「まさか!」

「『ペア・サイクロイド』! 神楽坂君にダイレクトアタック!」

 

『ペア・サイクロイド』

 攻撃力1600-500

 

「そういうことか。罠カード『魔法の筒』発動! 効果は分かっているな! 『ペア・サイクロイド』の攻撃を、丸藤、お前に跳ね返す!」

「なに!?」

「倒されるのはお前だ!」

 『ペア・サイクロイド』が筒に入って、その後すぐ隣の筒から、こっちに向かって飛んできた!

「ふざけるなー!! 速攻魔法『融合解除』発動!! 『ペア・サイクロイド』の融合を解除し、攻撃を無効にする!!」

 

『サイクロイド』

 攻撃力800

『サイクロイド』

 攻撃力800

 

「まだ『スーパービークロイド-ジャンボドリル』の攻撃が残ってる!! ジャンボドリルの攻撃!! 対象は、さっきから鬱陶しいマジシャンの小娘だ!!」

 向かっていくジャンボドリル、そして、怖がるマジシャンの小娘。

「罠発動! 『シフトチェンジ』! 相手の魔法、罠の対象または、戦闘による攻撃対象を別のモンスターに移し替える! ジャンボドリルの攻撃対象を、カオス・ソルジャーに変更! 迎え撃て、カオス・ソルジャー!!」

 小娘の前に立ち、剣を構えるカオス・ソルジャー。

「小癪な真似を!! ダメージステップに速攻魔法、『リミッター解除』!! 場の機械族モンスター全ての攻撃力を倍にする!!」

 

『スーパービークロイド-ジャンボドリル』

 攻撃力3000×2

 

「これで僕の勝ちだ、消え去れ!! 神楽坂君!! 行け!! 『スーパービークロイド-ジャンボドリル』!!」

 二倍に巨大化したジャンボドリルが、カオス・ソルジャー目掛けて突撃する!!

 

「神楽坂君! 君は武藤遊戯の力を引き出せるって言ったよね!? 武藤遊戯はこの絶望から何を変えられるって言うんだ!?」

 

『ヒッ!!』

『ウッ!!』

 

「げっ!!」

「なっ!!」

「おっ!!」

 

「イィ!!」

 

 何だか色んな声が聞こえた。『ブラック・マジシャン』に小娘、みんなや先生まで声を。なに? 何がそんなに怖いの?

 ……って今は関係無い! 僕の逆転勝利だ!!

 

「……丸藤。お前も言ったはずだ。決して諦めないと」

 今更何を言ってるんだ?

 

「罠発動! 『ブラック・スパイラル・フォース』! そうさ丸藤、俺達はいつだって前に進むしかないんだ!! このカードはフィールド上のモンスター一体の攻撃力を、更に二倍にする!!」

 

『カオス・ソルジャー -開闢の使者-』

 攻撃力(3000+800)×2

 

「攻撃力、7600だと!?」

 

「行くぞ!!」

 

 カオス・ソルジャーが、ジャンボドリルに向かって飛んできた!

 

「『ブラック・マジシャン』!!」

 

『ハァアアアアアアアアア!!』

 

 その隣に『ブラック・マジシャン』が、黒いオーラを纏いながら並び立った!

 

「これが俺の、武藤遊戯の力だ!! いけ!! カオス・ソルジャー!!」

 

 『ブラック・マジシャン』がその黒いオーラを、カオス・ソルジャーの剣に飛ばした!

 

開闢螺旋双破斬(かいびゃくらせんそうはざん)!!」

 

「なにぃ!?」

 

 ドォーン!!

 

 巨大なドリルと、雷を纏った黒く光り輝く剣がぶつかる!!

 そして……

 

 ズバアァァァァァァァァ!!

 

「僕の戦略は!! 間違っていたと言うのかああああ!!」

 

LP:200→0

 

 

 

視点:十代

「す、すげぇ……」

 翔とクロノス先生のあれだけの攻撃を、神楽坂は凌ぎきって、勝っちまった……

 

「ふ、ふふふ……これこそ俺の求めていた究極のデッキだ。もう俺には誰にも負けない!! クロノスだろうがカイザーだろうが、誰にも!!」

 

 確かに、そうかもしれないな。けど……

「翔、決闘ディスクをよこせ」

「え?」

「誰にも負けないって言うなら、俺と決闘しろ。そしてもし負けたら、デッキは潔く返すんだ!」

「お前、本当に俺に勝つ気でいるのか?」

「無理だよ、兄貴! 勝てっこないよ!!」

「そうなノーネ! 私達二人掛かりでも勝てなかったノーニ、あなた一人で勝てるわけ無いーノ!!」

 二人の言うことももっともだ。だが、

「お前達の仇を取ってやる」

 それに、何より……

 

「遊戯さんのデッキとやるなんて、こんなワクワクすることはないぜ」

 

 

 

 




お疲れ~。

……うん。みんなの言いたいことは分かってるさ。
『トイ・マジシャン』とか『ブラック・スパイラル・フォース』とかBMGとか翔とか翔とか翔とか翔とか……

ご存じ『トイ・マジシャン』は遊戯王R、それも表の遊戯が使ったカードです。だから王様どころかアニメじゃ全く関係が無い。(ちなみに『稲妻の剣』もRの王様が使用)。
それでも出した理由は一つ。
やってみたかったからさ。後悔は無い。

この際はっきり言わせてもらうけど、大海はBMGは好きじゃない。むしろ好きか嫌いかの二択なら嫌いさ。詳しくは言わんが主に顔が。どちらかと言えばガガガのが好みだよ。文句ある?
これも一種のアンチ・ヘイトとやらになるのかな?

あとブラマジの設定だけど、作中の設定が色々曖昧だからああした。デザイン違いってのは、日に焼けたあいつとか顔色の悪いあいつらとかのことね。これで良いかな?

そんで、何にしても翔だろうね。
あんな翔がいても良い気がする。まあぶっちゃけ大海が見たかっただけなんだけど。
矛盾してるだろうか?

さて、長くなったがオリカ。


『カイトロイド』
 レベル1
 風属性 機械族
 攻撃力200 守備力400
 相手のモンスターが直接攻撃してきた時、このカードを手札から墓地へ送ることで、その攻撃を無効にする。
 また、墓地に存在するこのカードをゲームから除外することで、相手モンスター一体の直接攻撃を無効にする。

ネクガの相互互換?
あっちは無効は一度きりだけど、バトルフェイズ以外でも発動できるし攻撃の条件は無い。
こっちは手札と墓地の二度使えるが防げるのは直接攻撃のみ。
場合によって必要な方は決まってくるわな。モンスターを守りたいとかならあっちだし、単にモンスター無しでやばいならこっちだし。一概にどちらが良いとは言えない。

『超電磁タートル』
 レベル4
 光属性 機械族
 攻撃力0 守備力1900
 このカードが墓地にある時、相手のバトルフェイズを任意のタイミングで終了させることができる。
 この効果は、デュエル中に一度しか使用できない。

ネクガの完全な上位互換。バトルフェイズ自体を強制終了できる。
ただこれ、確か墓地に送られたターンのみだった気がするんだよな。まあ修正不可能だからこの効果でいくけど。
正直勘弁して欲しいとしか言えない。
謝る。すまん。

『蜘蛛の糸』
 通常魔法
 1ターン前に相手の墓地に送られた魔法カードを1枚選択し、手札に加える。

タイミング選ぶよこれ。そもそもそう都合よく相手が欲しいカード使ってくれるとも限らんし、当時はともかく今じゃ専用魔法も増えてきてるからね。魔導書とか炎舞とか。
ミラーマッチならまだ使いやすいかな。

『ペア・サイクロイド』融合
 レベル6
 地属性 機械族
 攻撃力1600 守備力2000
 「サイクロイド」+「サイクロイド」
 このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
 この効果で戦闘を行う場合、このカードの攻撃力はダメージ計算時のみ500ポイントダウンする。

 これもまあ微妙だあな。元々の攻撃力が低いし、『パワー・ボンド』からの『リミッター解除』までの流れでも最大で攻撃力は6400。攻撃時には500下がって5900。
 場合によってはワンキルもできるが、本当に場合による。結局微妙。

『ブラック・スパイラル・フォース』
 通常罠
 自分フィールド上に「ブラック・マジシャン」が存在する時発動することができる。
 自分フィールド上の「ブラック・マジシャン」以外のモンスター1体の攻撃力はエンドフェイズまで倍になる。
 このカードを発動したターン、「ブラック・マジシャン」は攻撃する事ができない。

……どうコメントした物か。
とりあえず、ブラマジデッキでなら力は発揮できるわな。
他は、ぶっちゃけブラマジを出すだけで大変だからね。


これで全部かな。多くて全部書けてないかも。忘れてるのがあったら言って。

『天よりの宝札』は原作効果。
『未来融合-フューチャー・フュージョン-』は、出すの迷ったけどOCG効果。他に良いカードが無くてね~。

以上。長くなってすまん。次話、十一話完結。待っててね。

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