てなわけで、原作からかなり改変された十代vs万丈目です。
結果今までで一番長くなってしまった。
それでも良いや~と言ってくれる方。
行ってらっしゃい。
視点:十代
遂にこの時が来た。
さっきはトイレの中で、悲鳴を上げてる万丈目を見て驚いたけど、ここに立ってからは良い顔を見せてる。
気になるのは、決闘場を囲んでるたくさんのカメラか。
「信じられないノーネ。私の姿ーガ、今全国に流れているナンーテ」
中央で審判役のクロノス先生は浮かれてるし。
そんなこんなで、並んで座ってる二人の校長が立ち上がった。
「それではこれより、アカデミア本校」
「ノース校」
『対抗決闘大会開催の宣言をする!!』
歓声が起こると同時に、クロノス先生が前に出てきた。
「それデーハ、対戦決闘者を紹介するノーネ。まず紹介スルーは、アカデミア本校代表、オシリスレッドのドロップアウトボー……じゃなかった、遊城十代!」
「イエーイ!」
あんまりはしゃぐ気分じゃないけど、決闘をするからには楽しまなきゃ損だよな。
「対すルーは、ノース校代表……」
「いらん」
クロノス先生が喋ってる最中に、万丈目がその前に立った。
「俺の名は俺が告げる」
「ンア?」
「黙って引っ込めと言ったんだ、おかっぱ野郎」
「お、おかっぱじゃないノーネ!! これは有名なカリスマ美容院……で、あら? いつの間にヤーラ、がんじがらめーナ、ナ、ナ、ナ、ドロップアウトー……」
あー……落ちた。
「大丈夫か? クロノス先生」
「お前達、この俺を覚えているか!」
突然、万丈目は声を張り上げた。
「この学園で、俺が消えて清々したと思っている奴! 俺の退学を自業自得だとほざいた奴! 知らぬなら言って聞かせるぜ。その耳かっぽじってよく聞くがいい! 地獄の底から、不死鳥の如く復活してきた、俺の名は!」
「一! 十!」
『百!』
『千!』
「万丈目さんだ!」
『うおおおおおおおおお!!』
『サンダー!』
『サンダー!!』
『万丈目サンダー!!』
何かよく分からねーけど、すげえ人気だな。
「俺は!?」
『サンダー!!』
「万丈目!」
『サンダー!!』
「いくぞ十代! この決闘、負けるわけにはいかないからな!」
「来い! 万丈目!」
「万丈目さんだ!」
『決闘!!』
万丈目
LP:4000
手札:5枚
場:無し
十代
LP:4000
手札:5枚
場:無し
「俺の先行、ドロー!」
万丈目
手札:5→6
「モンスターを裏守備表示でセット、更にカードを二枚セット、ターンエンド!」
万丈目
LP:4000
手札:3枚
場:モンスター
セット
魔法・罠
セット
セット
裏守備表示……
「俺のターン!」
十代
手札:5→6
「『E・HERO フェザーマン』召喚!」
『E・HERO フェザーマン』
攻撃力1000
「フェザーマンで、セットモンスターを攻撃! フェザー・ショット!」
二枚のセットカードが気になるけど、モンスターはそのまま破壊された。
『アームド・ドラゴンLV3』
守備力800
アームド・ドラゴン……見たこと無いモンスターだ。だけど、
「先手は貰ったぜ! 俺はカードを一枚セット、ターンエンド!」
「甘い。狙い通りだぞ。エンドフェイズ、永続罠『リビングデッドの呼び声』発動! 墓地に眠るモンスターを、攻撃表示で特殊召喚できる。俺は、『アームド・ドラゴンLV3』を特殊召喚!」
『アームド・ドラゴンLV3』
攻撃力1200
「そしてこの瞬間、リバースカードオープン! 『地獄の暴走召喚』!」
な、あのカードは!
「相手フィールド上にモンスターが存在する時に、攻撃力1500以下のモンスターの特殊召喚に成功した時、手札、デッキ、墓地から、同名モンスターを特殊召喚する! 『アームド・ドラゴンLV3』を、更に二体特殊召喚!」
『アームド・ドラゴンLV3』
攻撃力1200
『アームド・ドラゴンLV3』
攻撃力1200
「そしてこのカードを発動した時、相手プレイヤーは自分フィールド上のモンスター一体の同名カードを、手札、デッキ、墓地から特殊召喚できる。十代のフィールドには『E・HERO フェザーマン』が一体。手札、デッキ、墓地に存在するなら特殊召喚が可能だ。どうする?」
く……
「……俺は、その効果を使わない」
フェザーマンは、て言うか他のヒーロー達もだけど、デッキに入ってるのは一枚ずつだからな。
十代
LP:4000
手札:4枚
場:モンスター
『E・HERO フェザーマン』攻撃力1000
魔法・罠
セット
万丈目
LP:4000
手札:3枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV3』攻撃力1200
『アームド・ドラゴンLV3』攻撃力1200
『アームド・ドラゴンLV3』攻撃力1200
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
「そして恐怖の俺のターンが始まる! 俺のターン、ドロー!」
万丈目
手札:3→4
「このスタンバイフェイズ、三体の『アームド・ドラゴンLV3』は、『アームド・ドラゴンLV5』へとレベルアップする!」
『アームド・ドラゴンLV5』
攻撃力2400
『アームド・ドラゴンLV5』
攻撃力2400
『アームド・ドラゴンLV5』
攻撃力2400
「あれは、レベルアップモンスターか!」
「レベルアップモンスター?」
「その名の通り、レベルアップして進化していくモンスターのことっス。けど、そのどれもが希少なレアカードのはず。どうしそのカードを万丈目君が……」
「あれは、ノース校に伝わる秘宝のカード! 市ノ瀬君、君は……」
「言ったでしょう、私も本気だと。例の商品は必ず私が貰う」
いきなり攻撃力2400が三体かよ。
「『アームド・ドラゴンLV5』、効果発動! 手札のモンスターカード一枚を墓地へ送ることで、そのモンスターの攻撃力以下のモンスター一体を破壊する! 手札の『ドラゴンフライ』を墓地に捨てる! デストロイド・パイル!」
万丈目
手札:4→3
「『ドラゴンフライ』の攻撃力は1400、よって攻撃力1000のフェザーマンを破壊!」
「ぐぅ……」
「バトル! 三体の『アームド・ドラゴンLV5』で、十代にダイレクトアタック! アームド・バスター!」
向かってくる三体のアームド・ドラゴンだけど、
「罠発動『攻撃の無力化』! 攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する!」
「ふん、生き延びたか。俺は更にカードを二枚伏せ、ターンエンド」
万丈目
LP:4000
手札:2枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
セット
十代
LP:4000
手札:4枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
無し
この状況は、ちょっとまずいか……
「俺のターン、ドロー」
十代
手札:4→5
これなら……
「魔法カード融合! 手札のエッジマンと、ワイルドマンを融合! 現れろ! 『E・HERO ワイルドジャギーマン』!」
『E・HERO ワイルドジャギーマン』
攻撃力2600
「『E・HERO ワイルドジャギーマン』は、相手モンスター全てに攻撃できる。バトル! ワイルドジャギーマンで、アームド・ドラゴンに攻撃! インフィニティ・エッジ・スライサー!」
「甘い! 速攻魔法『収縮』発動! このターン、モンスター一体の攻撃力を半分にする!」
『E・HERO ワイルドジャギーマン』
攻撃力2600/2
「なに!?」
「迎え撃て! アームド・バスター!」
十代
LP:4000→2900
「くそぉ……俺は、『E・HERO クレイマン』を守備表示で召喚」
『E・HERO クレイマン』
守備力2000
「更にカードを伏せて、ターンエンド!」
「そしてこの瞬間、モンスターを戦闘破壊したことで、『アームド・ドラゴンLV5』は、『アームド・ドラゴンLV7』へとレベルアップする!」
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800
『グォオオオオオオ!!』
『サンダー!!』
『サンダー!!』
『万丈目サンダー!!』
十代
LP:2900
手札:0枚
場:モンスター
『E・HERO クレイマン』守備力2000
魔法・罠
セット
万丈目
LP:4000
手札:2枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
セット
強え……
万丈目の奴、ちょっと見ない間に、こんなに強くなってたんだなぁ。
「俺のターン!」
万丈目
手札:2→3
何だか嬉しいぜ、万丈目!
「バトル! 『アームド・ドラゴンLV5』で、クレイマンを攻撃! アームド・バスター!」
「ぐぅ……」
「更に、二体のアームド・ドラゴンで、十代にダイレクトアタック!」
「速攻魔法『クリボーを呼ぶ笛』! デッキから、『ハネクリボー』を特殊召喚する!」
『ハネクリボー』
守備力200
『クリクリ~』
「構わん! 二体目の『アームド・ドラゴンLV5』で……」
(アニキ~、あの子なら、オイラの兄弟のこと知ってるかもしれないよ~。オイラを呼び出して聞いてみておくれよ~)
「うるさい! この決闘で、貴様の出る幕などあるか!」
(そんなこと言わないで~)
(クリクリ~)
「どうした? 相棒」
(クリ~)
「……あ、本当だ」
「おい万丈目、それって……」
俺が聞こうとした途端、万丈目は慌てた様子で、黄色いそいつを追いかけ回した。
「引っ込まんか!」
あ~あぁ、精霊をまるで蚊を叩くみたいに……
「改めて、二体目の『アームド・ドラゴンLV5』で、『ハネクリボー』を攻撃! アームド・バスター!」
(クリ~!!)
「ぐぅ!!」
く、すまん、相棒……
「『ハネクリボー』の効果でこれ以上ダメージを与えられない。ターンエンド。そしてこの瞬間、戦闘破壊した二体の『アームド・ドラゴンLV5』は、『アームド・ドラゴンLV7』へとレベルアップする!」
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800
『グォオオオオオ!!』
『グォオオオオオ!!』
『グォオオオオオ!!』
『サンダー!!』
『サンダー!!』
『万丈目サンダー!!』
万丈目
LP:4000
手札:3枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
十代
LP:2900
手札:0枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
無し
くぅ、マジで強え……
「何だその情けない決闘は! 貴様勝つ気があるのか!!」
「な、万丈目……」
「そんなことで、奴を迎えることができるのか!」
奴? 迎える?
「水瀬梓を許すことができるのか!!」
!!
「梓くんを……」
「梓さんを、許す……」
「万丈目、お前……」
「ああそうだ。俺は、水瀬梓に敗れた。完膚なきまでに、1ポイントのライフも削ることができず」
マジかよ、万丈目が、ノーダメージで負けた……?
(元々、重くなるって理由から一枚しか入っていなかった『アームド・ドラゴンLV7』を、水瀬梓に敗れたことで、一から組み直してああなったからな。出発前の二日間の徹夜に付き合ってやった甲斐があった)
「……梓を許すって、どういう意味だよ?」
「決闘の後で、梓は言っていた。自分は元々、何かを求めて良い人間ではなかったと。大切なものは一つだけで良いと。それ以上は許されなかったと。友や憧れ、日常さえ、持つことなど許されない存在だったと。そして、今のその大切な一つが、復讐だとな」
「復讐……何かを求めることは許されないって、そう言ったのか?」
「そうだ。どんな理由からそんな考えを抱いたのかは知らん。なぜなら、少なくともお前達に比べれば、俺は梓の事情など全く知らん。あいつとの付き合いの中で、あいつのことを知る以前に、自分のことをもっと知って欲しいという思いから、自分のことを話すことの方が多かったからだ。俺があいつのことを聞くことなどほとんどなかった。今では後悔している。こんなことになるのなら、なぜもっとあいつのことを分かってやろうとしなかったのかと。自分ばかりを相手に押しつけ、相手から自分を押しつけられることは拒んできた。ずっと変わらなかったその傲慢さが、今では恨めしい」
「……」
「だがそれでも、俺とてお前達ほどで無いにしろ、あいつとは絆を感じている。あいつが俺の全てを受け入れてくれたから、俺はこうしてここに立つことができている。あいつはこうも言っていた。大切なものは一つで良い、その気持ちをずっと忘れていたと。そんな理不尽な感情を消し去ってしまうほど、俺達に芽生えた絆は、本物であったと信じたい」
「だから今、あいつが自分を許せないのなら、代わりに俺が許してやる。あいつがどれだけ振り払おうと、力ずくで押さえ込められるほど強くなり、奴を受け入れてやる。それが、今までの優しく美しい姿ではなく、怒りと憎しみに震え、復讐に取り憑かれた醜く悲しい姿であってもだ! そしてそのためにも、遊城十代、俺は貴様を倒す!!」
「万丈目……」
「水瀬梓! もし今この決闘を見ているなら、俺の姿を見ていろ!!」
『お前がかつて目標としていた男の姿を見ていろ!!』
『お前が否定したものは、決して間違いではなかったということを俺が証明してやる!!』
『そして覚えておけ!! その男の名を!!』
「俺の名は!!」
「一!! 十!!」
『百!!』
『千!!』
「万丈目サンダー!!」
『ウオォォオオオオオオオオオオオ!!』
『サンダー!!』
『サンダー!!』
『万丈目サンダー!!』
「そこまでの覚悟を、お前は……」
「さあ十代! 貴様のターンだ! もし貴様もまた梓のことを思っていると言うのなら、未だ憎しみに震えるあいつのことを許してやれるだけの力を、この決闘で示してみせろ!!」
「……」
強いわけだぜ。
最初は、兄貴達とか、ノース校の生徒達からの期待に応えるため、必死になってるんだと思ってた。そのために、万丈目は強いんだって。
だけど、万丈目が強くなったのは、梓のためだったんだ。梓のために、梓のことをどうにかしてやりたいからって。
その気持ち、よく分かる。助けたいよな。梓のこと、助けてやりたいって思うよな……
「俺のターン!」
十代
手札:0→1
「『E・HERO バブルマン』を特殊召喚!」
『E・HERO バブルマン』
守備力800
「バブルマンは手札がこの一枚の時、特殊召喚できる。そして召喚に成功した時、フィールド上に他にカードが無い場合、カードを二枚ドローする!」
十代
手札:0→2
「魔法カード『強欲な壺』! カードを二枚ドロー!」
十代
手札:1→3
「これで準備は整ったぜ。魔法カード『死者蘇生』! 墓地の『E・HERO エッジマン』を特殊召喚!」
『E・HERO エッジマン』
攻撃力2600
「更に魔法カード『H-ヒートハート』発動! 『E・HERO』一体の攻撃力を、エンドフェイズまで500ポイントアップさせる!」
『E・HERO エッジマン』
攻撃力2600+500
「エッジマンで、『アームド・ドラゴンLV7』を攻撃! パワー・エッジ・アタック!!」
「ぐぅ……!」
万丈目
LP:4000→3700
ようやく万丈目のライフを削れたぜ!
「カードを一枚セットし、ターンエンド!」
十代
LP:2900
手札:0枚
場:モンスター
『E・HERO エッジマン』攻撃力2600
『E・HERO バブルマン』守備力1200
魔法・罠
セット
万丈目
LP:3700
手札:3枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
「俺だって、梓への思いは同じだ。万丈目! お前しかあいつのことを許してやれないわけじゃない! 俺だって見せてやるぜ。俺が、梓を許せるだけの決闘者だってことをな!」
「ならば俺を倒してみるが良い! 俺のターン!」
万丈目
手札:3→4
「『強欲な壺』発動! カードを二枚ドロー!」
万丈目
手札:3→5
「『アームド・ドラゴンLV7』の効果! 手札のモンスターカードを一枚捨て、その攻撃力以下の相手の場にもいるモンスター全てを破壊する! 俺は、『闇より出でし絶望』を捨てる! 攻撃力は2800! エッジマン及び、バブルマンは破壊される! ジェノサイド・カッター!」
「罠発動! 『エッジ・ハンマー』! エッジマンを発動コストに、効果発動! 相手モンスター一体を破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを与える!」
「なに! ぐぁああ!!」
万丈目
LP:3700→900
「く……だが、これで貴様の場はガラ空き! 『アームド・ドラゴンLV7』の攻撃! アームド・ヴァニッシャー!」
「うわあああああああああ!!」
十代
LP:3500→100
「そしてメインフェイズ! 魔法カード『レベル調整』発動! 相手はカードを二枚ドローする!」
十代
手札:0→2
「その後、墓地に眠る『LV』と名の付くモンスターを、召喚条件を無視して特殊召喚する! ただし特殊召喚したモンスターはこのターン効果を無効にし、攻撃できない! 俺が呼び出すのは、『アームド・ドラゴンLV7』!」
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800
「更に魔法カード『貪欲な壺』! 墓地のモンスター五体をデッキに戻し、カードを二枚ドローする! 俺が戻すのは、こいつだ!」
『アームド・ドラゴンLV3』
『アームド・ドラゴンLV3』
『アームド・ドラゴンLV5』
『アームド・ドラゴンLV5』
『アームド・ドラゴンLV7』
「デッキに戻してシャッフルし、その後、カードを二枚ドロー!」
万丈目
手札:2→4
「魔法カード『死者蘇生』! 墓地の『アームド・ドラゴンLV5』を特殊召喚!」
『アームド・ドラゴンLV5』
攻撃力2400
「そして、魔法カード『レベルアップ!』! 『アームド・ドラゴンLV5』を、『アームド・ドラゴンLV7』へと進化!」
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800
「カードを二枚セット! これでターンエンドだ!」
万丈目
LP:900
手札:0枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
セット
セット
十代
LP:100
手札:2枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
無し
苦労してアームド・ドラゴンを減らしたのに、もう三体に戻りやがった。
「俺のターン!」
十代
手札:2→3
何だかいつも以上にワクワクするぜ!
「『ホープ・オブ・フィフス』発動! 墓地のE・HERO五体をデッキに戻し、カードを二枚ドローする! 俺は、この五枚をデッキに戻す」
『E・HERO ワイルドマン』
『E・HERO エッジマン』
『E・HERO ワイルドジャギーマン』
『E・HERO フェザーマン』
『E・HERO バブルマン』
十代
手札:2→4
「魔法カード『スペシャルハリケーン』発動! 手札を一枚捨てて、特殊召喚されたモンスター全てを破壊する! 三体の『アームド・ドラゴンLV7』を、全て破壊だ!」
十代
手札:3→2
「くぅ……だが想定内だ! リバースカードオープン『禁じられた聖槍』!」
「うぉ! 何だ!?」
万丈目の宣言と同時にでっかい槍が現れて、それがアームド・ドラゴンの一体にぶっ刺さった!?
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800→2000
「フィールド上のモンスター一体を、このターン攻撃力を800ダウンさせ、このカード以外の魔法・罠の効果を受けなくする!」
くそ、一体残っちまったか。
「更に、速攻魔法『非常食』! 自分フィールド上の魔法、罠カードを墓地へ送り、墓地へ送った枚数につき1000ポイントのライフを回復する! 『禁じられた聖槍』を墓地へ!」
万丈目
LP:900→1900
ライフ回復まで。やっぱ万丈目はすげーや。
「俺は『E・HERO バーストレディ』を召喚!」
『E・HERO バーストレディ』
攻撃力1200
「そして、フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』!」
今まで普通だった決闘場が、一瞬でビル街へ変わる。
「E・HEROが自身より攻撃力の高いモンスターを攻撃する時、攻撃力を1000ポイントアップさせる!」
「バトル! バーストレディで、アームド・ドラゴンを攻撃! バースト・ファイヤー!」
『E・HERO バーストレディ』
攻撃力1200+1000
「ぐぅ……!」
万丈目
LP:1900→1700
「ターンエンド!」
十代
LP:100
手札:0枚
場:モンスター
『E・HERO バーストレディ』攻撃力1200
魔法・罠
フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』
万丈目
LP:1700
手札:0枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
永続罠『リビングデッドの呼び声』
手札は互いにゼロ。だがライフは差こそあるけど、お互い一撃で決まる数値。どっちが先に相手にとどめを刺すキーカードを引けるかだ。
「俺のターン!」
万丈目
手札:0→1
「魔法カード『マジック・プランター』発動! 表側表示の永続罠一枚を墓地へ送り、カードを二枚ドローする。『リビングデッドの呼び声』を墓地へ送り、カードをドロー!」
万丈目
手札:0→2
「装備魔法『早すぎた埋葬』! ライフを800支払い、墓地の『アームド・ドラゴンLV5』を特殊召喚、このカードを装備する!」
万丈目
LP:1700→900
『アームド・ドラゴンLV5』
攻撃力2400
「な!?」
「バトル! 『アームド・ドラゴンLV5』で、バーストレディを攻撃! アームド・バスター!」
「まだだ! 墓地の『ネクロ・ガードナー』を除外することで、その攻撃を無効にする!」
「く、『スペシャルハリケーン』の効果で捨てていたか。だがモンスターは残さん! 手札の『
万丈目
手札:1→0
「ぐぅ……」
「ターンエンド!」
万丈目
LP:900
手札:0枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
魔法・罠
装備魔法『早すぎた埋葬』
十代
LP:100
手札:0枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』
「まだまだ……俺のターン!」
十代
手札:0→1
「……『フレンドッグ』を、守備表示!」
『フレンドッグ』
守備力1200
「ターンエンド!」
十代
LP:100
手札:0枚
場:モンスター
『フレンドッグ』守備力1200
魔法・罠
フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』
万丈目
LP:900
手札:0枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
魔法・罠
装備魔法『早すぎた埋葬』
「俺のターン!」
万丈目
手札:0→1
(モンスターが来ない……)
「バトル! 『アームド・ドラゴンLV5』、『フレンドッグ』を攻撃! アームド・ヴァニッシャー!」
「ぐぅ……! 『フレンドッグ』が戦闘で破壊された時、墓地のE・HEROと、『融合』一枚を手札に加える……」
『融合』
『E・HERO バーストレディ』
十代
手札:0→2
「カードをセット、ターンエンド! そしてこの瞬間、『アームド・ドラゴンLV5』の効果が発動されるが、既にLV7は三枚とも墓地にあるため進化は無い!」
助かった、のか……?
万丈目
LP:900
手札:0枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV5』攻撃力2400
魔法・罠
装備魔法『早すぎた埋葬』
セット
十代
LP:100
手札:2枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』
「次だ! 次のターンで、俺は貴様を倒してみせる! 遊城十代!!」
「その前に、俺がこのターンで決着を付けてやるぜ! 万丈目サンダー!!」
絶対に逆転してみせる……
「俺のターン、ドロー!」
十代
手札:2→3
「……」
「……来たぜ。魔法カード『融合』! 手札のフェザーマンと、バーストレディを融合!」
「なに!?」
「現れろ! マイフェイバリットヒーロー、『E・HERO フレイム・ウィングマン』!」
『E・HERO フレイム・ウィングマン』
攻撃力2100
「バトル! フレイム・ウィングマンで、『アームド・ドラゴンLV5』を攻撃! スカイスクレイパー・シュート!」
『E・HERO フレイム・ウィングマン』
攻撃力2100+1000
「ぐあああああ!」
万丈目
LP:900→200
「そして、フレイム・ウィングマンがモンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを受けてもらうぜ!」
「させん! ダメージステップに速攻魔法『禁じられた聖杯』発動!」
「な、何だ!!」
さっきのでっかい槍みたいに、今度はでかいカップが現れて、そこから流れた水がフレイム・ウィングマンを包み込んだ!
『E・HERO フレイム・ウィングマン』
攻撃力2100+400
「『禁じられた聖杯』は、このターン、モンスター一体の攻撃力を400ポイントアップさせ、モンスター効果を無効にする。よってフレイム・ウィングマンの効果は、この瞬間無効だ!」
「くそ……ターンエンド!」
十代
LP:100
手札:0枚
場:モンスター
『E・HERO フレイム・ウィングマン』攻撃力2100
魔法・罠
フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』
万丈目
LP:200
手札:0枚
場:モンスター
無し
魔法・罠
無し
このターンで決められるかと思ったけど、防がれちまった。
けど!
「これが俺の力だ! 万丈目!」
「……」
無言でデッキを睨んでる万丈目。俺のライフは残り100。伏せカードも無い。フレイム・ウィングマンを倒せるカードを引かれれば、万丈目の勝ちだ。
「俺のターン……ドロー!」
万丈目
手札:0→1
「……」
「……」
『……』
「……俺は、二枚目の『レベル調整』を発動」
「あ……」
「相手はカードを二枚ドローし、墓地の『アームド・ドラゴンLV7』を特殊召喚!」
十代
手札:0→2
『アームド・ドラゴンLV7』
攻撃力2800
「特殊召喚されたモンスターはこのターン、効果が無効となり、攻撃できない。ターンエンド!」
万丈目
LP:200
手札:0枚
場:モンスター
『アームド・ドラゴンLV7』攻撃力2800
魔法・罠
無し
十代
LP:100
手札:2枚
場:モンスター
『E・HERO フレイム・ウィングマン』攻撃力2100
魔法・罠
フィールド魔法『摩天楼-スカイスクレイパー-』
ここでまた、『アームド・ドラゴンLV7』……
「すげぇ、やっぱお前は、最高の決闘者だ!」
「さあ来い十代!」
「いくぜ! 俺のターン、ドロー!!」
十代
手札:2→3
「全力で応えるぜ、万丈目!!」
「……」
(ここまでだな……)
「来い!! 十代!!」
「いくぜ!!」
「ちょ! まずい!!」
「カメラ! ストップストップ!!」
ドゴォ!!
「おわぁ! 何だ、地震!?」
「うおっと……! フレイム・ウィングマンで、『アームド・ドラゴンLV7』を攻撃! スカイスクレイパー・シュート!!」
『E・HERO フレイム・ウィングマン』
攻撃力2100+1000
「……」
「ガッチャ! 最高の決闘だったぜ、万丈目サンダー!!」
「……ふん」
(……すまん。梓……)
万丈目
LP:200→0
お疲れ~。
……うん、まあ後悔は無い。
楽しんでくれたらそれで良いんだ。逆に気分を害したというなら心から謝る。
んじゃ、次話まで待ってて。