遊戯王GX ~氷結の花~   作:大海

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いぃぃぃあぁあぁ。
んじゃ、行ってらっしゃい。



第八話 最終決戦、二人の梓(あずさ) ~禁断の力~

視点:外

 

 力……

 

 求めたのはそれだけだ。

 強いあいつを、完膚なきまで叩きのめし、そして殺す、それだけの力を。

 ただ、力を求め、そのために歩き、進み、壊し、殺し、奪ってきた。

 そして今日、そうして手に入れた力を使う時が来た。

 ただ、あいつを殺し、そして、自分を殺す、そのために欲し続けた力を。

 

 今……

 

 

「フィールド魔法発動! 『シュトロームベルクの金の城』!!」

 

「なに!?」

「あれは!?」

「バカな!?」

「ンン!?」

「な!?」

 

 梓のカード発動と同時に、梓の背後に、道場と化したフィールドには似つかわしくない金の城が現れる。そんな光景と共に、三沢、亮、吹雪、クロノス、大徳寺、五人分の声が響いた。

「どうしたんだ? みんな……」

「あのカードがどうかしたの?」

 そう尋ねる十代と明日香の顔には、純粋な疑問が浮かんでいる。翔に隼人、万丈目も。

 そんな五人に、三沢が顔を向けた。

「十代達は知らないのか。あのカードは確か、数年前に行われた決闘の世界大会で、その優勝商品として出された、世界に一枚しか無い幻のレアカードだ」

「世界に一枚?」

「そう。だがあれは確か……」

「ああ。かつて、決闘モンスターズの生みの親である、(  2)(インダストリアル・イリュージョン)社社長、ペガサスが直々にデザインしたカードでありながら、あまりに強力な効果を有していたことで商品化されることの無かった、プロモーション用のカード。すなわち、禁止カードのはずだ」

「禁止カードだと!?」

 亮と吹雪の言葉に、万丈目が声を上げた。

「梓!!」

 

「……ああ。確かに、これは禁止カードだ。だが……それがどうかしたか?」

 

『……っ!?』

 

「そんな掟、決闘者が守るものだ。ゴミである私は決闘者ですらない。決闘者という人間の掟など知ったことか」

 

「梓、お前そこまで……」

「……だが、禁止とは言え世界に一枚しかないはずのそのカードを、なぜお前が……?」

 

「……」

 

「(ニィ)さあなぁ……」

 

『(ゾクッ)……!!』

 

「……私はカードを一枚伏せる。これでターンエンド」

 

 

LP:4000

手札:1枚

 場:モンスター

   『氷結のフィッツジェラルド』守備力2500

   魔法・罠

    セット

    フィールド魔法『シュトロームベルクの金の城』

 

あずさ

LP:3500

手札:4枚

 場:モンスター

    無し

   魔法・罠

    永続魔法『六武の門』武士道カウンター:6

    永続魔法『紫炎の道場』武士道カウンター:5

 

 

「……そっか。君にとっては、今日が最後の決闘なんだもんね」

「なに?」

「命と一緒に、命より大切にしてた決闘を今日、捨てるんだもんね。だから、そうやって決闘を裏切る行動を取ってるんでしょう」

「ふざけたことを……貴様のターンだ! 決闘を進めろ!!」

 

「……私のターン!」

 

あずさ

手札:4→5

 

「……」

(武士道カウンターは十分。手札がゼロの今ならフィッツジェラルドも倒せる。けど、あの金の城……効果が分からない以上、迂闊(うかつ)に並べない方がいいかな……よし)

「『六武の門』の効果を発動。武士道カウンターを四つ取り除いて、デッキから『真六武衆-ミズホ』を手札に加える」

 

『六武の門』

 武士道カウンター:6→2

 

あずさ

手札:5→6

 

「そして、『真六武衆-ミズホ』を通常召喚」

 

『真六武衆-ミズホ』

 レベル3

 攻撃力1600

 

『六武の門』

 武士道カウンター:2→4

『紫炎の道場』

 武士道カウンター:5→6

 

「もう一度、『六武の門』の効果。武士道カウンターを四つ取り除いて、今度はデッキから『真六武衆-シナイ』を手札に加える」

 

『六武の門』

 武士道カウンター:4→0

 

あずさ

手札:5→6

 

「そして、場にミズホがいることで、『真六武衆-シナイ』は特殊召喚できる」

 

『真六武衆-シナイ』

 レベル3

 攻撃力1500

 

『六武の門』

 武士道カウンター:0→2

『紫炎の道場』

 武士道カウンター:6→7

 

『やっほー、梓』

『お久しぶりですね、梓』

 

「……」

 

『あらら~、すっかり怖い顔になっちゃって、可愛い顔が台無しだよ。ね~ミズホ~』

『え? ええ、まあ……』

『もっと笑いなよ~。僕のミズホも、怒った顔ももちろん可愛いけど、笑顔はもっと最高なんだからさぁ~』

『し、シナイ、決闘中に肩を組むのは……////』

『このくらい良いじゃないか。ライフや手札が減るもんじゃなし』

『そういう問題では……////』

「……」

 

「なに、あの二人……」

「どうやら、夫婦みたいなんだな。お揃いの首飾り提げてるし……」

「う~ん、あのシナイっていう青い彼とは、中々気が合いそうだ。一度ゆっくり話してみたいね」

「兄さん……」

「吹雪……」

 

『ミズホ……』

『シナイ……////』

 

「前々から言いたかったのだがな」

 

 いちゃつき続ける二人に対し、梓が声を上げ、二人はそちらに注目した。

「これから死地へ向かう身の上だ。愛する者同士で語り合うことを悪しとは言わない。だがな……」

 

「そんな光景を目の前で延々見せられる身としては、斬滅したくて仕方がない!! その自覚が貴様らにあるか!?」

 

『……』

『……』

 

『えっと、ほんとに?』

 

「……」

 

 シナイの問い掛けに、あずさは答えることができず、ただ、苦笑交じりに視線をずらすことしかしなかった。

「……ここで『紫炎の道場』の効果発動!!」

 

「ごまかしたな」

「ごまかしたね」

「ごまかしたノーネ」

「ごまかしたのニャ」

 

「このカードを墓地へ送ることで、このカードに乗ってる武士道カウンターの数以下の『六武衆』、もしくは『紫炎』て名前の付くモンスターを一体、デッキから特殊召喚できる。私はデッキから、レベル4の『真六武衆-エニシ』を特殊召喚! エニシは場にエニシ以外の六武衆が二体以上いる時、攻撃力を500上げる!」

 周囲に広がっていた道場が門だけを残して消え、同時に光の刀を持つ緑の武士が現れる。

 

『真六武衆-エニシ』

 レベル4

 攻撃力1700

 

『六武の門』

 武士道カウンター:2→4

 

『やあ、エニシ』

『さあ、いくぞ』

「うん。ここで、『真六武衆-ミズホ』の効果! フィールド上の六武衆モンスター一体を生贄、じゃなくて、えっと……り、リリースして、フィールド上のカード一枚を破壊できる。シナイをリリース!」

 

『じゃあ、行ってくるね、ミズホ』

『今日も頑張って下さい』

 

(出勤なの? 死出の旅だと思ってた……)

「……この効果で、梓くんの場の『シュトロームベルクの金の城』を破壊!」

 

「よし! どんな効果があるのか知らねえけど、破壊されれば意味はない!」

 

「バカが……永続罠『デモンズ・チェーン』発動。フィールド上のモンスター一体の効果を無効にし、攻撃を封じる」

「え……」

 梓がカードを発動したと同時に、ミズホの体に太い鎖が巻きつき、がんじがらめにしてしまった。

「コストとしてリリースしたシナイはフィールドに戻ることは無い」

「く……けど、『真六武衆-シナイ』の効果! このカードがリリースされた時、墓地に眠るシナイ以外の六武衆モンスター一体を手札に加えられる。わたしは墓地から、『六武衆の影武者』を手札に加えるよ」

 

あずさ

手札:5→6

 

「そして、『真六武衆-エニシ』の効果! 場にエニシ以外の六武衆がいるとき、墓地の六武衆二体を除外して、相手の場のモンスター一体を手札に戻せる。墓地のシナイとカゲキを除外して、梓くんの『氷結のフィッツジェラルド』を融合……エクストラデッキに戻す!」

 

「よし! フィッツジェラルドをデッキに戻した!」

 

「そして、場にキザン以外の六武衆が存在する時、『真六武衆-キザン』は、特殊召喚できる。更に、場に自身を除いた六武衆が二体以上いる時、攻撃力を300ポイント上げる」

 

『真六武衆-キザン』

 レベル4

 攻撃力1800+300

 

『六武の門』

 武士道カウンター:4→6

 

『梓……』

「……」

「ここでバトル! 『真六武衆-エニシ』で、梓くんにダイレクトアタック! 斬光閃!」

 エニシの持つ光の刀が、梓へ向かう。だが、

 

 ビシィィィィィ!!

 

「……え!?」

 その攻撃は、なぜか途中で止められた。見えない壁に、刀を止められている。

「『シュトロームベルクの金の城』の効果だ。相手の攻撃を封じ、攻撃したモンスターを破壊する」

「うそ!?」

 梓が説明を終えたところで、刀はエニシの体ごと跳ね返された。そして、見えない壁から新たに発生した光が、エニシを包み、消滅させた。

「エニシ!」

 

『真六武衆-キザン』

 レベル4

 攻撃力1800

 

「更に、相手は破壊されたモンスターの攻撃力の半分のダメージを受ける」

「……!! うぅ……!」

 

あずさ

LP:3500→2400

 

「く、そんな効果があったなんて……私はこれでバトルを……」

「まだキザンがいるな」

「え?」

 梓の言葉に、あずさが疑問を返した時、キザンは、体を震わせながら刀を振り上げていた。

「金の城が場にある限り、攻撃可能なモンスターは全て攻撃しなければならない」

「そんな!?」

 あずさが驚愕するうち、キザンは梓へ向かって走り、刀を振り抜く。

「そ、速攻魔法『神秘の中華鍋』発動! 自分フィールドのモンスター一体を生贄……リリースして、その攻撃力か守備力分ライフを回復する! キザンをリリース!」

 

あずさ

LP:2400→4200

 

「残ったミズホは『デモンズ・チェーン』の効果で攻撃できない。今度こそバトルは終了だよ」

「……」

 

「何とか凌いだけど、何だよあのインチキ効果」

「あんなもの、相手の攻撃を完全に封じたも同じ。戦闘によって相手を制すことは不可能だ」

「ああ。それだけ強力な効果だからこそ、リスクとして莫大な維持コストを要したはずだが……」

「維持コスト?」

 

「……けど、迂闊に展開しないでよかった。メインフェイズ、『六武の門』の効果! 武士道カウンターを六つ取り除くことで、墓地の『大将軍 紫炎』を特殊召喚する!」

 

『六武の門』

 武士道カウンター:6→0

 

『大将軍 紫炎』

 レベル7

 攻撃力2500

 

「そして速攻魔法『異次元からの埋葬』。これで、さっきエニシの効果で除外したカゲキとシナイを墓地に戻す。カードを二枚伏せて、ターンエンド」

 

 

あずさ

LP:4200

手札:2枚

 場:モンスター

   『大将軍 紫炎』攻撃力2500

   『真六武衆-ミズホ』攻撃力1600(拘束)

   魔法・罠

    永続魔法『六武の門』武士道カウンター:0

    セット

    セット

 

LP:4000

手札:1枚

 場:モンスター

    無し

   魔法・罠

    永続罠『デモンズ・チェーン』(対象:『真六武衆-ミズホ』)

    フィールド魔法『シュトロームベルクの金の城』

 

 

「私のターン、ドロー」

 

手札:1→2

 

「そしてこの瞬間、『シュトロームベルクの金の城』の効果が発動される」

 

「な、まだ何か効果があるのかよ!?」

 

「このカードの維持コストとして、現在のデッキから半分のカードを墓地へ送る」

 

デッキ:28→14

 

「で、デッキの半分!?」

「これが、三沢君の言っていた、莫大な維持コスト?」

「ああ。ターンが進むごとに、残りのデッキの半分が失われていく。正に命を削る……」

 

「まずい!!」

 

「うお!」

 三沢が明日香と十代に解説していた最中、翔が叫んだ。

 

「やばいぞ、あずさ!!」

 

「な、万丈目も?」

「どうしたノーネ、あなたガータ?」

 クロノスの問い掛けに、二人は同時に叫んだ。

『墓地にモンスターが送られた時が、梓(さん)の真骨頂だ!!』

 

「そして、この時墓地へ送られたモンスター効果を発動する」

 

「墓地で発動するモンスター効果か……」

「一体何を……」

 

「自分のスタンバイフェイズ時に『キラー・スネーク』が墓地にある時、墓地のこのカードを手札に加える」

「『キラー・スネーク』!?」

 

手札:2→3

 

「『キラー・スネーク』だと!?」

「また禁止カードか!?」

「なあ、あれってそんなにやばいカードなのか?」

『はあ!?』

 十代のそんな問い掛けに、十代を除いた全員が声を上げた。

 

「『シュトロームベルクの金の城』が場にある限り、私は通常召喚ができなくなる」

「でも、それで終わりじゃないでしょう」

「当たり前だ。魔法カード『ミラクル・フュージョン』。墓地に眠る『E・HERO オーシャン』、水属性『スノーマンイーター』を除外し、融合」

 

「梓が『E・HERO』だと!?」

「来るぞ、梓のエースモンスター!!」

 

「現れよ、氷結の英雄『E・HERO アブソルートZero』!」

 

『E・HERO アブソルートZero』融合

 レベル8

 攻撃力2500

 

「な、なんでスーノ、あのE・HEROは!!」

「あんなカード、見たこと無いのニャ……!!」

 

「更に、『シュトロームベルクの金の城』の効果。自分のメインフェイズ1に一度、デッキよりランダムにレベル4以下のモンスター一体を特殊召喚する。私はデッキより……『ライオ・アリゲーター』を特殊召喚する」

 

『ライオ・アリゲーター』

 レベル4

 攻撃力1900

 

「ランダムって言いながら当たりだよね、それ……」

「そして、ZeroはZeroを除く水属性モンスター一体につき、攻撃力を500ポイントアップさせる」

 

『E・HERO アブソルートZero』

 攻撃力2500+500

 

「紫炎の攻撃力を超えたノーネ!」

 

「バトルだ。まずは『ライオ・アリゲーター』、『真六武衆-ミズホ』に攻撃」

 鎖に縛られたミズホは成すすべなく、『ライオ・アリゲーター』の牙に倒れた。

 

あずさ

LP:4200→3900

 

「そして、Zeroで『大将軍 紫炎』を攻撃。瞬間氷結(フリージング・アット・モーメント)!」

「……何だか懐かしいね。速攻魔法『突進』! フィールド上のモンスター一体の攻撃力を700ポイントアップ!」

「……!」

「迎撃だよ! 獄炎・紫の太刀!」

「ぐぅ……!」

 

LP:4000→3800

 

「よし、Zeroを倒した!」

「これで彼のエースは消えたね」

「ああ。だがそれは、あずさも同じだ」

「む……?」

 

「……Zeroの効果発動! このカードが場を離れた時、相手の場のモンスター全てを破壊する! 『氷結時代(アイス・エイジ)』!!」

 

「な、大将軍が……!!」

 Zeroの存在を知る者達と、知らない者達。それぞれの反応を示しながら、それでも決闘は続く。

 

「そしてメインフェイズ。『強欲な壺』発動。カードを二枚ドローする」

 

手札:1→3

 

「ここで私は墓地に眠る『処刑人-マキュラ』の効果を発動する」

 

「今度はマキュラ!?」

「あれも、禁止カードなのか?」

 

「マキュラが墓地に送られたターン、私は手札から罠カードを発動できる。手札より、『現世と冥界の逆転』を発動!」

「『現世と冥界の逆転』!?」

 

「なぁ!?」

「おい!!」

 

「当然知っているな。私の墓地のカードが十五枚以上ある時、互いのデッキと墓地、全てのカードを入れ替える」

 

「デッキ破壊……え、けど、あずさの墓地にも結構な枚数のカードがあるよな?」

「ああ。だが、ランダムに大量のカードが捨てられた梓とは違って、あずさの使ったカードは全て知られてしまっている」

「っ! そうか!!」

 

「……」

 

『大将軍 紫炎』

『真六武衆-カゲキ』

『真六武衆-シナイ』

『真六武衆-ミズホ』

『真六武衆-エニシ』

『真六武衆-キザン』

『神秘の中華鍋』

『強欲な壺』

『紫炎の道場』

『六武衆の結束』

『異次元からの埋葬』

『突進』

『六武衆推参!』

『リビングデッドの呼び声』

『真六武衆-シエン』

 

「十五枚。しかも、一枚はシンクロモンスターか。ちょっと心許ないな……よし。罠発動! 『デステニー・デストロイ』! デッキからカードを五枚墓地へ送る!」

 

あずさ

デッキ20→15

墓地:15→20

 

「そして、私は墓地に送った魔法カードの枚数分、ダメージを受ける。400ポイントのダメージ、うぅ……」

 

あずさ

LP:3900→3500

 

「まさかこんな形で使うことになるなんて……」

「……ここで、『現世と冥界の逆転』の効果が適用される」

 

デッキ:14→18

墓地:21→14

 

あずさ

デッキ:15→19

墓地:20→15

 

「何のカードを墓地へ送ったのかしら……」

「分からねえけど、多分新しく墓地へ送って、今またデッキに戻した五枚のカードが勝負の鍵になるだろうな……」

 

「……まあいい。『キラー・スネーク』を守備表示」

 

『キラー・スネーク』

 レベル1

 守備力250

 

「金の城も役割を終えた。私は新たにフィールド魔法『ウォーターワールド』を発動する」

 新たなカード発動と共に、フィールドの金の城は海へと沈み、そのままフィールド全体が海と化す。

 

「張替えか」

「あの金の城、最初から使い捨てのつもりだったんだね」

「何ていうか、すごく贅沢な使い方な気がする……」

「確かに、禁止カードとは言え、幻のレアカードと聞かされればな」

 

 だが、フィールドが変わった時、全員が口を閉ざした。

 

 ザザァッ!!

 ゴロロロロ……

 

 夜空をそのままに、吹き荒れる豪雨と、煌めく落雷の下、暴風が乱れ、荒波が逆巻く、まるで台風の最中にある大海。

「『ウォーターワールド』って、こんなだったっけ?」

「いや、いつもなら、青い空と青い海の、穏やかな空間に変わったはずだが……」

「……今の梓の心が、これだけ荒れている、ということ、でしょうね……」

 

「この効果により、全ての水属性モンスターの攻撃力を500上げ、守備力を500下げる」

 

『ライオ・アリゲーター』

 攻撃力1900+500

『キラー・スネーク』

 守備力250-500

 

「これでターン終了」

 

 

LP:3800

手札:0枚

 場:モンスター

   『ライオ・アリゲーター』攻撃力1900+500

   『キラー・スネーク』守備力250-500

   魔法・罠

    フィールド魔法『ウォーターワールド』

 

あずさ

LP:3500

手札:2枚

 場:モンスター

    無し

   魔法・罠

    永続魔法『六武の門』武士道カウンター:0

 

 

「……わたしのターン」

 

あずさ

手札:2→3

 

「……まず五枚の内の一枚目、魔法カード『貪欲な壺』発動。墓地のモンスターを五枚、デッキに戻してシャッフルする。私はこの五枚を選択」

 

『紫炎の寄り子』

『六武衆のご隠居』

『六武衆-ザンジ』

『六武衆の露払い』

『紫炎の老中 エニシ』

 

「そのカードは……」

 

「あれは、真六武衆じゃなくて、普通の六武衆……」

「『大将軍 紫炎』と言い、どうやらあずさは自身のデッキと混ぜて使っているようだな」

 

「その後、デッキから二枚ドロー」

 

手札:2→4

 

「よし。相手フィールドにモンスターがいて、自分フィールドにモンスターがいない時、『六武衆のご隠居』を特殊召喚!」

 

『六武衆のご隠居』

 レベル3

 守備力0

 

『六武の門』

 武士道カウンター:0→2

 

「更に、『真六武衆-カゲキ』を召喚! カゲキは自分フィールドにこのカード以外の六武衆がいる時、攻撃力を1500アップさせる! そしてこのカードの召喚に成功した時、手札の六武衆モンスターを特殊召喚できる。チューナーモンスター『六武衆の影武者』を特殊召喚!」

 

『真六武衆-カゲキ』

 レベル3

 攻撃力200+1500

『六武衆の影武者』チューナー

 レベル2

 守備力1800

 

『六武の門』

 武士道カウンター:2→6

 

「バカの一つ覚えか」

「……いやそれこのデッキの持ち主の梓くんが言っちゃだめだから!!」

「……」

「……『六武の門』の効果! 武士道カウンターを四つ取り除いて、デッキから『真六武衆-キザン』を手札に加える」

 

『六武の門』

 武士道カウンター:6→2

 

あずさ

手札:1→2

 

「そして、そのまま特殊召喚!」

 

『真六武衆-キザン』

 レベル4

 攻撃力1800+300

 

『六武の門』

 武士道カウンター:2→4

 

「まだまだ! もう一度、武士道カウンターを四つ取り除いて、今度は墓地の『六武衆の師範』を手札に加える!」

 

『六武の門』

 武士道カウンター:4→0

 

あずさ

手札:1→2

 

「そして、場に六武衆がいることで特殊召喚!」

 

『六武衆の師範』

 レベル5

 攻撃力2100

 

『六武の門』

 武士道カウンター:0→2

 

「そして、『六武の門』の武士道カウンターを二つ取り除いて、六武衆一体の攻撃力を500ポイントアップさせる! キザン!」

『うん……!』

 

『六武の門』

 武士道カウンター:2→0

 

『真六武衆-キザン』

 レベル4

 攻撃力1800+300+500

 

「ようやく本気を出してきたか……」

 

「す、すげえ、何だ、あの展開力……」

「『六武の門』一枚からここまで……そうか。だから梓は最初のターン、二体の紫炎(シエン)を並べただけで終了したあずさのプレイングに、嘗めているのかと激怒したのか」

「だが、攻撃できないうちから展開しても仕方がない。それだけではないと思えるが……」

 

「さあいくよ! レベル3の『六武衆のご隠居』に、レベル2の『六武衆の影武者』をチューニング!」

 最初に行われた光景が、再び目の前で繰り広げられる。

「紫の獄炎、戦場に立ちて(つるぎ)となる。武士(もののふ)の魂、天下に轟く凱歌を奏でよ」

「シンクロ召喚! 誇り高き炎刃『真六武衆-シエン』!!」

 

『真六武衆-シエン』シンクロ

 レベル5

 攻撃力2500

 

「……」

「バトルだよ! まずは『真六武衆-カゲキ』で、『キラー・スネーク』を攻撃! 雷刃四方破斬(らいじんしほうはざん)!!」

「……」

 カゲキの持つ、計四つの刃に、『キラー・スネーク』は細切れにされた。

「次に、『真六武衆-キザン』で、『ライオ・アリゲーター』に攻撃! 漆鎧(しつがい)の剣勢!」

「……」

 

 バシッ

 

「……!!」

 カゲキと同じように、『ライオ・アリゲーター』へ向かっていったキザンだったが、その途中で、黄色く長い何かに阻まれ、身動きが取れなくなってしまった。

「うぅ、やっぱりそう簡単にいかないよねぇ……」

 

『真六武衆-キザン』

 攻撃力1800+300+500-500

 

「あれは確か……」

「墓地の『キラー・ラブカ』をゲームから除外し、攻撃を無効にしたか……」

「ということは、キザンは次の梓さんのターン終了時まで攻撃力が下がったままだ」

 さすがに何度も見せられている者達としては、それはすぐに分かった。

 

「けど、これで攻撃できる! 『真六武衆-シエン』で、『ライオ・アリゲーター』を攻撃! 紫流獄炎斬(しりゅうごくえんざん)!」

「……」

 今度の攻撃は、止まらなかった。

 

LP:3800→3700

 

「よし! 梓に初ダメージだ!!」

 

「最後に、『六武衆の師範』で攻撃! 壮鎧の剣勢!」

「……」

 

LP:3700→1600

 

「わたしはこれで、ターンエンド!」

 

 

あずさ

LP:3500

手札:1枚

 場:モンスター

   『真六武衆-シエン』攻撃力2500

   『真六武衆-キザン』攻撃力1800+300-500

   『真六武衆-カゲキ』攻撃力200+1500

   『六武衆の師範』攻撃力2100

   魔法・罠

    永続魔法『六武の門』武士道カウンター:0

 

LP:1600

手札:0枚

 場:モンスター

    無し

   魔法・罠

    フィールド魔法『ウォーターワールド』

 

 

「よし。梓の場はまたがら空き、あずさのフィールドにも、大量のモンスターが揃ってる」

「このまま押し切ることができれば、あずささんが勝つ」

 

「甘く見られたものだな……私のターン」

 

手札:0→1

 

「このスタンバイフェイズ、墓地の『キラー・スネーク』の効果を発動」

 

「……なるほどな。何度破壊されても、墓地にあれば何度でも手札に戻るわけか」

「そうだ。破壊はもちろん、コストや生贄、理由を問わず墓地にありさえすれば毎ターン手札に戻ってくる。あのカードが禁止カードであるわけが分かっただろう」

「ああ……」

 

「私は墓地より、三枚の『キラー・スネーク』を手札に加える」

 

『三枚!?』

 

手札:1→4

 

「最初から三枚も入っていたのか……」

「ということはつまり、前のターンに発動させた『現世と冥界の逆転』の目的は、あずさのデッキを丸裸にするためだけでなく、墓地へ送るべきカードを墓地へ送るための布石……」

 

「私は墓地に眠るチューナーモンスター、『フィッシュボーグ-アーチャー』の効果を発動する。私の場にモンスターが無い場合、手札の水属性モンスター一体を捨てることで特殊召喚する。『キラー・スネーク』を捨てる」

 

手札:4→3

 

『フィッシュボーグ-アーチャー』チューナー

 レベル3

 守備力300-500

 

「そして、『E・HERO アイスエッジ』を通常召喚」

 

『E・HERO アイスエッジ』

 レベル3

 攻撃力800+500

 

「シンクロ素材が揃っちゃった……」

 

「合計のレベルは6か……」

「ねえ、万丈目君、あの二体って……」

「ああ、間違いない。今度こそ、あのカードが来る……!」

 

「シエン……」

(ああ。感じる。これから呼び出すモンスター、かなりヤバいぞ……)

 

「レベル3の『E・HERO アイスエッジ』に、レベル3の『フィッシュボーグ-アーチャー』をチューニング!」

 

 

 

 




お疲れ~。
やべえ。お互いのカードが強すぎて筆が進まねえ。
ちゃんとした形で完結できるのか今から不安だ。
けどまあ、やるしかあるまいて。
てことでオリカ。


『シュトロームベルクの金の城』
 フィールド魔法
 ・自分のターンのスタンバイフェイズ毎にデッキの上からカードを半分墓地に送る。
  送らなかった場合、このカードを破壊する。
 ・自分ターンのメインフェイズ1に自分のデッキからランダムにレベル4以下のモンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。
 ・このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分は通常召喚できない。
 ・この効果で特殊召喚されたモンスターと相手フィールド上のモンスターはお互いのターンで戦闘を行わければならない。
 ・攻撃宣言を行った相手モンスターは攻撃が無効となり、そのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与えて破壊される。

遊戯王DMにおいて、レオン・ウィルソンが使用。
知る人ぞ知る、アニメ公式の禁止カード。
読んでもらった通り強力なメリットと面倒なデメリットを内包してるけど、今回みたくある程度効果を使った後でフィールドを張り替えればそれでお終いです。
上手くいくかは分からんが、簡単に墓地が肥やせるのってメリットだよね今のご時世。


続いて、原作効果。

『デステニー・デストロイ』
 通常罠
 デッキからカードを5枚墓地へ送る。
 この効果で墓地へ送った魔法カード1枚につき100ポイントのダメージを受ける。

GXにおいて、エド・フェニックスが使用。
まあ、壊れだわな。『苦渋の選択』と違って五枚全部墓地に送れるし。
もっともOCG効果は逆に弱くなりすぎて話にならないけど。
暇があったら調べてみて下さい。
ちなみに本当なら何を落としたのか宣言しなきゃダメなんでしょうが、展開の都合上謎ということにします。


せっかくだから、今回梓の使った禁止カード一覧。

『シュトロームベルクの金の城』(未OCG)
『キラー・スネーク』
『キラー・スネーク』
『キラー・スネーク』
『処刑人マキュラ』
『現世と冥界の逆転』

今のところこの六枚、だったよな?
忘れてるのあったかしら。
まあ言うまでもなく『強欲な壺』は作中禁止ではないです。
現実と照らし合わせつつこっちの世界でも「ヤバい」と判断したカードを禁止にさせていただいております。
まあその辺は完全に大海の独断と偏見になってしまうのであらかじめ謝罪しときますわ。

……マキュラの見た目って何気に格好良くね?

キラスネのシンプルなデザインも割と好きです。

現世と冥界は、単純に綺麗だと思う。

……うん、まあどうでも良いか。
てことで長くなったが、次まで待ってて。
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