第1話 第二の人生の幕開け
俺の名は佐藤
もうすぐ三十代を迎えようとするしがない特撮好きの社会人だ。
子供の頃、両親と妹を交通事故で亡くし、親戚中をタライまわしにされて五年前に逃げるように上京して会社に入ったんだけど
これがいわゆるブラック企業という奴でサービス残業は当然
休日出勤は当たり前のとんでもない会社だったんだ。
そして今日も俺はいつも通りサービス残業を終え、ボロアパートの部屋に帰って来て扉を開けた。
「ただいまって誰もないけど。さて明日も六時起きか早く寝よ・・・・」
「あ、おかえりなさいなのです」
誰もいないはずの部屋で居る筈のない女の子が当たり前のように挨拶をする
自分の部屋のベットの上で女の子がポテチ食いながら俺の漫画を読みながらゴロゴロしていた。
「・・・・もしもし、警察ですか。知らない家出少女が我が家に不法侵入をしてるんですが・・・」
「ちょ!ちょ!ちょ!ちょっと待つです!家出少女なんかじゃないです」
スマホを取り出して警察に電話しようとすると慌てて飛びついて来た家出少女(仮)にスマホを取られて電話を切られた。
「で、君誰?駄目だよ勝手に人の部屋に入たら、あと布団の上でお菓子食べちゃ駄目でしょ。ほらお菓子のカスが布団に落ちちゃってるじゃないか。これを使って掃除して」
粘着式クリーナーを娘に渡す。
「ちょ!待つですよ。私女神なのですよ!」
「は・や・く・し・ろ!」
こっちとら仕事で疲れてる上に早く寝なくちゃいけないのにベットの上をお菓子まみれにされてイライラしてるんだよ
「うう・・・」
俺の気迫の圧されたの女神(仮)は渋々、布団の上を掃除し始めた。
しばらくして布団の上のお菓子のカスがと乗り逃れ綺麗になる。
「うう・・・女神の私にこんな雑用をさせるなんてとんでもない人間ですなのです」
「で、結局君ってなんなの?なんか女神がどうたらって言ってたけど?」
多少イライラは収まり冷静さを取り戻して腕組みしながらベットに座る
くそう、おれの貴重な睡眠時間が
「申し遅れました私の名は女神リュネって言います。あなた、あと一日で死にます!」
「・・・・はあ?」
突然何言ってんだこの女神(仮)は?最近暑かった所為なのか?
「ああ!私の事疑ってますね。証拠を見せます。」
疑いの眼差しに気づいたのか、プスっと頬を膨らませたリュネがカメラのフラッシュのように身体が光る。
「どうですか?えっへん」
「・・・・・」
驚きのあまり声が出なかった。なぜなら彼女の背中に対の十枚の白い羽が生えていたのだ。
「おおすげえ、これ本物?作りもんじゃなくて?」
羽を触ってみる。羽は暖かく作り物だとは到底思えない。
「な、な、な、なにするですか!」
「ぐはっ!」
真っ赤な顔をしたリュネの拳が俺の顔にクリーンヒットして吹っ飛んだ。
「あいててて、分かった取りあえず君が女神だって信じるよ。所でなんであと一日で死ぬ事を教えに来てくれたの?」
死神ならともかく普通女神が人の寿命を知らせるなんて聞いたことがない
「え、えっと・・・言わなきゃダメ・・・ですよね?」
「勿論」
なんで目線が泳いでるんだ?
「・・・・・実は人間の寿命が書かれてある本を悪戯してあなたの寿命を減らしちゃいました。テヘペロ☆」
「よろしいならば戦争だ」
俺は指をポキポキ鳴らしながら近づく
なんで悪戯で俺の寿命が削られにゃならん
こんな悲惨な人生だったけど納得できるか
「ま、待って!だから死なないようにあなたを並行世界で転生しようと思って私はここに来たのですよ!」
「並行世界で転生?」
「はい、物語が始まる9年前の魔法少女まどか☆マギカの世界なのです」
「おい待てや、なんでよりによって年端もいかない少女たちが絶望のどん底に落とされる世界なんだ?」
一度だけ会社の同僚で友人の鈴木君がこのまどか☆マギカのDVD-BOXを持ってきて全話を朝まで鈴木君と酒を飲みながらフルマラソンで視聴したことがある。
このアニメ絵柄は可愛いけど中身はインキュベーターという名の見た目は可愛いが中身はクサレ外道の淫獣が願いという希望を餌に少女たちを不幸と絶望に
突き落とす夢も希望もねえアニメだったな思ったのが俺の感想
鈴木君も酒の所為か怒り狂ってインキュベーターと手を怪我した男の子と緑髪の女の子に文句を言いまくっていたのを覚えている。
ちなみにその鈴木君のお気に入りは美樹さやかという青髪の女の子らしい
思い出はこの辺にして女神の話に戻そう。
「今転生できる世界はそこしかないですよ」
くっ仕方ないせめて巻き込まれても生き延びれるように頑張ろう
俺のしぶとさ舐めんなよ!
「で、具体的に転生の仕方ってどうやるの?」
「それはこの
リュネが高級そうな小さな木箱を取り出し蓋を開けるとクリスタルのチェスの駒が並んでいた。
「おい、それってハイスクールD×Dに出てくる
深く突っ込むのはやめておこう、神様の世界にも事情があるんだ。
うん触らぬなんとやらに祟りなしだ
ハイスクールD×Dとはライトノベルの一種で鈴木君が特撮好きの俺に勧めてくれた本だ。
これが面白く1~3巻を借りて読んだあと本屋に直行して発売中の最新刊まで一気に買い揃えていた。後悔はしていない。
「じゃあさっそくこの
つまり5の力を50や500に、10の力を100や1000にできるのか。
うん、これは
「えーなんで
「
「分かったよ」
リュネのいたずらで寿命を縮められた事や転生の事は納得していないがとりあえずまだ死にたくないので言われた通りに自分の胸に軽く付ける。
すると駒が光だし、俺の身体に吸い込まれていった。
なんとなく分かっていたけどちょっと気持ち悪いな。
「これで完了なのです。あと任意の言葉を言うと発動できるように登録して下さい」
「それってなんでもいいの?」
「いいですけど卑猥な言葉や暴言はもちろん、日常生活で使う言葉はやめた方がいいですよ。言う度に発動して生活できなくなります。」
分かった『体内』と『キング』繋がりでこれにしよう
「キングス●ーンフラッシュ!」
「ちょ、キン●ストーンじゃなくて
力があふれ出す感じがして試しに机を片手で持ち上げてみると羽根のように持ち上がった。
あと、任意の言葉はリュネにさんざん文句言われたのでチェス用語の昇格を意味する「プロモーション」と合わせて「プロモーションキング」に変えておきました
気にいってたんだけどな・・・
「すごいな、これ」
「堪能しましたか?あとこれは私からのお詫びであなたが望む力や武器を1つだけプレゼントしますアニメや特撮の武器や力でも可能ですよ」
本当に?なんでもいいの?
「はい、でも1つだけですから慎重に考えてください。あとあまり無茶のは勘弁してくださいね」
腕組しながら考えるけど
「じゃあハイスクールD×Dの
「・・・・・・
「ところでハーレム王でも目指すんですか?」
「目指さねえよ、そんな面倒なもん」
「まあいいです好きにしてください。転生させる都合上、
九年もあれば使いこなす特訓の時間はたぶんだけどそれだけあれば十分だろう
「それとおまけでハイスクールD×Dの兵藤一誠のオリジナル技を使えるようにしておくですよ」
「おい、それってまさか・・・」
いやな汗が背中に流れる。
「うふふ、変な事に使ったら駄目ですよ~」
これで確信した。
俺が
・・・・まあ、どちらも使いようによっては使える技だし、まあいいか
貰えるもんは貰っておこう
「あと、転生したあとは名前を変えてほしいのです。」
「なんで?このままでいいじゃない?」
「ダ、ダメなのです。いいですか転生と言う物は・・・・」
「・・・・もしかして、本名だと転生させて悪戯した事がバレるからか?」
ギクウウウウ
図星かよ。反応が分かりやすいな
この女神がインキュベーターと同じ俺を騙してるんじゃないかと思ったがそれはないな確信した。
だってこんな分かりやすく素直な女神じゃ無理だわ。
「と、とにかく今の本名は駄目、変えるのです!」
「分かったよ、じゃあ・・・」
自分の部屋を見まわしながら考えていると昔母親に買ってくれて上京した時に荷物に紛れ込んでたのでそのまま飾っていた
赤いドラゴンを宿し最後まで人を守る決意を貫き通した仮面ライダー龍騎とすべての人を守りたいという想いで自分のすべてと引き換えに世界と親友を救いその運命と戦い続ける決意した仮面ライダーブレイドの人形が目に留まる。
「(お名前、お借りしますね)」
リュカの方に振り向いて
棚から二体の人形を取り、握りしめてリュカの方に振り向く
「城戸・・・・一真・・・」
「え?」
「城戸一真、それが俺の新しい名前だ」
「分かりました城戸一真。あなたの未来に幸があらん事を」
笑顔でリュネが杖を振るうと周りの景色が一変し世界ひび割れが入る
「これで転生できたのか?」
景色は変わっていないが先ほどより物が大きくなったていた。
ふと、鏡を見るとヒーローの人形を握りしめた五歳くらいの黒髪の子供が映っていた。
間違いない。まだ父さんと母さんが生きていてなんの苦労も知らない幸せだった幼い頃の俺の顔だ・・・
『お前が城戸一真か?』
うお!左に丸い緑の光の模様が出てきて外道司令とマじでダんでぃなオじさまの声が!
すごい、アニメと同じ声だ。
『・・・一応、あの神がそういう風に生みだしたからな』
おお、あの幼女神の奴、ちゃんと分かってるな。今度アメちゃんを奢ってやろう
『ハッハッハお前という奴は、一応奴は女神なんだぞ、まあそんな事よりこれからの事考えてるんだろうな?」
「とりあえず、暁美ほむらが時間を遡って見滝原に来るまでの9年間みっちり修行して
『まあ妥当だな。だがその口ぶりからだとまだ他にあるのだろう?』
「ああ、俺のワガママだけど彼女たちが魔法少女になるのを止めてあんな悲しくて報われない過酷な運命を防ぎたい。」
『そうか・・・だが難しいかもしれんぞ。運命の強制力という物はそれほど簡単な物じゃない』
やっぱり無理なのか。でも
『だがやらないよりはいい、できるだけ協力はしてやろう。それがお前の望みならな』
「ドライグ、ありがとう」
『さあ、話は終わりだ。さっそく修行を始めるぞ相棒!』
「おう!」
こうして俺の第二の人生の幕が開いたのだった。
ここまでお付き合いありがとうございました。
続きはルビ振りとチェックが終わったら追加していきます。