魔法少女と偽りのヒーロー   作:カオスロイドR

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休みの前日に徹夜で小説を書くと朝がつらい・・・
でもネタが頭に沸くと早く文章にしたいから興奮して眠れないというジレンマが・・・うぐぐ



第5話 偽りの力

「996・・・997・・・998・・・999・・・1000!」

 

夕方の山の中

 

千回の腕立て伏せを終えて汗だらけになった俺はそのままうつ伏せになって息を整える

 

六年生なった俺、城戸一真は相も変わらず基礎訓練の繰り返しをしている。

 

体力とスタミナ増加の為に走り込み、基本的な動きを見直し徹底して特訓していた。

 

継続は力なり

 

今だに禁手(バランス・ブレイカー)に至れないけど不貞腐れずに一歩ずつ確実に進んでいこう。

 

この特訓も無駄じゃない。

 

力を上げれば上げるほどそれだけ禁手(バランス・ブレイカー)赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)の強度と維持時間が上がる。

 

王の駒(キング・ピース)の能力で鍛えた基礎の身体能力であるパワーやスピードが数千倍に跳ね上がるから心強い。

 

それに今は一人じゃない

 

「一真、頑張ってんな」

 

赤いジャージ姿の杏子が長い棍とスポーツ飲料水を持って現れた

 

共同戦線したあの夜のあと

 

俺は杏子ちゃんに産まれた頃から身に着けていた神器(セイクリッド・ギア)の事、上位神器の神滅具(ロンギヌス)である赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)とそれに宿るドライグの紹介

 

そしてその能力である『倍加』『譲渡』転生者と王の駒の事を隠して『身体強化』の事を話した。

 

神様に仕える教会の娘である杏子ちゃんは神を滅ぼす武器がある事に驚きながらも納得してくれた。

 

そして杏子ちゃんも魔法少女として能力を俺に話してくれた。

 

彼女の持つ伸縮自在な槍は槍だけの機能のほかに、仕込み多節棍、分銅鎖、鞭と多種多様な変形する事や「父親の話を人に聞いて欲しい」と言う願いによる副次効果として眩惑や幻覚の能力を教えくれた。

 

その後学校が終わった放課後にお互いを鍛える為こうして近くの山で特訓中。

 

ただし、杏子ちゃんの場合魔法少女になって魔法を使うとソウルジェムが穢れる為、俺が制作した槍と同じ長さの仕込み棍で特訓している。

 

特撮好きが功を奏してかこういう前世の頃から細かい作業が得意でよくやっていたのをふと思い出した。

 

あの頃はまさか自分が魔法の世界にかかわるなんて夢にも思わなかったな。

 

「ほら、飲めよ」

 

「ハァハァ・・・ハァハァ・・・あ、ありがとう杏子ちゃん」

 

俺は起き上がりスポーツ飲料の入ったペットボトルを受け取り、それを喉に流し込む。

 

冷たい飲料水が喉を潤していく

 

「ふう…」

 

「お疲れさん」

 

一息つく俺の横に杏子ちゃんが腰を下ろす

 

「汗かいてるから今の俺匂うよ」

 

「気にしねえよ。あ、でも私の方が匂うかも・・・・」

 

自分の言葉に気が付いて慌てて自分のジャージを鼻を近づけて匂う杏子ちゃん

 

「そんな事ないよ、杏子ちゃんはいい匂いしかしてないよ」

 

笑顔でサムズアップして答えたら

 

「こ、こ、このヘンタイがー!!」

 

「ぐはっ!」

 

真っ赤な顔の杏子ちゃんに殴られた

 

正直に言っただけなのに・・・

 

解せぬ・・・

 

「・・・そういえば、一真ってやけに戦いなれてるけどなんでなんだ?」

 

落ち着いた杏子ちゃんが俺の横に座る。

 

「ああ、父さんの高校時代の友人である竹ノ内さんに戦い方を教わったんだよ」

 

殴れた頬を氷で冷やしながら答える

 

いっ、まだしみるな…

 

「竹ノ内さん?どんな人なんだ?」

 

「プロレスラーみたいな体格で、当時高校で父さん達の世代の番長をやっていてなんでも昔ゴリラの宇宙人が高校に攻めてきた時に親父達やゴリラやロボットと一緒に戦ったって言ってたな」

 

「・・・嘘臭せえな、宇宙人とかゴリラやロボットって・・・…」

 

「本当です!信じてください!話聞いたあと確かめる為に親父の卒アル見せてもらったら本当にクラスメイトにゴリラとドラム缶みたいなロボットとでかい馬に乗ったいかついおっさんが写ってたんだよ」

 

「おい!最後のおっさんどこから出てきた!それもう高校生じゃねえだろ!」

 

そんなバカ話をしていると・・・

 

グシャアアアアアアアアンンン

 

空気を引き裂くような金属がぶつかり合う音が辺りに響く

 

「なんだ!?」

 

「杏子ちゃん、あれ!」

 

ハイウェイ上で炎と煙が立ち上る

 

「なんだなんだ?事故か?」

 

「杏子ちゃん、これで警察と救急車を!」

 

「おい!一真!!」

 

呼びかける杏子ちゃんを無視して俺は携帯を投げ渡して走り出す。

 

「プロモーションキング!」

 

体内の王の駒(キング・ピース)の力を開放し、身体能力を強化してハイウェイに跳ぶ。

 

『相棒、上に人間でもなく動物でもないなにかいる、気を付けろ』

 

人間でも動物でもない?まさか!

 

六回ほど柱と柱を足場にして跳んでハイウェイ上に着く。

 

着地して顔を上げると車が大破して火と煙が上がる

 

前世で見たテレビの記憶で確か通常火災には水を使って消火を行うがガソリンは水よりも比重が軽いため水をかけるとかえって火災が燃え広がってしまう恐れがあるから

ガソリン火災は、酸素の供給を遮断して火を消す窒息消火を行わなければならないと言っていた事を思い出し、ここはウルトラ水流じゃなくて冷気を放ち相手を凍らせる

ウルトラフロストで炎を消化する。

 

炎が鎮火して焼け焦げた車のドアを力任せに引きはがして中の人を助け出す。

 

中には二組の男女と見滝原中学の制服を着た女の子が意識を失っていた。

 

男性の方の血を流し脈を確認したがすでになかった。恐らく衝突した衝撃でほぼ即死になってしまったのだろう…

 

女性の方はおそらく奥さんだな

 

意識はなく呼吸も脈も弱弱しい、このままではこの人の命まで・・・

 

「う…うう…」

 

女の子の方は生きているが意識が朦朧としている。

 

『相棒、その娘の体から魂を感じない。佐倉杏子と同じだ』

 

それってまさか!?

 

女の子の顔をよく見る

 

確かどこかで・・・・

 

・・・・あ!

 

思い出した。

 

確かこの子、巴マミって子だ!!

 

願いは彼女自身も死にかけていて助かるためにキュゥべえと契約して魔法少女になった子だ。

 

前世の頃、佐藤だった頃の鈴木君と一緒にアニメ見てた時に最初の方に出てきて数話で退場した時、あまりの衝撃で飲んでた酒を噴き出したんだった…

 

あの頃は転生して見てたアニメの世界に行くとは思わなかったな…

 

《へえ、魔法少女でもないのに他にも変わった能力を持ってるんだね。》

 

不意に聞こえた脳内に聞こえた第三者の声で現実に引き戻される。

 

この耳障り・・・いや頭障りな声の主は

 

辺りを見回すとインキュベータが壁の上に座ってこちらを見ていた。

 

「キュゥべえ!お前マ・・・この子に何をした?」

 

《何っておかしなことを聞くね?契約したんだよ、それが巴マミの願いだからね》

 

怒鳴る俺にあっさり当たり前のように答えるやがる

 

「くっ!貴様!」

 

《じゃあね、ここでの用事は済んだ。一応人が近づいて邪魔されないようにしてるけどもうすぐその効果も消えるから君も早く逃げた方がいいと思うよ》

 

飛びかかろうとするがキュゥべえは逃げた。

 

キュゥべえも気になるが今はそれ所じゃない

 

人が近づかないようにしてる!?

 

冗談じゃない!契約した巴マミならともかく早く手当てしないと巴マミの両親の命が危ないじゃないか!

 

俺は横に並べている意識のない夫婦に近づき、両手をのばして両手を合わせて『リライブ光線』を放つ

 

リライブ光線とは傷を癒し命さえも蘇生させる事ができるウルトラマンタロウやレオがの使った生命エネルギー光線の一つ

 

母親の方は顔色がよくなり呼吸も整ってきたようだ。

 

あとはこのまま病院に行けば大丈夫だ。

 

しかし父親の方は何も変わらない

 

「なんで・・・なんで生き返らないんだ!死者も生き返らせる事もできる光線なのに!?」

 

父親の方に集中的にリライブ光線を放つ

 

『Boost!』

 

俺は赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を発動して能力を倍加してリライブ光線を放つが状況が変わらない。

 

『・・・無理だ相棒・・・死んだ者は生き返らせる事はできない、それは例え神でも無理な事だ』

 

「そんなだってウルトラマンタロウとウルトラマンレオは生き返らせることはできたぞ」

 

かつて見た特撮のタロウやレオは亡くなった人や怪獣をリライブ光線で生き返らせたのに

 

『・・・・・あれは物語だからできた事だ。お前の能力や俺の存在は神に創られた偽りの力。だからこそ神ができぬ事はお前にもできない  』

 

「そん・・・な・・・」

 

膝から崩れ落ちる。

 

助けれないのか・・・この力を得てどこかでなんでも出来ると錯覚してしまっていた。

 

『相棒、酷な事言うが前にも言ったが人には運命の強制力があると言ったな。それがその男の運命だったんだ。」

 

偽りの力か…まあ考えてみれば俺の力はラノベや特撮の力を真似ているだけだ。でも

 

「諦めない!諦めてたまるか!赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の力だけじゃ足りないなら!プロモーションキング!」

 

『やめろ相棒!三時間のインターバルを無視した状態の(キング)の駒を力を使ったらお前の命に係わるぞ!」

 

ドライグが止めるが俺は無視して(キング)の駒を発動させると体に激痛が走る。

 

「リ、リライブ…光・・線」

 

大量の汗と流しながらリライブ光線を放つ

 

しかし男性は様子は変わらない。

 

『・・・・悪いがこれ以上は見てられん』

 

そう言って左腕の赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)が元の人間の腕に戻る

 

「ドライグ!くそ!!」

 

俺はドライグに文句を言おうとしたが、それより男の胸に両手に置き心臓マッサージを始める

 

「起きろ!起きろ!起きろ!起きろ!起きろ!」

 

何度も心臓マッサージをするが男は目覚めない。

 

 

~~杏子サイド~~

 

 

「一真!警察と救急車を呼んだ。ってその人・・・」

 

杏子ちゃんが走ってくるが無視して続ける。

 

『佐倉杏子か、丁度いい相棒を連れてここから離れろ!』

 

「え?ドライグか?」

 

共同戦線した後に一真から紹介されていたドライグが話掛けてくる。

 

『このバカは無茶をしてもう限界が近い、このままではこいつまで倒れてしまうぞ』

 

「なっ!?」

 

ドライグの言葉に驚いて一真を見る

 

よく見ると一真の顔は大量の脂汗が流れ目元に隈ができている。

 

確かにこのまま続ければ倒れてしまう

 

「おい!やめろ一真、そいつはもう・・」

 

「まだだ!まだなんだ!」

 

アタシの言葉さえも一真に届いてない。

 

「くっこうなったら」

 

私はソウルジェムを使い魔法少女に変身して一真の背後に回る

 

「一真、すまん!」

 

「ぐ・・・が・・・」

 

槍の石突で一真の首筋に突いて気絶させる。

 

あたしは一真を肩に抱き上げてこの場を後にする

 

数分後、アタシ達がいなくなった後にパトカーと救急車が到着した。

 

 

 

【一真サイド】

 

「・・・・ここ・・は・・・そうだ、うっ!・・・」

 

起き上が老とすると脱力感が襲ってくる・・・

 

確か・・・そうだ!マミさんのお父さんを助けないと!

 

立ち上がろうとするがうまく立ち上がれない

 

「気いついたか?」

 

声の方に杏子ちゃんが立っていた。

 

「杏子ちゃん・・・」

 

「安心しな、あの子と母親は助かりそうだ」

 

あの子と母親・・・じゃあ父親は・・・

 

「・・・なんで?」

 

「ん?」

 

「なんで止めたんだよ!」

 

「はあ?」

 

突然怒鳴られて驚く杏子ちゃんだがお構いなしに続ける

 

「もう・・・少しで・・・もう少しであの子のお父さんも助けられたのになんで邪魔したんだ!」

 

「何言ってんだよ。あの親父もう息してなかったぞ!」

 

『佐倉杏子の言う通りだ。相棒。あの男はお前が何をやってももう助からなかった」

 

「くっ!」

 

また駄目なのか・・・

 

助けれないのか・・

 

父さんと母さんの時のように・・・・

 

前世の頃を父と母の最後を思い出す。

 

あの日、家族で食事を食べに出かけた帰り道、信号無視してきたダンプカーと正面衝突し

 

ガソリンが引火して燃え盛る炎の車の中から今と同じ歳の俺を押し出した両親は炎に飲みこまれて亡くなった。

 

俺に力があれば両親を助けることができたのに・・・

 

あの時と違い俺には力があるのにそれなのに助けられなかった・・・

 

「やっと・・・やっと助けられる力を得たのになんで止めたんだよ。俺が命を賭けたら助けられたかもしれないに!」

 

「バカ野郎!」

 

杏子ちゃんに平手打ちされ、後ろに倒れ込む

 

「アタシはアンタに死んでほしくない!!」

 

目尻に涙を浮かべ怒鳴り散らす

 

「お前とはもうコンビは解散だ!もう二度とその顔を見せんな!!」

 

怒った杏子はそう言って走り帰って行った。

 

「俺は・・・俺は!!!!!!」

 

残された俺はただ叫ぶしかできなかった。




前半の佐倉杏子との会話は仮面ライダー龍騎と魁!!クロマティ高校の主人公の中の人ネタをふと思いついたからやってみたかった。


一真の試練その一

実際、マミさんの両親は即死だったそうですけどうちではちょっと設定を変えていますのでご容赦下さい。
ペスターの回でコンビナート火災の時ウルトラ水流を使ってたけど一真君はウルトラフロストにしました。
あと原作では杏子ちゃんよりマミさんが魔法少女の先輩になってますがこの小説では逆になっています。



*****警告*****   ここから先は作者の勝手な考えが入ってます。転生者や特典が好きな方は読まずに読み飛ばすかブラウザバックして下さい。





















というわけで今回タイトルにある【偽りのヒーロー】の意味を回収しました
一真君自身、転生したり特典で赤龍帝の籠手やウルトラマンの能力を得ましたが結局はどこにでもいる普通の【人間】であり全ての人に手を差し伸べて救い出せる【ヒーロー】じゃありません。
そしてサブタイトルの【偽りの力】も模倣した漫画やアニメのキャラクターの能力を神様から特典という形で貰っただけで自分で得た力ではないという事でこのサブタイトルにしました。
気分を害された方、申し訳ありません。
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