魔法少女と偽りのヒーロー   作:カオスロイドR

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後編です。

最初に謝罪しておきます

蟹刑事、須藤雅史ファンの方、この話では嫌な役になってますので申し訳ありません。


第8話 新たな魔法少女(後編)

【一真サイド】

 

 

「うめええ~おっちゃんの焼きそば、最高だな」

 

杏子ちゃんがおいしそうに屋台の焼きそばを食べて笑顔になっている。

 

 

「本当おいしい、俺もこの味出したいんだけどどうしても出せないんだよな」

 

俺と杏子ちゃんは教会に出現し逃げた魔女を追って見滝原にある大型公園に来ていた。

 

見滝原には魔法少女である巴さんがいるのだが本来、魔法少女同士が共闘することはほぼありえないとキュゥべえから聞いた杏子ちゃんは言う。

 

なぜなら魔法少女は魔法を使う度にソウルジェムが濁っていく。

 

濁りを取り除くには魔女が持つグリーフシードが必要である。

 

完全に濁ったらと魔法少女は魔法を使えなくなるという事になっている為、出来る限り濁りを取り除き続ける必要がある

 

だが数の多い使い魔にはグリーフシードはなく、数の少ない魔女にしかない

 

その上グリーフシードは消耗品で1,2回しか使えず使い続けたら再び魔女が孵化してしまう。

 

その為、グリーフシードの取り合いになり魔法少女同士が戦うことになってしまう。

 

だがグリーフシードを得る為に魔力を使って穢れができたら本末転倒。

 

その為、魔法少女は自分の縄張りで魔女狩りをするのが暗黙のルールになっている。

 

しかし俺達はそのルールを破って隣町の見滝原に来ている。

 

あの魔女を逃がしてしまったのは自分達の責任だ

 

手負いの魔女が何をするか分からない

 

傷を治そうと関係ない人を襲うかもしれない

 

だから偽善と罵られようと他人の縄張りに俺達は魔女を追ってきたのだ。

 

しかし肝心の魔女の手掛かりはなくお腹も空いたので公園で屋台をやっている知り合いのおじさんの所に来ていた。

 

「浅倉さん、いいかげん俺にもこの味の秘密教えてよ?」

 

「駄目だな、そいつは企業秘密って奴だ」

 

俺は焼きそば屋台の店主であるお願いするが蛇柄ジャケットにエプロンを付けた浅倉さんは嬉しそうに笑う。

 

はい、この浅倉さん。仮面ライダー龍騎に出てくる脱獄ライダー『浅倉威』と同姓同名のそっくりさんです。

 

あ、そっくりなのは顔と名前だけで本家と違ってイライラして鉄パイプで人を殴ったり犯罪も犯していないし、恰好で勘違いされやすいけど優しいお兄さんだからね。

 

この浅倉さんとの出会いは昔、父さんと母さんの三人でこの公園にピクニックに来た時に俺が見つけました。

 

どうやら母さんと父さんの昔からの知り合いらしく母さんはこれまでにないくらい殺意の込もった凄い目で浅倉さんを睨んでるし父さんは苦笑いしてるし浅倉は不敵にニヤニヤ笑ってるだけでした。

 

『何があったの?』って聞いても母さんは『子供には関係ない事よ』とだけ言って黙ってるし父さんも『うん、まあ色々とな・・・』って言葉を濁すし浅倉さんは笑ってるだけ。

 

ただその時『食うか?』って売り物の焼きそばをサービスでもらい、とても美味しかったです。

 

ただ母さんからは『こいつの所で焼きそば食べるのはいいけど、こいつから悪い事教わって実行したら家から叩き出すからね』と言われています。

 

いや、ほんとなにがあったの?

 

あ、俺の伯母で母さんのお姉さんはちゃんと生きてます。

 

「・・・・決め手はやはりこのソース?いや麺も自家製のようだから麺に秘密が・・・・」

 

俺と杏子ちゃんの後ろでブツブツと声が聞こえてくる。

 

声の主は通称ゴローちゃんと呼ばれている。由良吾郎さん。

 

そうです、スーパー弁護士の北岡秀一さんの秘書をやっているあのゴローちゃんです。

 

俺はさすがに年上なんで由良さんって呼んでるけど。

 

由良さんから料理を教わってます。

 

その関係で浅倉のおじさんの焼きそばや父さんの餃子の秘密を話し合ってます。

 

成果に乏しいく今だに謎なんだよな。

 

あと中学に上がったら由良さんからむやみに人に振るわない条件で拳法を習える事になりました。

 

これで魔女との戦いでより有利に戦える。

 

北岡さんも父さんが取材で知り合いなぜか親友になってました。

 

子供嫌いなのに北岡さんも俺には優しくしてくれます。

 

北岡さん自身は否定してるけど由良さん曰く『城戸さんや一真君と話す先生は楽しそうに見えます』との事だ。

 

俺には迷惑そうな顔にしか見えないけど由良さんが見たら違うんだろうな。

 

余談だけどやっぱりというかなんというかいました。

 

紅茶専門店で働く父さんとよく口げんかしながらも仲の良い秋山蓮さん。

 

秋山さんはお店がお休みの時バイクの後ろに俺を乗っけて海までツーリングに連れて行ってくれたりします。

 

 

 

「それにしても城戸の坊主が女連れて一丁前にデートするような年頃になっていたとわな…」

 

「ぶはっ!」

 

「違うよ浅倉さん、俺と杏子ちゃんはただの友達で遊びに来ただけだよ」

 

浅倉さんの言葉に杏子ちゃんは焼きそばを噴き出しかけてたのでフォローする。

 

そもそも転生した俺はともかく杏子ちゃんはまだ小学生なんだからそんな恋愛感情とかまだ早いって。

 

「・・・あ、ああ、うんそうだな・・・ただの友達だ・・・うん」

 

「・・・・お前も大変だな。ほらこいつはサービスだ」

 

「元気・・・出して下さい」

 

なぜか落ち込む杏子ちゃんに浅倉さんが杏子ちゃんの皿に焼きそば追加して由良さんが慰めてました。

 

そんな話をしていると・・・園内が何やら騒がしかった。

 

「なんだ?」

 

騒ぎの中心部に行ってみると

 

「コウちゃん!コウちゃん!どこなの!!」

 

「奥様落ち着いて、ねえ」

 

どうやらコウちゃんという子が迷子になり母親が半狂乱になって探してるようだ。

 

「ちょっとよろしいですか?」

 

警察官の制服を来た男が話かけてくる。

 

この男どこかで・・・?

 

「須藤か・・・屋台の許可とここでの営業の許可なら保健所でとってあるぞ」

 

浅倉さんが分かりやすいくらい不機嫌そうに答えている。

 

須藤・・・あ、そうかこの警官、仮面ライダーシザースの須藤雅史のそっくりさんか。

 

「そんな事は今はどうでもいいんです、この辺でこんな子供を見かけませんでしたか?どうせ親が子供から目を離していなくなった癖に母親が掻き消えるようにいなくなったと騒いで仕方がないんです」

 

そう言って写真を突き付ける須藤。

 

「知らねえな、見た事もねえよ」

 

「本当ですか?ずっとここで店を出していたんでしょ?隠すと営業許可を取り下げるように申請しますよ」

 

うわ~やな感じ、いかにも権力を笠に着てますって態度だな。

 

しかし、掻き消えるようにか・・・すこし気になるな。

 

杏子ちゃんはどう思うんだろう?

 

視線を杏子ちゃんに向けると

 

「(ん?杏子ちゃん?)」

 

杏子ちゃんを見ると須藤に見つからないように視線を下に逸らしていた。

 

「(なんだ?・・・あ!)」

 

その時、俺の脳裏に昔、杏子ちゃんが飢えに耐えきれずにリンゴを窃盗をしてしまった事を思い出した。

 

もしかしたらその時に会った警官で嫌な事を言われたのかもしれない。

 

「君、君はこの子を見なか・・・」

 

須藤が杏子ちゃんに話しかけようとしたので間に割って入る。

 

「すみません、おまわりさん。俺の妹、人見知りが激しいんで遠慮してもらえますか?今日、外では妹とずっといたので俺も見てないので妹も見てません。話なら俺が聞きますよ」

 

「しかしこの女の子、どこかで?」

 

須藤が俺を避けて杏子ちゃんに近づこうとするが俺が盾になる。

 

「なんですか?」

 

ニコニコと答える俺。

 

「いいからそこをどきたまえ」

 

俺を払いのけようと俺の肩を掴む須藤の手を誰かが掴む。

 

掴んだのは由良さんだった。

 

「・・・・おい、この手を離せ。公務執行妨害で逮捕するぞ」

 

「じゃあこっちは嫌がる女の子に必要以上迫ったと訴えてウチの先生に出てきてもらうッス」

 

「ハァ?先生?」

 

「これ、うちの先生の名刺ッス。もしまた来たらこの名刺もって二人で一緒に事務所に来てください。先生には俺から話を通しておくッス」

 

由良さんが掴んでいない手でポケットから名刺を出して俺に渡す。

 

「知らねえのか須藤、そいつはテレビでスーパー弁護士って騒がれている北岡秀一の秘書だぜ。訴えられたらお前も困るんじゃねえのか~」

 

「何!」

 

驚き後ずさりする須藤。どんな不利な裁判も黒を白にする北岡さんのすごさは有名だからな。ましてや疚しい事に心辺りがあったらそこを徹底的に調べ上げて突いてくるだろうし・・・

 

「くっ、と、とにかく子供を見つけたらすぐ知らせるんだぞ」

 

由良さんの手を振りほどき須藤は焦りながら離れていった。

 

「あ、ありがとう・・・ございました。あ、あのアタシ・・・」

 

「別に聞きたいと思わねえよ。俺の興味は焼きそばの味と今日の売上だけだ」

 

「俺も別にいいッス。この焼きそばの秘密を調べるのに忙しいんで」

 

言い辛そうにしている杏子ちゃんに笑って答える浅倉さんと由良さん

 

本当いい人達だな。

 

「浅倉さん、由良さんありがとうございました。あと焼きそばごちそうさまでした。行こう杏子ちゃん」

 

「お、おい」

 

俺は二人に頭を下げて赤くなった杏子ちゃんの手を引っ張って走り出した。

 

杏子ちゃんも引っ張られながら二人に軽く頭を下げ付いてくる。

 

「フッあいつのお人好しさは親父そっくりだな。霧島もそうだったが苦労するぜ譲ちゃん。さてさすがに今日は商売を続けれそうにないから店じまいの準備でもするか」

 

「売れ残った焼きそば全部買い取るッス」

 

「まいど~」

 

 

 

屋台から離れた先。

 

「杏子ちゃんは今日はもう帰った方がいいよ。さっきの警官に見つかるとやっかいだろうし」

 

「一真はどうするんだ?」

 

「俺は残って、さっき警官が言ってた掻き消えるように目の前から消えたって言葉が気になるから調べてみるよ。もしかしたら魔女に子供がさらわれたのかもしれないし」

 

「じ、じゃあアタシも残って調べるよ」

 

「無理しなくていいよ、さっきの警官と鉢合わせになったら杏子ちゃんが嫌だろうし」

 

「別に無理なんかしてないしもう大丈夫だ、それに・・・・」

 

「(アタシには一真がいるんだ。もう一人ぼっちじゃない)」

 

「ごめん聞こえなかったよ、何か言った?」

 

「な、なんでもねえよ、ほらあの警官が居ない間に母親から話を聞くぞ」

 

そう言って杏子ちゃんが俺の手を握って母親の元に行く

 

「どうかしたんですか?」

 

母親を止めている女性に声を掛けたら思った通りコウちゃんって子供がいなくなり皆で探している事を知る。

 

「分かりました。俺達も探すの手伝います。そのコウちゃんって子の特徴を教えてもらえますか?」

 

コウちゃんの特徴を聞き、探し始めた。

 

「ねえ?もしかして最近噂になってる神隠しにあったんじゃ?」

 

「しぃ!コウちゃんのママに聞かれたらどうするのよ」

 

「でも、さっき一緒に探すの手伝うって言ってた中学生もいなくなったし」

 

「飽きて帰ったんでしょ。早く探すわよ」

 

奥さん二人の会話をとりあえず頭の隅に置いておく。

 

どこにいるんだろう?

 

「コウちゃ~ん、どこだ~い?いたら返事してくれ~」

 

「お~いどこだ、返事しろ~」

 

少し歩いた所の公園の近くにある林の中でコウちゃんの名を呼ぶ。

 

だが返事は返ってこない。

 

『いいのか?相棒。魔女の事もあるのにこんな事してて?』

 

「手掛かりも見つからないしなによりコウちゃんって子がどこかで泣いてるかもしれないからほっとけないだろ」

 

「こいつのお人好しはいつもの事だろ」

 

『確かに相棒らしいな・・・ん!?』

 

「どうしたのドライグ?」

 

「相棒この先で魔女の結界反応がある!もしかしたら探してるガキもそこにいるかもしれんぞ!」

 

マジか!?

 

「ああ、アタシのソウルジェムもやばいくらい反応している急ぐぞ!」

 

急いで反応が強くなってる方へ向かうと魔女の結界の入り口を発見して二人で飛びこんだ。

 

跳び込んだ結界の中は首都高のような光景が結界内に広がっていた。

 

「子供はどこにいるんだろ?」

 

「おい、お客さんの到着だ」

 

槍を構える杏子ちゃん。

 

槍の先を見ると使い魔達が近づいてくる。

 

・・・・思ったより数が少ない?

 

「どけ!お前らに構っている暇なんてないんだ!」

 

赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の先からウルトラマンメビウスの技に一つであるオレンジ色の光の刃『メビュームブレード』を出して使い魔に斬りかかる。

 

くそう!時間がないってのに!

 

杏子ちゃんも槍を多節棍に変形させて振り回し使い魔達を薙ぎ払う。

 

俺と杏子ちゃんは使い魔を退けながら魔女のいる最深部に向かった。

 

 

 

そして俺と杏子ちゃんは大きなシャッターの前にたどり着く。

 

「ここか・・・」

 

『ああ、間違いないこの奥から魔女と魔法少女と子供の反応がある。恐らく戦闘中だろう』

 

「魔法少女?アタシとは別に見滝原にも魔法少女がいるのか?」

 

『ああ、そうだ』

 

見滝原の魔法少女・・・・心辺りがあるとすれば巴マミさんか・・・

 

なるほど巴さんが先にいたから使い魔の数が思ったより少なかったんだな、おかげで思ったより早く最深部に来ることができた。

 

ただ、事故の事があったからできれば会いたくないけど子供が居るんじゃそうも言ってられない・・・

 

気持ち切り替えなきゃ!

 

俺はウルトラセブンのモロボシ・ダンがやってた透視能力でシャッターの向こうを透視する。

 

シャッターの向こうでは巴さんと魔女が戦っていた。

 

錆びたバイクのような魔女、確かに前もって杏子ちゃんから聞いていた魔女の特徴と一致する。

 

間違いなく教会から逃げた魔女だな。

 

さて子供は・・・・いた!あの魔女、自分の体に埋め込んで子供を盾にしてやがんのか!

 

とりあえず杏子ちゃんと作戦会議だな。

 

ぐずぐずしてると子供も巴さんも危ない。

 

巴さん自身も攻撃が効かなくて苦戦している。早くしないと!

 

「杏子ちゃん、この向こうに魔女と魔法少女がいる、そして子供は・・・・魔女の身体に埋め込まれている・・・」

 

「な!?」

 

驚く杏子ちゃんに中の状況を話続ける。

 

「しかも状況は最悪だ。中の魔法少女の攻撃は効いてないみたいでこのままだと子供を置いて撤退するかもしれない」

 

撤退に関しては別にどうこう言う気はない。

 

誰だって自分の命が惜しいし助ける義務もないのは分かる、それが例え魔法少女であったとしても。

 

「な、なあ一真、なんでお前中の様子分かるんだ?」

 

え?ああ、そういや話してなかったか。

 

「俺の能力の中に透視能力があって、さっきシャッターの向こうを透視したんだよ」

 

「と、透視だぁ!お前いったいいくつ能力持ってるんだよ!!」

 

さあ?赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)と全ウルトラマンの能力だから数えたらキリがないからな。

 

「な・・・なあ?」

 

何どうしたの?顔真っ赤にして?

 

「透視って事は服の中も見え・・・『できないし、仮にできてもやりません!』」

 

「う…信じるからな」

 

女の子だから心配する気持ちは分かるけど俺が憧れるウルトラマンの力使ってそんな悪用やるわけないでしょ。

 

気を取り直して作戦会議の続きするか。

 

「作戦はこうだ、俺が派手に登場してこちらに注意を引き付けるからその間に杏子ちゃんは子供の救出をお願い」

 

「任せな!派手に頼むぞ」

 

『Boost!』

 

「じゃあ行くよ・・・おりゃあああああ!」

 

特大のドラゴン・ショットでシャッターをぶち破る。

 

なんかシャッターの近くに白い外道が居たような気がしたけどまあ特に問題ないな。

 

砂煙がすごいな、そうだせっかく浅倉さんに会ったしあの台詞を言ってみるか。

 

「ここか・・・祭りの場所は・・・」

 

俺は首を傾けながら砂煙と共にシャッターの向こうに足を踏み入れたのだった。




屋台のシーンはノリと勢いで楽しく打ち込んでしまいました

だが私は謝らな(ry

次回、一真君、杏子ちゃん、マミさんがコウちゃんを助ける為にがんばります。 お楽しみに
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