雷龍を宿しました。(休載)   作:Takari

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4話 レーティングゲームその2

ドガァァァンッ!!

 

 

一瞬の閃光と共に引き起こされる爆発。

 

 

「っ!?」

 

俺は爆発に巻き込まれる瞬間に雷輝龍の籠手を出し、咄嗟に俺を含めた3人を包み込むように雷のバリアを張った。

 

これでイッセーと小猫に怪我はない・・・・はず。

 

少し不安だったが、イッセーと小猫がすぐに意識を取り戻したのでほっとする。

 

「うっ、一体何が・・・・・っ!? 秋夜、その腕!?」

 

イッセーは突然のことで混乱するが、俺の姿を見て驚きを見せる。

 

「咄嗟だったから俺の方の守りが甘くなっちまった」

 

俺はなるべく不安にさせないようにはははっ、と笑いながら言う。ぶっちゃけ笑い事ではすまない怪我何だけども。

 

俺の左腕は神器を装着したところ以外焼けただれて、誰が見ても重症と言える。

 

「秋夜先輩!すみません、わたしのせいで・・・・・」

 

俺の腕を見た小猫が珍しく大きな声で俺の心配をしてくれる。

 

「小猫のせいじゃないし、このくらい平気だ。それに、アーシアに治してもらえば平気だよ」

 

自分を責める小猫の頭を撫でながらそう言う。

 

でも、正直やばいな・・・・。軽く動かすだけで激痛が走る。

 

我慢するのもきついぞこれ。

けどまあ、利き腕じゃない左腕だっただけましだな・・・・・。

 

「3人まとめてリタイアさせるつもりだったのだけど、まさか防ぐだなんて・・・・・」

 

ライザーの女王が上空から驚いた様子で見下ろしてくる。

 

「お前が秋夜の腕をッ!」

 

「あらあら、イッセー君。ここはわたしに任せてイッセー君達は先をお急ぎなさい? 大丈夫、可愛い後輩を傷つけたお礼はきっちりとしますわ」

 

怒りを露にして叫ぶイッセーを朱乃先輩が落ち着いた様子で止める。 いや、落ち着いてはいるけど、いつもの笑顔が無くなっている。

 

朱乃先輩・・・・・すみません。

 

「・・・・・行こう二人とも。あいつは朱乃先輩に任せよう」

 

俺は左腕を押さえながら言う。

 

イッセーと小猫が渋々頷き、俺たちは祐斗の元へ向かった。

 

するとアナウンスが流れる。

 

 

『ライザー・フェニックス様の「兵士」3名リタイア』

 

 

これは祐斗か!

 

一人で3人を相手にしても勝てるなんて流石うちの『騎士』だな。

 

 

 

俺たちは祐斗と合流し、陸上競技場へ到着した。

 

しかし、この場には1人もいない。正確には隠れているだけだと思うが。

 

 

「おい!隠れてるのは分かってるんだ!出てこい!」

 

俺たちは堂々と出て、そう叫ぶ。

 

すると、どこからともなく砂が舞い上がる。視界が悪くなるが、すぐに砂はおさまる。

 

さっきまで誰もいなかった俺達の前には1人の女が立っていた。

 

「私はライザー様に仕える『騎手』、カーラマインだ!堂々と正面から来るなど正気の沙汰ではないな。だが、私はお前らのようなバカが大好きだ!」

 

いや、あんただってすぐに現れたじゃないか。どっちがバカなんだよ。

 

「僕はリアス様に仕える『騎士』木場祐斗。騎手同士で戦えるのを楽しみにしていたよ!」

 

祐斗もカーラマインに名乗り、お互いが剣を構えてすぐ戦いが始まってしまった。

 

俺たちが完全に蚊帳の外なんだが....。まあ気にせずいこうか。

 

「って、囲まれてんじゃん」

 

気づいたらライザーの眷属に囲まれてしまっていた。

 

この人数的に全員投入してきたっぽいな。

さすが、部長。読み通りだな。

 

そう、部長は既にこの事を読み、ライザーの本陣へと強襲をかけに行ったのだ。

 

 

「イザベラ」

 

金髪縦巻きロールのいかにもお嬢様って感じの子が命令する。

 

「私の名はイザベラ。ライザー様の戦車だ」

 

「同じくリアス様の戦車をしている如月秋夜だ。 イッセー、小猫!他は任せたぞ!」

 

そう言って俺は相手の『戦車』、イザベラに向かいながら雷輝龍の籠手を装着する。

 

少しの間にらみ合いが続く。

 

先に仕掛けてきたのはイザベラだ。鋭い攻撃が俺に襲いかかってくる。

 

俺は左腕を負傷しているため、右腕しか使えないが仕方ない。

 

俺は雷を体に巡らせ、速さでイザベラを翻弄する。

 

「くっ、ちょこまかと!」

 

その時、一瞬の隙が出来たのでイザベラの横腹に蹴りを食らわす。が、腕でガードされてしまう。

 

 

・・・・・やっぱ左腕をかばっちゃうな。そのせいで攻撃も軽くなるし、もう最悪・・・・・。

 

「なかなかやるな、だがこっちも負けん!」

 

「くっ!」

 

俺は痛みを意識してしまうせいで攻撃に集中できずにいる。

 

このまま防戦のままはまずいな。

まだ温存しておきたかったけど、ここで負けるよりはましか。

 

いくぞ、クローゼ!

 

 

『(了解した、主よ!)』

 

 

「神速《カンムル》!!」

 

俺は身体能力を極限まで高め、イザベラの前まで一瞬で移動する。

 

その速度についてこれないイザベラは俺の放つ回し蹴りを避けられずに直撃する。

 

「ぐぁ!?」

 

イザベラは木を何本も折りながら吹き飛んでいく。

 

 

『ライザー・フェニックス様の「戦車」1名リタイア』

 

 

「ふぅ・・・・・」

 

 

俺は『神速』を解除し、ただの強化状態になる。

 

 

金髪お嬢様が驚愕する。

 

「な、なんて強さですの。片腕が使えないというのにイザベラを一撃で倒すなんて・・・・・」

 

「次はお前か?」

 

俺は構えるが、金髪お嬢様が首を横に振る。

 

「いいえ、私は戦いませんの。それにお兄様の眷属といっても、ただいるだけですもの」

 

「は?戦わないのか?それにお兄様って....」

 

ま、まさか、こいつって・・・・・。

 

「ええ、私はライザー・フェニックスの妹ですわ」

 

まさかの実妹かよ!

 

俺はその事実に驚くと共に疑問に思う。

 

「・・・・・まじかよ。な、なんでライザーの眷属になってるんだ?」

 

「妹を眷属にするのは、ハーレムに必要とかいってましたわね」

 

まじかよライザー。

 

妹にまで手をかけるなんてさすが種まき野郎だな。

そんなんじゃイッセーの方がまだマシだ。

 

「でもまあ、戦わないならいいか」

 

俺は神器を解除させる。

 

ただ強化させるのも何気に魔力とか体力を消費させるし。

 

「あら、いいんですの?」

 

金髪お嬢様が不思議そうに小首を傾げる。

 

「金髪お嬢様が戦わないなら無理に戦う必要も無いだろ。それに、いくらライザーの妹でも女の子を傷つけるのは抵抗があるし」

 

「━━━っ、わ、私の名前はレイヴェル・フェニックスですわ!まったく、これだから下級悪魔は・・・・・」

 

少しだけ頬を染めてぷりぷりと怒る金髪お嬢様、もといレイヴェル。

 

「お、おう。まあ、今は敵同士だけどよろしくな」

 

「ふん・・・・!」

 

レイヴェルはそっぽを向いてしまった。

 

あれ?

 

てっきり『下級悪魔と馴れ合う気なんてありませんわ!』とか言ってくるかと思ってたんだけど、意外にも否定はしてこなかったな。

 

ライザーとは違って案外いい娘なのかもしれない。

 

 

 

さてさて、イッセー達はどんな感じだ?

 

俺が見てみると、イッセーがちょうど何かをしようとしている最中だった。

 

 

「木場ぁ!神器を解放しろー!」

 

イッセーが突然叫ぶ。

イッセーのやつ何をするきだ?

 

「魔剣創造!」

 

祐斗が神器を解放し、イッセーに向かっていく。

 

 

『Transfer!』

 

 

イッセーの神器から出る音声とともに、地面から大量の魔剣が突き出てくる。

 

ライザーの眷属のほとんどが貫かれ、粒子となってきえた。

 

『ライザー様の「騎手」2名、「兵士」2名、リタイア』

 

・・・・・すごい。あれがイッセーの力。

 

しかも形変わってさらにかっこよくなってないか?

 

羨ましい・・・・・。

 

見たところあの力はサポートタイプか、使いようによってはかなり強力になるな。

 

 

ライザーの眷属が残り二人、戦力としては1人なんだけど、勝利が見えてきた時、校舎の屋根のところで火柱が立ち上がる。

 

っ!?

 

あれはライザーの炎か!

 

「まさか、読まれていたのか・・・・・くそっ!急いで部長の所へいくぞ!」

 

部長の元へ向かおうとするが

 

 

「リアス・グレモリー様の「女王」リタイア』

 

 

「「「なっ!?」」」

 

あの、朱乃先輩が負けたのか?

 

何にせよ、このまま女王が部長達のところ向かったらまずい。

 

「俺は女王の相手をしてくる。イッセー達は部長達の元へ急いで向かってくれ」

 

俺は3人にそう言うが、イッセーに反発される。

 

「一人で戦うつもりなのか!朱乃先輩を倒した相手だぞ!?」

 

「誰かが抑えなきゃいけないだろ。それにライザーはあんなでも強い。できるだけそっちに人数を行かせたいんだ。━━━━っと、さっそくお出ましだ・・・・・!」

 

 

「ふふ、ライザー様の元へは行かせないわよ」

 

おいおい、来るのが速くないか?

 

もう少しゆっくりしてても良かったのに。

 

「さっさと行け!!」

 

俺は声を荒げてイッセー達の前に立つ。

 

「くそ!負けんじゃねーぞ!」

 

「あっちで待ってるからね」

 

「先輩、信じてますから」

 

 

イッセー達が走っていく。

 

けど、それを見逃すほど優しくはないよな?

 

「そう簡単に見逃すわけ無いでしょ」

 

ユーベルーナが魔方陣を展開する。

 

 

「それを黙って見過ごすわけもないだろ?」

 

俺は『神速』を発動し、ユーベルーナを蹴り飛ばす。

その時に、左腕に激痛が走るが気にしてられない。

 

「きゃぁ!?」

 

俺はすかさず追撃をしに行くが、相手もすぐに体制を立て直し、こちらに向かって手をかざしてくる。

 

そんな見え見えの攻撃なんて食らうわけ無いだろ。

 

俺は不規則に高速移動しながらユーベルーナに接近していく。

 

「そこよ!」

 

ユーベルーナが俺の足元に爆発を引き起こす。そのせいで土煙が舞って視界が悪くなる。

しかし、土煙が晴れるとそこには誰もいなかった。

 

「っ!?どこに━━━」

 

「こっちだ!」

 

右手に高密度の雷を集中させ、『チチチ・・』と特有の音がなる。

 

俺は背後からトップスピードでユーベルーナに突き進み、そのまま右手で突く。

 

「千鳥!!」

 

「ぎゃぁぁぁ!?」

 

俺の技に耐えきれず、ルーベルーナは光の粒子となって消える。

 

『ライザー・フェニックス様の「女王」リタイア』

 

 

「はあ、はあ、はあ・・・・・・敵取りましたよ、朱乃先輩。よし、俺も部長達の元へ━━━」

 

 

『リアス・グレモリー様の「騎士」、「戦車」、「僧侶」1名リタイア』

 

 

っ!?

 

祐斗と小猫とアーシアがやられた!?

 

残ってるのは部長とイッセーだけ。アーシアも傷つけるなんて・・・・・・!

 

「イッセー、部長、俺が行くまで踏ん張っててくれよ」

 

 

俺は『神速』を発動させたまま旧校舎へと向かった。

 

 




最後まで読んで頂き有難うございます。
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