雷龍を宿しました。(休載)   作:Takari

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4話 バルパー・ガリレイ

さてさて、今俺たちは聖剣使いの二人を連れてとあるファミリーレストランにいるんだが・・・・・。

 

「うまい、うまいぞイリナ!」

 

「これよこれ!これこそが私のソウルフード!」

 

ゼノヴィアとイリナが店のメニューを完全制覇してしまうほどの勢いで食べまくっているんだ。

 

次から次へと注文をしているもんだから、店員さんも若干涙目じゃないか。

 

・・・・・金、足りるかな。

 

「・・・・な、なぁイッセーに匙。金どのくらい持ってきてる?」

 

「俺は昨日漫画買ったばかりだから1000円しか・・・・」

 

「俺はゲームを買って、500円くらいしか・・・・」

 

おいおい、どうすんだよ。早速問題発生じゃないか。

 

俺は帰りに買い物をするから7000円持ってはいるが、このままだとまずい。

 

流石に小猫に払わせる訳にもいかないし、ここらでストップをかけさせるか。

 

「二人とも、そろそろ話をしたいから食べるのを中断してもらっていいか?」

 

「ああ、すまないな。美味しいものだからついな」

 

「あー、お腹いっぱい。でもデザートはまだいけるわね」

 

まだ食えるのか。そんな細い体のどこに食べたものがつまってんだよ。

 

「それで話、というか頼みたいことがある」

 

「ほう。それは何だ?」

 

「聖剣の破壊を手伝わせてほしい」

 

その言葉を聞いたゼノヴィアが目付きを鋭くして俺の目をじっと見てくる。

 

「1本くらいならいいだろう」

 

「本当か!」

 

「ちょっとゼノヴィア!」

 

流石にイリナは反対の意思を見せてくる。

 

「あっちは堕天使の幹部、コカビエルを控えている。正直、私たちだけで聖剣全てを回収するのは厳しい」

 

「確かにそうだけど・・・・・」

 

「それに、本部からは赤龍帝と創雷師の協力を得てはいけないとは聞かされていないからな」

 

ゼノヴィアは不敵に笑む。

 

これまた随分な考え方だな。でもまあ、そのおかげで協力を受けてくれるんなら・・・・・って、ちょっと待て。赤龍帝はイッセーのことだよな。じゃあ創雷師って?

 

「なあ、創雷師って誰だ?」

 

「誰って、君に決まってるじゃないか」

 

「は?」

 

え、ちょっと待って。いつの間にそんな二つ名ついてたの? 聞いてないんですけど。

 

「へー、秋夜にそんな名前がつけられてたなんてな!」

 

「さすが秋夜先輩です」

 

「やるなー、如月!」

 

イッセーに小猫、匙が俺に称賛の言葉を掛けてくれるが、俺は素直に喜べずに苦笑いをする。

 

誉めてもらえるのは嬉しいんだけど、これかなり恥ずかしくないか?

 

「戦う前は気付かなかったが、まさか君だったとは思いもしなかったよ。こっち側でも結構話題になってる」

 

「雷を纏うなんて神秘的よね!ああ、悪魔なのが勿体ないわ!」

 

天界で話題になってるのか。それじゃあ冥界でも話題になってたりして。

 

「取り敢えず、協力してもいいってことだな?」

 

「ああ(ええ)」

 

よし、第一段階突破だな。次の第二段階に入るか。

 

「俺たち以外にももう1人協力者がいるから、そいつも呼び出すよ。イッセー、そろそろか?」

 

「おう、もう少しで来ると思うけど・・・・・あ、来たな」

 

 

俺たちが呼び出した人物とは、聖剣破壊を生きる目的とする裕斗だ。

 

「イッセー君、突然呼び出して━━っ!」

 

「ん?あの時イリナと戦ってたやつか」

 

祐斗はゼノヴィアとイリナの姿を確認すると、魔剣を創造しようと構える。

 

「おおっと、ストップだ裕斗。別に戦わせるために呼び出したんじゃないからな?」

 

 

その後、裕斗に協力の事を話した。

 

「教会側に協力するのはいい気分じゃないけど、僕も参加させてもらうよ」

 

「よし、そうと決まれば早速行動に移そう」

 

裕斗の了承を得た俺たちは、聖剣を見つけるための作戦を実行する。

 

 

 

 

 

 

神父服着た俺とイッセー、小猫、裕斗、匙は人気のない場所を転々と移動している。

 

なぜ神父服なのかというと、聖剣使いが神父を殺害して回っているという情報を裕斗から教えられたからだ。ちなみにゼノヴィアとイリナは別行動だ。

 

俺も人数的にそっちのチームに入ろうとしたが、ゼノヴィアいわく『こっちの方が動きやすい』だそうだ。

 

「悪魔なのに神父の格好って・・・・」

 

「まあそう言うなって。これも裕斗たちのためだ」

 

何だかんだ言って、匙もこの件に協力してくれている。

 

祐斗の過去を聞いたこいつは、それはもう滝のように涙を流して悲しんでくれていた。

 

熱い心を持ったいいやつじゃないか。

 

そんな話をしていると上の方から嫌な気配がしてくる。

 

この感じ、聖剣か!

 

「みんな上だ!」

 

「ヒャッッハーー!!」

 

奇声を発しながら空から現れる一人の影。

 

「お、お前は・・・・・フリード・セルゼン!」

 

現れたのは、ピリピリとオーラを放つ聖剣を持ったフリードだった。

 

こいつが神父殺しの犯人だったのか・・・・・!

 

「どもども〜って、神父じゃなくてクソ悪魔じゃないすか」

 

「フリード・セルゼン!!」

 

聖剣を持つフリードを見た裕斗が襲いかかる。フリードもそれに応戦するが、何か違和感がある。

 

あいつ、あんなに強かったか?

 

確かに、人間にしては強くはあったが『騎士』の駒を持つ裕斗に匹敵するほどのものだっただろうか。

 

そこで聖剣に目がいく。

 

「なるほど。それがお前の聖剣の力か」

 

「その通りでござんす!この聖剣は天閃の聖剣《エクスカリバー・ラビットリー》!その力、特とご覧あれ!」

 

再び斬り込みにいくフリードに裕斗が押されぎみになっている。

 

俺達も加勢しに行こうと、3人に声をかけようとするが、隣では奇妙な光景が繰り広げられていた。

 

なんと、イッセーが小猫の軽々と持ち上げられていた。

 

「いきます」

 

「え、ちょっと待っ━━」

 

小猫はイッセーの言葉を無視して大きく振りかぶって、投げる。

 

悲鳴を上げながら裕斗目掛けて空を突っ切っていく。

 

相変わらず無茶苦茶だ。

 

「うぎゃぁぁッ!? ・・・・木場!受けとれ!」

 

『Transfer!』

 

イッセーが木場にダイビング譲渡する。

 

「貰ったものはしかたない、ありがたく使わせてもらうよ。『魔剣創造』!!」

 

地面から大量の魔剣が突き出て、フリードを襲いかかる。

 

当然避けようとするが1本のラインがフリードを捕らえる。

 

「へへ、俺だってやれるんだよ!」

 

ラインの元を見てみると匙の腕に装着されている黒い蜥蜴のような籠手から放出されていた。

 

これがあいつの神器か。

 

蜥蜴か? もしかしてドラゴン系?

 

「くそが!何だこの糸!?全然斬れねぇ!?」

 

匙の出した触手のようなものはかなりの強度があるらしく、フリードは苦戦している。

 

その時、新しい人影が現れる。

 

「手こずっているようだなフリード」

 

「そうは言うけどよじーさん!流石にこの人数はうざったくて」

 

「誰だおまえは?」

 

俺がそう問いかけるが答えるのは本人ではなく、ゼノヴィアだった。

 

「パルパー・ガリレイ・・・・・聖剣計画の首謀者だ。連絡を聞き付けて加勢しにきたよ」

 

「バルパー・ガリレイ、貴様が・・・・!!」

 

裕斗がその名前を聞き激昂するが、フリード達が退散しようとする。

 

「人数が多いな。退却するぞフリード」

 

「りょーかい!はいちゃらば!」

 

「くっ!」

 

 

くそっ!?閃光弾かよ!

 

辺り一面が光に包まれ、つい目を瞑ってしまう。

 

目を開けるとすでに二人はいなくなっていた。光が止んだ後、直ぐに裕斗とゼノヴィア、イリナが追いかけに行き、俺たちも行こうとした。

 

その瞬間、恐ろしく冷えた声が後ろからかけられる。

 

「これはどういうことなのかしら?」

 

「説明してもらいますね、匙」

 

錆び付いたロボットなように後ろを振り返ってみると、そこには随分とご立腹な部長と朱乃先輩、生徒会長と副会長の姿があった。

 

「ぶ、部長!?」

 

「会長!?」

 

 

 

 

 

 

今俺たちは反省のため正座中だ。

 

隣にいる匙を見てみると、見事なまでの土下座を繰り広げている。

 

「まったく、秋夜と小猫がいながらなんでこんな事をしたの?」

 

「裕斗にまた戻ってきてほしいからです!それに、俺が言い始めたことなので責任は全て俺にあります!だから生徒会長も匙を責めないでやってください。お願いします!」

 

俺は深く頭を下げる。

 

本当にこの提案をしたのは俺だしな。

 

イッセーも同じ考えをしていたけど、何も全員が罰を受ける必要はない。

 

俺の言葉を聞いた会長さんは眼鏡をくいっと上げて、淡々と述べる。

 

「確かに言い出したのは貴方かも知れませんが、最終的に判断したのは匙です。残念ですが、お仕置きは受けてもらいます」

 

「ひいっ! き、如月!お、俺なら大丈夫だ!・・・・・・覚悟は出来てるッ!」

 

震えながらもしっかりと言いきる匙。

 

匙・・・・・。おれはこいつを勘違いしてた!

 

こんなにガッツがあっていいやつはあまりいないぞ!

 

「そうですか。ではおしり叩き千回です」

 

あれ?

 

以外と軽いんだな。

 

そう思ったのも束の間、会長は手に魔力を集中させて匙の尻目掛けて放つ。

 

 

パアァァァンッ!!

 

 

「ぎゃあああああッ!?」

 

お、おいおい、尻からあんな音出るなんてやばすぎだろ!

 

しかもあれを千回・・・・・匙、南無。

 

「さてと、秋夜が二人の分を請け負うのよね?」

 

「秋夜!俺も━━」

 

「イッセー、お前は悪くない。俺が引き受ける」

 

俺はイッセーと小猫に向かってぐっと手を握りしめる。

 

「じゃあ、貴方もお尻を出しなさい」

 

「え? 俺もあれやるんですか?」

 

「そうよ?」

 

うん。バイバイ俺の尻。

 

それとイッセー、俺は聖剣破壊に行けなくなるかもしれないよ。

 

 

俺は覚悟を決めて部長に尻を向ける。

 

「安心しなさい。百回だけにしてあげる」

 

匙に比べたら軽いかもしれないが、それでも俺の尻は潰れるだろう。

 

部長も手に魔力を集中させる。あれ?滅びの魔力も混ざってないかな?

 

 

「さあ、始めるわよ」

 

 

その後、俺と匙の悲鳴が響き渡りました。

 

 

 




お仕置きで尻を潰された後

秋夜「匙!」

匙「如月!」

秋夜・匙「ガシッ!」

俺達の友情が深まりました。
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