雷龍を宿しました。(休載)   作:Takari

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5話 堕天使幹部との決戦前

 

部長からのお仕置きが終わり、家へと向かっている。

 

し、尻が悲鳴をあげてる・・・・・。

 

俺は尻を擦りながら歩いている。

 

部長は本当に百回きっちり叩くんだもんなぁ。しかも、後半から朱乃先輩も参戦してきて部長と交互に叩いてくるし・・・・・。朱乃先輩・・・・絶対楽しんでたよな。顔がにこやかだったぞ。

 

先程の地獄を思い出していると、気づいたら玄関が見えるところまで移動していた。

 

「ただいまー」

 

「おかえりなさい!」

 

扉を開けると、直ぐにアーシアが飛び出してくる。

 

「なっ!? ア、アーシア、なんでそんな格好を!?」

 

俺はかなり動揺する。でも、仕方ないと思う。

 

だって、裸エプロンなんだもの!

 

薄い生地から見えるアーシアのボディライン。少しでも屈んでしまえば胸が見えてしまうその格好は色々アウトであった。

 

「な、何で裸エプロン?」

 

「桐生さんに疲れた殿方を癒すのはコレが一番だと聞いたので━━━あの、嫌でしたか?」

 

「そ、そんなことない!めっちゃ良い!超かわいい!」

 

アーシアは良かれと思ってやったんだろう。たしかに、最高だった。ごちそうさまです!

 

「・・・か、かわいい・・・・!━━━ご、ご飯の準備出来てますから入りましょう!」

 

アーシアは顔を真っ赤にさせて俺を慌てて中に促す。

 

き、桐生、お前ってやつは・・・・・たまには良いことするじゃないか!

 

 

それからもアーシアは裸エプロンのままで、目のやりどころにとても困ったが、何時ものように幸せな時間となった。

 

でも、いつかこの幸せな時間を崩してくるやつが出てくる可能性が無い訳じゃない・・・・・だから俺は何があってもこの幸せを守り抜く。

 

「アーシア。もし、アーシアを傷つけるようなやつや、怖がらせるようなやつが出てきたら俺が追い払う。俺が、守るから・・・・」

 

「・・・・・シューヤさん。・・・・・シューヤさんは、優しいです。強くて、カッコよくて、いつも皆を守ってくれる素敵な彼氏さんです」

 

微笑みながら言うが、『でも』と続けて悲しそうな表情になる。

 

「シューヤさんの傷つく姿はもう見たくありません・・・・。レーティグゲームの時、本当に怖かったんです。このまま目を覚まさなかったらって思うと、震えが止まらなくて・・・・・!」

 

・・・・・バカか、俺は。

 

アーシアに怖い思いをさせてるのは他でもない、おれ自身じゃねえか・・・・。

 

「・・・・・アーシア。俺はたぶん、これからも何回も同じ事をすると思う。だから先に謝るよ・・・・・ごめん。でも、俺は死なない!アーシアを置いて先に死ぬなんてことは絶対にしない!」

 

夜の静かな空間に、俺の声が響き渡る。

 

俺はニッと笑って不安そうにしているアーシアの頭を撫でる。

 

「それに、こんなに可愛い彼女さんを独りにするわけないだろ?」

 

「━━━っ! シューヤさん、大好きですっ!!」

 

アーシアはぎゅっと俺を抱き締める。

 

しかし、思い出してほしい。今のアーシアの姿は薄いペラペラのエプロン一枚。つまり、感触がダイレクトに伝わってきていろいろと非常にまずいことになりそうなんだ。

 

何とかアーシアを落ち着かせて、今日はもう寝ることにした。さすがに寝るときは裸エプロンではなく、パジャマだったのでほっと胸を撫で下ろす。

 

もし、寝るときもあの姿だったら絶対眠れなかった・・・・・。

 

 

 

 

 

 

次の日の放課後

 

 

何かあれば裕斗から連絡が来るはずなんだが、1通もこない。また1人でやろうとしているのか?

 

「私たちもただ連絡を待っているわけにはいきませんので、使い魔達が町中を探索中なのですが・・・・」

 

朱乃先輩が心配そうに頬に手を当てる。すると、部長が慌てて俺達に報告する。

 

「私の使い魔が1人見つけたわ!」

 

俺たちはその場所へ急いで魔方陣で移動した。

 

その場にいたのはボロボロの姿で気を失っているイリナだった。

 

なっ!?

 

こんなに酷い怪我・・・・・フリードがやったのか?

 

いや、そんなことは後だ!早く手当てしないとまずい!

 

「アーシア頼む!」

 

「はい!」

 

アーシアの両手から出る淡い緑色の光が、イリナの傷ついた体を包み込んでいく。

 

「・・・・・うぅ・・・・・」

 

い、意識が戻った! 良かった!

 

俺は無事に意識を取り戻したイリナを見て安堵の息を吐く。

 

「イリナ、何があった? 木場とゼノヴィアは!?」

 

「・・・・・二人は、逃げたわ・・・・。私だけ・・・・逃げ遅れて・・・」

 

イッセーの問いに途切れながらも答えるが、再び意識を失ってしまう。

 

その時、魔方陣から生徒会メンバーがやってきた。

 

会長がイリナに近づき、容態を見る。

 

「大分ダメージが大きそうですね。私の家なら治療設備がありますのでそこへ運びましょう。━━━椿!」

 

「はい」

 

副会長がイリナを抱いて魔方陣で移動をする。

 

これでイリナは安心だろう。

 

ここまでするなんて、流石に怒りが込み上げて━━━ッ!?

 

・・・・この嫌な気配は!

 

「フリードか・・・・!」

 

俺がそう言うと木の陰からフリードが現れる。

 

「やあやあやあ!餌を嗅ぎ付けて集まってきましたねぇ。ご機嫌麗しゅう、クソ悪魔共!・・・・ん?これはこれは裏切り者のアーシアちゃんじゃありませんか!」

 

こいつ、アーシアを悪く言いやがってッ!

 

「てめえ、アーシアに手を出したら潰すぞッ!」

 

俺は雷輝龍の籠手を装着し飛び出そうとするが、フリードが両手をぶんぶん振って慌てて止める。

 

「ちょちょ、ちょい待ち!そっちの紅毛のお嬢さんにお話があるんだって」

 

「話?」

 

「ああ。うちのボスがさ!」

 

その瞬間、辺りが異様な空気に包まれる。

 

それと同時に、俺達の上空に漆黒の翼を広げて宙に漂う一人の男がいた。

 

「・・・・堕天使」

 

「それも翼が10枚。幹部クラスですわ!」

 

っ!?

 

こいつが堕天使幹部、コカビエル!

 

出ているオーラがレイナーレとは比べ物になら無いな。

 

コカビエルは5対ある漆黒の翼を広げ、口を開く。

 

「初めましてかな、グレモリー卿の娘よ。我が名はコカビエル」

 

「ごきげんよう、堕ちた天使の幹部さん。私はリアス・グレモリー。どうぞお見知りおきを」

 

部長がコカビエルに臆することなく自己紹介をする。

 

恐らく力の差があるであろう相手にも、決して下手にでないなんて、さすが俺らの王だ。

 

「紅髪が麗しいな。紅髪の魔王サーゼクス、お前の兄にそっくりだ。忌々しくて反吐がでそうだよ。」

 

「それで?私たちに接触してきたのは何が目的なのかしら?」

 

「お前の根城である駒王学園を中心に、この街で暴れさせてもらおうと思ってな。そうすれば、嫌でもサーゼクスは出てこざるをえない━━━そうだろう?」

 

こいつ、この街を滅茶苦茶にするつもりか!

 

関係ない人たちも巻き込んでたまるかよ・・・!

 

「そんなことをすれば天使と堕天使、悪魔の戦争が再び始まるわよ?」

 

部長がそう言うと、コカビエルが高らかに笑い出す。

 

「ふっふっふっ、エクスカリバーでも奪えばミカエルでも仕掛けてくるかと思ったが、寄越してきたのは雑魚の悪魔払いと聖剣使いがたったの二人だけだ。つまらん、あまりにもつまらん!」

 

こいつの目的はまさか━━━。

 

「お前は戦争でも引き起こしたいのか?」

 

「ん?貴様は誰だ?」

 

俺は少しだけ震える手を抑えるように握りしめ、コカビエルの問いに答える。

 

「俺はリアス・グレモリー様の『戦車』をしている如月秋夜だ」

 

コカビエルは目を見開いて驚いた様子を見せるが、すぐに何か面白いものでも見つけたかのような顔する。

 

「ほう。貴様があの創雷師か。これはなかなか楽しめそうだな。━━━その通りだ!俺は戦争が終わってから退屈で仕方がなかった。アザゼルもシェムハザも次の戦争には消極的でな」

 

こいつの言うアザゼルって、たしか堕天使の総督だったか。

 

どうやらこいつはイカれているが、トップの方はまだまともらしな。

 

「アザゼルのやつは神器の研究に没頭しているが、俺には興味がない。そこの小僧が持っている赤龍帝の籠手ならもしかしたら欲しがるかもな」

 

その言葉を聞き、イッセーが身構えるがコカビエル自身には興味がない知り、少しほっとしていた。

 

「ルシファーにレヴィアタンの妹がいる学園ならば戦場として申し分あるまい」

 

「無茶苦茶だ・・・」

 

「狂ってやがる・・・」

 

イッセーと匙の言葉を聞いたフリードが、汚い笑みを浮かべて自分のローブの中を見せてくる。

 

「ひゃはは!うちのボスこのイカれ具合がサイコーでしょ?そのお陰でほら、こんなにご褒美もらえちゃうしさ!」

 

そこにはなんと、盗まれた聖剣が納められていた。

 

「な!?」

 

「それにー、ツインテールの子からもこれ頂いちゃいました」

 

見せてきたのは擬態の聖剣だった。

 

やっぱり、こいつがやったのか。いよいよ本気でぶっ潰してやろう。

 

「だがまあ、ここでは戦わん。褒美といっては何だが、俺からのプレゼントだ!」

 

コカビエルは光の槍を大量に放ってくる。

 

即座に反応した俺が雷のバリアを、部長と会長が防御の魔方陣で防いではいるものの、威力がでかい。

 

ぐっ、いきなり攻撃しやがって!

 

何とか防ぎきったが既にコカビエル達の姿は消えていた。

 

しかし行き先はもうわかっている。

 

「みんな、学園へ戻るわよ!」

 

「「「はい!」」」

 

俺達は急いで学校へと転移した。

 

 

 

 

 

 

生徒会のみんなが学園の周囲に結界を張ってくれている。このおかげで街への被害は抑えられらはずだ。

 

それにしても、裕斗とゼノヴィアは何処にいるんだよ。連絡しても返事が来ないし、無事を祈るしかない。

 

「リアス、今からでも遅くはありません。貴方のお兄様を呼びましょう」

 

「貴方だって自分のお姉様を呼ばなかったじゃない」

 

「私の姉は......。サーゼクス様なら来てくれると思いますが」

 

なんだろう、会長のお姉さんがすごい気になる。よっぽど怖い人なのかな。

 

俺もティア姉を呼べればいいんだけど、それは出来るだけ避けたい。

 

ティア姉に限って無いとは思うけど、万が一出力を間違えたら間違いなくこの学園無くなっちゃうし。下手したらこの町ごと火の海に、なんてことになるかもしれない。

 

それに、部長から魔王様からの伝言でティア姉のことを隠匿するように言われたんだ。

 

まあ、流石に誰かがピンチになったら躊躇なく呼び出すけど。

 

「サーゼクス様には私から連絡しておきましたわ」

 

「朱乃! 貴方何を勝手に!」

 

「堕天使の幹部が関わっている以上、貴方個人で解決できるレベルを越えていますわ。魔王様の力を借りましょう」

 

朱乃先輩の言葉で冷静になったのか、部長が落ち着きを取り戻し受諾する。

 

「まったく、朱乃には敵わないわね・・・・。それじゃあみんな、お兄様達が来るまで時間を稼ぐわよ!」

 

「「「はい!」」」

 

 

 

 

 

 

クローゼ、禁手を使えばコカビエル勝てそうか?

 

『(どうだろうな。だが、勝てないというわけではない。相手は聖書に記されるほどの強さだ、油断するんじゃないぞ、主よ)』

 

さすがに堕天使の幹部相手に油断できるほど調子になんか乗ってないさ。

 

『(そうか。ならば、あの愚かな堕天使に俺達の力を見せつけてやろう!)』

 

おう!

 

俺はクローゼとの会話できを引き締める。

 

校庭の中に入ると、地面に4本の聖剣が刺さっており、そこから光の柱が放出されている。

 

「なんだあれ?」

 

「あれは4本の聖剣を1つにしようとしているのだ。バルパーの念願らしくてな、それよりもここに来るのはサーゼクスか?セラフォルーか?」

 

コカビエルは魔力で作り出したのかわからないが、豪華そうな椅子に座ってイッセーの問いに答える。

 

「貴方の相手は私たちよ!」

 

部長がそう言った刹那━━━

 

コカビエルの手からとてつもない光力の槍を作り、それを体育館の方に放つ。

 

当たったと同時に爆発が起こり、爆風が俺たちを襲う。

 

俺はコカビエルにとって軽いであろう一撃に、驚愕する。

 

まったく、たまったもんじゃない・・・!

 

あんなのに当たったら一瞬で体が蒸発する!

 

「つまらんな。まあ、余興にはなるだろう。せっかくだ。俺のペットと遊んでいろ」

 

コカビエルの出した魔方陣から出てきたのは三つ首の化け物だ。

 

あれってまさか。

 

「ケルベロスッ!?」

 

「地獄の番犬の異名を持つ魔物を呼び出すなんて・・・・!」

 

やっぱりケルベロスか!

 

ゲームとかとまんまイメージ一緒じゃねえか。

 

「ガァァァァァ!!!」

 

うっるさいな!躾がなってないんじゃないのか?

 

俺がケルベロスの煩さに驚いていると、コカビエルが俺に話しかけてくる。

 

「おい創雷師、お前は俺が直々に相手をしてやろう。他のやつらよりは楽しめそうだ!」

 

どうやら俺をご指名のようだ、準備はいいかクローゼ

 

『(主こそ、びびるんじゃないぞ?)』

 

誰がびびるかよ。確かに強敵だけど、負ける気は更々無い!

 

「秋夜!コカビエルの話なんか聞かなくてもいいわ!」

 

俺が受けてたとうとしたのを見て、部長が慌てて止める。

 

「部長。悪いですがあいつの提案を受けようかと思います」

 

俺の返答が意外だったのか、部長が驚愕する。

 

「ダメよ!そんな事をしたら殺されてしまうわよ!?」

 

「心配してくれるのは嬉しいですけど、この方がこの街を救える可能性が大きいです。それに、俺があんなやつに負けると思ってるんですか?」

 

俺は部長の目を見据える。

 

俺が絶対に意志を曲げないと理解した部長はため息をついて許可を出す。

 

「はあ、わかったわ。その代わり、この街に手を出したらどうなるかをわからせてあげなさい!」

 

「任せてください!」

 

俺はそう言ってコカビエルのもとへと向かった。

 

 




秋夜「ケルベロスか.....ほしいな」

ティア姉「私よりも犬がいいのか....」

秋夜「じょ、冗談だからな?な?」

ティア姉「.....グスン」

秋夜「謝るから泣かないでえええええ!!!」
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