オッス! 俺の名前は兵藤一誠だ!
みんなからはスケベとか言われてるけどスケベの何が悪い!!
そんな俺は今とてもテンションが上がっている。
その理由は、つい最近彼女になった 天野 夕麻ちゃんとデートをしているからだ。
いやーめちゃめちゃ可愛い! こんなに可愛い娘が俺の彼女なんてもう、サイコーだ!
デートも終盤になって夕麻ちゃんが『二人っきりになれる場所に行きたい』と言ってきたので近くにある公園に向かった。
やっぱ二人っきりってことはやっぱりあれか!
あれなのか!?
胸に期待を込めていたら夕麻ちゃんが話しかけてきた。
「ねえ、一誠くん...わたし貴方にお願いがあるの。聞いてくれる?」
「もちろんだよ!お願いってなに?」
その瞬間、夕麻ちゃんの顔から優しい笑顔が無くなり、嗜虐的な笑みに変わった。
「死んでくれないかな?」
「え?」
え?死んでって突然どうしたんだよ、夕麻ちゃん...。
俺は頭の整理ができずに混乱していると、夕麻ちゃんの姿がどんどん変わっていく。その様子に唖然としていたがさらに驚くことに、夕麻ちゃんの背中から翼が生えていた。
「ゆ、夕麻..ちゃん?」
「安心しなさい、すぐ楽にしてあげるわ。恨むなら神器を宿してしまった運の無さを恨みなさい。
━━━あぁ、あと今日のデート普通すぎてつまらなかったわ」
夕麻ちゃんは空へと飛び、俺を見下すようにしてそう言った。
全部....嘘だったのか、楽しそうにしてたのも....あの笑顔も....全部全部...。
もう言葉にならなかった。
初めての彼女で、初めてのデートだったから徹夜してプランを立てたんだ。
夕麻ちゃんが喜んでくれるように頑張ったんだ。
…………それをこの一瞬で壊された。
俺はショックで考えるのも、逃げようとすることさえもできなかった。
「じゃあね、一誠くん」
夕麻ちゃんが光の槍のようなものを作り、今にも俺に向かって飛んできそうだった。
一誠 side out
秋夜 side
クローゼとの会話から2週間が経った。
あれから俺は、堕天使との戦いに備えて、とにかく体を鍛えまくった。
俺は元々、運動神経はいい方だったから、体力には結構自信があった。
戦闘面に関してはクローゼに相手をしてもらったんだが、正直あれは下手したら死んじゃうレベルだよ....思い出しただけでも震えがとまらない...。
今俺は日課になったランニング10キロを走っている。
最初は5キロ位でギブアップだったけど、いやー慣れちゃうもんだね。
それと、精神世界でクローゼと話してわかったことが幾つかあった。
一つ目は、この神器の名前が
二つ目は、本来この神器は、両腕に手首から肘にかけてガントレットが装着されるということ。
以前、堕天使と戦ったときはクローゼが無理やり力を貸してくれたため、ガントレットは出現せずその力だけが使えたらしい。
三つ目は、この神器の力だ。なんと雷を扱えるようになるのだ!これにはもう興奮したね。だって雷使えるなんてかっこいいじゃん。
基本的には、弱めの雷を体に巡らせて身体能力を急激に向上させて戦うらしい。
何故弱めの雷かというと、クローゼいわく『今の主が強めの雷を巡らせたら体が付いていかずに自滅するぞ』とのことだ。
うん、やる前に言ってくれてありがとう。
危うく自滅するとこだったよ。
他にも、雷には色々な使い方があるらしいけど、今の俺じゃ身体能力強化が限界だ。
もっともっと使いこなすためには特訓あるのみ!
俺は気合いを入れ直して残りの距離を走りきろうとした時、クローゼから突然の報告がきた。
『(....主よ、この付近から堕天使の気配を感じる)』
実に気分の悪くなる報告だ………!
「俺を狙いに来たのか?」
『(いや、これは違う人間を襲っている。このままだと殺されてしまうな)』
くそっ!!俺以外にも狙われてるやつがいるのかよ!今すぐ助けにいかないと!
「クローゼ!その場所まで案内してくれないか?大至急!!」
『(了解だ、我が主よ)』
俺は神器を両腕に出現させ体内に雷を巡らせる。
一気に体から力がみなぎり、そのまま物凄い速さで目的地へ向かった。
『(主よ、もう少しだ。)』
公園に誰かいるのが見えた。
一人は黒い翼を生やした堕天使の女、もう一人は同じ学校に通っている兵藤一誠だった。
なんでイッセーが!?くそっ!間に合え!!
俺はさらにスピードを上げて、今にも光の槍に貫かれそうなイッセーに向かって走った。
堕天使が槍を飛ばし、イッセーに当たるギリギリのところで間一髪、脇に抱えて避けることができた。
「ふぅ、間一髪だったな、イッセー」
秋夜 side out
一誠 side
夕麻ちゃんが俺に向かってなんの躊躇もなく槍を放ってきた。
俺は恐怖で目を閉じる。
その瞬間、誰かに体を抱えられるような感じがした。自分の身に起きていることに頭が追い付かず、俺は恐る恐る目を開けるとそこにいたのは体から雷?を迸らせている男だった。
「ふぅ、間一髪だったな、イッセー」
聞き覚えのある声だった。この声で俺はさらに混乱してしまう。何故なら、その男と言うのは俺と同じ学校に通っているクラスメイトなのだから。
「しゅ、秋夜!? なんでここに!?」
秋夜はさも当然といった様子で答える。
「なんでって...お前を助けるために決まってるだろうが。 まあ、聞きたいことがあるだろうけど、今はこいつをぶっ飛ばしてからな」
なんで秋夜がここにいるのか、なんで、秋夜の周りに雷が迸っているのか、聞きたいことは山ほどあったが、先に注意されてしまった。
絶対あとで教えてもらうならな!
「さてと、そこの堕天使! 俺の友達を殺そうとしたんだ、覚悟はできてるんだろうな?」
秋夜は夕麻ちゃんを恐れることなく、むしろ高圧的に言った。
「ふっ..たかが人間風情何をいっているのかしら?見たところ貴方も神器を持ってるわね。ちょうどいいから貴方も一緒に殺してあげるわ。」
完璧に俺らを見下している。その態度に俺はとても怒りを覚えた。それは自分に対して言われたからではなく、俺の友達━━秋夜に向かって言われたからだ。俺にはそれが我慢できなかった。
こいつ、秋夜を殺すだと? そんなことさせるわけないだろうがッ!!
「いい加減にしろよお前。いくら可愛くてもぶっ飛ばすぞッ!!」
そう叫んだ瞬間、俺の左腕が突如赤い光に包まれた。
光が止んで左腕を見てみると、真っ赤な籠手のようなものが覆われていた。
急展開な気がしてきました。
最後まで読んで頂き有難うございました。感想やアドバイスを頂ければうれしいです。今後ともよろしくお願いします。