一誠 side
左腕の光が収まり、見てみるとそこには真っ赤な籠手が装着されていた。
「な、なんだこれ!?!?」
『(...感情の高ぶりで神器が目覚めたか..)』
っ!? なんだ!?頭に声が響いてくる。一体なんなんだよ!
突然のことで俺はパニックしてしまう。頭のなかに声が響いてくるなんて普通に考えてあり得ないことだ。しかし、そんなことお構いなしにこいつは話を続ける。
『(俺はお前の神器に封じられているニ天龍の片割れ、赤龍帝のドライグだ)』
神器?ニ天龍?聞いたことない言葉に俺は戸惑う。
「イッセー、お前も神器に目覚めたのか!」
「お前もってことは...秋夜もなのか!?」
「ああ、その通りだよ、この事は後でせつめ「ごちゃごちゃと何を話しているのかしら?」とりあえずイッセーは下がっててくれ」
「お、おう、わかった」
レイナーレが痺れを切らして少しイライラした様子で話を遮ってきた。
俺も一緒に戦うと言おうとしたが、秋夜の威圧でつい了解をしてしまう。俺がいても足手まといなのはわかっている、それがどうしようもなく悔しい。
『(相棒、あの男の力になりたいか?)』
俺の中にいるドラゴンーードライグが俺に問いかけてきた。
そんなの、なりたいに決まってる!!あいつだけ頑張ってるのに、何もできないなんて嫌だ!
『(この俺の能力はな、10秒毎に自身の力を倍加していくことができる。 相棒が神器に目覚めてから3回倍加されてるはずだ)』
さっきからこの籠手から『Boost!』と鳴っているのはその事なのか?
ドライグの言うことが本当なら、今の俺の力は8倍ってことだよな
すげえ……。じ、じゃあ!ずっと時間を待ってたら無敵じゃんか!!
俺はこの力の凄さに感動するが、それは呆気なく砕け散ってしまう。
『(今の相棒では3回の倍加が限界だ。これ以上の倍加は体を壊してしまう。だが、その力を解放させればあの鴉相手なら充分に相手にできる)』
そ、そうなのか………。
で、でも9倍でも十分過ぎるぜ!
よ、よっしゃ!やってやるぜ!力を解放しろ!セイクリッドギアァァ!!!
『Explosion!!』
身体中に溢れんばかりの力がみなぎってくるのがわかる!
これならいける! 待っててくれ、秋夜!!
一誠 side out
秋夜 side
「くそっ!くそっ!なんで当たらないのよ!?」
女の堕天使ーーレイナーレは俺に向かって6本の光の槍を飛ばしてくる。
こんな攻撃、クローゼのブレスに比べたらなんてことない。俺は、槍一本一本をしっかりと見切り、レイナーレに向かって一気に加速する。
レイナーレは俺の速度に驚き、動揺してしまう。そんな隙をみすみす逃すほど俺はバカじゃない。
俺はレイナーレの頭上まで跳躍し、そのままレイナーレに踵落としをくらわせ、地面まで吹き飛ばす。
ドゴンッ!!
地面に墜落し小さなクレーターを作る。さすがにこれだけでは倒れず、レイナーレはゆっくりと立ち上がった。
「ぐっ...たかが人間がっ...」
「その人間に蹴り落とされるお前は一体なんなんだ?」
俺は相手を煽るようにそう言い、冷静さを欠いて攻撃が単調になるのを期待する。
「調子に乗るな!!」
レイナーレは挑発に乗り、これまでよりも強力な光の槍を作り、俺に向かって飛ばしてきた。スピードもさっきに比べて速くなっているが、今の俺には通用しない。
紙一重で避け、レイナーレに向かう。
両腕のガントレットに雷を集中させる。すると、両腕から雷が迸る。
よし、うまく雷を集中させることができた。あとはこいつをぶちこむだけだ!
「うおぉぉぉぉ!!!!!」
一気にレイナーレに近づき胴体にむかって連続で拳を放つ!
「ぎゃぁぁぁぁぁ!?!?」
レイナーレはその拳と雷によって全身が黒こげになり、絶叫をあげながら地面に倒れ込んだ。
ふぅ、やっぱり雷を集中させるのは難しいし疲れるな。もっと練習して慣れとかないと………。
俺は倒したと思い込み、雷輝龍の籠手を解除した。
━━その瞬間
「油断したなぁ!!人間がぁぁぁ!!!」
俺が振り返ったときには、レイナーレがすでに光の槍が展開されていた。完全に倒したと思い油断していたのだ。
急いで避けようとしてもすでに遅い。すぐそこまで槍が降り下ろされ、死を覚悟したとき━━
「させるかぁぁぁぁ!!!!」
そイッセーがレイナーレに突っ込んで行きそのまま殴り飛ばした。
レイナーレは、そのまま木をへし折りながら飛ばされていく。
俺はあまりの出来事にポカーンとしてしまう。
イッセーを助けに来たのに逆に助けられちまった……。
ま、まあでも今度こそ倒したはずだ。
それにしても、イッセーのやつすごい力だな。一体どんな神器なんだ?
『(あの龍の気、間違いない。この男の神器は『赤い龍《ウェルシュ・ドラゴン》』を封じた神滅具だ。)』
……え? ちょっと待って!?
神滅具って神様も倒せちゃうあれ? こんな身近に、しかもイッセーが所有者だったのか!?
俺が一人、世界の狭さに驚いていると後ろから女性に声をかけられた。
「これはあなたたちがやったのかしら?」
後ろを振り返ってみるとそこには、紅い髪をした女性ーーリアス・グレモリーがいた。
その姿は10人中10人が美しいと言えるものだろう。プロポーションも服の上からわかるほどよいものである。
現にイッセーはというと、グレモリー先輩の胸を鼻の下を伸ばしてガン見である。
イッセーよ.....さっきまでの緊張感がお前の顔で台無しだよ。
そんなことよりも、早くグレモリー先輩の質問に答えなきゃな。
(クローゼ、素直に答えていいと思う?)
『(下手な嘘をつくよりもいいかもしれんな)』
(わかった)
「はい。俺たちがやりました。それにしても、何故グレモリー先輩がここに?」
「リアスでいいわ。だから私も下の名前で呼ばせてもらうわね。 秋夜と、一誠?」
なんで俺たちの名前を知ってるんだ?同じ学校でも、一切関わりがなかったはずなのに。
まさかこいつらも俺らを狙う堕天使か?
………一応警戒してた方がいいな
「何故ここにいるかというと、ここで堕天使の力が確認されたからよ。それに、元々貴方のことを調べていたの、2週間前にも堕天使と戦っていたわよね?」
っ!? あの時も見られていたのか。くそっ!この人の目的はなんなんだ。やっぱり神器持ちを殺そうとしているのか?
「そんなに警戒しないでちょうだい。私は貴方達を傷つけに来たわけじゃないわ、ただ話をしに来ただけ。聞きたいことがあるけれど、今日は遅いからもう家に帰りなさい。明日の放課後、貴方達に遣いをだしておくわ」
「わかりました、それでは失礼します。行くぞイッセー」
「お、おう」
リアス先輩から敵意は感じなかったが、俺たちは念のためにすぐにその場から離れた。
「イッセー、たぶん明日の放課後にまとめて説明することになると思うから、今日は我慢してくれ」
「わかったよ、....いろいろ起こりすぎてもう頭がパンクしそうだ」
「はははっ! まあ、今日はゆっくり休んどけよ。」
「笑い事じゃねーよ....はぁ、じゃあまた明日な、秋夜」
俺は普通に、イッセーは疲れきった様子でそれぞれの家に帰った。
最後まで読んで頂き有難うございます。
これからも、是非見ていってください。