悪魔になることを決めた俺は、リアス先輩にその意思を伝えた。
「わかったわ。じゃあ、早速悪魔に転生させましょう」
そう言って、リアス先輩は俺とイッセーにチェスの駒を渡してくる。
「なんですか?このチェスの駒は?」
「それはね、悪魔の駒といって、悪魔へ転生させるために必要なものなの。悪魔の駒には女王、僧侶、戦車、騎士、兵士の5種類があるわ。秋夜が持っているのは戦車でイッセーのは兵士よ」
イッセーの問いにリアス先輩が答える。
すごいな、この駒だけで悪魔になれるのか、悪魔の技術力恐るべし。この駒ごとに特性でもあるのか?
「駒の種類を分けるってことは、何か特性が違ったりするんですか?」
「鋭いわね。その通りよ、秋夜。まず騎士は機動性が強化、僧侶は魔力強化、戦車は攻撃力と防御力の強化、女王はその3つを兼ね備えているわ」
へえ、それはすごいな。転生するだけで何かしらは強化されるってことか。なら俺は戦車でぴったりだな。
「あ、あの、部長!俺の兵士の駒は?」
「チェスの中では兵士の駒が一番弱いのは知ってるわね?でも、兵士には女王にも負けない特性を持っているわ。それは....昇格よ」
「しょ、昇格?」
「そう、王が敵地と認めたところで使える特性よ。昇格を使えば騎士、戦車、僧侶...さらには女王の特性を使えるようになるわ」
「っ!?そ、それじゃあ..」
「ええ、兵士は決して弱くない。王を取ることだって可能なのよ。」
「よ、よかったぁ〜」
心底安心するイッセー。イッセーのやつ使いようによってはめちゃめちゃ強くなるんじゃないか?
リアス先輩が手をパンッ!と叩く。
「さあ二人とも、駒を自分の体に近づけてみて?」
俺とイッセーは駒を近づけた。すると、俺のからだが突然ひかりだした。光が止んで自分の体を見てみると蝙蝠のような羽根が生えていた。
「おお!本物の羽根だ!」
すげぇ!感触も本物だ!これで俺も悪魔デビューかー。
やばい、すごいテンション上がってきた!
「あ、あれ?俺、何も起きないんだけど?」
イッセーには何の変化もなかった。なんでだ?
その疑問に答えたのはリアス先輩だった。
「やっぱり神滅具所有者だと駒1つじゃ足りないのね。」
そう言ってもう一つの駒を取りだし、イッセーに近づけるが変化がない。もう一つ、さらにもう一つと繰り返していくうちに駒が残り一つになってしまった。
「うそ...兵士の駒を全部使うほどだなんて...」
最後の一つ、8個目の駒でようやく体がひかり、イッセーも羽根が生えた。
「おお!これで今日から俺も悪魔だぜ!」
皆がほうぜんとしているなかで、イッセーだけが喜びに満ちていた。
「さて、改めて、貴方達を眷属として歓迎するわ。今日から貴方達は私達の家族よ」
「「よろしくお願いします!!」」
今日から俺は人間ではなく、悪魔になりました。
▽
秋夜 side
悪魔になってから2週間、俺とイッセーはチラシ配りに精を出していた。イッセーは自転車だが、俺は走っている。理由は修行の一貫のためだ。
悪魔になってから身体的スペックが上がり、雷を体内に巡らせるだけでなく、なんと放出できるようになったのだ。
でも体力の消費が半端じゃないからこうして走って体力をつけているんだ。
チラシ配りを終えて部長のもとへと向かった。
何故リアス先輩ではなく部長かと言うと、本人にそう呼んでくれと頼まれたからだ。何かこだわりでもあるのだろうか。
「部長、チラシ配り終わりました」
「秋夜、イッセー、お疲れ様。そろそろ契約をとらせてもいいかもしれないわね」
「契約ですか!?やりたいです!」
イッセーがこんなにもやりたがっているのには理由がある。それは、上級悪魔になるためには、契約などの積み重ねが大切になってくるからだ。それ以外の方法もあるらしいが、これが一番安全で確実らしい。
「これでハーレム王への道が近づくぜ!ヘヘヘ...」
「ホントにハーレム目指してるのかよ...」
「イケメンのお前にはわからないんだよ!!」
いや、俺は別にイケメンじゃないんだか。お前だって黙ってればモテんのになぁ。いろいろ残念だな。
「それで、さっき小猫宛に2件以来が来たのだけど、生憎ちょうど別の以来と重なって行けなくなったのよ」
「なら俺とイッセーで行ってきますよ」
「そう?なら頼むわね」
俺は魔方陣に乗って目的地へと向かった。イッセーはというと、魔力があまりにも少なくてチャリでむかった。
イッセー.....ドンマイ!
さて、魔方陣の光が止んで目を開けてみるとそこには
魔法少女のコスプレした、筋骨隆々の男がいた。
.......え?
何これ? 俺は依頼者のとこに転移したんだよね?え、何この状況、どうすんの?
俺はビビりながらもコンタクトを取ってみることにした。
「あの〜...依頼者さんでいらっしゃいますか?」
「そうだにょ!みるたんを魔法少女にしてほしいんだにょ!」
「そうですかー...どういった魔法少女になりたいんですか。」
やばいやばいやばい!?
なんだよこの生物!悪魔より悪魔っぽいじゃん!?ってか、にょってなんだよにょって!!
(もうやだ....助けてクローゼ..)
『(すまん主よ、専門外だ)』
そう言ってクローゼは神器の中へと潜っていった。
おいー!?主を置いて逃げるんじゃねーよ!!!
ちくしょーどうすんだよ、これ...
「どんな魔法少女かは、これを見れば分かるにょ!」
そう言って出してきたのは魔法少女もののアニメのDVDだった。
それから夜が明けるまで俺はみるたんと二人で全話見る目になった。
全て見終わった頃には俺の体から生気がなくった。部室へいったらイッセーに『何があったんだよ!?』と聞かれたが、思い出すだけでもゾッとする。みるたんと二人っきりはまじでやばい。
あ、無事に契約は取ることができました。
最後まで読んで頂き有難うございます。これからもよろしくお願いします。