ハイスクールD×D ~それは現か幻か~ 作:DDX
まあ、まだ原作2巻の内容には突入しませんが・・・・
それでは本編どうぞ
第16話
レイナーレを連れ帰ったり、グレモリー達に接触してからはや一週間。俺はリスクを背負いながらもそれなりに充実な生活を送っていた。
現在時刻は朝の6時。俺は朝食を作っている。
今日の朝食のメニューはだし巻き卵と焼き魚、ほうれん草のお浸しに味噌汁、白米。人によっては多いと感じるかもしれないが、朝はこれくらいでちょうどいいと俺は思っている。
俺がだし巻き卵を作る準備を進めていると・・・・・レイナーレが台所にやってきた。
「・・・・おはよう」
まだ眠いのか、普段よりも瞼が垂れ下がっているレイナーレが俺に朝の挨拶をしてくる。ときめきました。
「ああ、おはようレイナーレ。随分早いお目覚めだが・・・・今日も手伝ってくれるのか?」
「・・・・悪い?」
「いいや、大歓迎だ。それじゃあ味噌汁の方お願いな」
「わかったわ」
台所に立ち、作業を開始するレイナーレ。この光景にも慣れつつある。
あれは4日前のことだった。俺が朝食を作っていると、レイナーレがやってきて自分も手伝うと言いだしたのだ。大丈夫だと初めは断ったが、どうやらレイナーレとしては俺一人に全部やらせるのが気分が悪いらしく、どうしても手伝うと言って聞かなかったのだ。そしてそこまで言ってくれているのに断るのも失礼だと思い、俺はレイナーレの手伝いを承諾。その日以降、レイナーレが朝食を作るのを手伝ってくれるようになった。
なお、その時礼を言いながらレイナーレの頭を撫でたら、顔を紅くしながら俺を睨み、ボディブローを叩き込んできた。ボディブローは痛かったけどあのツンデレっぷりは正直反則級の可愛さだったなぁ。
にしても・・・・・
「・・・・やっぱり意外だな。レイナーレが料理できるなんて」
そう、レイナーレは料理ができるのだ。包丁の扱い方はうまいし、味付けに関しても中々俺好み。正直レイナーレにそこまでの料理スキルがあるとは思わなかった。
いや、料理だけではない。実は朝食の手伝いを申し出た日から、家の掃除やら洗濯やら買い物やらも一部レイナーレがやってくれているし、昼食も自分で用意するようになったほどだ。
まあ、夕食は俺一人で作ってるからな。口には出さない夕食に関しては俺に全面的に任せてしまうほどにはレイナーレの楽しみになっているようだ。これに関しては素直に嬉しい。
まあともかくだ・・・・・このレイナーレの妙な主婦レベルの高さは『ギャップ萌え』という言葉を送りたいほどなのである。
「なに?悪いのかしら?」
「いや、そういうわけじゃないけどさ・・・・なんていうかそういうことできるって思ってもみなかったから」
「あっそ・・・・一応一人で暮らしてたから最低限のことは自分でできるようにしておいたのよ」
「なるほど・・・・・そのスキルを俺のために発揮してくれるだなんても感謝感激感涙だな」
「べ、別に朧のためじゃないわ。あくまでも私があなたの世話になりっぱなしっていうのが気に食わないからやっているだけよ」
俺のためじゃないと言いつつも、一瞬言葉に詰まった上、少々頬が紅い。つまり今言ったことは建前・・・・嘘ということだ。
「家事スキルが高くても嘘の方はまだまだだなレイナーレ。もっと俺を見習わないと」
「ッ!!な、なんであなたなんかを見習わないといけのいのよ」
誤魔化すようにそっぽ向いていうレイナーレであるが、動揺を隠しきれていない。
そんなレイナーレもまた・・・・愛おしくて仕方がなく感じる。
「そか。まあ確かに俺なんかを見習うなんてやめたほうがいいわな。なんというか屈辱だろうし」
「あなたそれ自分で言ってて悲しくないの?まあ、いいけれど。それよりも口よりも手を動かしなさい」
「それ俺のセリフな。ちょっと手止まってるぞ?ちなみに俺は一切止まってません」
「・・・・・本当に腹立たしい」
そう憎まれ口を叩きながらも、先程までの会話で止まっていた作業を再開するレイナーレ。そんなレイナーレを見て、俺は心がポカポカと温まるのを感じた。
『あらあら、朝からお暑いことね。私火照っちゃったわ・・・・この火照りどうやって沈めてくれるのかしら?』
・・・・・ラムが何か言ってるが、俺には聞こえない。聞こえないからスルーしよう。
『うふふっ。意地悪ね』
・・・・・スルーしよう。突っ込んだら俺の負けだ。
『あ、いっそのこと朝ごはんの前にこの場でレイナーレちゃんをいただいて・・・・』
もうお前黙れよ。
『突っ込んだわね。朧の負け』
・・・・・ちくしょうが。
レイナーレと作った朝食を食べた後、俺は制服に着替えて家を出る。その際、「行ってきます」とレイナーレに言ったら当たり前のように「行ってらっしゃい」と返してくれた。
なんというか・・・・・やっぱこういうのいいよなって思う。ときめました(本日二回目)。
「朧、おはよう」
「おはようございます朧さん」
俺がときめきにふけっていると、二人の少女が挨拶してきた。どうやらいつの間にか待ち合わせ場所に来ていたようだ。
「ああ。おはようイッセー、アーシア」
俺は二人に・・・・イッセーとアーシアに挨拶する。イッセーとは頻繁に登校することはあったが、今ではアーシアも一緒だ。まあ、アーシアがイッセーの家で暮らすことになったので当然といえば当然だが。
まあそれはともかくとして・・・・
「アーシア、イッセーとの生活はどうだ?」
「すごく楽しいです。何もかも新鮮で・・・・それにイッセーさんもイッセーさんのお父さまとお母さまも良くしてくれてますし・・・・私とても幸せです」
ニッコリと気がレのない笑顔で言うアーシア・・・・何この子天使?いや、悪魔なんだけども。
「こんなに幸せな思いができるなんて私は恵まれています。ああ。主よ・・・・うっ」
「ア、アーシア!大丈夫か!?」
手を組んで祈りを捧げると、アーシアは頭痛に襲われる。イッセーはそんなアーシアを心配そうにしている。
アーシアは悪魔だ。悪魔なのだから神に祈りを捧げればダメージを受けてしまう。元々シスターであったアーシアにはこれは辛いだろう。
まあ、何度もダメージを受けながらも神への祈りをやめようとしないその根性には素直に感心するが。
にしても・・・・
「神様・・・・か」
「どうしたんだ朧?」
「・・・・何でもないよ。それにしても、アーシアは本当に信仰心が厚いんだな。感心するよ」
「関心だなんて・・・・私にとって神様を信仰するのは当然のことなので。主よ・・・あうっ」
「朧!」
「いや、そんなつもりは全くなかったんだけど・・・・ごめんアーシア」
「い、いえ。朧さんが謝ることはありませんよ」
間接的にとは言え、ダメージを受ける要員を作ってしまった俺に、アーシアは頭を抑えながらも謝ることはないと言ってくれた。
なんというか・・・・本当に優しい子だなアーシアは。
でも・・・・だからこそ思う。やはり現実は残酷だと。
だって・・・・アーシアが祈りを捧げる神様はもう・・・・
「・・・・なあアーシア。実は俺も神様を信仰していてな」
「え?そうなんですか?」
「ああ。その神様っていうのが美髪・・・」
「アーシアに変なこと教えるな!」
イッセーが俺とアーシアの間に割り込んで邪魔してきた。
解せぬ・・・・せっかく俺がアーシアに美髪神、鎖骨神、くびれ神、うなじ神という偉大な神様を教えてやろうと思ったのに。
『朧、それは余計なお世話って言うのよ?』
ラム・・・・言われなくてもそんなことわかってるっての。
「はあ・・・・」
午前の授業を終え、現在俺、イッセー、アーシアの3人で昼食を食べているのだが・・・・・イッセーは落ち込んでいた。
理由は先程の英語の授業で行われた抜き打ちの小テストだ。どうやらイッセーはその小テスト、出来がよろしくなかったらしい。
「ははははははは・・・・・全っ然わかんなかったよ。全く解けなかったよ。何かもう泣きたいよ」
「元気を出してくださいイッセーさん」
この世の終わりみたいな表情を浮かべるイッセーをアーシアが励ます。
「・・・・悪魔になったおかげで英語だろうながいんだろうが言葉通じるようになったのはいいけど・・・・文字に関してはさっぱりだからやっぱり辛い」
悪魔は自分の言葉を相手が一番聞きなれた言葉に聞こえるようになっており、その逆も然りのためどの言語でも言葉が通じる。だが、それはあくまでも音声言語の話なので文字として書かなければならないテストではほとんど効果を発揮しないのである。
それ故に・・・・イッセーはこのように落ち込んでいるのだ。
「まあそう落ち込むなよイッセー。小テスト程度じゃ成績に大きく影響を与えるわけじゃないさ。そもそも人生においてそこまで重要なものでもないしさ。俺なんて寝てたから白紙で提出したし。名前さえ書いてないぞ?」
「いや、それはどうかと思うぞ?」
「朧さん・・・・流石にそれは・・・・」
・・・・なんかイッセーとアーシアに呆れたように言われた。解せぬ。
「というか本当にお前変わってるよな。あれぐらいの問題なら余裕で全部解けるくせに」
「え?そうなんですか?」
「そうだよアーシア。朧は頭いいし勉強できるんだ。ただ成績はひたすら悪いけどな。それこそ進級ギリギリだったほどに」
「まあ、わざと成績落としてるからな」
「どうしてわざわざ自分から成績を落としてるんですか?」
「いや、だって俺のキャラで成績優秀ってなんか違うじゃん?」
「まあわかるけど」
「わ、私はわかりません」
俺の言い分にイッセーは理解を示してくれたが、アーシアにはわかってもらえなかったようだ。
・・・・まあ、純粋なアーシアではわからなくてもしょうがないかもしれないが。
こんな感じで他愛のない話を3人でしていると・・・・会話に割り込んでくるものがいた。
「あらら?両手に花だなんて約得なシチュエーションじゃない」
「げ・・・・桐生」
会話に割り込んできたのは同じクラスのメガネ女子・・・・桐生藍華であった。
桐生はイッセーの数少ない女友達であり、その縁でアーシアともすぐに友達になっていた。それ故に、桐生が来たことに二人は何も文句は無いようだが・・・・俺は違う。
「私とあんたの仲で『げ』はないんじゃないの朧?」
「・・・・あーあーそうですね。ごめんなさいね桐生さん」
「わかればよろしい」
俺の誰がどう見ても嫌そうな謝罪を聞いて、満足そうに笑みを浮かべる桐生。
ああ・・・・ほんと気分悪い。
「あの・・・・朧さんと桐生さんってどういう関係なんですか?」
「あ、それ私も気になる。なんだかんだ今まで聞いたことなかったし」
俺と桐生の関係が気になったらしいアーシアが尋ねてくる。そして、イッセーもそういえば知らなかったと同調してきた。
「・・・・別に大した仲じゃない」
「そうそう。ただの元・恋人同士ってだけだよ?」
「へ~、元・恋人か・・・・は」
「こい・・・びと?」
俺と桐生の関係を聞き、イッセーとアーシアはポカンとした表情をする。
だが、それも少しの間だけで・・・・
「「えええぇぇぇぇぇぇっ!?」」
二人の表情は一気に驚愕に染まった。
「うんうん。いい反応してくれるね~」
「はあ・・・・そうだな」
楽しそうに笑みを浮かべる桐生。それに対して、俺はそんな愉快な気持ちにはなれずにいた。
桐生の言うとおり、俺達は元・恋人同士だった。1年の終わり頃に桐生から告白され、桐生のうなじが俺の好みに近かったため了承して付き合っていたのだが・・・・正直、桐生のことはそこそこ本気で好きだった。
これまで、付き合った女の子は5人いるのだが、桐生はその中でも一番好きだったと断言できる。一緒にいると楽しいし、会話も弾んだ。デートも何度かして・・・・まあ、したこともある。
だけど・・・・俺はある日突然に桐生に振られた。
『朧・・・・私と別れて。あんたは私とは釣り合わないほどに・・・・いい奴すぎるよ』
儚げな笑みを浮かべてそんな風に告げられた。基本的に去る者追わずというのが俺のスタンスなのでそれを受け入れはしたが・・・・・正直これにはムカついた。
俺がいい奴?ふざけるな。俺はいい奴なんかじゃない。私利私欲、自分の為だけに生きるエゴイストだ。
自分が楽しければ、幸せならそれでいいのに・・・・いい奴だから別れろだと?そんなの納得できるわけ無いだろうが。
・・・・本気だったのに。
「ん~?どうしたのかな朧?私と付き合ってたときのこと思い出しちゃったかな?」
「そうだよ。お前がベッドの上でどれだけ喘いでいたのかを思い出してた」
「それは奇遇。私はあんたのたくましいモノのこと思い出してたんだよね」
「・・・・お前って首筋弱いんだよな。ちょっと触っただけで恥ずかしい声出すほどに」
「朧は男のくせに乳首攻められるとビクッするんだよね。そんなところが可愛かったな~」
「それを言うなら桐生は・・・」
「いい加減やめろ!アーシアがショート寸前だ!」
イッセーに言われアーシアを見てみると、顔を真っ赤にさせ、頭から煙が出ていた。どうやら今の会話は刺激が強すぎたようだ。
・・・・流石に申し訳ないなこれは。
「あ~・・・・すまんアーシア。ちょっとヒートアップしすぎた」
「朧ってば変態~」
「うるさい、お前は黙ってろ」
本当にムカつく・・・・嫌いとまでは言わないけどさ。
「アーシアも気をつけなよ?朧にいつ襲われるかわかったもんじゃないんだから」
「よし、その口すぐに閉じろ桐生。でないとお前の性感帯を学校中にばらしてやる」
「だったら私は朧のモノの大きさを学校中に言いふらしてあげる」
「・・・・お前の全身のほくろの数と位置の情報も追加だな」
「そうくる?なら・・・」
「だからやめろって!」
再びヒートアップしそうになったのを、またしてもイッセーに止められる。
ああ、くそっ。なんで桐生相手だとムキになっちまうんだよ・・・・
『それだけ気が合うってことよ。未練タラタラっていうのもあるでしょうけど』
ラムさん・・・・もう本当に黙っててくださいお願いします。
『嫌よ♪』
・・・・・誰か助けてくださいお願いします。
桐生が朧の元カノという設定は完全なる思いつきです
性格的にそれなりにうまくいきそうだなと思ったけど・・・・まああんな感じで破局しております
そしてそのせいで朧は・・・・
それでは次回もまたお楽しみに!