ハイスクールD×D ~それは現か幻か~ 作:DDX
本当にロクでもない・・・・
それでは本編どうぞ
「はあはあはあ・・・・・」
「100発当てるのにおよそ5分・・・・随分とまあ成長したじゃないか」
放課後、他のオカ研メンバーが部活動に勤しむ中、俺はイッセーと一対一で模擬戦をしていた。イッセーたっての希望で、リアス部長に許可をもらって旧校舎の外の開けた場所で行っていた。
「くっそ・・・・ベチャベチャだ」
体中至るところについているペンキを見ながら、げんなりした様子で言うイッセー。イッセーを染め上げてるペンキはもちろん、俺の銃から放たれた幻のペイント弾によるものだ。俺の勝利条件はペイント弾を100発当てる。イッセーの勝利条件は俺に一撃当てること。その条件で行われた模擬戦は・・・・5分で決着がついた。
「前は3分持たなかったが、今は5分だ。十分な成長率だ。お前は確実に強くなってるよ」
俺は幻術を解除しながら言う。イッセーについていたペンキは綺麗さっぱり消えてなくなった。
「そう言ってもらえるのは嬉しいけど・・・それでも正直凹む。一発も当てられないなんて・・・・」
「別に凹むことはないさ。このルールで勝負すれば、駒王学園で俺に勝てる奴はいない。そもそもが俺にとって有利すぎるルールなんだからな」
100発当てられる前に一撃入れればいい・・・・それだけ聞けば簡単に思われるかもしれないが、いかんせん攻撃に当たらないことに関して俺は絶対の自信を持っている。そもそもがこの体は
『違うでしょう?』
ラム?
『一撃でももらえば致命的?そうじゃないでしょう?今のあなたは大抵の攻撃では致命傷にならない。なにせその体は人間のものであると同時に・・・・うふふふ』
・・・・・ちっ。嫌なこと言ってくれるなよ。あんまり意識したくないんだから。
『でしょうね。意識すれば思い出してしまうものね。自分が今どういう存在なのか。そしてそれ故に、あなたは攻撃を受けることを恐れ、避けている。死を・・・・思い出してしまうから』
ラムに言われた瞬間、俺は思い出してしまう。あの時の瞬間・・・・あの時の光景を。忌々しい・・・・記憶を。
「・・・・朧?」
「ん?どうしたイッセー?」
「それはこっちのセリフだ。なんか怖い顔して考え込んでたけどどうかしたのか?」
「ああ、ごめん。昨日見たAVがあまりにもハズレだったから怒りがこみ上げてきて・・・・」
「気持ちはわかるけどなんで今!?」
ものすっごい適当に言った嘘なのに、イッセーは簡単に信じてくれた。それもこれも俺の普段の行いおいうか性格というか性癖のおかげというものだろうか。というより、気持ちはわかるとかさすがはイッセーだ。
「まあそれはそうとして、なんで急に俺に模擬戦の相手を頼むんだよ?俺とやるのは結構ストレス溜まるから嫌だって言ってなかったか?」
あらゆる攻撃を回避され、煽られまくるという理由でストレスが溜まるらしく、イッセーは俺との模擬戦があまり好きではなかった。それなのに突然俺に模擬戦頼んでくるとは何かあると思わずにいられない。
「あー・・・・・・実は昨日ドライグと少し話をしてさ」
「それってお前の
「ああ、そうだ。それで、ドライグに言われたんだ。私はいずれ宿敵である白い龍・・・・白龍皇と戦うことになるって」
「赤龍帝と白龍皇の因縁は相当深いらしいからな・・・・現赤龍帝であるお前がいずれ白龍皇と戦うことになるのは当然といえば当然だな」
まあ、運が悪いことにその現白龍皇ってのが間違いなく歴代最強って言えるくらいに強い事なんだが・・・・正直イッセーには同情する。
『彼は本当に強いものね・・・・あるいは全盛期のアルビオンに迫るかもしれないわ』
マジチートだな。
「だが、その話と俺との模擬戦はあまり関係なくないか?俺と模擬戦したところで白龍皇対策にはならないだろ」
「まあそうなんだけど・・・・ドライグが言うにはある意味白龍皇よりも厄介な奴がいるらしくてさ」
・・・・ん?それって・・・・
「あの白龍皇より厄介?俺には想像もつかないな・・・・一体どんなのだ?」
「幻龍ラム・・・・・その神器を持つものだそうだ」
あ~・・・・やっぱりか。俺のことじゃねぇか。これはちょっと面倒だな・・・・
「幻龍ラム?聞いたことないが・・・・名前からしてその神器ってのは幻を操る類のものなのか?」
「ああ。ドライグが言うには幻に関連する神器の中では最も面倒らしい。だからその対策として朧に模擬戦を頼んだんだ」
「なるほどね。その幻龍対策のためか。そういうことなら納得だが・・・・・そのラムってのはドライグとはどういう関係なんだ?何もないのに厄介だなんて言わないだろ」
『あら?わかっててそれを聞くの?』
しょうがないだろ。一応とは言え形だけでも知らない振りをしないといけないんだから。
「ラムっていうのはなんでもドライグがまだ神器に封印される前・・・・二天龍の戦いを煽りに煽って盛り上げてたドラゴンらしい」
「なにそれタチ悪い。何の目的で煽ってたんだよ・・・・」
「なんでも自分の愉悦の為らしい。ラムってのは快楽主義者で、自分が楽しそうだと思うことにはさんざん首を突っ込むロクデナシだってドライグは言ってたよ」
おい、言われてんぞ?
『ふふふっ、そんなに褒められると照れちゃうわね♪』
うん、ここでその返しができるのは流石だわ。
「だが、それだけ聞くと別に厄介というわけではなくないか?話を聞く限りは煽ってただけで余計なことはしてないみたいだし」
「途中まではそうだったらしい。だけど・・・・最後の最後で悪魔、天使、堕天使達に協力して二天龍が神器に封印されるきっかけを作ったらしいんだ」
・・・・・改めて聞くとお前最低だな。さんざん煽った挙句裏切って神器に封印するのに協力したとか酷すぎるだろ。
『だってあの戦いに飽きちゃったんですもの。だから神器に封印してその持ち主の人間同士が戦うのを見てるほうが楽しいかなぁと思って。それと、
いい性格してるよお前は・・・・・・まあ、その気持ちが少しでもわかるから俺も大概だけど。
「それを聞くとマジにそのドラゴン、ロクでもないな。というより、そのドラゴンも神器に封印されてるっぽいけどそれは・・・・」
「二天龍を封印したあと、ラムも危険とみなされて封印されたそうだ。正直ロクでもないドラゴンだったとは言え協力してくれた龍を封印ってのは少し酷いとは思うけど・・・・」
『別にそうでもないわよ。自分の厄介さは自覚していたわ。まあ、もともそそのつもりで協力してたたし・・・・もしも封印してくれなかったら聖書の神に直談判していたわ』
お前も大概変わってるよな・・・・
『だって神器になった二天龍の戦いを愉しむなら私も神器になるのが一番だと思わない?実際そこそこ楽しめているし』
歴代の赤龍帝と白龍皇、それとお前の所有者達に俺は全力同情するぞ。
「あー・・・・まあだいたい察したよ。神器になっても戦い続ける二天龍に、幻龍は神器になってまでちょっかいかけまくってるってことだろ?多分所有者を難癖つけて丸め込んで」
「ああ。ドライグはそう言ってたよ。実際問題結構洒落にならない迷惑を被ったらしい。ドライグが勝ちそうだったところを妨害して向こうを勝たせたり逆もあったり・・・・どうやったか他のドラゴン10体ぐらい呼び寄せて戦いをめちゃくちゃに崩壊させたこともあるらしい」
全力で楽しんでるのな。
『当然♪』
「つまり、イッセーは幻術使いの俺と模擬戦をしてその厄介な幻龍に対抗しようって思ったのか?」
「まあそういうこと。正直ドライグの話だと白龍皇より面倒くさそうだし・・・・そんなのに面倒事起こされたら堪らないからさ。もういっそやられる前にやったほうがいい気がした」
「まあ同感だな。その手の奴は好きにさせると害にしかならん」
『それ自虐?』
・・・・・ラム、お前ちょっと黙れや。
「ただ、対策立てたいなら今のままじゃ話にもならないぞ?俺程度に手も足も出ないんじゃその幻龍には逆立ちしたって一泡さえ吹かせられん。もっと精進したほうがいい」
「うっ・・・・わかってる。だからこうして朧に模擬戦頼んでるんだろ?」
「まあそれもそうか。なら、ちゃんと対策取れるようにもう一戦・・・・と言いたいところだが、そろそろ時間じゃないのか?」
「え?あ、ホントだ」
俺に言われ、携帯で時間を確認するイッセー。このあと、イッセーは朱乃のところに行って、ドラゴンの力を吸い出してもらうことになっている。そうしないと、以前ライザーとの戦いで変化してしまったドラゴンの腕がむき出しになってしまうらしい。
ちなみに、その手段というのが結構エロいらしく、イッセーは大変約得なようだ。
「それじゃあ今日の模擬戦はここまでだな。まあまたいつでも付き合ってやるよ」
「サンキュ朧。それじゃあまた後でな」
そう言ってイッセーはその場を立ち去っていった。
「・・・・・なあラム、どう思う?」
イッセーの気配が完全になくなったあと、俺はラムに尋ねてみた。
『まあ、あの話が出てきたということはドライグにはバレてるかもしれないわね。あなたが私の神器・・・『
「ということはドライグ経由でイッセーにはバレてるかもしれないってことか。さっきの話はそれが本当かどうか探るためってとことか?」
『かもしれないわね。けどまあいいんじゃないかしら?この秘密は別にバレてもそこまで問題じゃないでしょ?』
「まあそうだな。ほかにバレたくない秘密はいくらでもあるが・・・・お前のことがバレた程度どうってことないよ。適当に誤魔化す手段もいくらでもあるし。たとえで赤龍帝と因縁がある幻龍であることを親友であるイッセーに知られたくなかったとか・・・・それだけでも言い訳としては上等だ。十分に誤魔化せる」
『あるいは私に脅されていたとかでもいいんじゃない?』
「そうだな」
まあ、今言ったみたいに誤魔化す手段はいくらでもある。面倒事を避けるためにラムのことは言わなかったが、バレたらバレたで別に構いやしないのだ。
『でもまあ、実際問題どうなのかしらね?イッセーちゃんに私のことがバレたのかそうでないのか・・・・あら?これってそこそこの愉悦案件かも?』
それさえも愉悦にするのか。かなわないなお前の快楽主義っぷりには。
「・・・・なあドライグ。本当に朧が幻龍なのか?」
朱乃先輩のいる部屋に向かう途中、私は神器の中にいるドライグに尋ねてみた。
『確実とは言えないがおそらくな。奴の幻術の使い方はラムのそれに似ている。何よりラムに似て相当な嘘つきのようだからな』
あくまでもドライグは朧が幻龍であると疑っているようだ。ただまあ、ドライグの話は結構信憑性があって・・・・私も朧が幻龍ではないかと思ってしまっている。
ただまあ・・・・
「ドライグ。朧が幻龍だとしても、今までお前に迷惑をかけてきたドラゴンの神器の所有者だとしても、私は朧のことを信じてるよ」
たとえ朧がなにものであろうと私は朧を信じている。朧が自分が幻龍であることを隠してたとしても構うものか。朧は私の親友なんだから・・・・・だから私は朧を信じる。
『まあ、奴を信じる信じないはお前次第だ。俺はそのこと自体はとやかく言うつもりはないさ。だが・・・・お前はいつか奴に裏切られることがあるかもしれない。それが幻龍というものだからな。そのことは頭の片隅に入れておくといい』
「・・・・・わかった。だけど、朧が私を裏切ることなんて絶対ないさ」
絶対に・・・・・きっとそんなことはない
私はそう信じている
あくまでも朧を信じるイッセー。だけどその実朧はイッセーを殺したレイナーレと生活を共にしており、さらには重大な秘密をいくつも抱えていて・・・・
はたして二人の友情はどうなるのか、乞うご期待
それでは次回もまたお楽しみに!