ハイスクールD×D ~それは現か幻か~   作:DDX

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今回は朧とレイナーレとの会話がメインとなります

それでは本編どうぞ


第51話

「フリード・セルゼン?」

 

「ああ。どうにも今回の聖剣強奪に一枚噛んでるようなんだが・・・レイナーレって一時期そいつと一緒に行動してたんだろ?どんなやつなんだ?」

 

家に帰った俺は、レイナーレにフリードとか言う奴のことを聞いてみた。ぶっちゃけそいつ自身には全く興味はない。だが、敵として現れる可能性が高いのなら少しでも情報を仕入れたくてレイナーレに尋ねてみたのだ。

 

「・・・・正直あんな奴思い出したくもないわ」

 

レイナーレは表情を忌々しげに歪ませながら言う。

 

「嫌いなのか?仲間だったのに?」

 

「フリードは私が追い詰められたとき、助けて欲しいなら抱かせろって言ってきたのよ。断ったらあっさりと私を見捨てたわ」

 

「なるほど。いざというとき助けてもらえなければそりゃ嫌いにもなるわな。にしても・・・・・ふうん、フリードってやつレイナーレにそんなことを・・・・」

 

自分の中で怒りがフツフツと湧き上がってくるのを感じる。フリードってやつのこと、興味ないといったのは撤回だな。

 

レイナーレに手を出そうとしたんだ。可能なら・・・・

 

「可能ならこの手で殺してやりたい」

 

「え?」

 

「そう顔に書いてあるわ」

 

「マジか」

 

まさか考えが読まれるとは思わなかった。

 

「以心伝心なによりだ。お礼にお前を見捨てたフリードにはそれなりに報いを与えてやるから」

 

「そう・・・・それはありがたいわね。けど、別に無理にどうこうしなくてもいいわよ。嫌いではあるけどある意味では感謝もしてるもの」

 

「感謝だと?」

 

「ええ。なにせあいつが見捨ててくれたおかげで私は・・・・」

 

「私は?」

 

「・・・・・なんでもないわ。気にしないで」

 

いや気にしないでって・・・・・・無理だろ。一体何だって言うんだ?

 

『朧・・・・あなた本当に経験豊富なの?』

 

は?どう言う意味だよラム?男女仲云々の経験ならお前も見てきただろうが。十分に豊富だよ。

 

『だったらどうしてそんな・・・・まあいいわ。見ていて面白いし』

 

何なんだ一体・・・・・

 

「まあ、フリードはあなたなら問題なく対処できるでしょうから大して警戒する必要は多分ないでしょうね。問題はあなたが憎くて憎くて堪らないコカビエルだけど・・・・・フリードの比じゃない程に強いわ。せいぜい死なないように気をつけなさいよ?」

 

「言われるまでもないさ。まあ、そう簡単に死んだりなんかしないから心配するな」

 

「別に心配なんて・・・・・まあ、あなたが死んだら夕食を作るひとがいなくなるからそう言う意味では心配だけれど」

 

そこまで俺の作った料理を気に入ってくれてるなんて光栄極まるな。

 

「と、そうだ。レイナーレに確認しておきたいことがひとつあるんだが・・・・」

 

「なに?」

 

「今回の件・・・・コカビエルの独断だと思うか?アザゼルが関与している可能性は・・・・」

 

「無いわね」

 

アザゼルが関与している可能性があるかどうか気になって訪ねてみるが、レイナーレは即答した。

 

「お早い解答だな」

 

「当然よ。アザゼル様は平和を愛するお方よ。過去の対戦だって私達堕天使は真っ先に手を引いた・・・・アザゼル様が仲間が犠牲になるのを嫌がったからよ。そんなアザゼル様が下手すれば戦争の火種になりかねないようなことを企てるはずがないわ。コカビエルの独断に決まっているわ」

 

やたらと熱心に語るレイナーレ。よほどアザゼルのことを敬愛しているのだろう・・・・・少々妬けるな。

 

「やはりアザゼルが関与してる可能性はほぼゼロとみていいか・・・・・直接会ってるからアザゼルの性格は大体把握しているが、同じ堕天使であるレイナーレのお墨付きなら安心だな」

 

「・・・・え?」

 

レイナーレはキョトンとした表情を浮かべた。

 

「ちょっと待ちなさい朧。今、アザゼル様と直接会ったと言ったかしら」

 

「ああ、言ったよ。そういえばレイナーレにはまだ言ってなかったな。アザゼルとは3年ぐらい前、ミリアと旅をしてた時に会ってるんだよ」

 

俺の神器・・・・・ラムのことに興味を持って会いに来たんだよな。白龍皇と一緒に。俺にとってはある意味では本当に迷惑だったが・・・・・白龍皇に半分にさせられたから。

 

「どうして言わなかったのよ!」

 

「え?いや、そこまで大事な事じゃないと思って・・・・」

 

「十分に大事なことよ!ハーレムのことといいどうしてあなたは肝心なことを中々話さないのよ!」

 

何やら怒り心頭なレイナーレ。というか、ハーレムのことはあっさり受け入れてたから肝心なことには含まれないのでは?

 

『そうね。あなたの中ではそういうことになっているのね』

 

え?どういうことだ?

 

『わからないならいいわよ。それよりも、今はレイナーレちゃんを宥めなさい』

 

なんか釈然としないが・・・・とりあえずわかった。

 

「と、とりあえずこれまで話さずにいたのは悪かったよ。素直に謝る。ごめん」

 

「まったく・・・・アザゼル様に無礼を働いてないでしょうね?」

 

・・・・・無礼か。

 

「俺はとくに何もしてないよ。俺は」

 

「何その気になる言い方・・・・って、そういえばあなたアザゼル様に会ったのは3年前って言ってたわよね?」

 

「言ったよ」

 

「・・・・・ちょうどそれぐらいの時、外出していたアザゼル様が重傷を負って帰ってきたことがあるんだけど」

 

「ごめん、それやったのミリアだわ。アザゼル、ミリアを口説こうとしてな・・・・・ミリアはあんな悪癖持ちのくせに男に対する免疫がないから半殺しにしちゃったんだよ」

 

あれは凄まじい光景だったな・・・・・半狂乱気味な悪魔が堕天使の総督を半殺しにするとかそう何度も見られるものじゃないだろう。

 

「おいたわしやアザゼル様・・・・・というより、アザゼル様を半殺しにできるってその悪魔どんだけ強いのよ」

 

「実力は魔王クラスだからなぁ・・・・しかも超越者扱いらしいしぶっちゃけ相当強いよ。アザゼルよく半殺しで済んだなぁって思ったもん」

 

「もしもアザゼル様じゃなかったら・・・・・噂通り?」

 

「ああ。去勢されてただろうな」

 

ミリアは『去勢悪魔』の異名でも知られる最悪な悪魔だからな。ミリアによって去勢された悪魔、堕天使はそれこそ数知れないらしい。天使連中はミリアにちょっかい出すことはほとんどないから被害はほぼないらしいけど。

 

そしてもっと恐ろしいのは・・・・ミリアが別の異名も持っていることだ。そしてそっちの異名の方が有名であり・・・・・俺がミリアに頭を抱える原因の一端。ミリアの悪癖が生んだ悲劇だ。

 

「朧?なんだか顔が青いけれど大丈夫?」

 

「・・・・大丈夫だよ。ちょっとミリアのこと思い出してブルーになってただけだから」

 

「まあ・・・・心中察するわ。そういえば、その悪魔は今どこでどうしてるのよ?」

 

「んー・・・・・前に連絡とったときは南極に行くって言ったたっけか」

 

そんなところで何をしてるのかは知らんがな。

 

「・・・・それ大丈夫なの?その悪魔の悪癖って・・・・」

 

「まあ大丈夫だろ。むしろ俺としては人目がない分安心だ」

 

「そ、そう・・・・ところでその悪魔に私のこと話したりしてないでしょうね?」

 

「話してないよ。話すと面倒くさいから・・・・・」

 

まあ、長年の旅のおかげかどうかは知らないが堕天使やら天使に対する敵対心は薄いから最悪話し合いでどうにかなるとは思うけど・・・・それでも面倒くさいから言っていないのだ。

 

「けど、その悪魔がここに来たらバレるんじゃないかしら?」

 

「まあそれはな・・・・・そうだな、せっかくだし言っておこう。実は、そのうちお前のことをリアス達に話そうと思ってるんだ」

 

「グレモリー達に私のことを?大丈夫なのそれ?」

 

「大丈夫なように説得する。時間はかかるかもだけど・・・・・レイヴェルのこともあるし、お前のこと受け入れてもらわないとやりづらくなっちゃうからさ」

 

そう簡単にはいかないだろうけどな・・・・・なにせレイナーレはイッセーとアーシアを殺してる。リアスは自分の眷属を心の底から大事にしてるから、説得するのは難しいだろう。

 

だが・・・・それでもどうにかして説得したいと思う。説得できれば、レイナーレも今よりは自由に生きやすくなるだろうし。

 

「・・・・まあ、それを決めるのはあなただから、その辺りのことは任せるわ。まあ今の生活にも大して不満はないけど」

 

「そうか・・・・まあいずれ何とかしてみせるさ。今は・・・・・コカビエルを殺すことに集中しないとだな」

 

「今更になるけど・・・・・殺せるの?」

 

「さあな。正直やってみないとわからない。ただ、俺の幻術は殺せるだけのポテンシャルは持ってると自負している。やり方次第では・・・・・殺れる」

 

自惚れるわけではないが、俺の能力をたいして知らない初見の相手ならば殺すのはそう難しくはないと思う。逆に、俺の能力、力の全容を知られてしまえば殺すのは厳しいだろう。

 

コカビエルと戦うまでにどれだけ力を隠して置けられるか・・・・やはり、イッセー達を利用してうまく立ち回る必要はありそうだな。

 

「・・・・・もう一つ聞きたいことがあるのだけれどいいかしら?」

 

「なんだ?」

 

「やっぱりコカビエルは自分の手で殺したいって思うかしら?」

 

いやに神妙な面持ちで尋ねてくるレイナーレ。その表情に、どうにも引っかかるものを感じるが、ひとまず答えることにする。

 

「俺の手で殺せたらそれに越したことはないと思っているが・・・・最悪コカビエルが死ねばあまり拘りはしないさ。俺が一番許せないのは母さんを苦しめ、殺したあいつが生きているっていう事実だからな」

 

「そう・・・・わかったわ」

 

「なんでそんなことを聞くんだ?」

 

「別に。ただ気になっただけ。それよりも、そろそろお風呂にしましょ。今日も私の髪・・・・ちゃんと洗ってちょうだいよ?」

 

「あ、ああ。もちろんだ」

 

レイナーレ言動にわずかに疑問を抱きながらも、今日もレイナーレの髪を洗おうと風呂場へと足を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朧は・・・・自分の手でコカビエルを殺すことに拘らないのね

 

だったら・・・・・私でもいいのね

 

私がこの手で奴を・・・・・コカビエルを・・・・

 

殺しても・・・・・いいのよね?




実際問題、悪魔であるレイヴェルもハーレムに入ってるのでレイナーレのこと許してもらうのは必須だったりする

敵対を危惧してこれまでレイナーレのことを隠していましたが・・・・・はてさて今後どうなることか

それでは次回もまたお楽しみに!
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