ハイスクールD×D ~それは現か幻か~ 作:DDX
今回は一応はラムの話がメインとなります
それでは本編どうぞ
「朧、そろそろなぜあなたが白龍皇に幻龍と呼ばれていたのかを教えてもらえないかしら?」
リアスがそう切り出してくる。少々唐突だと思ったが、イッセーの心境を考慮して話を変えようと思ったのだろう。確かに、あのまま話を続けていたらまたイッセーを傷つけることを言ってしまっていたかもしれないからちょうどいいといえばちょうどいいな。
「わかりました。俺は・・・・」
「待ちなさい。その話は私からするわ」
俺の言葉を遮ってラムが言う。だが、その声はいつものように俺のうちから聞こえてくるものではない。それを俺の外から聞こえてくる声だった。
声のする方に振り向くと、そこには灰色の長髪に灰色の瞳の美女が・・・・・人間の姿をしたラムがいた。
「うふふっ、はじめましてリアス・グレモリー並びに眷属の悪魔達とソーナ・シトリー。私はラム。朧の
突然現れたラムに驚き、戸惑っているイッセー達に、ラムは自分から自己紹介した。
「さて、それじゃあ話してあげましょうか。なぜ朧が白龍皇に幻龍と呼ばれているのかを」
「ちょっと待て。ストップ」
話をしようとするラムであったが、俺はそれを止める。
「朧くん?一体どうしたのですか?」
「すみませんソーナ会長。ちょっとだけ時間頂ただきます」
「あら?これから話をしようっていうのに出鼻をくじかないで欲しいわ」
「黙れこの性悪ドラゴン!てめぇ、そんな風に外に出てこられるだなんて俺は知らなかったぞ!」
そう、俺はラムが外に出てこられるだなんて知らなかった。故に今目の前で起きている現実に驚きと共に怒りが沸き起こってきた。
「知らなくて当然よ。朧には話してないし今の今まで一度もこうして姿を現したこともないもの」
「なんで教えてくれなかった?」
「それはいちいち聞かなくてもわかっているでしょう?私とあなた・・・・・一体何年の付き合いだと思ってるのよ?」
ニコリと愉快そうに微笑みを浮かべるラム。言わなかった理由は間違いなくそっちのほうが面白いからなんだろうな。この愉悦主義者が・・・・・
「まあ知っている子もいるけれど。ね、レイナーレちゃん?」
「・・・・・はあ、ほんっと面倒な女だわあなたは」
ラムがレイナーレに視線を移しながら言うと、レイナーレは呆れたようにため息を吐く。
「レイナーレは知ってたのか?」
「ええ。二度ほどこうして表に出てきたラムと話をしたことがあるわ」
「てことはお前、ラムのことずっと前から知ってたってことかよ?」
「そうよ」
散々ラムのこと隠してたっていうのに・・・・・ラムのやつ、これも愉悦だってのか?俺をおちょくって楽しみやがって・・・・
「あ~・・・・・朧、大丈夫か?」
俺がラムの所業に頭を抱えていると、イッセーが心配そうに声をかけてきた。さっきまで傷つけることを行ってしまっていた俺に・・・・・そこまで俺が哀れに見えたのだろうか?
「大丈夫だ。ラムとの付き合いもそこそこ長いから慣れてるし」
「そ、そうか。なんというかドンマイ」
「ん。ありがとイッセー」
先程に比べてだいぶ刺がなくなってきてるな。まさかラムのやつ、これを予測して・・・・・いや、それは考え過ぎか。
「朧、そろそろ話し始めてもいいかしら?あまり待たせるのも悪いわよ?」
「ああ、構わないよ。てかなんでお前が説明するんだよ」
「いいじゃない、話すのは私のことなんだから。それにあなただってさっきから説明しっぱなしで疲れているでしょうし」
まあ確かに疲れてないって言えば嘘になるけども。
「さて、それじゃあいい加減説明に入らさせてもらうわよ。まずは改めて自己紹介を。私は幻龍ラム。朧の神器
「幻龍の戯れ?朧先輩の神器の名前は
小猫が俺の神器の名前に疑問を抱いたようで尋ねてきた。
「それは朧が神器の能力から考えた偽の名前よ。私のことを隠すために皆には偽の名前の方を話していたのよ?」
「なぜ朧はあなたのことを隠していたのかしら?」
「レイナーレちゃんのこともあって敵対する可能性があったからよ。敵対する可能性がある以上、情報をあまり与えたくなかったということね」
「・・・・・そう」
ラムのことを隠していた理由を聞いたリアスは表情を暗くした。いやリアスだけでなく、リアスの眷属ではないソーナと眷属になったばかりのクァルタ以外、そしてレイナーレ以外の全員の表情が暗い。元々俺のことを警戒していたはずなのに・・・・・なんでこいつらは俺に情なんて抱くんだ。まあ、それに関しては俺も人のことは言えないがな。
「あとは・・・・まあ、イッセーちゃんが原因ね」
「私?」
「ええ。正確には、イッセーちゃんの中のドライグが原因といったほうがいいけれど」
ラムはイッセーに近づき、イッセーの胸を指差しながら言う。
「聞こえているのでしょうドライグ?おしゃべりしましょ♪」
『ふんっ。お前と気軽に話をするほどいい仲をしているつもりはないのだがな』
ラムの言葉に反応し、ドライグが俺たちにも聞こえるように言葉を発した。
「あら?神器になる前からの付き合いだっていうのに釣れないわね。散々あなたとアルビオンとの戦いを盛り上げてあげたっていうのに。私のおかげで楽しかったでしょ?」
『お前のおかげで何度も死にかけたこともあったがな。挙句に間接的にとは言え俺たちが神器になった原因を作ったのもお前だし、神器になってからも俺の宿主を好き勝手弄んでくれたのもお前だ』
ドライグの声がやけに刺々しいな。よほどいろんな感情が溜まっているのだろう。
「朧、ラムとドライグの間には何があったの?」
「何があったって・・・・・リアス部長、ご存知ないんですか?」
「幻龍ラムのことに関しては情報が少ないのよ。名前だけは聞いたことがあるけれど、詳しいことは悪魔の間では知られていないわ」
「それに関しては私もだな。教会でも幻龍ラムに情報を知る者はほとんどいなかった」
え?ラムのことってそんなに知れ渡ってなかったのか?でもミリアはラムのこと知ってたようだが・・・・
「ラム、お前の情報って秘匿されてたのか?」
「ええ、私のことは悪魔、天使、堕天使の間でも一部の上層部を除いて秘匿されているみたいよ。二天龍の戦いを煽って、さらにその二天龍をも惑わす私の幻術を危険だってみなしているようね」
「なるほど。そうやってお前の情報を秘匿することで今の神器になったお前を誰も探さないようにしようとしたってことか。見つかったら悪用するやつが出てくる可能性があるから」
まあこうして俺が悪魔たちに関わってしまってる時点で色々と破綻しているが。それでも俺がどの組織にも明確に属するつもりがないからまだいいんだろうが。
「というか朧くん、ラムはあなたにとって相棒のような存在なのですのよね?それなのに知らないことが割と多いようなですが・・・・・」
「言わないでください朱乃先輩。俺だってそれは自覚してるんですから。だけどこいつ、面白そうだからって理由で色々と秘密抱えてるから・・・・・本当にタチが悪い」
「それをあなたが言うのかしら朧?秘密主義はあなたにも言えることでしょう?」
「俺の秘密主義はお前譲りだっての。というかお前は俺のあれこれ全部知ってるんだからそこはフェアじゃないだろうが」
なにせコイツは俺が生まれてからの全部を中で見ていたわけだからな。秘密もなにもあったものじゃない。
「第一、俺の性格が愉悦主義の歪んだものになったのも元はといえばお前のせいなんだぞ。今の俺を構成する要素の6割以上がお前が原因だぞ」
「それについては否定しないけれど別にいいじゃない。あなただってその性格のおかげで得すること多いでしょう?」
「まあそうだけど・・・・・だけどたまには俺の苦労も考えてくれ。たまにめっちゃ頭痛くなるんだぞ」
「あの、朧・・・・」
「ごめんイッセー、今は黙ってて」
イッセーが何やら声をかけてくるが、今はかまってる暇はないので少々辛辣だが黙ってるように促す。
「というかそもそもの話からして本当にお前は俺の味方なのか?助けられたことも何度もあるけど陥れられたこともなんどもあるんだが・・・・」
「何を言うかと思えば。そんなの決まってるでしょう?私は私の味方よ。あなたを助けるのも陥れるのも私が楽しいからやっていることでそれ以上の理由も以下の理由もないわ」
「本当にゲスだな。そんなんだからお前は・・・・」
「あら?あなただって・・・・・・」
その後、俺とラムのやりとりは数十分にわたって続いたわけだが・・・・・・終わった後に『俺、一体何をやっていたんだろう?』と思ったのは言うまでもなかった。
どうしてこうなってしまったのか・・・・・それは朧が最近あったことで色々とストレスが溜まってしまったからですね
溜まったストレスがたまたまこのタイミングで爆発してラムとちょっとした言い争いになってしまいました。まあ、ラムの方は楽しんでいましたが・・・・
ちなみになんだかんだ読者的にはラムの情報がこれまでと比べてほとんど更新されていませんがそれはわざとです。というか、ラムに関しては朧も知らない秘密がまだありますので
それがなんなのかは今後のお楽しみです
それでは次回もまたお楽しみに