凪のあすから ~Another after story~ 作:ひとみらくる
みんなと過ごした昨日。
今日は紡の祖父、勇が退院する日。
ちさきと紡、二人は勇を迎えに行くためバス停まで歩いていた。
「昨日は楽しかったね」
「あぁ。久しぶりだけど、みんな変わらなかったな」
「そうだね」
「そういえば、要はなんか雰囲気変わった気がする」
思い出したかのように紡がつぶやく。
「うん。そうかもしれない」
ちょといたずらっぽく笑いながら、ちさきが言う。
「何かあったのか?」
「ううん。昨日のことは内緒」
「ちさき、要と何かあったのか?」
「紡が嫉妬したらいけないしぃ」
小悪魔的な笑顔を向けるちさき。
「嫉妬しない」
「ほんと?」
「内容にもよる」
「じゃあ内緒です」
「……教えてください」
「じゃあ。えっと、今さらだけど、要に。好きになってくれてありがとうって伝えたの」
「……そうか。これで、救われたな。要も」
紡は、遠くをゆっくり見つめた。
「わたし、ずっと要に申し訳ないことしてた」
「大丈夫だ」
「なんでそう言いきれるの?」
「だってちさきや要たちは、いつまでも家族みたいな、かけがえのない存在だから、だろ?」
ハッとした。それは昨日、要が言ったことと同じだからだ。本人たちから見ても、他の人から見ても、海村のわたしたちは家族みたいな存在に見えてたんだ。いつまでもずっと、あったかい場所。そういうふうに、見えてたんだ。
「紡。ありがとう」
「どういたしまして」
「……好き」
「俺も」
まだ、風が冷たい。
でも、あたたかいものが確かにそこにはある。
二人の影は、一つ。繋いだ手と手が離れることがありませんように。
海の人も、地上の人も、かつては同じ場所で生きてきた。時が経ちそれぞれの生活の場が異なろうと、互いのあたたかい場所は変わらない。
これからも、ずっと。
【あとがき/補足】
完全なる妄想でかきました。一切、妄想です。
「凪のあすから」のキャラクターたちが大好きなので、みんなにはぜひ幸せになってもらいたいです。そういう思いを込めて考えたストーリーになっています。
そして、原作には出ていない設定の反省点をかきだしていきます。
・紡の春休みや、おじいちゃんの入院
・美海の祖父母が床屋さんなところ
・サヤマートでアサリやプリンの素が売っているのか
この辺りが、自身が勝手に付け足してしまった所になります。
誤字脱字や、言い回し・表現の誤りがあったら、お手数ですがご一報いただけますと幸いです。
感想等、お待ちしております。
この度はお読みいただき、ありがとうございます。