凪のあすから ~Another after story~   作:ひとみらくる

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5、あたたかい場所

 

 

 みんなと過ごした昨日。

 今日は紡の祖父、勇が退院する日。

 ちさきと紡、二人は勇を迎えに行くためバス停まで歩いていた。

「昨日は楽しかったね」

「あぁ。久しぶりだけど、みんな変わらなかったな」

「そうだね」

「そういえば、要はなんか雰囲気変わった気がする」

 思い出したかのように紡がつぶやく。

「うん。そうかもしれない」

 ちょといたずらっぽく笑いながら、ちさきが言う。

「何かあったのか?」

「ううん。昨日のことは内緒」

「ちさき、要と何かあったのか?」

「紡が嫉妬したらいけないしぃ」

 小悪魔的な笑顔を向けるちさき。

「嫉妬しない」

「ほんと?」

「内容にもよる」

「じゃあ内緒です」

「……教えてください」

「じゃあ。えっと、今さらだけど、要に。好きになってくれてありがとうって伝えたの」

「……そうか。これで、救われたな。要も」

 紡は、遠くをゆっくり見つめた。

「わたし、ずっと要に申し訳ないことしてた」

「大丈夫だ」

「なんでそう言いきれるの?」

「だってちさきや要たちは、いつまでも家族みたいな、かけがえのない存在だから、だろ?」

 ハッとした。それは昨日、要が言ったことと同じだからだ。本人たちから見ても、他の人から見ても、海村のわたしたちは家族みたいな存在に見えてたんだ。いつまでもずっと、あったかい場所。そういうふうに、見えてたんだ。

「紡。ありがとう」

「どういたしまして」

「……好き」

「俺も」

 まだ、風が冷たい。

 でも、あたたかいものが確かにそこにはある。

 二人の影は、一つ。繋いだ手と手が離れることがありませんように。

 

 海の人も、地上の人も、かつては同じ場所で生きてきた。時が経ちそれぞれの生活の場が異なろうと、互いのあたたかい場所は変わらない。

 これからも、ずっと。

 

 

 

 

 

【あとがき/補足】

 完全なる妄想でかきました。一切、妄想です。

 「凪のあすから」のキャラクターたちが大好きなので、みんなにはぜひ幸せになってもらいたいです。そういう思いを込めて考えたストーリーになっています。

 

 

そして、原作には出ていない設定の反省点をかきだしていきます。

・紡の春休みや、おじいちゃんの入院

・美海の祖父母が床屋さんなところ

・サヤマートでアサリやプリンの素が売っているのか

この辺りが、自身が勝手に付け足してしまった所になります。

 

誤字脱字や、言い回し・表現の誤りがあったら、お手数ですがご一報いただけますと幸いです。

感想等、お待ちしております。

 

この度はお読みいただき、ありがとうございます。

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