デート・ア・ライブ 機輪インターべンション   作:SIRUKI

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投稿オソスギ!
ました。面目次第もありません。


第6話 「今日も1日頑張ったーーー!!!」

 AST天宮駐屯地地下訓練場。

 

 この施設には擬似的に戦場をVRで再現するシステムが採用されている。そして今まさにここは戦場と化しているのだ。

 

 仮想の空を1つの黒い影が翔ける。

 

『どうだい、フラッグの調子は』

 

「いい調子だ、素晴らしい」

 

 通信機より聴こえてくる質問に対して、黒い影の正体である男が意気揚々とこたえた。

 

 CR-ユニット〈フラッグ〉。近年出現率の増した精霊に対抗するためにアメリカが開発したCR-ユニットである。この機体は高機動空中戦闘を想定した設計になっており、装甲の軽量化、高出力ブースターの設置などが施されている。この天宮駐屯地には2機搬入されていた。

 

『次は射撃テストに移ろう』

 

「了解した!」

 

 地上、空中に仮想敵が出現する。そしてそれを、男は〈フラッグ〉を駆け撃破していく。

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 私は非力だ。あの日、精霊に復讐を誓ったと言うのに。先日の〈プリンセス〉と青いアンノウンとの戦闘、そして今日観戦した模擬戦でそれを痛感した。

 

「もっと力が欲しい」

 

 ハンガーにロックされた〈フラッグ〉を見つめながら、そう呟いた。

 

「だからって無許可で持ち出したりしないでよ、折紙」

 

 隣にいた燎子が釘を刺してきた。どうやら聞こえていたらしい。

 

「そんなことはしない。......多分」

 

「ちょっとあんた今、多分って言ったでしょ」

 

 ちっ、聞こえていたか。

 

 .「まぁ、例のアンノウン······〈ガンダム〉こともあるしね。気持ちは分からなくも無いけど」

 

 〈ガンダム〉······先日の戦闘で突然現れた謎の敵、CR-ユニットに搭載されたカメラでその名前が判明した。

 

「そんなにフラッグに興味があるのかい」

 

 私達がそんな会話をしていると一人の如何にも科学者といった風貌をした男が入ってきた。彼はビクター·カタギリ技術大尉、〈フラッグ〉の開発した者だ。私達は敬礼を交わす。彼が来た今がチャンスだろう。

 

「この機体を私に使わせてほしい」

 

「ちょっと!折紙!」

 

 いきなりこんな事を言っても認められないだろうが、それでも、私は力が欲しい。

 

「作った僕が言うのもなんだけれども、〈フラッグ〉は相当ピーキーな機体になっている、中々扱えるものじゃ無い」

 

「それでも私には力が必要、どんな力でも」

 

「そうか。まぁ〈フラッグ〉の事は彼に一任されているからね。それは彼に言った方がいいよ」

 

 彼、とは恐らく〈フラッグ〉を縦横無尽に駆ける魔術師(ウィザード)······

 

「あぁ、このグライシス·マーカーに一任されている」

 

 カタギリ技術大尉の後ろからスーツを着た男が歩いてくる。グラハム·エーカー少佐、アメリカの対精霊部隊のエースであり、世界でも5本の指に入る魔術師だ。

 

「君の戦果は見せて貰った、〈フラッグ〉を扱うには充分だろう。それに覚悟もある」

 

「し、しかし少佐、良いのですか?」

 

「こうなったら、もう彼は曲げないよ」

 

 燎子が戸惑いながら、マーカー少佐には問うが、カタギリ技術大尉に止められた。

 

「君に期待する、鳶一一曹」

 

「はい」

 

 この力があればきっと復讐することが、〈炎の精霊(イフリート)〉を倒す事が出来る。

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 来禅高校理科準備室。

 

 ここには精霊保護機関〈ラタトスク〉が密かに持ち込んだ機材が所狭しと置かれている。どれも世界水準を軽く超えた超高性能品ばかりだ。そんな環境の中で私はディスプレイに表示された写真やグラフ、報告書とにらめっこをしている。

 

「一体何なのかしらね、こいつは」

 

 〈ラタトスク〉の司令官になってから嫌というほど世界の裏側を見てきたが、こんなものは見たことが無いし、心当たりも無い。

 

「〈ラタトスク〉の情報網に引っ掛からないとするともう私達にはお手上げだな。······いつものだ」

 

 令音からコーヒーを受け取る。私のお気に入りだ。

 

「ありがと。何処かの駄犬とは違って私の好みを覚えていてくれてありがたいわ」

 

 お礼と何処かの駄犬に対する文句を言いながら1口飲む。

 

「その調子ではいつまで経ってもシンに振り向いて貰えないぞ」

 

「っ!?ゲホ、ゲホ!い、いい一体何を言い出すのよ!別に士道に振り向いて欲しいなんてこ・れっ・ぽっ・ちも思ってないから!」

 

 思わぬ爆弾発言で思いっきり吹き出してしまった。令音は真顔でサラッととんでもない事を言うから油断ならない。

 

「そうか違うのか」

 

 問い詰めるわけでもなくスッと引き下がる。

 

(こっちの気も知らないで、まぁ違わなくは無いけど)と、そんなことを言うと面倒な事になりそうなので口にはしない。

 

「それにしても、例の〈ガンダム〉には何らかの対策を練らねばならないな」

 

「はぁ、本当に何なのかしらねこいつわ。ASTの一部隊を圧倒して精霊の礼装も切り裂いたあの攻撃力と機動性、魔術師だとするならDEMのエレン・M・メイザースとかと同じぶっ壊れね」

 

「魔術師だとするならだがな」

 

 解析官である令音ですらお手上げの状態だった。そもそも〈ガンダム〉が出現した2回の戦闘では、どちらも〈フラクシナス〉に搭載されている一部の観測機器が不調を起こしていたせいでほとんどデータが取れていない。分かっていることと言えば、画像から名前が判明したことと、背部から放出されている粒子が観測機器の不調の原因だろう、ということだけであまりいい状況とは言えない。

 

「皆にはまだ魔術師じゃないかもしれない、とは伝えて無いわね」

 

「あぁ、伝えて無い。これはまだ黙っておいた方がいいだろう」

 

「ええ、このタイミングで下手な混乱は避けたいわ、もちろん士道に黙っておきましょ」

 

(士道はいつも自分で抱え込んで突っ走るから)

 

 ダダえさえ精霊をデレさせるというムチャをさせるのに不確定要素を伝えるのはあまり得作では無いし、それに何よりも······

 

「さて、そろそろ時間だ、シンを迎えに行ってくるよ」

 

「え、ええ、そうね。令音頼んだわ」

 

 そう言って令音は部屋を出て士道を迎えに行った。

 

 令音が出ていった理科準備室で一人思考を巡らせる。あの〈ガンダム〉とはいったたい何なのかを。ASTを攻撃した時点でDEMとは考えにくい、何故ならASTはDEMにとっていい金づるだしそれ以前に駒の様なものだ。攻撃する意味が無い。それに奴らならもっと大胆に動く。かと言ってあれほどのものをDEM以外では作れないだろう。

 

「考えれば考える程分からないわね」

 

 ため息をつく。大人しく令音と士道を待つことにしよう。

 

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

「今日も1日頑張ったーーー!!!」

 

 誰もいない屋上で私は一人叫んだ。腹の底から全身を使って。

 

 やっぱり大声を出すのはいい、心がスッキリする。

 

「ん、」

 

 そんなこんなしているとスマホがなった、アーちゃんからだ。

 

「もしもし何かな、愛しのアーちゃん」

 

『誰が愛しのアーちゃんですか、まぁいいです。例の件ですが、韓国で見失ってしまいました。申し訳ありません』

 

「そっかあ、うん、ありがとう。でも今月中には日本に来ると思うから大丈夫だよ」

 

『そうなのですか。では引き続き調査します。また後ほど』

 

「うんじゃ、また後でね~」

 

 電話を切る。アーちゃんには申し訳無いけどこれからも頑張って貰おう。

 

「さて、私も早く彼女と接触を計らないとね。まぁ早くても来月位かな」

 

 何処かデカイ組織とやり合うなら彼女と接触しておいた方がいいだろうからね、DEM相手にするにしてもラタトスクを相手にするにしても。




ほとんど機輪の出番出せ無かった・・・

今回出てきた新オリキャラ2人は某乙女座のロマンチストとその親友のそっくりさんです。はい。

階級の描写に関しては許して下さい・・・

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