この世界に降り立つのは2度目だ……。
いや、前の世界とは微妙に異なる
自分自身がどこから流れてきたのかは分からない。 遠いどこかから導かれるようにこの世界へやってきた。
チョコボ・キャリッジに揺られ眠りこけていた僕に声がかかる。
声をかけてきたのは緑の瞳が印象的なブレモンドという男だ。 どうやら彼は商人らしい。
「何だって、冒険者なんて危ない生業に?」
ぼうっとした頭でブレモンドの話を聞いていた中でそんな質問をされる。
「……」
僕はブレモンドの質問に沈黙を持って答える。
それに対してブレモンドは気を悪くした様子もなく、一人で納得して話を進めていく。
その後も彼の話をぼんやり聞いていたらそろそろ到着だと声をかけてくれた。
しばらくし、チョコボ・キャリッジが停まるとブレモンドとその他のにいた乗客2名と共にチョコボ・キャリッジから降りる。
世話になった礼と選別だといって指輪を渡され僕はそれをありがたく受け取りブレモンドと分かれた。
「さて……」
何かに導かれるようにやってきた土地、ウルダハ。
交易都市であり、大量の鉱物資源と定評のある繊維業により国は富んでいるらしい。
ウル朝のナナモ女王を国家元首と仰ぐが、王家に実権はなく「砂蠍衆」が支配する……。
どちらもブレモンドが親切に説明してくれた内容だ。
そのほかにも説明された内容を反芻しながらウルダハの門をくぐる。 ブレモンドから紹介された男……ワイモンドを探し話しかける。
ワイモンドは情報屋らしく、ブレモンドから頼まれアドバイスをくれるようだ。
「まずはラウンジ『クイックサンド』に行くんだ」
何でも、クイックサンドには冒険者ギルドの窓口があるそうだ。 冒険者として生きていくのならまずは登録する必要があるらしい。
クイックサンドへ入りカウンターを目指す。 ワイモンドから教えてもらったモモディという女性を訪ねる。
どうやら彼女は自分と同じララフェル族のようだ。 ただし、
ララフェルは小柄な民族で、体格は他民族の子供と同じ程度、見た目では年齢が分かりにくいのも特徴である。
「いらっしゃい!」
歓迎を示す動作で迎え入れられる。
「冒険者として登録したい」
「冒険者として、登録に来てくれたのね。ウルダハを訪れてくれて嬉しいわ。私はモモディ。ここ『クイックサンド』の女将よ」
「僕はルクク・ラクク」
僕とモモディは互いに自己紹介を行う。モモディは冒険者ギルドの顔役のようなものらしい。モモディからは面白い話をひとつ聞いた。
「光の戦士たち……ね」
冒険者として登録し終わり、モモディから新米が覚えるべき3つの施設の説明を受けてクイックサンドを出ながらどこか心に引っかかるモノを感じながらつぶやく。
「えーっと、まずは~」
モモディから受けた説明を思い出しながら町の中を歩く……。
「よし、なるほど……ここはどこだろう……?」
思わず顔を覆ってしまう町の中で迷子、良くあることである。付近を見渡す。なんてことだろうか、適当に歩き回ったせいでここがどこか分からない!
とりあえず、町の中を走り回ってみる。
「ここどこだ!!!」
なぜかクイックサンドに戻ってきた僕は思わず叫びをあげる。本来ならば所持しているはずの魔法の地図が扱えずに思わず顔を覆ってしまう。
(迷子さんですか?)
「……!?」
心に響くような声……これは、TELL? どういう仕組みか分からないが、対象を選び心で念じることで相手に伝えたいことを伝えることのできるよくわからない技術である!
(地図が……地図が出ないんです!)
(その場合は、地図よ出ろ! と念じるんです!)
そういえばそんな感じだった! と思い出し言われたとおりに実行する。
(出ました! ありがとうございます!)
(どういたしまして~)
TELLをくれた方はどこかとあたりを見渡す。すると同族であるララフェルの女性が目に入る。一目みてわかる、どうやらこの人が教えてくれたようだ。
僕は彼女に向けてお辞儀をする。彼女もそれに返答するようにお辞儀を返してくれる。
(迷子つらかったです)
顔を手で覆いつつ話しかける。
(私もよく迷子になっていましたよ。この世界はすごく広いので探索のしがいもありますよ! この地には着たばかりですか?)
(1年ほど前に来たことがあったのですが……)
(なるほど! おかえりですね!)
その後も彼女といくつかのやり取りを行う。
(イシュガルドですか……とっても遠い道のり!)
(お使いがいっぱいですね)
占星術師、暗黒騎士、銃術師。イシュガルドへ到達することで習得できる職を見せてもらった。
その中でも銃術師はかっこよかった!
(ディープダンジョンという場所ではこんなものも手に入りますよ~)
(光ってる! すごい!)
(今は新しい髪形もでるらしいです)
(なるほど……僕の当面の目標は光る服ですね!)
(光る服……? どれでしょう!)
(白いやつ……だった気がする! カシミア……なんとかみたいな!)
(カシミア……わからない!)
マーケットボードと呼ばれる不思議な取引の行える掲示板の前に二人で立ち探してみるが見つからない。
(そういえば、家って高いですか!?)
服を探すのに飽きた僕は彼女に話しかける。
(うーん、Sなら300あればいけると思います~。 個室だけならアパルトメントとか! いわゆるマンションです!)
(アパルトメント……そんなものが!)
(確か50万くらいだったかな。広さは個室と一緒みたいですよ~)
(なるほど、50万……)
(すぐすぐ! きっと!)
(すぐか!)
(ハウス買おうと思ったら! はるかに!)
(買ったらずっとすめる感じですか?)
(たぶんそうだと思います! そこらへんは実際に借りてる人に聞いたほうがいいかもです!)
Sが300……単位はきっと万だろう。
さすがにそこに届く気はしなかったがアパルトメントという面白い話も聞けた。
(所持金が103ギル!)
(つらい!)
(目標はまだまだ先!)
僕は思わずすごくがっかりしてしまう。そんな中彼女がブルーバードと呼ばれるミニオンを召還する。
(船長)
(船長?)
(船長が逃げるときにしゃべってる鳥みたいな記憶!)
(サスタシャね この子マーケットで99Gだ)
彼女が笑いながらブルーバードの値段を告げるのでマーケットを見てみる。確かに99Gだ。……所持金は103G。
(ふむ……残金が0G!)
(えー!)
(手数料が……4Gだった!!!)
(なんてこった!)
(運命だったのだ……)
手で顔を覆いしゃべる。そして、しばらくして彼女と笑いあう。
(頭の上に載った!)
(かわいいですよね!)
そんなこんなしているとブルーバードが僕の頭の上に乗る。
(重そう……! 頭と同じくらいなんだけど!)
(でかい……!)
彼女の方はブルーバードを還し、ドラゴンであるミドガルズオルムというストーリを進めていくことで手に入るミニオンを召還している。そして彼女のミニオンも頭の上に載った。
(首折れそう!)
(たまに火吹くけど吹いてくれないかな……)
(吹いた!)
(おお!)
(すごいトカゲ!)
(と か げ w w)
トカゲが彼女の琴線に触れたのだろう。彼女は大笑いであった。
(そのトカゲ飛ばないね)
(よっぽどすわり心地がいいんでしょう)
しかし、彼女が笑ってるときもうなずいているときも飛ぶ気配がなかった。もしかして……。
(カギ爪が……頭にめり込んでたり?)
(いたいいたい。どうやって乗ってるんだこいつは……!)
(落ちない、やっぱり刺さってそう!)
(はげちゃうう!)
彼女はミドガルズオルムに怒る。
(大丈夫だよ生えてくる!)
(まだ若いからね……! 大丈夫大丈夫?)
(きっと?)
(はげたらこいつのせいだ!)
(ララフェル族は外見で年齢分からないからなぁ……)
(いくつになってもちびはちびのまま)
(とりあえずひげの生えてるララフェル男は悪人というのは覚えてる)
(あははは)
(とりあえず殴らなきゃいけない![使命感])
(あははははは)
彼女と話してるといつの間にか夜のようになっていた。
(ウルダハは星が良く見えます……本来なら)
(曇ってる)
(私がいるからかな……!)
(曇るのか)
(雨が降る!)
(雨女!)
(森では雷になります!)
(なにそれ怖い)
(でも、イシュガルドのほうでは運がいいとオーロラとか見えますよ!)
(オーロラ!)
(たまには空を見上げてみるのもいいかも!)
そこから、さらにイシュガルドのちょっとした話をしたり、近くに立っていたアウラのお姉さんに話しかけたり、最後はフレンドとなって今日は解散とした。
さぁ、レベルあげがんばって新たなるララフェルライフをおくるぞ!