特地に戻り、私は狭間と数日前に第5陣派遣部隊を率いてやって来た烏間にミサカのことを報告した。
「人造人間・・・。」
「そうです。日本には必要な技術として数年前から防衛省では計画だけは上がっていたようです。しかし予算と人員、脳の部分と寿命があまりに短いことから中々計画は進められませんでした。・・・が、特地にて獲得した生態遺伝子を解析し、組み込んだ結果、寿命が飛躍的に延び、実用化ができました。それがこのミサカプロトタイプです。」
「ミサカプロトタイプ、黒谷陸将補からは2等陸士という階級を渡されたとミサカは簡潔に説明する。」
「人間そっくりだな。」
「えぇ、・・・ただ、人道面で反しているため私の直属ということにして訓練させてみようと思っています。」
「大丈夫なのかね?」
「おそらく。今彼女の脳は赤ちゃんみたいなものなので一気に学習していきます。これは作製者からも言われました。」
「ふむ・・・なら君が地下で洗脳していた兵達も今朝洗脳が終わったらしい。彼ら30名と柳田、あと4名を編入した特殊遊撃実験小隊を率いてもらいたい。結果が良好なら旅団(1100名)まで増やす。」
「わかりました。ではすぐに4名以外は召集します。」
「うむ。」
「黒谷陸将補・・・ほどほどにな。」
「は!!」
やはり仕事第一なのだろう。
深くは聞いてこなかった。
予算を無理矢理工面したのは私と防衛大臣の2人でやった人造人間計画。
体を製造する機械は理研が、脳はタートル、この工程を知っているのは私だけ・・・。
「黒谷陸将補、揃いました。」
「柳田2等陸尉お疲れ様、では司令部よりこの32名と後から来る4名を加えた36名で小隊を組む。いいな!!」
「「はい!!」」
「よろしい。では・・・柳田、私の横に来て、それ以外は自己紹介!!」
ボソ
「何ですか黒谷。」
ボソ
「いや、こいつら一応人体実験の被験者だからさ。・・・ね。」
ボソ
「機密満載てことか。」
「そういうこと。」
「まず君らに問う。この国の社会制度や金融等を教えてほしい。」
私は手帳を持ちバラバラに話始める彼らの言葉を正確に書き込んでいった。
(黒谷!?なんで聖徳太子みたいなことができてるんだよ!!)
「水の件とスワニという通貨の価値をもう一度聞きたい。」
若い男性が前に出てきて話し出す。
「アルヌスの丘周辺では水を飲んでもなにもないですが、その他の地域では一回蒸発・・・でしたよね?それをしないと飲めません。」
「アルヌスの丘がここの地名でいいのね?」
「はい!!」
(他の地域では硬水っと。)
「スワニは通貨ではなく価値を表します。通貨だとシンク金貨、デナリ銀貨やクロウ銀貨、ソルダ銀貨、小銭のアクス銅貨やビタ銅貨があります。デリナ銀貨1枚で成人は1日暮らせます。」
「もう少し詳しく。」
「もやし1袋とアスク銅貨は同価値で、ビタ銅貨は1/2、ソルダ銀貨は銃弾(100円~120円)と同価値、クロウは5倍、デナリ銀貨は10倍、シンク金貨は剣(1万円)が買えます。」
「なるほどね~。」