「はいあーん。」
「あーむ。」
ムキュムキュと口を動かして必死に大好きな羊羮を頬張る雨咲。
隣では律と電子殺せんせーがなにやら言い争っていた。
「万馬券!!来ましたよ!!」
「またへそくりしてたのですね殺せんせー。」
「ヌフフ・・・負けるか勝つかわからないのが競馬の良いところですよ。」
「勝つために馬の極秘情報に侵入したせんせーはどうなんでしょうね。」
「り、律さん!!」
「・・・殺せんせーちょっといい?」
競馬で換金するのは私である。
自衛隊がそんなことをしたとわかると色々マスコミのネタである。
律に頼んで万馬券を削除するヤマメだった。
これが日常・・・このまま雨咲も大きくなり律や殺せんせーと賑やかに暮らし、仕事では教官にでもなってゆっくり過ごせるだろうと思っていた。
それは暑い日だった。
世間ではいつものように韓国と日本の竹島問題や同人誌即売会の報道をニュースキャスターが読み上げる。
私は4.6mm軽機関銃を背負って降下訓練のため上空にいた。
「暑い日には降下訓練が良いよね~。」
「いやいやいや、黒谷連隊長くらいですよ。嬉々として降下訓練するの。」
「ど~せ、落ちても怪我ないからね。」
「・・・500メートルから落ちて無傷なのは貴方だけですよ。」
周りにいるのは10名の〆た新兵達だった。
補正も兼ねて無理矢理飛ばせていた。(新手のパワハラと騒がれたが力で黙らせた)
ビビビビビ
緊急無線が鳴る。
こんなことは初めてであり、場の空気が変わる。
「はい、こちら第一空挺団黒谷隊です。」
『副団長の山口だ。銀座にて緊急事態だ。訓練を中止し、速やかに銀座の東京駅にて降下せよ。なお現場指揮権は全てヤマメに委託する。発砲も許可する。また第21計画を元に行動せよ。数約6万。』
「は!!」
「・・・聞いた通り、行動に移します。」
「黒谷隊長我々の他には。」
「なしだ。第21計画は現場の足止め及び戦線の整備を意味する。」
「捨て石ですか。」
「ふふふ、大丈夫死ぬつもりはない。なに、6万といっても全てがそこにいるわけではないからね。・・・さて、軽機関銃なんてちまちました物じゃなくて積んできたヘヴィハンマーを使うよ。」
「り、了解!!」
この中で実戦経験があるのはヤマメだけだった。
その彼女が落ち着いていたので自然と周りも落ち着いて準備を始める。
「降下開始。」
短く告げるとヤマメは1000メートルから東京駅前の交差点めがけて降下を開始する。
(・・・ドラゴン?)
降下途中で彼女はヘヴィハンマーを下ろしながら下にドラゴンと思われる生物がいることに気がついた。