ヤマメは考えていた。
どのようにこの事態を終息させるかを・・・。
本気を出せば一瞬でロゥリィという小娘を叩き潰すことはできる。
かといって、武器を取り上げようとするとなぜか彼女は引っ込める。
糸という手札を切ったことが今になって自分の行動に制限をしてしまうというミスはヤマメらしくないが、それでも色々と考えるだけの余裕はあった。
ふと手を見ると先程の非殺傷弾がある。
(・・・烏間先生さすが!!)
私は烏間の意図に気がついた。
お前ならできるだろ・・・・
その弾を使って勝負を決めることが
パパパパ
私は弾丸をロゥリィに向かって、手で弾き飛ばした。
「あら?」
ロゥリィはハルバードで防ぐ。
その瞬間には私はハルバードの刃を掴んでいた。
「切れない?」
手で掴んでいるのに私の手は切れない。
ロゥリィのハルバードには私の見えない糸がびっしりとついているため切れ味が悪くなっていた。
ただの鈍器など怖くはない。
「力から比べかな~。」
「くぅ・・・。」
持ち手の部分は細いため、テコの原理を使い、刃の方からハルバードを右におもいっきり回すとロゥリィがグルンと一回転し、その勢いでハルバードを離した。
「ズシッとしてるね~。・・・危ないから使わないけど。」
私は野次馬のいる場所から離れた所にハルバードを投げた。
ドン
地面に落ちたハルバードは大きな音をたて倒れる。
「ねぇ・・・ロゥリィちゃんはまだ殺るの?」
上からロゥリィを見下ろす。
まだロゥリィは諦めてない・・・いや?楽しんでいる。
(あ、戦いの神に関係あるね~。この子。)
一瞬2Pカラーの巫女のところの神の1人を思い出したが、そんな思考はロゥリィの接近で止めることとなる。
右手で私はロゥリィの顔を掴むとそのまま地面に叩きつけた。
顔の半分が固められた地面にめり込む。
ロゥリィは痙攣して動かない。
手で掴んだ際に頭にウィルスを注入したからだ。
野次馬からは気絶させたように見えただろう。
「やりすぎだ。黒谷陸将補。」
狭間陸将が私を指令室に連行し、伊丹がロゥリィを抱き上げ、医務室に運んだ。
「正当防衛ですよ!!あのハルバードを何とかしないと私は真っ二つになるんですから!!」
「わかっている。ただ、あそこまでやる必要はないだろ。」
「錯乱した狂人に説得は効きませんでした。」
「とにかく数日間は謹慎処分とする。良いな!!」
「はい。」
ヤマメはしょんぼりと顔を付した。
「あら~?」
「目が、覚めたか。」
「あの緑の女は?」
「上司、に、怒られてる。」
「あらそう。」