どこかで聞いた話を自分で考えた話と認識していたらごめんなさい
これは僕が中学生の頃に体験した話です。
二年生の夏休み、両親と祖父の四人で家族旅行をしました。
自宅から目的地への移動の途中に奇妙なことが起こったのです。
家族旅行で舞い上がった僕はお昼ごはんのときについつい食べ過ぎました。これは特に奇妙なことではありません。しかし、両親からしてみれば比較的小食な僕があんなに料理を食べたことは奇妙に思えたかもしれません。ラーメン、カツカレー、うどん、ソフトクリーム・・・。そこまで胃の大きくない僕は当然のようにお腹を壊してしまいました。
体調が悪くなったのは車に乗ってから。お腹を押さえ、両親に「次のトイレ止まって」と呪詛のように繰り返したのは今でも鮮明に記憶にあります。それから程なくして、『この先1km 道の駅』と記された標識があり、その道の駅に寄りました。
その道の駅は最近できたらしく綺麗でした。トイレの目の前の灰皿で恰幅のいいおじさんがタバコを吸ってました。そんなおじさんを脇目にトイレへ駆け込みます。自動ドアを地団駄をしながら開くのを待ち、開いている個室に駆け込み、便器に座り安堵感を覚えます。
「そうなんですよ。ええ。承知してます」隣の個室から声が聞こえる。
「かしこまりました。確かに、この商談を成功させてみます!」若い男の人が電話をしていた。
「はい、失礼します。」そこで電話は切れたようでした。
しかし、違和感があったんです。僕は急いでトイレの個室に駆け込みました。しかし、隣の個室の扉が開いている様子くらいは目に入る。さらにもう一つ、僕がトイレに入った後には扉の開いた音がしなかったのです。自動ドアですから、音がするはず。
トイレを流したあとに隣の個室を見るとやはり扉は開いていました。他の個室を確認しても誰もいません。軽いパニックになりました。どうすればいいかわからなくなり、とりあえず手を洗った後に顔を洗ったのですが、誰かの視線を感じた気がします。
トイレから出るとまだ恰幅のいいおじさんがいました。恐る恐る「おじさん、僕がトイレに入ってから誰かトイレに出入りした?」「いや、してないね。何かあったのかい?」さっきの電話も声はなんだったのだろう。
このおじさんの声でもないし。とにかく、怖くなっておじさんに会釈してすぐに車に戻り、改めて旅路に就きました。
この後は無事目的地に着き、旅行を楽みました。
…オチがないって?ちゃんとありますよ。旅行が終わり、インターネットであることを発見したのです。
その内容は若い営業マンとその先輩があの道の駅で事故死していた。
車がトイレに突っ込み、二人は轢かれ即死。
この事故がきっかけで道の駅は新しくなった、と。