規格外たちの間接介入『D×D編』   作:獅狼

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記憶が戻って…

「粗茶です」

「あ、どうも」

ソファーに座る俺へ姫島朱乃先輩がお茶を入れてくれた。

ずずっとお茶を啜りほっと一息

「美味い」

「あらあら、ありがとう御座います。」

うふふ、と嬉しそうに笑う姫島先輩。

テーブルを囲むソファーに座る俺、木場、塔城小猫ちゃんそしてリアス・グレモリー先輩。

「朱乃、あなたもこちらに座って頂戴」

「はい、部長」

姫島先輩がリアス先輩の隣に腰を降ろす。

 

しかし・・・さっきのイメージは何だったんだろう・・・薄らと浮かぶがハッキリしない。

無理に思い出そうとすると何故か体が震える。

「なんだか震えているけど大丈夫かい?」

それに気付き木場が聞いてくるので、

「大丈夫だ」

と返す。

 

そして、全員の視線が俺に集まり、リアス先輩が口を開き・・・

「単刀直入に言うわ。私達は悪魔なの」

―それは良くある悪の体言としての悪魔ですか?それともただ、悪魔と言う種族ですか?―と思わず言いそうになった言葉を飲み込む。

こんなとき自分でも分かっていない事を言おうとするんじゃない、俺!!

そんな感じで顔をしかめていると・・・

「信じられないって顔ね。まあ、仕方ないわ。でもあなたは昨夜、黒い翼の男を見たでしょう?」

ああ、

「あの鴉天狗モドキですか?」

「か、鴉天狗モドキって・・・いいえ、あれは堕天使。元々は神に仕えていた天使だったものが邪な感情を持っていたために地獄に堕ちてしまった存在よ。私達悪魔の敵でも在るわ」

あ、堕天使だったんですか・・・

 

かにみそっ!なるとっ!とか叫んで攻撃をしている愛マニアが思い浮かんだ・・・・誰だ!?

 

「私たち悪魔は堕天使と太古の昔から争っているわ。冥界・・・人間界で言うところの『地獄』の覇権を巡ってね」

へえ、魔界じゃないんだ・・・ん?魔界?

「地獄は悪魔と堕天使の領土で二分化しているの。

悪魔は人間と契約して対価を貰い力を蓄え、堕天使は人間を操りながら悪魔を滅ぼそうとする。

ここに神の命を受けて悪魔と堕天使を問答無用で倒しに来る天使を含めると三すくみ・・・これを大昔からずっと繰り広げているのよ」

 

「なるほど、つまり天使は知りませんがあの鴉天狗かと思っていた生き物は堕天使という生き物だったと、そういうことですね。それでこのオカルト研究部はそういった存在を研究するための部活とでも?」

その研究中に偶然俺を助けた、そういうことですね?そうですよね?

「いいえ、オカルト研究部は仮の姿よ。私の趣味」

あ、趣味でしたか。

「本当は私達悪魔の集まりなの」

へぇ~・・・

「じゃあ、それが本当だとするとあの・・・天野夕麻と名乗った堕天使は何で俺に近付いてきて襲ったんですか?俺、悪魔じゃないですよ?」

「それはね、あなたの身に物騒な物が付いていないか調査するために近付いたのよ。きっと反応が曖昧だったのでしょうね。だから時間を掛けてゆっくりと調べた、そしてあなたが神器(セイクリッド・ギア)を身に宿す存在だと確定し、殺した。」

「彼女もそんなこと言ってましたね・・・・・え?死んだ?俺が?」

木場が口を開いた

神器(セイクリッド・ギア)とは特定の人間に宿る規格外の力。例えば歴史上に残る人物の多くがその神器(セイクリッド・ギア)所有者だといわれているんだ」

「現在でも神器(セイクリッド・ギア)を宿す人々はいるのよ。世界的に活躍する方々がいらっしゃるでしょう?あの方々の多くも身体に神器(セイクリッド・ギア)を宿しているのですよ」

木場に続け姫島先輩も説明してくれた。

リアス先輩がさらに続ける。

「大半は人間社会規模でしか機能しないものばかり。ところが、中には私たち悪魔や堕天使の存在を脅かすほどの力を持った神器(セイクリッド・ギア)があるの。

イッセー、手を上にかざしてちょうだい。」

ん?・・・・・左腕を掲げる

「目を閉じて、あなたの中で一番強いと感じる何かを心の中で想像してみてちょうだい」

・・・・一人の男の姿が浮かぶ

「それを想像して、一番強く見える姿を思い浮かべるのよ」

一度だけみた、見せてもらった拳の頂の一つ。

俺のモノとは比べ物にならない驚異的な一撃・・・・

「ゆっくりと腕を下げて、その場で立ち上がって」

言われた様に腕を下げソファーから腰を上げ立ち上がる。

「そしてその姿を真似るの、強くよ?軽くじゃダメ」

真似る・・・・彼の者の動きを・・・・

身体を半身気味に、左手を胸の前ほどに、右手を前に伸ばし、左に力を溜める・・・

 

「え?魔力が・・・ちょ、ちょっと待って、イッセー!!」

 

少し後に反動をつけ踏み込み撃つ!!

 

その直後空気が僅かに動く・・・・

 

パリーン・・・と頭の中で何かが割れる音が鳴り響く。

 

 

 

 

少し待ったが反応が無い・・・

おーい、先輩?

 

 

・・・・

 

 

反応が無いので目を開ける・・・

 

目を見開いて固まっている皆さんが目に入った。

 

あの無表情な塔城小猫ちゃんまでもがポカーンと口をあけて驚いている・・・・

 

「あの・・・如何しました?」

左手で頭をかきながら尋ねる。

ん?なんか硬い物がガツガツ頭にあたる・・・

・・・・左腕を見る。

赤色の籠手の様な物が目に入る。結構凝った造りで、手の甲にあたる部分には丸い結構な大きさの宝玉がはめ込まれている。

「なんだこれ・・・・」

少し動かしてみるが指までは覆っていない、殴るのは出来るが籠手頼みで刃物を掴むとかは出来そうにないな・・・

 

 

 

まだ先輩達再起動しない・・・

自由に籠手を出したり消したり出来る様になったが(所要時間20秒)未だ皆さん固まっていらっしゃる。

籠手を消して手を叩く。パンッと言う音で皆が再起動することを祈り(・・)ながら・・・

 

パンッ

――拍手(かしわで)――

 

「イタ!!」

何故か痛みが走った。

しかし皆、再起動したみたいだ。

「あ、先輩。これが神器(セイクリッド・ギア)ですか?」

「ええ、そうよ・・・・イッセー、あなた凄いわね、教えてもいないのに魔力を使うなんて・・・」

「あれ?俺なんかしちゃいました?」

いや、ここが吹き飛んでないから魔拳ビッグバンは発動していないはず・・・

「ほら、あなたが作り出した魔力の塊に引かれてカップが少し動いているでしょう」

確かにカップが一点に向かいそこそこ動いている。

あれ?軽く発動した?でも爆発してないし・・・

「えっと・・・話を戻しますが、つまりこれが原因で殺されてあのチラシで先輩を呼んで何とかして貰ったって事ですか?」

「ええ、その通りよ。よく分かったわね」

「なんとなく召喚陣っぽく思えましたんで・・・あれの召喚条件はなんだったんすか?」

「あの時はよっぽど強い願いだったんでしょうね、普段なら眷属の朱乃たちが呼ばれているはずなんだけど」

確かに、生を欲し、無理ならば・・・リアス・グレモリーあなたの様な人の腕の中で死にたいと願ったな・・・

やっぱりあの紅は先輩だったのか・・・

「召喚された私は直ぐにあなたが神器(セイクリッド・ギア)所有者で堕天使に害されたのだと察したわ。

問題はここから。イッセーは死ぬ寸前だった。堕天使の光の槍に実を貫かれれば、悪魔じゃなくても人間なら即死。

イッセーもそんな感じだったの、そこで私はあなたの命を救う事を選んだ」

命を救う・・・か、でもどうやってだ、あれは大分取り返しの付かないところまで行っていたぞ?

「悪魔としてね―――。イッセー、あなたは私、リアス・グレモリーの眷属として生まれ変わったわ。私の下僕悪魔として」

その瞬間、バッ!っと俺以外の此処に居る皆の背から翼が生える。

黒い、蝙蝠の様な形の翼だ・・・

バッ!っと、俺の背中からも何かの感触が生まれる。

一応確認してみるが、やはり、それは皆と同じ、黒い、蝙蝠に似た翼だ・・・

ああ、俺は人間をやめたのか・・・・まあ、人の身で一度人間やめたことも在るし、今更かな?

 

突如、世界がモノクロになった

 

【自覚を確認】

【レベルシステム解放】

【WMシステム解放】

【ようこそ、果て遠き進化の道へ】

え?ええええぇぇぇえぇぇえぇぇ!?

つまり、あっちに居た時の様に成長が出来ると言う事なのか?

【記憶の封印が解けたため道具袋が使用可能になりました。】

【灰根、防人合作道具輪が変わりに送られます。】

【詳しい使い方は脳に流し込みますので少し痛みマスご注意を】

【精神加速を解除します】

 

世界に色が戻り頭に急な鈍痛ッ!!

「ノォォォォオ!!」

頭を抑える、が狙ったかのようにタイミングよく。

「驚かせて、ゴメンなさい・・・他の翼生えた自分を想像してちょっと叫んじゃいました・・・全く似合わねえ・・・」

うん、ちょっと変な人とか思われただろうが実際にそう思った。しかも想像したのは天使や堕天使のほうの翼だ、悪魔の翼でよかった・・・

「良し、切り替え完了!!悪魔で良かったー!!

それじゃ、改めまして俺の名前は兵藤一誠、二年生でちょっとした?秘密を宿した新米悪魔だ、今後ともよろしく!!」

ちょっと無理にテンション上げてさっきの奇行をごまかす。

「それじゃあ、こっちも改めて紹介するわね。祐斗」

リアス先輩に呼ばれ木場が俺に向かいスマイル、相変らずムカつくほど王子様な奴だ。

「僕は木場祐斗。兵藤一誠君と同じ二年生って事はわかっているよね。僕も悪魔です。よろしく」

「………一年生。……塔城小猫です。よろしくお願いします。・・・悪魔です」

小さく頭を下げる。

「三年生、姫島朱乃ですわ。いちおう、オカルト研究部の副部長も兼任しております。今後ともよろしくお願いします。これでも悪魔ですわ。うふふ・・・」

礼儀正しく姫島先輩は深く頭を下げる。

最後にリアス先輩は紅い髪を揺らしながら威風堂々と

「そして、私が彼らとあなたの主であり、悪魔でもあるグレモリー家のリアス・グレモリーよ。家の爵位は公爵。よろしくねイッセー」

 

 

 

ふと思った、公爵と魔神って・・・どっちが凄いんだろう・・・

 

 

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