次話からは基本、手直しをせずに投稿します。
「ふっ・・・・ハッ」
俺は深夜家の屋根や塀などを飛び跳ねるようにして移動していた。
その理由は簡単な物だ。
チラシ配り、悪魔として最初に下された仕事。
簡易版魔方陣のチラシを渡された特殊な携帯機器のモニターに表示される赤い点が表示される場所へ配っていた。
欲のある人が簡易版魔方陣のチラシを手にとって願いを込めると、俺たち悪魔が召喚される仕組みだそうだ。
あの時チラシ手にとって良かったぁ~
ポケットの中に入れっぱなしで、もし発動しなかったら俺、死んでてここに居ないだろうから・・・・
そして目的地に着く度にポストに放り込んでいく。
おそらく先輩は俺がチャリで配ると思ってこの量にしてくれたのだろうが、俺は使えるようになったW(ウエポン)M(マスタリー)による強化を確かめるため、俺はチャリを使っていない。
俺の
ただの武器なら上手く使えるだけだが魔界の武器のように魔力とかをもつ武器だとその力を引き出す事が出来るとかで拳は身体能力が上昇、主にSPDが上がるらしい(ATKはもちろん上がる)
結構、悔しいのが装備したとたん身体が凄く軽くなり普段の10倍ぐらいのSPDに成っている事だ。
俺のWMレベルは20、つまり二倍の性能が出せる。
ここから単純に考えても籠手自体の性能は俺のSPDの4~5倍、ランク10ぐらいの武器だ。
さらになんか無いかいろいろやってみると、『Boost!!』とかいいながら宝玉が光ってさらに二倍と来たもんだ。
この時点で俺のSPDは元の20倍くらい・・・
今なら全力で走って新幹線抜かせるぜ!!ヒャッハー!!なテンションで早々に配り終えてしまった。
魔界(むこう)に居た時はこれでも大した速さじゃなかったんだけど・・・やっぱりルールが違うからかな?
あの日・・・俺が自分を悪魔だと認識した日に遡る。
ちなみに悪魔の翼はあのあと直ぐ仕舞った・・・今までみんなが出していなかったから仕舞えるのも分かる。
出し入れ可能なんて便利だなと、思いながら本来無かった器官がある気持ち悪い感覚と戦った。
あの人たちは自分の血をしみこませた布などを羽に変形させて飛んだり、何も使わず跳んだりしていたけど・・・新しく翼を作らなかったのはこう言う気持ち悪さのせいなのかな?
「私のもとに来ればあなたの新たな生き方も華やかに成るかもしれないわよ?」
悪魔に成ったことと悪意を感じる記憶封印ガツン解除で頭を抱える俺に、リアス先輩はウィンクをしながら言ってきた。
俺はリアス先輩に悪魔として転生させて蘇生させてもらった対価に、彼女の下僕として生きていかないといけなくなったらしい。
綺麗な女の子の下僕はむしろご褒美です。
ッハ!!俺は何を・・・・
人間から悪魔に生まれ変わった者は、必然的に転生させてくれた悪魔の下僕として生きねば成らない。とか言う悪魔のルールが在るらしい・・・・あれ?じゃあ俺ってあの超魔王の下僕でもあるの?
いや、あれは悪魔にじゃなくて人間にだったからセーフだ!!
そうであって欲しい。そうでないと絶望しか見えない。
しかし・・・下僕か・・・美女の下僕なのは悪くないが急に言われて納得するのは難しい。
「でもね、悪魔には階級があるの。爵位っていうのがね」
あれ?魔王とか魔神とかランクじゃ無くて?
「私も持っているわ。これは生まれや育ちも関係するけど、成り上がりの悪魔だっている。最初は皆、素人だったわ」
「どこぞの学校や学習塾の売り文句みたいな事言わないでください。つーか、本当ですか?特殊な力が必要だとか、コネが要るとか、爵位手に入れるために爵位持ちを倒す必要があるとか・・・どうも信用できない」
そんな事を言う俺に先輩はなにやら耳打ちをしてくる。
近いです、先輩。あなたのお陰で俺の鋼鉄の理性が厚さの四割を落としているのですが・・・あ、また剥がれ落ちた・・・
「やり方しだいでは、モテモテな人生も送れるかもしれないわよ?」
!?
脳内に超エロガキだった俺のやる気を出すためにオパーイな女性悪魔を使って俺に擬似的なモテモテを味合わせてくれた超魔王様を思い出す。ご褒美としてで、二回目以降は超えられないラインを用意していたナー
俺は首を振り、用意されていた
この女性(ひと)はそんな悪魔(ヒトデナシ)じゃない筈だ!!
事実、やり方しだいで、と言った。
「どうやってですか!?」
理性のスキマから本能(ぼんのう)が漏れているのかとびついてしまった。
「純粋な悪魔は昔の戦争で多くが亡くなってしまったのよ。そのため、悪魔は必然的に下僕を集めるようになったの」
「減ってしまった悪魔を手っ取り早く増やすためですね
赤ちゃんから育てるより成人を持ってきたほうが即戦力として使えますから」
「そう、でも以前のような軍勢を率いるほどの力も威厳も消失してしまったけど・・・
悪魔にも人間同様性別はあるから男女間に子供は生まれるわ。でも、悪魔と言う存在の自然出産率が低いから、相当な時間がかかってしまうの。
それでは堕天使には対応できない。
そこで素質のありそうな人間を悪魔に引き込む事にしたわけ。下僕としてね」
「やっぱり下僕じゃないですか、ヒエラルキー最下位じゃないですか」
「もう、そんな残念な顔しないで。話はここから。
ただそれだけでは下僕を増やすだけで力のありそうな悪魔を再び存在させる事には成らない。だから悪魔は力ある転生者、つまり人間から悪魔に成った者にもチャンスを与えるような制度を取り入れたのよ。力さえあれば、転生者でも爵位を授けよう・・・とね。そのせいもあって、世間に割りと悪魔は多いわ。私たちみたいに人間社会に潜り込んで行動している悪魔も少なくないしね。
イッセーも知らず知らすのうちに悪魔と街中ですれ違っていたと思うわ」
「そんな身近な物だったのか・・・悪魔って・・・」
「ええ。もっとも、認知できる者とできない者がいるわ。
欲望が強い者や悪魔の手でも借りたいほど困っている人間は悪魔を強く認識できるわね。そういう人たちにこのチラシを配ると召喚されやすいのよ。悪魔を認知できても先ほどのイッセーの様に信じない物も多いけど、魔力を見せれば大抵は信じるわ」
なるほど、そういうシステムか・・・
死ぬ間際の念ってやっぱり強いんだな・・・・
「つ、つまりは・・・・・やり方しだいで俺も爵位を!?」
「ええ。不可能じゃないわ。もちろん、相応の努力と年月は掛かるでしょうけど」
「ィィィィィぃィィィィィィィヨッシャーーーーー!!」
限界まで自分を苛め抜く修行に半年耐えた俺になら相応の努力程度大したことじゃあ、ない!!
俺の人いや悪魔生は明るいぜ!!
「マジか!!マジで成り上がれる!?俺が?あのハーレムを現実に?自力で作ればあの悔しさも味わう心配は無いじゃないか!!おさわりもオッケーデスかね!?」
「そうね。あなたの下僕にならいいんじゃないかしら」
理性に開いた僅かな隙間が大きく成るのが解った
あの悔しさを思い出し涙を流しながら
「うおおおおおおおおおおおお!!俺は下僕を美人で・・・―ビクッ―・・・・・・・俺を慕ってくれる美人で埋めるぜ!!」
叫ぶ途中で――イッセー君、無理やりは、ダメよ、解った?―――と言う美しく恐ろしい笑顔を浮かべる人が出てきて言い直しを入れる。
そして何かのスイッチが入る
「俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ俺は紳士だ。女性は守る物女性は守る物女性は守る物女性は守る物、嫌がることをしてはならない嫌がることをしてはならない嫌がることをしてはならない嫌がることをしてはならない嫌がることをしてはならない嫌がることをしてはならない嫌がることをしてはならない・・・・・・」
ブツブツとかなり近付かないと聞こえない声で、ものすごい勢いで呟(つぶや)きだし、小刻みに震えている。
理性を再構築する、朱麗が仕掛けた暗示だ。
理性崩壊寸前で最大五回発動する。
朱麗曰く、エッチなのはいいけど下品なところがいけないわ。だから暫く出来る限りの紳士にしておいてあげましょう♪
「フフフ、面白いわこの子」
「あら、部長が先ほどおっしゃっておられた通りですわね。
『ちょっと不思議な弟ができたも』だなんて」
うふふとにこやかに笑う姫島先輩・・・
不思議なんて酷いや、こっちは自分(トラウマ)と必死に戦っているのに・・・
「というわけでイッセー。私の下僕ということでいいわね?大丈夫、実力があるならいずれ頭角を現すわ。そして、爵位をもらえるかもしれないわね」
「喜んで、リアス・グレモリー様」
最敬礼のおじぎで恭(うやうや)しく言う。
「いきなり如何したのイッセー、そんなに低い姿勢じゃなくてもいいわよ?」
「・・・あ、スイマセンちょっと理性の再構築の時に不具合で行き過ぎてしまいました。ん゛ん゛・・・よろしくお願いします、リアス先輩!!今のことについては深く聞かないでください。昔知り合いに植えつけられた回数制限のある暗示(トラウマ)です。」
最後、目を逸らしながら言う
「そ、そう・・・随分凄い知り合いを持っているのね・・・
あと私のことは部長と呼ぶこと」
あ、少し引かれちゃったか・・・
「俺的にはお・・・『お姉さま』とか呼ぶのもいいかなーと思っているんですけど・・・」
実は、お嬢様と言いそうになった。
朱麗さん、あなたの教育は変に根付いてしまっています・・・
リアス先輩は少し真剣に悩んで・・・
「うーん。それも素敵だけれど、私はこの学校を中心に活動しているから、やはり部長の方がしっくりくるわ。
いちおう、オカルト研究部だから。その呼び名で皆も呼んでくれているしね」
「承知致しました。では部長、私(わたくし)めに・・・・ん゛ん・・・わかりました!俺に『悪魔』を教えてください」
まだ、傅くような姿勢が取れない。
しかし、そこは気にせず、せんぱ・・・部長は小悪魔的な笑みを浮かべる。
なんだか嬉しそうだ。
「フフフ・・・いい子ね、イッセー。いいわ、私があなたを男にしてあげるわ」
部長の指が俺の顎をなでる。
バキンッ・・・最初の120%ほどに作り直しすぎた俺の理性が一気に40%分剥がれ落ちる。
表面的にはかなり冷静に見えているだろうが結構な状態だ。
「はい、俺を眷属にした事、良い買い物だったと自慢できるように、頑張っていきます」
こうして、俺はオカルト研究部の末席に名を連ねる事となった。