ONE-PUNCH-MAN 一撃男と愛娘のユメ物語   作:叶夢望

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ボロス編突入です。


十九撃目 地球がヤバい

A市ヒーロー協会本部のとある会議室でS級ヒーローが十五人集まっていた。他の二人は居なかったが、S級17位ヒーローぷりぷりプリズナー、S級16位ヒーロージェノス、S級15位ヒーロー金属バッド、S級14位ヒーロータンクトップマスター、S級13位ヒーロー閃光のフラッシュ、S級12位ヒーロー番犬マン、S級11位ヒーロー超合金クロビカリ、S級10位ヒーロー豚神、S級9位ヒーロー駆動騎士、S級8位ヒーローゾンビマン、S級7位ヒーローキング、S級5位ヒーロー童帝、S級4位ヒーローアトミック侍、S級3位バング、S級2位タツマキが勢揃いで集まっていた。

ジェノスとバングの付き添いとしてB級101位ヒーローサイタマとA級7位ヒーローユメがいるが、サイタマは別として小さな子供であるユメがどうしても気になるが、今回の任務に参加する訳でもないので無視する事にした。

そんな彼らの前にヒーロー協会職員であるシッチが現れ、緊急会議を始める事にした。

 

「さて、二名のS級ヒーローの連絡がとれないから始めるが、単刀直入に話す。地球を守ってくれ」

 

いきなりふわふわとした命令を発したシッチにS級ヒーロー達はざわめついた。シッチは続けて説明し、今回起こるであろう事件はS級ヒーローが勢揃いでも命を失う可能性が大であり、辞退してもかまわないが今話すであろう事件を聞いたら後戻りは出来ず、もしも逃げるのであればヒーロー協会としてその者を軟禁するというのだ。それを脅しかなにかと勘違いした金属バッドというリーゼント頭をしたヤンキー風の男性がその話が大した事ではなかったらただじゃすまないぞ、とシッチに釘を刺した。

 

「大予言者シババワ様が亡くなられた」

 

その言葉にサイタマ、ユメ、ジェノス以外の者は驚いた。大予言者シババワとは予言者の老婆で予言の的中率は絶対に外れる事は無い。そんな老婆は半年先の未来を占う途中咳が出たためのど飴を口に入れところ、喉に飴を詰まらせて死亡したらしい。

 

「これまでごく一部の災害しか予知出来ず、未来予想が出来ない災害が結構多かった・・・ちょっと不便だったけど、とにかく死ぬ間際に遺してくれた大予言が綴られたメモ帳が手に入った!これを見てくれ!」

 

シッチは全員に「地球がヤバい」という予言が綴られたメモ帳がプロジェクターに表示された。またもフワフワとした命令内容にS級ヒーロー達はふざけるなちゃんとやれと大ブーイングであったが、大予言者シババワがこれまで予言をしていている中で地震と洪水もしくは危険生命の出現に更に街や人の命が多く失うほどの大災害の予言をしてその通りとなったが、シババワはヤバいとは言わなかった。しかし今回はヤバいと予言したのだ。

そのヤバい予言は半年以内に起こる事となり、絶対に避けられない運命となったのだ。恐らく災害レベル竜であり、確実にいくつもの町が壊滅する危険性の危機があるだろう。そんな危険な運命が来るというのにどこか呑気な人が三人もいた。

 

「ふぅん、半年以内なら今日か明日にでも来るかもね」

「ああ、来て良かったぜ」

「いつでも戦う準備を済ませないとな」

 

ユメ、サイタマ、ジェノスの順に闘争心をメラメラと燃やし、運命に抗う覚悟をしていた。大切な場所や人を守る為に彼らは戦い続くだろう。その闘争心が予言の時を呼び込めたのか天から何者かからヒーロー協会本部を爆撃してきた。

 

「先生!師匠!」

 

ジェノスはサイタマとユメと共に行動したかったが、ジェノスの近くに居たはずのサイタマとユメの姿は存在せず、サイタマはユメを背負いながら空高く飛んでいていた。その空に飛ぶ巨大要塞が漂っていてその大きさは直径十キロはあるデカい宇宙船であった。その巨大要塞はA市を砲台で破壊の限りを尽くし、A市は完全崩壊。更に怪人がA市に放たれたのを目撃したサイタマは作戦をユメに伝えた。

 

「ユメ、オレはあのデカい船を壊すから地上のヤツと戦ってくれ。多分他のヒーローがいると思うからソイツらと協力してくれ」 

「うん!頑張ってねパパ!終わったらわたしも船を壊すの手伝うよ!」

「ああ、後で合流しよう」

 

サイタマは背にしがみつくユメを抱っこしてA市に放たれたであろう数体の怪人付近あたりにめがけてユメを投げた。この技は「娘可愛がりシリーズ 好きなように暴れてこい」であり、ユメを信用しきった父親による愛の技である。そんな愛を受けたユメは弾丸のようなスピードでA市のとある場所まで満面の笑みを浮かべ突撃していた。

一方、そのA市に放たれた怪人のもとに一人のヒーローが立ち向かっていた。

その彼の名はA級2位ヒーローイアイアン。イアイアンはS級7位ヒーローアトミック侍の弟子で西洋鎧を装備し、居合いを得意としている。

そのイアイアンの前にいる怪人は5つの頭部と人格を持ち、肉体を自在に変形するようだ。

イアイアンは早速得意の居合いで怪人を切り刻むと怪人はバラバラとなるが、すぐに再生していた。

 

「くっ!バケモノめ!不死身なのか!?」

「好戦的なヤツだ」「怖いな」「警戒心も強いね」「殺すといいよ」「そうしよう」

 

一人の怪人は5つの頭部と人格があるので一人一人考える知能を持ち、相談し合えた。その怪人は素早い触手攻撃でイアイアンを襲い、イアイアンは自慢の反射神経で躱そうとしたが左腕を失った。怪人の攻撃の衝撃波でイアイアンの後ろにあるA市が破壊されて積み上げられた瓦礫を十数キロメートル範囲で破壊した。

そんな彼らをナメきった怪人は五人に分裂し、怪人A、怪人Bといった具合に人型の怪人が一人から五人となった。

 

「くっ!ここまでか!」

 

イアイアンは絶望した。一人では太刀打ち出来ないであろう怪人が五人一辺に襲いかかったら命の保障が無かった。するとその五人の怪人は横一線に切り刻まれ、更にバラバラに切り刻まれた。その太刀筋はイアイアンに見覚えがあった。彼の師匠アトミック侍がイアイアンを助けてくれたのだ。

 

「よぉ、イアンお前腕失ったな。お前に剣の道を失わせたくねぇから止血して下がってろ」

 

アトミック侍の言葉にコクリと頷きイアイアンは左腕からダラダラ流れる血を止血する為に腕を布で巻き付けているのをよそにアトミック侍は切り刻んだはずの五人の怪人が再生され復活した。

 

「へぇ?剣撃は効かねぇってのか?おもしれぇ」

 

微笑むアトミック侍に次々にS級ヒーローが現れた。バングにぷりぷりプリズナーに金属バッドが五人の怪人の前に現れた。そしてもう一人、小さなヒーローが彼らヒーローの近くの瓦礫に猛スピードで激突し、モクモクとホコリを放出させながら小さなヒーローがひょっこりと出てきた。その者はユメ、その彼女は満面の笑みを浮かべていた。

 

「でへへ~、楽しかった!あれ?バングおじーちゃんに意地悪サムライおじさんがいる!あと知らない三人!やっほー!手伝いにきたよー!」

 

ユメは手を振りながらバングの元へと近寄り、その近くに居る五人の怪人を「ほへぇ、大きくて強そうだね」と呑気な声で喋っていた。そんなユメに危ないから避難しろとアトミック侍とぷりぷりプリズナーと金属バッドは声を揃えて言うがユメは力強く首を横に振った。

 

「ううん、わたしもヒーローなんだ!A級7位だよ!そんな事よりもあの気持ち悪いの倒そうよ!」

「へぇ?お前みてぇなのが強者なのか?しかしそんなに強そうじゃねぇが、マジで大丈夫なのか?」

「むぅ!やっぱりおじさんは意地悪サムライおじさんだね!大丈夫だもん!見ててね!」

「お、おい!勝手な行動はーー!って聞いてねぇ!」

 

アトミック侍の言葉を遮り頬を膨らませたままユメは五人の怪人を同時に相手にする事にして、超高速移動をしながら分身を作りながらバングから習った流水岩砕拳をユメ専用に改造した武術を使いながら五人の怪人の身体や頭などに独特なステップをして敵を欺くように五人の怪人に二撃を入れて一網打尽とした。

 

「でへへ~、ぶいっ!」

 

ユメがニッコリと笑いVサインを見せてアトミック侍と金属バッドとぷりぷりプリズナーは驚愕の表情を浮かべた。信じられない、あんな小さな女の子がA級2位ヒーローイアイアンやS級7位ヒーローの攻撃でも怯まなかったあの怪人を一瞬で倒したから目で見ても信じられなかった。しかし、その五人の怪人はまだ生きていたらしく、一人となって力を五倍増となり、ユメを後ろから襲いにかかった。

それをさせまいとぷりぷりプリズナーはエンジェルスタイルという名の全裸のムキムキおじさんとなり、怪人を迎え撃つ事にしてかつて深海王から教えて貰った連打の方法を思い出しながら怪人に向かって一打一打に殺意を込めて殴り続けた。

 

「ダーク☆エンジェル☆ラッシュ!」

 

一方、上空に浮遊する巨大要塞を超合金クロビカリとキングと童帝は撃退しようとも為す術も無いが、ジェノスとタツマキにはあった。ジェノスとタツマキは地上からの攻撃を試みようとするがタツマキが一人で充分だと言い出すがそれをジェノスは首を振った。

 

「ダメだ。ああゆう巨大要塞の破壊は数人がかりじゃないと出来ない芸当だ。だから協力しろ」

「うるさいわね!一人でやるっつってんでしょ!?お前は家に帰ってオイルでも飲んでてよ!」

 

ジェノスは一瞬殺意を覚えて「コイツ焼却するか」と本気で考えたが、今は巨大要塞を破壊するのが目的なのでそれが終わったらタツマキを焼却でも何でもしようと少しだけ決意した。

所変わってユメ一行は怪人に苦戦していた。ぷりぷりプリズナーのダーク☆エンジェル☆ラッシュを受けても怪人は身体にボコボコと大きな穴が出来るであって怪人は倒れる事もなく、すぐに再生しぷりぷりプリズナーの身体を貫通するような鋭く速い攻撃しようとしたらバングとユメによる師弟コンビのような動きで怪人の攻撃をいなしながら、怪人を流水岩砕拳によるバングの流水のような攻撃で翻弄しつつ、ユメはバングの静かな拳と打って変わって激しい津波のような攻撃でバングの拳の威力を邪魔しないように怪人の身体中に何度も攻撃した。

 

「激流岩砕拳!」

 

その技を受けた怪人は五つの顔と手足以外全てを破壊されがら数メートル先まで吹き飛んだ。その内の一つの顔が飛び立とうと逃げだしたが、金属バッドがそれをさせまいと金属バッドで殴った。

 

「最近のヒーローはバケモン揃いだなオイ!」

 

彼はS級ヒーローだけど金属バッドでただ殴るしかなかった。しかし、その金属バッドのおかげで何度も死線をかいくぐり続け気がついたらS級ヒーローとなっていた。そんな彼の目の前にバングが微笑みながら小さい女の子ユメの頭を撫でてよくやったと褒めてユメはだらしがない笑みを浮かべて喜んでいる姿に金属バッドは今でも信じられなかった。S級ヒーローと共に死闘を交わすA級ヒーローの噂は聞いた事はあるが、まだ幼い女の子がそれをやりとげる事は目の前にしても理解に苦しんだ。しかし、そんな彼女は信用できるヒーローだ。バングはもちろん金属バッドをはじめアトミック侍とぷりぷりプリズナーはユメの存在を認めるようになっていた。

 

しかし、そんなユメとバングによる攻撃は全然効果が無いのか怪人は再生していった。

 

「げ、まだ生きてらぁ・・・どうなってんだ?コレ」

 

金属バッドの問いに誰も答えれる訳もなく、ただただヒーロー達は呆然するしかなかったのだった。

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