「おにいちゃん~。起きて起きて~」
朝一番から元気いっぱいな声で目を覚ます。毎日のことなのでもう慣れたが、最初の方は眠くて眠くて辛かった。いや、まじで。どのくらいかというと新入社員が上司の愚痴を小一時間聞かされるくらい辛かった。俺社会人じゃないからその辛さしらんけどね。
「おにいちゃん。今日も山行くよ。山」
「わかったよ。準備するから少し待ってろ。」
高鴨兄妹の日課である朝の山登りの時間がやってきました。ちなみに今の時間は朝4時です。準備を終えて兄妹そろって家を出る。
「準備出来たぞ~。行くか穏乃」
「待ってました~。早く行くよ、おにいちゃん。」」
「「いってきまーす。」」
当然返事はない。そりゃ4時だもん。両親だって寝てるわ。
山を走り回って家に到着。朝飯を食べながら穏乃は思い出したように俺を子供麻雀教室に誘った。なんでもおっぱい転校生が来てそのおっぱい転校生に俺を紹介したいらしい。どんだけおっぱい推すんだよ。まあ穏乃のお願いだしまあ行ってあげようかな。別におっぱいにつられたとかそんなんじゃないからな。そこのところ勘違いするなよ。
さっきから俺、誰に言ってるんだろ…。
というわけでやってきました子供麻雀教室。久しぶりだし1つやっときますか。
ガラガラガラ「おはヨーソロー。今日も一日がんば「ヨッチャンダ~」」
「おい桜子せめて最後まで言わせてくれ~。」
特徴的な声で俺のボケを潰しやがって…。まあ慕ってくれてるのがわかるからまあいいんだけどね。
「あれ、佳秋~。軽くご無沙汰じゃないか」
「赤土さんじゃないですか!お疲れ様です。」
「なんで最近来なかったんだよ~」
「この時期は家の手伝いが忙しくって」
「この前しずに聞いたときも全く同じこと言ってたわ」
「そうなんすか。やっぱり相思相愛だからかな!なあ穏乃?」
「おにいちゃん。相思相愛ってどういう意味?」
「「……」」
「「穏乃(しず)は可愛いな~」」ナデナデ
「えっ?本当ですか~?照れちゃいますよ~」
待って。めっちゃ可愛くない?。これはヤバイわ。兄貴の顔が見てみたいものだぜ。
……兄貴俺だったわ。てへぺろ。
「穏乃~。おっぱい転校生まだ来てないの~?」
「うーん。そろそろ来ると思うんだけどな~」
ガラガラガラ
「おっ!ついに来たか!!」
「みんなおはよ~。」
「ちっ、なんだ憧かよ。」
「なによそのリアクション。」
「いや、おっぱい転校生を待ってたら、おっぱい転校生かと思った?残念憧ちゃんでした~。ってやられたんだぞ。そりゃ舌打ちぐらいしちゃいますよ。」
「何言ってるか全然分からないんだけど…」
ガラガラガラ
「みなさんおはようございます」
「おはよ~和」
「今日もフリフリだね~」
「おはようございます。穏乃、憧。こちらの方はどなたですか?」
「初めまして、穏乃の兄の高鴨佳秋(よしあき)です。よろしくねおっぱい転校生ちゃん」
「えっ?」
「えっ?」
「いや、あんた何言ってるの?」
「だって穏乃がおっぱい転校生って言ってたから」
「それをそのまま本人に言うばかいないでしょ」
「初めまして、原村和です。あまり近づかないでください」
「挨拶ついでに物理的に距離とられたんだけどどうすればいいの?ねえどうすればいいの?」
「笑えばいいと思うよ」
「赤土さん、そのボケはちょっと…」
「うるさいよ!!」
「人数も集まったしそろそろ打ちましょうよ~」
「おい!何しれっと始めようとしてんだよ。元はと言えば穏乃がちゃんとおっぱい転校生ちゃんの名前を教えてくれればこんなことにはならなかったのに」
「それでもそのまま本人に言っちゃうあたりよしあきが悪いわよね~」
「憧だっておっぱい転校生ちゃんのおっぱい見て思うところがあるんだろ~?」
「そんなことないわよ。少ししか」
「やっぱりあるんじゃねーかよ。自分もそうなのに人に言うとか何様ですかね~」プププ
「私が言ってるのはそれを直接言うなってことよ。そんなのもわからないの!」
「このままじゃ埒があかねーわ。これで勝負しよーぜ」
「望むところよ。負けた方がちゃんと謝るのよ」
「オッケー。それでいこうか。さてはじめるか!」
「「将棋を!」」
「「麻雀じゃない(のかよ)んですか!」」
「桜子それロン」
「シズチャー…」
「こっちはこっちでフリーダムだし」
「赤土先生大変ですね」
その後将棋で憧をボコボコにしていい気分に浸ってたら赤土さんに怒られた。
最近花田先輩が好きすぎて辛い!スバラ