笑顔は太陽のごとく…《艦娘療養編 完結済》 作:バスクランサー
筆者の住んでるとこ、既に雪がめっちゃ降ってます。
しかも乗ってるバスの中でこんな時に限って鼻血が出るという←な、何もやましいことは考えてないぞ…!
…すみません、本編です。どうぞ。
※ウルトラマンレオは、この話の中では人間大で戦闘します。
天龍が、大破しながらも、興奮して彼の名を叫んだ。
「ウルトラマンレオ、ダト…!?
…フン、貴様モ沈メテヤルウッ!」
そう言って、戦艦水鬼は砲弾を次々と放つ。しかし、レオはそれを見切り、一瞬早く、左腕にはまった腕輪を、傘状の武器、レオブレラに変形させ、高速で回転させ、砲弾を弾く。
「ナッ…!?」
さらにレオブレラに当たった砲弾は、その不思議な力で、敵目がけて飛んでいく。まるで雨のように降り注ぐ砲弾は、戦艦水鬼に、そして天龍と龍田を囲む深海棲艦のすぐ近くにも落下した。立ち上る水柱。
「はっ…今だ!」
島風は急加速した。天龍と龍田を囲っていた敵艦隊に、正面から突っ込んだのだ。砲弾による水柱が収まり、深海棲艦たちはあることに気づく。
天龍と龍田が、いない。辺りを見回すと、なんと島風が、島の砂浜へ、既に2人を運んでいるではないか。
「クソッ、シマッタ…!!」
砂浜に到着した島風は、2人をそっと降ろす。
「悪ぃな、助けて、もらっちまってよ…」
「ふふ、とても、強くなったのね…」
「2人はここで休んでいてください。私と、おおとりさん…ウルトラマンレオさんで、あいつらを倒してきます!」
「…ふふ、無理はするなよ」
「…ええ、頑張って…!」
「はい!」
元気よく手を挙げ返事して、島風はレオの元へと向かった。
「天龍と龍田は、大丈夫だったか?」
「はい、大破してますけど、意識もはっきりしていて動けます!」
「ならよかった。ーーーさて」
「レオさん…行きましょう!」
「あぁ島風。行くぞ…!」
「オノレェ、返リ討チニシテヤル…!イケェーッ!」
戦艦水鬼の指示で、一斉に動き出す深海棲艦たち。
「行くぞ島風!ダァッ、ディャァッ!」
「はい、レオさん!はっ、たぁっ!」
2人は息を合わせて構えをとる。そして、島風は前へと駆け出し、レオは上空へと飛び上がったーーー
ーーーまず襲いかかったのは、ヲ級の艦載機。爆弾が雨のように降り注ぐが…
「遅いっ!」
島風はその動きをすべて予測して見切った。海面を次々と跳ね、ジグザグに動く島風。当たらないと判断したのか、艦載機たちはレオを狙い始めた。だが、レオの強靭な肌ーーーレオスキンに、機銃などが通用するはずもない。戦艦水鬼はその様子を見て、援護射撃を実行するが…
「エイヤッ!」
今度は軽々と、キャッチボールでもするかのようにレオに受け止められてしまった。そして…
「ダアッ!」
艦載機の編隊が密集する地点に、思い切り投げ返した。次々と爆発に巻き込まれ、墜落していく敵艦載機。レオはヲ級へと狙いを定め、一気に降下して行く。
「ヲッ!ヲヲッ!」
頭部にあるもう一つの大口から、次々と迎撃艦載機を発艦させるヲ級。しかし、レオはツルク星人との戦いで見せた、流れ斬りの技で次々と叩き落とす。そして、
「ヤァッ!」
艦載機を発艦させ続けるヲ級の一瞬の隙を狙い、レオは黒色の矢印状の光線ーーーダークシューターを放つ。敵の急所へのピンポイント攻撃、貫通力に秀でたその光線は、ヲ級の要である頭部の艦載機発艦箇所を一撃で貫いた。次々と連鎖爆発が起こり、ヲ級は沈んでいった。
さらにレオは、島風の動きを封じるべく、リ級が放った砲弾を、ビームランプからのスパーク光線で相殺、リ級を引きつける。
「島風!こいつらは私に任せろ!」
「はいっ、レオさん!」
その島風は返事をしつつ、戦艦水鬼の前に立ちはだかる2隻の雷巡チ級と戦わんとしていた。雷巡チ級はその最大の武器である、魚雷一斉発射で島風を狙う。圧倒的な魚雷発射能力の差。しかし、強くなった島風にはないも同然だった。
ジグザグに薪を割ったあの特訓を、不規則に自分に向かってくる魚雷を避ける動きに応用したのだ。さらに島風は、特訓によって、もはや自身の体さえ武器の一つとなっていた。雷巡チ級との距離を詰め、海面を蹴って小さく跳ね、
「ええいっ!」
チ級の片方に思い切り両足飛び蹴りを決める。一瞬チ級の顔が歪み、海に倒れ込む。そして島風は蹴った反動を利用し、空中で体をひねって体制を整え、思い切りもう片方のチ級に手刀を喰らわす。怯んだ2隻に、傷口を狙って、連装砲ちゃんたちの集中攻撃。一気にトドメを刺した。
残るは、宿敵の戦艦水鬼。島風は一気に加速し、奴へと向かっていく。
「チッ…案外早カッタナ…!」
島風を睨みつける戦艦水鬼。しかし、その程度で島風は動揺しない。
「絶対に…ここであなたを倒すっ!」
真っ直ぐな正義の心に燃え、島風は距離を詰める。
「喰ラエッ!沈メッ!!」
次々と飛んでくる戦艦水鬼の砲弾。広範囲への連射攻撃。しかし、連装砲ちゃんたちの迎撃もあり、島風には全く当たらない。
「あなたってーーー」
島風は海面を再び蹴って飛び上がる。そして空中でひねって艤装の向きを調節、垂直角度で海中に五連装酸素魚雷をぶち込む。着水時の隙は連装砲ちゃんたちがカバー。時間差で魚雷が、戦艦水鬼に命中する。
「遅すぎるよっ!」
さらに島風は戦艦水鬼の周りを、高速でグルグルと回り始めた。そして、様々な位置から魚雷を一つずつ、しかし確実に戦艦水鬼に当てていく。だんだんとダメージが、戦艦水鬼に蓄積していく。
「クソ…イツノマニ…ソコマデ、強ク…!」
戦艦水鬼のさっきまでの余裕の表情は、もうそこにはなかった。たまらずリ級に救援を求めようとするが…
「ダアッ!」
今まさにそのリ級の1隻が、ウルトラマンレオのエネルギー光球で爆散した。続けざまにもう1隻も、必殺手刀のハンドスライサーで縦に一刀両断された。
「ナ…!?」
自分以外すべての艦が沈み、ふと戦艦水鬼は、今の自分の状態に気づく。ーーーもう砲門がほぼ破壊されて使えず、さらに魚雷で推進部を集中攻撃され、もうろくに動けないのだ。いくら最強クラスの深海棲艦で、装甲が硬い戦艦水鬼とは言え、もう詰んでいるようなものとなったのだ。島風はそんな戦艦水鬼の背後に回り込み、連装砲ちゃんたちをその三方へと配置する。
「これが、あなたの最後よ…!
連装砲ちゃん!レオさん!行っちゃってーっ!!」
「よし!行くぞっ!デヤァッ!!」
レオは海面に僅かに浮かんだ岩を蹴って、空高く飛び上がった。ウルトラ兄弟一のジャンプ力を誇るレオは、空中で一回転。
「マテ…!ヤ、ヤメロォ…!」
この地点で直感でやばいと感じた戦艦水鬼。しかし、三方からの連装砲ちゃんたちの攻撃が、自分の動きを封じている。
「トドメよっ!」
島風は全力で、至近距離から五連装酸素魚雷を海中に叩き込む。これでもう、戦艦水鬼の推進部が完全にオシャカになった。そして、戦艦水鬼が上空を見上げるとそこには、雄叫びをあげ、真っ赤に燃え上がった足を突き出して急降下するウルトラマンレオ。
「エイヤァァァァァァァアアア!!!!」
そう、これこそがウルトラマンレオ最大最強の必殺技。空高く飛び上がり、そして足先にエネルギーを集中させ、急降下による衝撃を加え相手を蹴る技。空気との摩擦で足先が赤く燃え上がるこの技をまともにくらって、生き延びた者は皆無とまで言われるーーーレオキックだ。
「…アァ…バカナ…!」
その瞬間、戦艦水鬼の体に思い切り火花が散った。レオキックが戦艦水鬼に命中したのだ。そして、戦艦水鬼は叫び声をあげつつ…
ドカーーーーーーーーン!!!!
轟音を立てて大爆発、その身は木っ端微塵に砕け散ったのであったーーー
「やった…やったぁー!!!」
島風は、これ以上ないほどに叫んだ。ウルトラマンレオと力を合わせ、自らの宿敵を倒したのだ。
「よしよし、よく頑張ったな!」
レオは島風を撫でる。地平線に沈む夕日に、二人の影が照らされていた。
2人は島へと戻り、天龍と龍田に報告をする。
「島風、ずっと見てた。本当に強くなったな…!」
「私達も助かったわ。借りができちゃったわね。本当にありがとう!」
3人は思い切り抱き合った。
「俺がもう、提督に救難信号を出してる。今さっき鎮守府襲撃の敵艦隊も壊滅したって聞いたから、すぐにくるとーーーいや、もう来たな。」
天龍が見上げた空には、ジェット音を響かせ、提督と響が乗ったスカイマスケッティが島へと降下していった。
「おおとりさん…、いえ、ウルトラマンレオさん。本当にありがとうございました。」
「ふふ、少しでも力になれたというなら嬉しいな。」
俺はレオと話をしていた。と、
ピコピコピコピコ…
突然、レオの胸の光ーーーカラータイマーが点滅を始めた。
「ふふ、すまん。時間が来てしまったようだ。」
「レオさん?」
島風はキョトンと首を傾げる。
「私がこの姿で、地球上で活動できる時間は、短く限られているんだ。」
「え…じゃあもう、お別れってこと?」
すると、レオは島風に近づいて、こう言った。
「君は真っ直ぐな心がある。真っ直ぐな正義の心がある。これからもその心で、この美しい、私の故郷を守ってくれ、島風。」
「…はい!」
パシッ!
レオと島風は、強く手を取り合ったのであったーーー
「さようなら!ウルトラマンレオーーー!」
「ありがとなー!また来てくれよー!」
「お体にも気をつけてーーー!」
スカイマスケッティと並列飛行するレオ。3人は、思い思いの言葉で、レオを見送った。やがてレオはこちらに手を振って、空の彼方へと消えたーーー
「さあみんな、鎮守府に戻ろう。みんな待ってるぞ!」
「はい!」
「島風の勝利を祝って、間宮さんと鳳翔さんがご馳走作ってくれてるそうだ!」
「やったー!」
「ハラショー」
「おおー!」
「うふふ!」
俺はスカイマスケッティの向きを鎮守府へと変え、加速していく。燃え上がる真っ赤な夕日のそばには、一番星が輝いていたーーー
というわけで今回も読んでくれてありがとうございました!
それとこの場を借りて少しお知らせです。
筆者の通う学校がもうすぐ定期考査のため、これから更新ペースが十二月中盤前までやや遅くなるかもしれません。
何卒ご了承ください。m(*_ _)m
感想や評価などよろしくお願いします!
また次回!