笑顔は太陽のごとく…《艦娘療養編 完結済》   作:バスクランサー

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もう年の暮れですね…

…なんか特別書くこと見つからない。

とりあえず、短めですが本編どうぞ!

…あっ年賀状書いてないや(今更)




闇を抜けて

 ーーーさらに数日後

「榛名さん、最近はだいぶ、前より笑顔を見せるようになったね」

「ありがとう。響ちゃんのおかげよ。」

「そうだ、時間も時間だし、食堂で昼ごはんでも食べようよ」

「ええ!」

 元気に返した榛名は、響と手を繋いで食堂へと向かった。

 ここ最近は響の言う通り、榛名の表情がとても明るい。提督に会った時も、日常会話ができるようにまでなっている。響は食堂で会食しつつ提督や霧島と話し合う榛名を見て、1つ区切りをつけることにした。

 

 ーーーその夜 執務室

「…なるほど、明日限りで榛名のそばでのカウンセリングを終了し、そして洋上訓練に移ってはどうだ、と。」

「榛名お姉様も響ちゃんのおかげで、だいぶ本来の性格へと戻ってきましたからね。」

 響は、提督と霧島に自分の案を伝えた。2人は少し考えて、そしてーーー

「よし、やってみよう。ただし、ちゃんとそのことを明日一番で話して、もし彼女がキツそうだったら、無理はさせないことかな」

「分かったよ、司令官」

「上手くいくといいわね…」

 

 ーーー翌日

 ここ数日のように、響は榛名の自室を訪れた。

「おはよう、響ちゃん。」

「榛名さん、おはよう」

「いつも来てくれてありがとう。今日は何をする?」

「あ、その事なんだけど…少し話があるんだ」

 響は覚悟を決め、榛名に自らの考えを伝えた。

「もし榛名さんがキツイと感じるなら、僕はその意見を尊重するけど…」

 榛名は、少し下を向いて考え込んだ。そして、響の方を見て、しっかりと伝えた。

「ありがとう響ちゃん、心配してくれて。でも、あなたのおかげで、少し恐怖心が消えたの。これからの洋上訓練も、頑張れるかもしれないわ…!」

「榛名さん…!」

「ええ!

 榛名は、榛名は大丈夫です!」

 自身の口癖ーーー嘘のない真っ直ぐな言葉で締めくくった榛名であった。

 

 ーーー2日後

 いよいよ榛名に洋上訓練させる日が来た。実際に鎮守府近海へと出撃させ、深海棲艦と戦う。もちろん、榛名の心理状態を常に考慮し、不測の事態に備えて、支援艦隊も後に控えている。

「提督…榛名、頑張ってきます」

 やはり流石に、久しぶりの出撃は彼女にとって大きな不安のようだ。しかし、そんな彼女の肩に手を添え、落ち着かせるのはーーー

「大丈夫です、榛名お姉様。」

 妹の霧島である。もちろん今回の洋上出撃訓練は、旗艦に霧島を起用、榛名、そして第六駆逐隊の4人で艦隊を組んでいる。榛名のことを精神的に支えられ、なおかつ練度の高い娘たちを選んだつもりだ。

「では艦隊、出撃します!」

 

 ーーー数時間後

「艦隊帰投しました」

 霧島たちが戻ってきた。肝心の榛名はーーー小破、しかし目に涙を浮かべている。

「榛名、大丈夫か…?」

「榛名は…榛名は…何も…えぐっ」

「気負うことはないのです、榛名さんも敵の駆逐艦を1隻やっつけたのです」

「そうよ、大丈夫よ!」

 電、雷に励まされる榛名。とりあえず榛名をドックへと送り、彼女以外は無傷だったので、話を聞くことにした。

「やはり、敵艦隊を発見した時から、榛名お姉様がうわ言のように『榛名は大丈夫です』と呟き続けていて…敵のロ級を沈め、なんとか持ち直したんですが、その矢先に残っていた軽巡へ級に砲撃をくらって、限界が来てしまったようで…」

「ごめんなさい司令官、あたしのバックアップが足りなくて…レディー失格よ…」

 残念そうに報告する霧島、自責する暁。

「初めから何もかも上手くいくことなんて本当に希だ。だから君たちもそう責任を感じるな、よくやったよ。」

「司令官…」

「そう、大丈夫大丈夫。また訓練の時、頼むな。」

 そう言うと、4人はたちまち笑顔になり、はい!と元気よく返事をしたーーー

 

 ーーーそして一方の榛名も、恐怖心を克服すべく、訓練を重ねた。提督や霧島、第六駆逐隊の4人などの支えによって、その成果が徐々にあらわれ、近海出撃を以前より楽にこなせるようになっていった。

 そんなある日ーーー

 

 ーーー「では、出撃訓練に行ってきます」

 霧島のその言葉のあと、いつもの6人が敬礼をする。敬礼を返す、俺と大淀。

 今日もまた、榛名の洋上訓練の日である。彼女の心身への疲労蓄積などを避けるため、毎日は行わないことにはしている。ただ、最近榛名のやる気が増して、そして段々と恐怖心へ対抗できてきたため、榛名や霧島、響に大淀たちと散々話し合って、鎮守府近海から離れた海域へとレベルアップさせることにした。

「今日は新しい海域への出撃ですか…やっぱり、怖くないっていうのは嘘になりますけど、精一杯頑張ります…!」

「おう。前より何倍も頼もしくなったな、榛名。」

「そ、そんな、提督…そんな言葉、榛名にはもったいないです。」

「そんなことないよ。お前は過去の辛いことを乗り越えようと、今必死にもがいてる。そうやって頑張っている人は、本当のに強くて頼もしくなるんだよ、榛名」

「提督…榛名、感激です…!今日も、頑張ります!」

「ああ!気をつけてな、頑張れよ!」

「はい!」

 榛名は力強く、海へと駆け出して行った。いつものように、彼女たちの姿が見えなくなるまで見送り、俺は秘書艦を命じた大淀と共に、執務室へ書類整に向かった。

 

 ーーーその二時間後

「昨日は出撃も遠征もありませんでしたし、書類整理も少ないですね…」

「ああ。それにしても、こうして大淀と2人でいるのも、新鮮なものだな…」

「そうですね…ここの娘たちも、だいぶ立ち直った娘が多くなりましたし…」

 大淀と他愛もない会話を交わしつつ、書類に目を通し、印を押す。いつもそばにいる響や、元気いっぱいの他の第六駆逐隊の姉妹がいないだけで、案外ここも静かに感じる。その時ふと、ドアがノックされた。

「すみません、赤城です。提督はいますか?」

「いるぞ、入りなさい」

 失礼しますと礼をして入ってくる赤城。

「提督、明石さんと夕張さんと先程まで工廠にいて…それで、提督の頼んでいた、基地航空隊の新兵器が完成したようなんです!」

「おお!さすが仕事が早いな、あのコンビは」

「提督、早速工廠へ向かいましょう!」

「そうだな、大淀。赤城も、わざわざ伝えに来てくれてありがとうな。」

「いえいえ。私も鳳翔さんに、このために毎日演習場で特別訓練をさせてもらったので、準備は万端です!もちろん慢心はしていませんけどね。」

「はは、お前らしいな。」

 俺は赤城の車椅子を押しつつ、大淀とともに工廠へ向かった。

 

 ーーー工廠

 明石、夕張の出迎えのあと、彼女達に連れられ、俺達は工廠の奥へと案内された。

「この特大サイズの矢が、今回の新兵器になります!」

「あとは、赤城さんの車椅子を少しだけ強化すれば、実用化可能です!」

「そうか。明石、夕張、ご苦労様。それと無理をさせてすまなかった。ありがとうな」

「いえいえ!」

「気にしないでください!無理なんてしてませんから!」

 笑顔で答えてくれる2人。と、その時。

 会話している中に、普段大淀とともに事務をしてくれている妖精さんが、焦った表情で飛んできた。

「どうしたの妖精さん、そんなに焦って!」

 大淀が妖精さんに駆け寄り話を聞く。そして、彼女の顔が見るからに変わっていく。

「…そんな!提督…大変です!

 先程、響ちゃんからSOS通信が!進撃中に空母棲姫率いる艦隊と遭遇、旗艦霧島が大破とのことです!」

「なっ…!?」




今回も読んでくれてありがとうございました!
評価、感想よければお願いします!

ではまた次回です!
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