笑顔は太陽のごとく…《艦娘療養編 完結済》   作:バスクランサー

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咳風邪、治らないです…
インフルエンザじゃなさそうなのがせめてもの救い。

まあ頑張ります。←何を
…というわけで本編どうぞ。←いや待ておい


未来への決戦

 ーーー島の沖合

 誘導を終えた80は、本格的にバラックシップとの戦闘に入る。

 バラックシップから、以前の個体とは桁違いの数の砲弾幕が、80に一斉に襲いかかる。しかし、80はそれを余裕でかわしながら、指先から光線・イエローZレイを連射して反撃。その名の通り黄色の光線が的確に捉えた砲台は、次々と爆発を起こして機能を停止していく。バラックシップのメカの機能が、光線の作用で狂ったのだ。

 弾幕が弱まったのを見て、80は発射する光線をウルトラストレートフラッシュにチェンジ。今度はバラックシップの装甲を狙う。いくら堅固な装甲でも、80の光線技は防ぎきれない。そうして崩れ落ちた装甲の隙間から、ついに内部のマイナスエネルギーの核が姿を現した。目視でそれを確認した80。

「トァッ!」

 80はその核めがけて、自身のエネルギーを槍の形にして投げ、敵の体を貫く技・ウルトラレイランスを使った。猛スピードで飛んでいった光の槍は、見事に核を1発で、ブスリと仕留めた。

 するとどうだろう。バラックシップの船体が、どんどんと分解されていくではないか。船体の外側を構成していた軍艦の残骸は再び海へと還り、吸収されていた深海棲艦は半ば強制的に放り投げられたように外へと出てきた。そして核からは、邪悪なマイナスエネルギーの光が空中へと昇っていく。もちろん80が放っておくはずがない。

「タァッ!」

 胸の前でクロスした腕をYの字を描くかのごとく斜めに上げ、それを自身の額へと持ってくる。そのモーションを経て目から放たれるのは、光線・ウルトラアイスポットだ。普通は再生怪獣サラマンドラにトドメを刺したり、侵略怪獣ザタンシルバーなどにダメージを与えたりといった熱線としての使用が主だが、威力を調整すれば、宇宙生物ジャッキーや変形怪獣ズルズラーに使用した時のように、マイナスエネルギーを昇華させる、いわば浄化光線のような用途にも使える、汎用性の高い技だ。

 そしてそのウルトラアイスポットを受けたマイナスエネルギーの光は、みるみるうちに弱まって、最終的には消えてしまった。と、

「矢的先生、危ない!」

 ウルトラマン80の耳に入った大井の声。放り出された深海棲艦が、空中の80めがけて砲撃してきたのだ。しかし大井の声によってそれに気づけた80は、光の壁・リバウンドミラーを展開。攻撃の全てを防ぎきった。

「ありがとう、助かったよ大井さん…って、なんでここまで!?」

 そう、大井が80のすぐ側まで来ていたのだ。遅れて北上もやってくる。

「私も行きます!もう誰も沈ませないために、強くなるんです!なりたいんです!矢的先生、お願いします!」

 まっすぐな強い瞳を向ける大井。

「…強くなったじゃないか、大井さん。ならばその気持ちを受け止めるのも、教師の使命だな。わかった!」

「ありがとうございます!」

 お礼を言う大井。ウルトラマン80は人間大の大きさになり、

 前を見れば、何体もの深海棲艦。恨めしい視線をこちらに向けている。

「雑魚は私たちに任せてください!矢的先生は姫級の奴らをお願いします!」

「よし!行くぞっ!」

 それぞれの戦う敵に向けて、ファイティングポーズをとる3人。そして、敵の一斉砲撃を合図に、それぞれが行動を開始したーーー

 

 ーーーまずは大井と北上。幽霊ながらも北上は艤装を展開。最後の力を振り絞って、大井と一緒に実物の砲弾を放つ。敵陣に勢いよく切り込んで陣形を乱し、自由自在に攻撃するさま、それはまるでマイナスエネルギーとは真逆の、プラスエネルギーなるものが2人を包んでいるかのようだった。

 しかし深海棲艦たちも退かない。その艦種ゆえの高速能力を使い、駆逐イ級、軽巡ト級3隻ずつ、さらに後から重巡ネ級2隻が集まり、北上と大井を囲いこんだ。奴らはニタニタと悪しく微笑みつつ、大井と北上に砲門を構えてくる。

「…ありゃぁ、囲まれちゃったね、大井っち。」

「囲まれちゃいましたね、北上さん。

 …あれ、久しぶりにやってみますか?」

「…ふふふ、賛成の反対の反対だよぉ…!」

 2人は向き合って頷くと、その手を互いに繋ぎ、その部分を軸にしてグルグルと回りつつ、自分たちの周りを取り囲む深海棲艦に向けて大量の魚雷を放った。重雷装巡洋艦の利点を最大限に活かした攻撃方法である。さらに、予想外の行動に深海棲艦は一切動けず、その全てが魚雷をもろに食らうことになった。

 2人の回転が止まる頃には、周囲の深海棲艦はきれいさっぱり沈んで消えていた。

「やりました!!北上さん!!」

「やったね、大井っち!」

 喜び合う2人。そのうち北上の方は…もう足の先が、光に包まれて少しづつ消えつつあったーーー

 

 ーーーその一方、ウルトラマン80はというと。

 強力なボス級深海棲艦に対抗するため、彼は妙手をとった。相手の砲撃をかわして空中に飛び上がり、深海棲艦ーーーではなく、海面へと超低温の冷凍ガス・フリージィングレーザーを放った。瞬く間に深海棲艦の周囲の海面だけが氷に覆われ、即席のバトルフィールドを作り上げる。

 陸上型の深海棲艦は元から動かないからいいにしろ、駆逐棲姫と装甲空母姫は動きを封じられ、かなり動揺した。バトルフィールドに降り立った80はまずその2体から狙っていった。

 スピードスケートの選手のごとく氷上を滑り、あっという間に駆逐棲姫との距離を詰める。駆逐棲姫も砲撃で迎え撃つが、全てかわされて格闘戦となった。

 その差は歴然としていた。もちろん射撃や雷撃を得意とする駆逐棲姫が、ゼロ距離の格闘戦で80に勝てるはずがなかった。80はその卓越した素早さを活かした自慢のキック技・ウルトラ400文キックで駆逐棲姫にダメージを与えていく。その一挙一動に空が震え、命中した地点に小爆発が起こる。

 それでもキックの反動で空中に飛び上がった80に、駆逐棲姫はここだと砲撃を試みたが…

「シュワッ!」

 一瞬早く80の技・ウルトラアローショットが決まり、駆逐棲姫の砲塔はボロボロになった。

 そこへ飛んできた機銃弾。装甲空母姫の艦載機からだ。しかし80は動じず、それらを全て避けきった後、自身のウルトラ念力を使って起こす突風・ウルトラウインドで艦載機を煽り、全て自滅させた。ならばと砲撃をしてきた装甲空母姫本人には、

「トワアッ!」

 エネルギーを纏った体をボール状にして高速回転し、敵に体当たりするダイナマイトボールで、砲弾を弾きつつその装甲を破壊。

 ひとしきりダメージを与えたところで、80は次なるターゲットである、飛行場姫と泊地棲姫に迫る。

 先制攻撃は飛行場姫からだった。圧倒的な発艦能力をフルに活かし、80をねじ伏せようとする。

 しかし対する80は、腰のウルトラバックルから放つ光の矢の弾幕・バックルビームでそれらを一瞬で全て撃墜。さらに飛行場姫の飛行甲板を、先程のウルトラアローショットを威力と斬撃力の面において強化した技・ウルトラダブルアローで切り裂いた。

 続いては泊地棲姫。強力な砲撃と障壁、つまりバリア発生能力のある強敵だ。高速で氷上を泊地棲姫に向け滑りつつ、飛んでくる砲弾は両の腕にエネルギーをためて受けた攻撃を無効化する、ウルトラクロスガードで防ぐ。距離が短くなると、泊地棲姫はそれに備えて障壁を展開するが、

「トゥッ!!」

 と叫び80は、ジャンプからのムーンサルトキック。バリーン!と音を立てて障壁が砕け散り、その勢いのままムーンサルトキックは泊地棲姫の身体にも命中。大ダメージを与えた。まさに華麗な攻撃で、4体全ての深海棲艦をかなり弱らせた。

 そして80はキックの反動を利用して再び空中に飛び上がり、4体を見下ろす位置へと移動。こちらを睨む深海棲艦たちに対し、80はトドメの体制に入った。

 自分の右腕を右に、左腕を上にまっすぐ伸ばし、そこから両腕をL字に構えた。

「ダァッ!!」

 そして右腕から放たれるのは、ウルトラマン80の誇る必殺光線・サクシウム光線だ。そしてそれは深海棲艦に命中しーーー深海棲艦たちは、ストロボのごとく眩い発光を起こして、バトルフィールドの氷を溶かしつつ、炎上して沈んでいった。

 それを確認した80。海面へと降り立つ。とその時、彼の耳に大井の叫び声が入ってきた。

「…北上さん!?」ーーー




というわけで今回も読んでくれてありがとうございました!

書き始めた頃より、お気に入りや評価が随分と増えていて嬉しいです。皆様に御礼申し上げます。
残りは少ないですが、これからもよろしくお願いします!
評価、感想もよければお願いします!

また次回です!
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