世界はきっと優しくて 作:たたた
キャラ崩壊注意かもしれない。
あれから大浴場の掃除を終えると外はもう暗く、廊下の窓から月が綺麗に見えるようになっていた。一体どれだけ掃除に手間取ってたんだ(白目)
あと、後ろに怖いお姉さんが立ってる気がするけどきっと気のせい、そうに違いない。
「それで?何か弁解はあるの?」
「美佐枝さんが可愛すぎるのがいけない」
まぁ、いつも通り呆れられるかスルーされるだろうと思って言ったんだ。そしたら、美佐枝さんの頬が紅くなって、脱衣所の方に駆け込んで行った。……なんだあの可愛い生き物あんなのが地球上に存在していていいのか!?ふぅ、ちょっとは落ち着けたか?
「あんた、また馬鹿なこと考えてるでしょ?」
脱衣所から戻ってくるなり言われたことがこれってどうなんだと思わないでもないが、まだ美佐枝さんのほっぺたが薄ら色づいているのを見るに彼女もまたいつもの調子を取り戻そうとしているようだ。
「馬鹿なことって失礼だな。俺はいかに美佐枝さんが素晴らしいかを……」
「紘太、ストップ。それ以上は聞かせないで」
「へ?」
「だから、それ以上は恥ずかしいし、その、紘太のこと欲しくなっちゃうから……紘太が私のこと考えて我慢してくれたの無駄にしたくないし……」
「美佐枝さぁん!」
「ちょっ、急に抱きつかないの!」
「今のは美佐枝さんが悪い!」
そう、美佐枝さんが悪い。なんだこの可愛い人は。え?俺の彼女?マジかよ最高だな!
「美佐枝さん!」
「あぁもう、私が悪かったから離して?」
「えー、あと5分くらいはこのままが良かったのに……」
「もうすぐご飯の時間だしこれでおしまい、分かった?」
「まったく、美佐枝さんはわがままだなぁ」
「何で私が駄々こねてたみたいになってんのよ、もう」
そう困ったように微笑む美佐枝さんを見て、やっぱりこの人が好きなんだと思うと同時に、横で俺の顔を見て微笑んでいる彼女がたまらなく愛おしい存在だと感じた。
それから美佐枝さんと晩飯を食べたが、さっきのやり取りのせいか視線を合わせるだけでなんとも言えない恥ずかしさで、美佐枝さんと知り合って間もない頃もこんな感じだったよなぁとか思ったりもした。
「ね、紘太何考えてるの?」
「んー、美佐枝さんのこと?」
「何で疑問形なのよ……」
少し溜め息を吐き、席を立ち俺の隣へ座ってくる。そして俺の頭を抱くようにして……って顔が埋もれちゃう!
「じゃあ、私が今考えてること、わかる?」
「……誘ってる?」
「違うわよ、ばか。あなたのこと考えてたの」
そう言い、頭を撫でてくれる美佐枝さん。少し髪で遊んでる気がするけど気持ちいいからそのまま続けてください。
「俺のこと?……なんで俺に惚れたんだろって?」
「んー、そうね、そんな感じ?」
「美佐枝さんも疑問形じゃないか」
「あなたの癖が移ったかしらね?」
「なんだよ、それ」
美佐枝さんの答えが可笑しくて、二人で顔を見合わせて笑いあった。
「あれ?どうしたの紘太、今日は愛しの美佐枝さんのおっぱいと一緒じゃないのかよ?」
「お前おっぱいホント好きな。で、どうしたんだよ紘太?」
いつもと変わらない二人を見ると、みさえさんとは違った意味で安心できる気がする。あと春原は後できっちりオハナシシナイトナ……
「ヒィッ!ここここ紘太、あの〜さっきのは言い間違いというか僕の本音と言うかでですね……」
「明日学校で『春原陽平は年上のお姉さまが大好物』っていう貼り紙を自分でするならチャラにしてやるよ」
「なんでそんな悪魔みたいな事すぐ思い付くんですかね……しかも僕がなんでそんなことしなくちゃいけないんだ!」
どうやらコイツは反省していないようだ。しょうがない、ここは一つラグビー部の方々に登場していただくか。
「朋也、やるぞ?」
「OK!」
「何であんたらそんな息ピッタリなんすかね……」
朋也と息を揃え、壁を殴る!
「「クソッ!ラグビー部めぇぇぇぇ!!!」」
「ヒィィィィィィっ!アンタら後で覚えとけ「春原ッ!」ヒィッ!」
春原はこうして帰らぬ人となってしまった。あぁ、無情なり。
「で、春原は置いておくとして何かあったのか?」
「へ?」
「いや、最近だとこっちに顔見せねぇで帰ったりしてたろ?だから何かあったのかと」
「別に無いけど強いて言うならあれだ、お前ら遅刻し過ぎな。幸村の爺さんが俺にそう伝えろって言ってたから、そろそろマジメにならないとヤバイかもな。新任の生活指導部居ただろ、アイツが結構うるさいらしい」
「あぁ、アイツか……。そういやアイツのことで変な噂があるんだよ」
「変な噂?」
「何かな、アイツが美佐枝さんのこと狙ってるとかいう噂。お前寝てたから聞いてないだろうけどな。ここ最近、春原のことでとか言って寮に頻繁に来てるらしい」
「へぇ……」
「だから気を付けた方が……ってお前スゲェ怖い顔なんだけど」
「まぁ、気をつけるよ。俺と美佐枝さんの間を裂こうとする輩は誰であろうと叩き斬るッ!」
「お前、時代劇の見すぎな」
今までアイツのことを気にしてなかったが、まさかこんな所で障害になりかねないとは……。それにしても朋也や春原に説教して自己満足してるような奴が美佐枝さんのことを好いているとかマジで鳥肌ものだし、さっさと諦めるように関係を明らかにしたい所でだけどなぁ。二人の関係を公にできればもっと楽なのだろうけど、今の立場だと一生徒と寮母が付き合っていることになって美佐枝さんに悪影響が出かねないんだよな。二人の関係を公にできないのは美佐枝さんと付き合ってて唯一と言っていいほど辛いところかもしれない。公に出来ないせいで、こういう輩を諦めさせるのも苦労しそうだしな。
「で、紘太は遅刻すんなって言いに来たのか?」
「いやいや、久しぶりにここでグータラするのも良いかと思ってさ。そしたら予想外のダメージを負った感じだな」
「そうか、まぁ狭い部屋だが好きにしてくれよ」
「おう、サンキュな」
「ここ僕の部屋なんですけどね……」
なんと気がつくと春原が入口に立っていた。……すげぇボロボロになってた。まぁ、春原なら顔面が物理的に凹む事態になっても一晩で治るだろうし心配はいらないだろう。
「つーことで、お茶。」
「は?何を言ってやがりますかね。つーか僕に茶碗を向けても茶は出てきませんけど!むしろ、僕をこんな目に合わせたことへの謝罪はないんですかね!」
「あれはお前が悪いだろう春原。むしろ紘太を怒らせてそれで済んでよかったじゃねぇか。お前、最悪美佐枝さんの前に連行されてもおかしくなかったぞ」
「ぐっ……。分かりましたお茶持ってくれば良いんだな?ったく」
「あっ、春原俺にもよろしくなー」
「岡崎はただ嫌がらせしただけだろ!」
「あっ、バレた?」
「なんで僕の友達はこんなのばっかりなんだ……」
春原が若干泣きながらお茶を汲んできてくれたが、やっぱり美佐枝さんの淹れてくれたお茶が最高だなって思った。
「やっぱ美佐枝さんのお茶が最高だわ」
「わざわざ持ってきてあげたのに、アンタほんとに自分勝手ッスね……」
その後は適当に駄弁っていたが、さすがに眠くやってきた為帰ろうと思い、朋也に声を掛けたがまだ残ると言われたため一足先に帰ることにした。
今日一日有ったことを考えながら歩いていたが、目の前に愛しの彼女を見つけて思考は一時停止した。……この時間って美佐枝さん寝てるんじゃなかったか?
「美佐枝さん、さっきぶり。どしたの?こんな時間に起きてるなんて珍しいんじゃない?」
「ん、ちょっとね……。そんなことどうだって良いでしょ?」
実はね……と少し恥ずかしそうにはにかむ彼女。そんな彼女に見とれていたせいで、続いた言葉に反応するのが少し遅れたのは、まぁよくある事だ。
「──実は、紘太に会いたくなっちゃって」
「……えっ?」
「だから……ね?」
その後、右腕に絡みつくように体を密着させた美佐枝さんの柔らかいモノが当たっていることに意識が持っていかれ、腕を引っ張られるがまま美佐枝さんの部屋に入っていた。
「ねぇ、紘太……。んっ……」
部屋のドアが閉まるのと美佐枝さんがキスしてくるのはほぼ同時だったと思う。
「……美佐枝さん?」
見れば、美佐枝さんの顔は紅く、きっと今になって自分がしたことが恥ずかしくなったのだと分かった。……やっぱ俺の彼女可愛すぎるんだけど。あれで年上って本当にズルイというか庇護欲を唆られるというか、なんと言うかもう最高だなって思います。
「ごめんなさい、紘太。あの、今日のこと考えてたら眠れなくなって、それで話だけでも出来ないかなって……。でも、紘太のこと見ちゃったら身体が勝手に動いちゃったの」
申し訳なさそうに謝る美佐枝さんだったが、正直俺としては嬉しい気持ちしかないから、そんなに謝らなくても良いんだけどな。ついでに言うとさっきから美佐枝さんがいやに魅力的で俺も身体が動きそうだしなぁ……。つーかこんな可愛い人を他の知らない男に取られるのも嫌だしなぁ、あの新任教師が狙ってるとかいう噂もあるし、何よりこの先美佐枝さん以上に好きになれる人は居ないだろうしな。
「美佐枝さん、結婚しよう」
「なっ、何言ってるの!紘太はまだ学生でしょう?それに、紘太にはもっと好い人が……」
「居ないよ、きっと美佐枝さん以上に隣にいて欲しいって思える人はね」
「……私、重いわよ?」
「うん?じゃあもっと筋肉つけようかな」
「それに、あなたより年上なのよ?……きっと若い娘と付き合った方が幸せになれるんじゃ……」
「美佐枝さんは俺じゃ、嫌かな?」
「何よ、その聞き方……狡いわよ。」
「……あなたが私を好きだって言ってくれた時、たまらなく嬉しかった。今日は私のこと大事にしてくれてるって分かったし、欲望に流された私を抑えてくれたのも貴方だった。だから、だからね、本当は良いよって、幸せにしてくださいって言いたい、でも、貴方は学生で、私は貴方の通う学校の学生寮の寮母だから……。だから、もし、高校を卒業してもまだ私のことを好きでいてくれたなら、その時はもう一度プロポーズしてください。今はまだ返事が出来ないけれど、その時は私もちゃんと答えるから。だから、そうね、都合が良いかもしれないけど、その時まで楽しい時も、悲しい時、辛い時も一緒に過ごしてくれますか?」
そう目に涙を溜めながら語りかけてくる彼女のことを美しく感じたが、愛しい彼女に無理なことを言って困らせてしまったことに内心自分が許せなかった。
「美佐枝さん……」
「今はこれが精一杯だから、こんな中途半端な答えでごめんなさい」
涙を必死に留めながら微笑みかける彼女の表情が痛々しくて、そんな彼女の表情を見たくなくて彼女を抱きしめてしまう。
「紘太……」
「美佐枝さんごめん、あんなにちゃんと考えるって言っといて現実には美佐枝さんに惚れてる男がいるって噂に振り回されるただのガキだった。挙句に美佐枝さんにあんな表情をさせて……」
「いいのよ、それに嬉しかったし……そのせいでちょっと泣きそうになっちゃったけど。……それで、私の質問の答えは?」
「……ええっと、よろしくお願いします」
「ん、よろしい!」
その後は美佐枝さんと寄り添って座りお互い今日の掃除の時どう感じたかだとか、新任教師の噂を話し充分注意してくれって事は伝えたりした。
少し大袈裟過ぎない?と言ってたけど、気を付けるようにはしてくれる事になったから大丈夫だと思う。
「ねぇ美佐枝さん」
「んー?なぁに?」
少し眠たいのか、いつもより甘えたような声が耳元から返ってくる。
「眠たくない?」
「んー、そうねぇ。一緒に寝ましょっか」
「マジ!」
「うーそ。そっちのソファ使っていいから」
「ん、りょーかい」
「今日は聞き分け良いのね?」
「今日一緒に寝ると襲っちゃいそうだし、そんなの美佐枝さんのためにも良くないだろ?」
「じゃあ、もし私が『襲ってもいい』って言えば一緒に寝てくれるの?」
「んー、俺の勝手な押し付けだけど美佐枝さんにはそんな事言って欲しくないっていうかむしろ言わせたいと言うか……」
そう言ってる内に美佐枝さんの顔がみるみる紅くなっていく。あっ、これ墓穴掘ったかもしれない。一緒に寝るのはマジでヤバいんだけどなぁ……無意識で襲わないように徹夜を覚悟しないとかなぁ。
「紘太、キスして?……それで我慢するから」
「我慢て……美佐枝さんキャラおかしくなってない?」
「可笑しくしたのは貴方だし、それに将来は私のことお嫁さんにするんでしょ?なら、何も問題ないでしょう?」
「いや、その理屈はおかしい」
その後、美佐枝さんが満足するまでキスをしたため唇がカサカサになった状態で寝ることになった。……リップしてるのは狡いと思いました。
なんだこれ(2回目)
美佐枝さんが可愛すぎるのがいけない(言い訳)
なんかもう許嫁みたいな事になってるじゃんかさ…
それもこれも美佐枝さんが可愛すぎるのがいけない
いつか美佐枝さんに高校時代の制服着てもらう話を書きたいなぁ