魔法科高校の変わり者 作:四葉夜々
「やったなクーレ!」
「ああ。君の手伝いもあり等々完成したぞ!」
羊は序列第3位の執事紅林と共に目の前の戦略CADを眺める。戦略CAD、それは、魔法師の才能関係なくサイオンさえあれば操作でき、尚且つその強さは戦略級という規格外のCAD。
こっそり真夜達に隠れて酒を飲み酔った羊と一緒に酒を飲んでいた紅林含む技術者達が酔った勢いで開発を真夜に提案してしまい造る羽目になった道具。
ちなみに達也の協力は得られなかった。
「これがあれば、世界のバランスが変わるぞ!」
「そう、この……」
「「メカゴジラがあれば!!」」
「今すぐ廃棄なさい」
「「横暴だ!造れと言うから頑張ったのに!!」」
「誰が何時メカゴジラを造れと言ったのよ!確かに戦略級魔法師に匹敵するけど、サイオンがあるなら扱える装置作ったなら魔法を使えるようにしなさいよ!」
「ああ、これ……事象を無理やり滅茶苦茶にかき乱して暴走させてエネルギーに変えるタイプだから大きくしないと使い手死ぬんだよね」
「………………………」
「ねえ……深夜、私は良いと思うけど……」
「真夜……様は黙っていてください」
駄目だ此奴等、早く何とかしないと………深夜ははぁ、とため息を吐いた。
技術自体は素晴らしい。本来失敗したら何も起こらずに終わるハズの魔法を改変半ばに止めるという今まで誰も思いつきも実践も出来なかった技術を使っている。だが、もっと他に使うべき所があるだろう……。
「やはりガンダムにするべきだったか?」
「いやあえてここは銀河美少年……最近みーちゃん、タクト×スガタの同人誌描いてたし」
よし此奴殺そう。
「それ後であたしにも読ませて!」
後お前は少し黙れ。
「仕方ないさ、またの機会を探そう」
「ああ……」
羊は落ち込む紅林の肩をポンと叩く。原作が近づいて、羊もそろそろ高校生と言うだけあり背が伸びてきているので大人の肩にも簡単に手が届く。
「次こそ造ろう!この前有精卵の内に卵の遺伝子弄ってドラゴン造るの成功したから、メカギドラを───」
「見つけたぞ山猿めぇぇぇ!」
「うお!?」
羊がさらっととんでもないことを発言したのと同時に女の声で女とは思えない言葉遣いで何者かがミサイルのように飛んできた。羊天井まで一気に飛ぶと足裏と天井を固定させ張り付く。
「ここであったが百年目ぇぇぇぇぇ…今こそぉぉ、山での借りを返してやりますわぁぁぁぁ!」
「え?亜夜子……様?」
そこにいたのは恐らく黒羽亜夜子。髪がザワザワと逆立ち顔の上半分には影が差し、目は爛々と輝いていた。
「……羊、これは遺伝子改造の賜物かね?」
「いいや、野生の黒羽亜夜子だ……」
「さあぁぁぁ!わたくしの頭を踏んだことに対する贖罪の時間ですわぁぁぁぁ!」
シュン!と、亜夜子は一瞬で羊の後ろに移動して腕を振るう。羊は両手を伸ばし天井にふれ、一瞬だけ固定魔法を使い足を手の前まで動かし再び固定、そして手、と高速で繰り返し天井をまるで四足獣のように駆け抜ける。
「にぃぃぃがぁぁぁすぅぅぅかぁぁぁ!」
亜夜子の擬似瞬間移動は、細かいことを説明するのは作者が面倒なので端折るがようするに瞬間的な速度で物体を物理的に移動させる魔法だ。慣性を操作しているため、物体は何の影響も受けない。では、慣性を操作しなければ?
「どわ!?あぶね!」
高速の矢の出来上がりだ。亜夜子は足のホルスターに嵌まった鉄の杭を指の間に挟み、腕を振るい飛ばしながら杭を擬似瞬間移動させる。
ズガガガッ!と音が鳴り響き天井に杭が突き刺さった。
「すばしっこい猿め!今日という今日こそとっ捕まえてペットにしてやりますわ!」
「………ふ、良いだろう。1対1でお前が勝ったらペットにでも何でもなってやる。ただし、俺が勝ったらお前の弟に女装させる」
「……へ?」
「乗りましたわ」
勝負事になり冷静になった亜夜子があっさり羊の要求を了承し、文弥は固まる。
「ま、まって姉さん……何で!?」
「文弥、うるさいですわよ。これはわたくしとあの猿の問題ですわ」
「たった今僕の問題にもなったけど!?」
勝負の結果は、ヤミちゃんが生まれたとでも言っておこう。
激戦の末二人そろって葉山に叱られ、同じ苦しみを共有した仲として二人の間には確かな友情が芽生えた。
余談だがヤミちゃんをみた技術者達が性転換魔法を生み出したとか………。