人は去り、また来る   作:スープレックス

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チキチキ登頂百番勝負! 中編

【ROUND3】

 

 

いやー、モグモグ、次のカードはどんな種目になるん、モグモグ、でしょうね!

 

ーージェーケーさん!実況中にオニギリを食べてはいけませんよ!

 

お腹が!減ってたんです!美容の大敵夜食に負けちゃう負けちゃう!

 

ーー天真爛漫すぎィ!

 

さあネズミ選手三つ目の試練へたどり着きました!今回のお題は!?ゴクゴク

 

ーーお茶も後で飲んで!……ん?あれ?そこに立っているのは一回戦で瞬殺されたヤギの助選手!?どうしてここに!?

 

「三回戦の相手も僕です……!ネバーギブアップエンディングストーリー!腕相撲リベンジマッチだ!」

 

なんと右腕を吊ったままのヤギの助選手がまさかのリベンジ!勝算はあるのかあ!?

 

ーーネズミ選手またも席に着かずにそのままの体制ですね、危険なにおいがします。主にヤギの助君に……

 

「ファイッ!」

「ふん!」

「ホンギャァァァ!!」

 

悪夢再びだァーッ!ヤギの助選手今度は左腕を瞬殺されました!のたうち回っています!

 

ーーあれだけ差がついた勝負があったにも関わらず果敢にリベンジを挑んだその勇気だけは素晴らしいと思います……うわもうネズミ選手歩きだしました、アウトオブ眼中過ぎる……

 

「次来たらそのツノをむしるぞ!」

 

捨て台詞まで吐かれたヤギの助選手、やはり担架に運ばれていきます!

 

ーー散りざまは見事でしたね。

 

 

【ROUND4た。

 

 

【ROUND5】

 

 

あ、あれ?なんかおかしくないですか?あれ?

 

ーーどうかしたんですか?ネズミ選手が次の試練に挑戦しますよ。

 

あれっ、えっ?気のせい?今なんか変じゃなかったですか?違和感というか。

 

ーーまーたメタいことでも考えてたんじゃないですか……?ほら、始まりますよ。

 

そ、そうですか……ま、まあ気を取り直していきましょう次の試練です!おや、清流に出ましたね。かがり火に照らされて綺麗です。そこに待ち構えるのは……デカい!背がデカい!そして手足が長い!

 

ーーキリン獣人のジラフ三郎君ですね。のんびり屋さんのいい奴です。

 

「ぼかぁ釣りが好きだからよォ、今回のお題は先ににこの籠に魚を三匹ぶち込んだ方が勝ちって事にしようぜえ。ほい竿、貸したげる」

 

今回は釣り勝負みたいですね。夜明けまでに頂上にたどり着かなければならないネズミ選手にはキツい勝負です。

 

「ファイッ!」

 

さあ始まりました釣り勝負。ジラフ選手眠そうにポイントを探し始めました。彼はのんびりしすぎててなんか眠そうです。一方ネズミ選手は竿を担いだままキョロキョロしてますね……

 

「くそ……」

 

ーーあっ、走り出しました。ジラフ君より上流で釣るつもりですかね。

 

そうみたいです、ジラフ選手より数メートル離れた上流に座りました。あ、しかしこれは。

 

ーージラフ君はセオリー通り川の窪んだあたりに糸を落としましたが、彼は流れの急な川中に投げました。これ、もしかして……

 

恐らくですが、ネズミ選手は釣りの経験があまりないと思われます。

 

ーーあんな竿をしょっちゅう動かしてたら食いつくものも食いつきませんね……時間制限があるとはいえ焦れすぎでは。

 

「うぇーい一匹目」

 

なんともう一匹目を釣り上げましたジラフ選手!ネズミ選手またもやピンチか!?

 

「おいレフェリー!アイツはそこの籠に三匹『 ぶち込んだら』勝ちって言ってたよな」

「あっ、はい」

「『 釣り上げたら』とは言ってないよな」

「えっ、まあそうでしたけど……」

 

ああ!ネズミ選手竿を放り出して上着を脱いで川の中に入っていきます!おおう……!おおおう!筋肉!筋肉がすごい!うわっはぁ私筋肉フェチであるからにしてェこれは私大興奮!なんと見事なマッスル!えっちだ!ああーーーあの益荒男の○○に○○突っ込んで

 

ーージェーケーさん落ち着いてください!というか発言伏せて伏せて!

 

……はっ!失礼取り乱しました、いやはや。

 

ーーなんだこの娘おっかねえ……まあ筋肉はともかく、あの人って物静かで思慮深い人なのかと思ってましたけど、割と勝つために手段を選ばないですね。

 

じれったいのが嫌いなのかもしれませんね。ネズミ選手腰まで水に浸かったまま手づかみで魚を取ろうとしています。ありゃ熊ですね熊。

 

ーークマ五郎君より熊してますね。ネズミなのにクマってどういうことなんですかね。下流で釣り糸を垂らすジラフ君には迷惑にならないといいですけど。

 

「おーい、シャケは時期的にいないぞう」

「うるせえ!」

 

ーーさすがジラフ君怒りませんね。大人だなあ。

 

「うぉら!」

 

お!なんとネズミ選手本当に魚を手づかみでゲットしました!

 

ーー鼠熊という新たな生き物の誕生ですね。そのまま魚を頭からムシャムシャ食べないかなあ。

 

さすがにそれはなさそうですね。取った魚を岸の籠へ投げ入れました。

 

ーー熊要素しかないですねこれ。あっでもジラフ君二匹目釣り上げました、今回こそ決まるんじゃないですか……!?

 

ジラフ選手残り一匹!ペース的にはネズミ選手またもやピンチです!

 

「ちょっと休憩」

 

ーー何ですと!?

 

ファッ!?ジラフ選手二匹目を籠に入れてそのまま寝転がってしまいました!のんびり過ぎてもはや勝負を勝負とも思っていないのか!?それとも王者の余裕か!?

 

ーーああ、次から次へと頭の弱い人ばかり……

 

「レフェリー!これは二匹分にならないのか!」

 

「ノー!ノー!」

 

あちらではネズミ選手がオオサンショウウオを抱いてレフェリーに抗議をしています!粘膜がテラテラ光ってえっちでは!?

 

ーーこの川あんなのもいたんですね……でけえ……

 

混沌としてきましたね。ジラフ選手寝息までたててます。

 

ーー期待して損しましたよ……ジラフ君的にはもうこれ勝負というより晩御飯の調達なんですかね。せっかく勝てそうな勝負なので真面目にやって欲しいです。

 

「そら!」

 

ネズミ選手二匹目の魚を捕まえた模様です。勝負が拮抗してまいりました。

 

ーー拮抗て。彼寝てるんだからもう勝負にならないですって。

 

それはそうなんですけどね。そう言わないと実況的にちょっと……ん?あれ?グースカ寝てるジラフ選手の竿、かかってません?

 

ーーああ!三匹目かかってますよ!竿がビクンビクンいってます!

 

ムラセさんその発言はえっち過ぎます!えっちゼリフ禁止です!

 

ーーあなたさっき何て言いました!?違いますよジラフ君の釣竿です!これ釣り上げてしまえば勝負決まりますよ!起きて!ジラフ君起きてーー!!ウェイクアップジラーーフ!

 

ネズミ選手もジラフ選手の竿に気付いた模様!手当り次第にレフェリーにチェックを要求します!

 

「これじゃダメか!?」

「ノー!」

 

両手にはサワガニだァ!

 

ーー焦ってますね!今のうちに起きて!早く!

 

「zzz……いやいやこんなの食べだしたらキリンが無……フゴッ」

 

ーーあっ、起きました!起きましたよ!

 

「あ、ラッキー三匹目」

 

さあ決まるか!ジラフ選手が竿に手をかけた!

 

ーーま、待って!ネズミ選手も三匹目を掴みました!ものすごい勢いで水を蹴って帰ってきます!

 

しかしジラフ選手も釣り上げた模様!針を魚から抜いています!

 

ーーこれ先に籠に突っ込んだ方の勝ちですね!

 

ただ川中から帰ってくるネズミ選手は間に合いません!あっ、いやしかし膝下まで水があるなかで投擲モーションに入った!投げる気だ!ジラフ選手も針を取り終わった!ネズミ選手振りかぶって投げる!どっちだーッ!?

 

「あれ?これ子持ちじゃん。ラッキー♪」

 

ネズミ選手が勝ったーーッ!ジラフ選手魚に気を取られた瞬間ネズミ選手の投げた魚が籠に入ったーッ!

 

ーーもーー!このおバカ!

 

ネズミ選手岸に上がって服を絞っています。いやー今回は危なかったですね。

 

ーーウチの獣人チームはどうしてこう頭が弱いんですかね……

 

 

惜しくも破れたジラフ三郎選手は担架で運ばれていきます!

 

ーー彼何一つ怪我負ってないじゃないですか……

 

様式美です!

 

「ほいネズミさん」

「何だ」

「あの娘とあの子、二人ともよろしく頼むよォ」

「……」

 

今ジラフ選手がネズミ選手に何か囁きましたが、ちょっと聞こえませんでしたね。

 

ーーどんな言葉を交わしたのか気になります。後で聞いてみようかな。




ーー中編ってどういうことなんですか!前編後編で終わるんじゃないんですか!

私に言われても困りますよ!

ーー一体いつになったら元の文体に戻せる日が来るんでしょうね。

それは神のみぞ知ることでしょう。
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