なるほどSundayじゃねーの、と誰かが言った。
熾烈な戦いの日々を送る艦娘や提督にも休日はある。今回は鹿屋基地司令である寒村先生(さむらさきお)、通称サムソン、独身34歳中佐の一日を追ってみよう。むさ苦しくてむせる。
午前7:00
起床。休みだから昼まで寝ていてもいい。自由とはそういうことだ…しかしそれを許さない艦娘がいる。
「朝食の時間よオラァ!」
「"!?"」
司令室とは地続きになっているサムソンの部屋の扉が、勢いよく開かれた。
現れたのは叢雲である。鹿屋付きの艦娘第一号であり、サムソンとは最も付き合いの古い駆逐艦だ。着任してからこの二年と半年、日曜日の朝は彼女だけの時間となる。と言っても色っぽい話ではない。
自堕落な生活を送られてはサムソン本人にも、また周囲にもよくない影響を与える。休日だからといって昼まで寝るなどという生活態度は絶対に許さないデストロイヤーは、叩き起こすというムチと、お手製の朝食というアメをもってサムソンを調教した。
結果サムソンは休日と言えど普通に目覚めるようになったし、健康体といって差支えの無い体調を維持することに成功している。
「おはよう叢雲…」
「はい、おはよう。雨も上がっていい天気よ」
ぼーっとしているサムソンを足先で小突き、朝食のトレイをちゃぶ台に置くと、叢雲は部屋のカーテンを勢いよく開いて、ついでに窓も全開にした。
言葉通り昨日までの雨は止み、抜けるような青空と、潮の臭いが混じった風がサムソンの視覚嗅覚に訴えて覚醒を促す。
「今日はあったかいな」
「そうね、昼間はもっと気温が上がるんじゃないかしら」
トースターに食パンを突っ込み、ポットからコーヒーを注いだ叢雲が言う。端から見れば年の離れた兄妹、あるいは叔父と姪…にも見える。夫婦とは敢えて言わないが、そう見える趣も少なからずはある。
「今日、外出申請出てるのは誰だっけ」
「えーと…葛城、アサキヨ、雪風時津初月くらいじゃないかしら。あと隼鷹は岩川に行くとか言ってたわね、昼から飲むつもりなんじゃないのアレ」
「どうかな…まぁ隼鷹もそこまではしないだろうけど」
「だといいけど」
叢雲の言葉と同時に、ぽん、と。トースターから食パンが飛び出した。
午前09:00
食事を済ませ身支度を整えたサムソンであるが、何処かに行くという訳ではないようだ。基地の一階にある食堂で、コーヒーを啜りながら新聞、雑誌などに目を通している。
そこに雪風と時津風が通りかかり、サムソンに挨拶をする。
「しれぇ! おはようございます!」
「おはよーしれー」
「おはようさん。今日は出かけるんだっけ、気を付けて行くんだよ」
隙あらば登頂しようとする時津風を引っぺがしつつ、サムソンは言う。とはいえ二人ともまだ出ない、とのことであり、しばらくの間会話をすることとなった。
「しれぇは最近、まんがのざっし買ってこないからつまらないなー」
「買ってきてもすぐ無くなるからね…! 持ちだして戻さない悪い子は誰なんだろうね…!」
「はい! 雪風は知ってます!」
「ほう…大体予想はつくけど一応聞いておくよ」
それを受けた雪風はニタリと笑みを浮かべ、突然椅子の上に立ち上がっては「ぱんぱかぱーん!」と叫んだ。
対面のテーブルでぼーっとしながらそれを見ていた千代田と初月が、びくりと身を震わせる。
「パンツが見えてるぞ雪風、降りなさい」
「ここで問題です! しれぇの漫画を持っていく人は誰でしょう! 『い』で始まって『ぜ』で終わる人です!」
「えーだれだろー? い…ぜ…い…ぜ…いいぜ…お前が何でも思い通りに出来るってなら…まずはそのふざけた幻想をぶち殺す…ぜ…」
「ぶー! 時津風アウトー! 上条さんではありまーせーん!」
「えー、じゃあだれー」
「磯風でしょ!」
「千代田さん、カミジョーさんって誰だい」
「TO-Yの作者じゃないの」
午前10:00
外に出ていく雪風時津風コンビやアサキヨコンビなどを見送り、サムソンは喫煙室へ。
そこで足柄と鉢合わせる。
「あら提督、おはよう」
「おはよう足柄、一服かい」
「そんなところ」
足柄は鹿屋基地所属の艦娘で、唯一の喫煙者である。肩身が狭いと同じ喫煙者であるサムソンに陳情した結果、この喫煙室が出来たという経緯がある。
ちなみに大本営からの支給品にも煙草はあり、希望すればすぐに納入される手筈になってはいるものの、「官給品はうまくない」という理由から、二人は自腹を切って外へと買いに出ている。
サムソンがジッポライターを差し出し着火すると、足柄はありがと、と呟いて顔を寄せ、火を点けた。
「佐世保は武蔵の件、どうするのかしらねぇ」
「さてね、疋田さんのことだから悪いようにはしないと思うよ。ただし呉には行かせないだろうなァ」
「どうして? 仲悪いって感じでもなかったけど」
キャビンマイルド…ウィンストン・キャビン・8ボックスとか言う小賢しい名前になってしまって久しいが、ともかくキャビンマイルドの甘ったるい匂いを纏い、足柄はサムソンにそう尋ねた。
「あの二人は同期でね、昔から…まぁ、トムとジェリーみたいな感じなのよ」
「仲良く喧嘩しな、ってやつね。でもいいんじゃない、そういうのって案外刺激になったりするし」
「まぁね、そこはもう皆わかってるけど…」
足柄はこじゃれた動作で灰を落とすと、改めてサムソンの目を見る。
「うちに来る、ってことは?」
「んー……」
その問いにすぐには答えず、サムソンはマイルドセブン・スーパーライト…こちらもメビウス・スーパーライトなどという必殺技めいた名前になっているが、ともかく二本目のマイルドセブンを銜えた。
足柄がすぐにターボライターを取り出しては火を点ける。コォオ、という独特の音を浴びながら、サムソンは顔を寄せた。
「どう、かな。足柄はどうだい、もし武蔵が来たら」
「そうねぇ…とりあえずトンカツパーティでもやりましょうか。めっちゃ揚げるわよ」
「なるほど…って、答えになってないよ」
「それもそうよね。あはははっ」
日曜の朝が叢雲の時間ならば、喫煙室でのこういった時間は足柄の時間である。二人は備え付けの消臭スプレーとブレスケアで臭いを取り払ってから別れた。
午前11:10
サムソンは軍服の上に薄手のジャケットを羽織り、鹿屋基地の駐車場にいた。
釣りに行く、という初月を、やや離れた場所にある海浜公園まで送ってやるという算段である。鹿屋基地は広く、敷地内でも釣りは楽しめるが、初月は釣り場の雰囲気が好きなのだという。
「僕ァ釣りには全く詳しくないんだけど、今の時期は何が釣れるんだい?」
「そうだね、僕もまだ始めて間もないんだけど…アジとサバかな…たまにイカもかかるよ。仕掛けがあればチヌもいけるけど僕にはまだ無理かな」
「ちぬ~ん…」
「えっ」
「いやなんでも…」
軍用車でなくサムソンの車であるが、SUVなので釣り竿やクーラーボックスなども余裕を持って積み込める。初月は助手席に座り、シートベルトを着けると、サムソンが乗り込むのを待つ。
「じゃあ今夜はアジフライとか期待出来るんじゃないの。足柄に言っておこうか」
「それはよした方がいいかな…正直あまり自信がない」
エンジンをスタートさせ、車はゆっくりと走り出す。基地からしばらくは、官給品の納入や食料品などの業者以外は誰も使わない道なので、サムソンも遠慮なしにスピードを出す。
だが初月はそれがどうにも怖いらしく、70kmを超えたあたりで「もうちょっとゆっくり…」と懇願した。
「君ら、海の上を高速で進むのにな」
「海と陸(おか)じゃ勝手が違う…! それにタヌキとか出てきたらどうするんだい!」
「タヌキはいるかなァ…ハクビシンかもしれない」
「どっちでもいいよ、ああほら、もう市街地だよ。スピード落として落として」
休日だけあって車の量は多い。世界が一丸となり深海棲艦たちと戦っているとはいえ、経済の流れや人の往来にまでは制限はかけられないということだろう。
サムソンは有料のパーキングに入り、車を止めた。
「帰りは歩いて帰るから大丈夫だよ」
「あらそうなの、大漁になったらどうするのさ」
「その時は…その時は連絡するから迎えに来てくれると嬉しいかなって」
「わかった。さて、せっかくだし…僕もちょっとそこらを見てくるかね。初月、お昼はどうする?」
若干風は強いものの、気温は高めである。サムソンは上着を小脇に抱えて、そう初月に尋ねた。
初月は笑みを浮かべて背負ったリュックを見せつける。おにぎりを作ってきた、とのことであった。
「そか。それじゃあ気を付けて」
「うん、ありがとう提督」
午後13:00
港湾関係者や納入業者などへの軽い挨拶回りを済ませ、サムソンは昼飯がてらショッピングモールを歩いていた。茶や菓子を振舞われたせいかお腹はそこまで空いていない。
大型のショッピングモールには食品から衣服、家電、本、スポーツジムなどのテナントが入り、フードコートも家族連れでごった返している。
「何を食ったもんかな…」
松重豊のような顔をしつつ、サムソンは周囲を見回す。独り身であることに苦痛は感じないが、それでも同年代の男が家族連れで楽しそうにしているところには、あまり近寄りたくないらしい。
一人でもあまり違和感のない…と勝手に判断したうどん屋を選び、月見おろしうどんなる若干奇妙なものといなりずしのセットを買い求め、サムソンは端っこの席についた。
「ふー…」
基地のそれとはまた違った種類の喧騒を背に、サムソンは無言でうどんをすする。関ケ原以西ということもあり、薄い色のつゆのうどんであるが、関東で育ったサムソンにとっては若干物足りない。
まずくはないんだけどな、もうちょっとこう…な…と納得させつつずるずると啜る。すると対面に、同じようなメニューを持った、一人の女性が着席した。
背筋をぴんと伸ばし、整った所作でうどんを一本ずつ啜るその様は何処となく食に対して真摯であるようにも見え、背中を丸めて食べていたサムソンも釣られて背筋を伸ばす。
ちらりと目が合うが、女性は特に気にするでもなくいなりずしを口に運んでいく。食事の時、他人の所作やマナーを気にしてつい注目してしまうのはサムソンの悪いクセで、彼は慌てて目を逸らした。
「よし…と」
ゆっくりと食べ進む女性を残し、サムソンはそう短く呟いて席を立った。
午後13:45
「ありがとうございましたー」
喫煙具を取り扱う店で、サムソンはジッポの石とオイルを買い求めた。世は完全に分煙が成り立ち、それ自体はよいことであるが、喫煙者達はやはり肩身が狭く、喫煙具を扱う店も減ってしまった。
すぐ横にあった完全隔離されてまるで実験室のような喫煙スペースに入り、煙草を銜える。
「あれ、鹿屋の提督さんじゃねッスか。こんちは」
「あ、平田さん…どうもどうも」
そこで声をかけてきたのは、鹿屋基地の養生やリフォームなどを請け負ってくれている工務店の若旦那であった。
前述の喫煙室の施工や大浴場の改装など、何度か世話になっていることもあって、酒なども飲んだことがある仲だ。サムソンはどうも、と手でジェスチャーをして、差し出された100円ライターに顔を寄せた。
「買い物っすか?」
「ええ、ちょいとね。平田さんは? 家族サービスですか」
「いンやぁ、うちのお袋と嫁が、七五三がどうとかでね」
「あァ、息子さんの…」
「ああいうのは本人や親より、ジジババ共が盛り上がっちゃって困るもんスわ」
「はは、なるほど。うちの親父も兄貴の娘にはとことん甘いですからね」
そういう季節か…と思いを巡らせ、サムソンは煙を吐く。平田もサムソンが独身ということは知っているのでそれ以上の家族話はせず、他愛のない世間話などを振ってくる。
基地ではすることのない、男同士の会話をひとしきりした後、サムソンは平田に別れをつげて喫煙スペースを出た。時刻は14時を回っていたが、まだ帰るには早いように思えた。
午後14:50
「ん…?」
様々なテナントを冷やかして回っていたサムソンが、最後にたどり着いたのは書店であった。本当はそのまま帰るつもりであったのだが、先ほどフードコートで見たあのうどんレディが、エプロンを着けて働いているのを目にしたからである。
女性にしては背が高く、白のスキニージーンズに包まれた長い脚と肉感的なお尻が映える。女体など毎日見すぎて感覚が麻痺しているサムソンであったが、だからと言って性欲が枯れた訳ではないしホモセクシュアルでもない。
彼は尻が好きなのだ。
「む…!」
脚立に乗って高所の作業をするうどんレディをちらちらと見つつ、サムソンは最適のポジショニングを探す。部下たちに知られればただでは済まない所であるが、幸いにして今は基地の外である。
赴任してすぐの頃は、ちちしりふとももをこれでもかとアピールするような制服を身にまとう艦娘たちに囲まれていることもあって、理性との戦いの日々が続いた。
しかし今は、菩薩のような境地に到達した…と思いこむことでその下半身的な問題をクリアしているところがある。だがこうして市井に出てみれば、魅力的な尻…いや女性は多くいる。おじさんと化したサムソンの目が吸い寄せられるのも無理ないことであろう。
『対徳川決戦兵器・真田丸の謎に迫る!』と銘打たれた謎のムック本を手に取り、ぱらぱらとめくっては目を落とし、うどんレディの尻を数秒眺めてまためくる。完璧に不審者のそれである。
そうやって過ごしていたが、至福の時間はそう長くは続かない。うどんレディは脚立を降り、話しかけてきた老婆を笑顔で案内して、店舗の奥の方へと消えてしまった。
「(ありがとう、うどんの人…)」
極めて気持ち悪い表情を浮かべ、サムソンはお礼とばかりにムック本を抱え、レジへと向かった。そんな彼の前に、さっと割り込んできた者がいる。
「提督!」
「はおッ!?」
長い髪の毛を一つにまとめ、細身のシルエットを七分丈のジーンズとパーカーに包んだその声の主…葛城である。
「や、やあ葛城くん…相変わらずいい動きをしているね」
「どこのおじさまよ! それより何その本、買うの?」
まさか今まで、尻をロックオン…即ちASROCしていた己の所業を…!? とサムソンは生きた心地がしなかったが、葛城は今しがたこの書店に入ってきたようで、何かを追及してくるようなことはなかった。ちなみにASROCは艦載用対潜ミサイルのことなので尻は関係ない。
「か、葛城はどうしてここに?」
「どうして…って、私も朝から、ここの一番上の漫画喫茶にいたから」
「あ、そ、そうなの…」
「なぁに? うろたえちゃって…あ、ま、まさかその…えっちな本とか…探して…?」
「違うよ!」
えっちな、という文言に反応し、サムソンは中学生のような反応をする。尻とか興味ねーし…見てねーし…といった風情の思春期オーラをまとった大きい声だったせいもあり、周囲の注目を集めてしまう。葛城はかっと赤くなり、サムソンの尻を蹴飛ばしてはレジに急がせた。
午後15:20
ショッピングモールの一階にある喫茶店。サムソンはアイスコーヒーを啜りながら、行き交う人々に目をやった。11月も半ばで、もう少しすれば年末である。こうして休日を満喫できるのもしばらくはお預けだろうか…と、サムソンが若干のセンチメンタリズムに浸っていると、葛城がじっとりとした目つきで彼を見て口を開く。
「なぁんかさっきから、目がいやらしいのよね」
「それはアナタの心が汚れているせいですよ、葛城や…」
「ぶっ、何それ…まぁいいのよ? 提督だってその、男の人なんだし? 雲龍姉をそういう目で見てることだってあるの、知ってるし」
「おいおいちょっと待ってくれ、僕が雲龍をそういう目で見るのは、風邪をひきやしないかという母心からだよ」
「へぇー…じゃああたしもそういう目で見ることもあると」
ご存知の通り雲龍型の制服はもう何と言うのか、大層薄手で布面積も少ないため、それ寒くないの? という感想がまず出てくる。実際は艤装をまとっている間は、内臓されたヒーターによって零下の海上でも問題ないのであるが、そんなものは本人たちにしかわからないことだ。
葛城はモンブランをちょっとずつ削っては口に運び、更に追及を始める。やれ視線がどうにもいやらしいだの、ローアングルに何かしらのこだわりを感じるだの、駆逐の子たちがヨクボーのハケグチになってやしないかだのと、様々な詰問をサムソンはのらくらとかわしていく。
もっとも葛城も本気でどうこう言っているわけではなく、茶飲み話のつもりであるのだろうが。
「ま、考えてみれば提督にそんな甲斐性はないわよね」
「随分だなァ…そんなに心配せずとも、葛城はいつも元気で病気知らずだし、見てもあまり嬉しくないから安心してよ」
「は、はァア!? 嬉しくないってどういうことよ! 今のセクハラよセクハラ! ハラスメント・オブ・セクシャルエネミー(性敵嫌がらせ)だわ!」
欺瞞である。葛城は確かに雲龍のような規格外の胸部装甲こそないものの、引き締まった腹、背から腰、そして尻にかけてのラインは芸術的なもので、サムソンも彼女が艤装と制服の状態でいると常に理性との戦いを強いられることになる。
キーキーと怒る葛城をなだめては連れ出し、サムソンは外に出た。
午後15:45
「葛城は歩いて来たのかい?」
「うん。大した距離でもないからね」
「そか。僕は車だから一緒に帰ろう…っと、その前に」
サムソンは携帯端末を取り出し、初月にコールをする。基地所属の艦娘たちは、外出時にはインカムか携帯電話の所持が義務付けられているので、連絡するのも容易い。
『提督かい? 参ったよ、大漁ってもんじゃない』
「そりゃ何よりだ。こっちも帰るから、駐車場まで来れるか?」
『ああ、そろそろ連絡しようとしていたところさ。じゃあこれから向かうよ』
通話を終了し、そのまま葛城と並んでパーキングまで歩いてゆく。そんな二人の後ろから、自転車が来てはベルを鳴らした。
片方に寄ってそれを通過させたサムソンの目に、先ほどまで凝視していた白のスキニージーンズ…と尻…が飛び込んできた。
「…?」
休日に終わりにいいものをありがとう…といった感じの、気持ち悪くなおかついつくしむ目でそれを見送るサムソンを見て、葛城が怪訝な顔を見せる。
「キモイ!」
午後16:10
ずっしりと重いクーラーボックスを荷台に突っ込み、初月が後部座席に乗り込んでくる。
今夜は刺身に煮つけにアジフライじゃん、と嬉しそうな葛城と、釣果に大満足な初月の可愛らしいやりとりを見て、サムソンもふ、と笑ってエンジンをスタートさせた。
午後18:30
「どんどん揚げるわよ~! はい、葛城はキャベツ刻んで! 夕立は雲龍が捌いた切り身を叩く!」
大食堂の厨房は大賑わいである。平日は基地付きの妖精さん達が調理をして出してくれるのだが、日曜日は彼女らも基本的にお休みなので、日曜日に限って言えば、艦娘達が自主的に料理をする。
足柄を筆頭に雲龍、叢雲、山城といった料理上手な艦娘たちがまず仕切り、それ以外の者は手伝ったり、賑やかしたりと賑々しいことこの上ない。
地元の農家へ手伝いに行っていた朝霜、清霜が持ってきた果物や薩摩芋なども加わって、今夜はちょっとした宴会である。
「それにしても凄いわね初月、これチヌだっけ、よく釣ったじゃない」
「親切なおじさんが色々教えてくれたんだよ。仕掛けも貸してくれて…そしたら釣れたんだ」
魚を捌く山城の言葉に、初月は至極嬉しそうだ。
各々休日を過ごしていた他の艦娘達も集まってきて、場は更に盛り上がりを見せていく。サムソンはそれを遠くから見て、父親のような笑顔を見せ…るのではなく、先ほどの白いスキニージーンズを思い出し、やはり気持ち悪い笑顔を浮かべていた。
午後19:55
「ハァ…ハァ… 今起きた」
磯風起床!
僕は釣りに関しては素人なので、11月の鹿屋でアジサバチヌが釣れるわきゃねーだろという突っ込みは勘弁してください
それ以外のご意見ご感想はお待ちしております。
三越コラボの北上さんがまるくてつらい…かわいい…まるい…
しばふ絵は艦これACのメインビジュアルになってる伊勢日向が美人すぎて好きです
※誤字報告ありがとうございます
しかし「性敵」はそういうネタですのでそのままとさせて頂きます。