まぁ、おいおい修正していくこととして・・・
20xx Fujisawa-city,kanagawa-pref,japan
駅から道を歩き、自宅に着く三田村
三田村「ただいま。」
妻「おかえりなさい。」
家の中から声がする。三田村の妻、三田村未希である。
三田村の家族は妻と一人の娘である。
謙「まぁ、今日も筒がなく終わりました、ですね。」
未希「それは良かったですね。どうですか?新しい仕事は?」
謙「まぁ、良くもなくて悪くもなくて、かな。僕のところはそうでもないけど本部の方の事務部門は壊滅みたいだよ。怪獣に攻撃されたわけでもないのにねぇ。前に話をしたでしょ、こっちに泣きついてきた主計課の女の子の話。ようやくデータの打ち込みが終わったよ。」
未希「ねぇ、データって紙だけ?」
部屋着に着替える夫と子供と一緒に食事をするために準備をしながら話をする未希
謙「それが紙だけじゃなかった。フロッピーもあった。もう大慌てさ。急いで電気屋まで端末を買いに行かせるわ、技開呼んでプロテクトの準備をさせるわ・・・」
未希「さぁ、できましたよ。碧、夕飯ですよ。」
未希が二階で宿題をしていた娘の碧を呼んだ
Fuchu-city,Tokyo,japan
航空自衛隊航空総隊が東京都の横田基地に移転して以来、府中基地にはGUYSの宇宙航空管制センターが置かれている。
その日、地球に接近する不審な小型の隕石をとらえていた。
管制官「チーフ、この隕石の動きがおかしいです。慣性の法則といいますか、自然な動きではありませんね。」
ディスプレイを指さしながら説明する管制官
チーフ「確かに。最重要目標として追尾して。あと、フェニックスネストに連絡して防衛網の迎撃システムの起動を要請。」
管制官「わかりました!」
Izu-oshima,Tokyo,japan
その情報は伊豆大島近海を航行していた海上自衛隊護衛艦「みょうこう」にも伝わっていた。
艦長「副長、全艦戦闘配置。指示があり次第、隕石を撃破する。」
海上自衛隊および米海軍に配備されている新型、とはいってもSM-3の技術を使った対隕石・小惑星・宇宙船迎撃ミサイルSM-4。実戦配備のころにはすでに怪獣頻出期は終わっていたものの、怪獣災害の恐ろしさを身に染みていた日本政府がMD任務に就く護衛艦に2発は搭載させていたミサイル。それを試す時が来たのかもしれない。
Guys japan base,kanagawa-pref,japan
その情報はすでに管理室にも入っていた。フェニックスネストとは別の系統で。
女「内閣危機管理センター、回線つながりました。」
女「防衛省、回線つながっています。」
高田「しかし酷いですね。すぐそこのフェニックスネストとは今もTV会議の回線がつながらず、永田町と市ヶ谷とはつながっているのですから。」
高田はそう独り言を言って、正面の大型スクリーンを見た。メインの画面には日本列島が、脇のモニターには首相官邸内閣危機管理センター・防衛省中央指揮所・国土交通省危機管理室が映っており、担当者がその準備に追われている様子がわかる。
女「高田さん、室長には?」
高田「まだ連絡はしていません。確認できた段階で連絡します。それまでの対処は私がしますので。よろしくお願いしますね、足原さん。」
足原「わかりました。」
そういって自分のセクションに戻る足原柄作戦業務スタッフ。そのセクションと隣の情報業務セクションでは何名もが行き来し情報の収集にあたっていた。
足原は消えている三つのモニターを見ている。
足原「警察庁対策本部はもうすぐ着くでしょうし、消防庁ももうすぐでしょう。しかし・・・フェニックスネストは何をしているのかしら?」
女「足原さん、もうフェニックスネストとの回線はあきらめましょう。情報収集にはうちのスタッフに通信機を持って走らせますわ。」
作戦業務担当スタッフの熊野千夏が足原に声をかける。
そのとき、熊野の視界にこの数日で見慣れた人物、南と一緒にデータの打ち込み作業に当たっていた大和撫子の典型例のような女性、医局スタッフの郷瑠璃子が入ってきた。
熊野「郷さん!」
熊野は手を挙げて郷を呼んだ。駆け寄ってくる郷。
郷「熊野さん、大変です。フェニックスネストのシステムがダウンしました。現在復旧作業中です。総務と主計課と技開はパニックになっています。」
それを聞いて熊野と足原は眩暈がした。
郷「足原さん、熊野さん、大丈夫ですか?」
熊野「大丈夫ですわ・・・足原さん。伝令が必要なようですわ。」
Fuchu-city,Tokyo,japan
管制官「間違いなく自分の意思を持っています。先ほど接近する小惑星を粉々に粉砕しました。」
チーフ「そうなるか・・・」
宇宙航空管制センターでは、フェニックスネストや管制室で起こっているバタバタしたような音はなく、静かに数名の管制官がモニターを見ていた。つまり、通常の管制業務を行っている。
管制官「あと、約6時間後には地球に落ちてきます。」
チーフ「分かった。第一種警戒態勢の発動を進言してくれ。」
第一種警戒態勢、それは地球に接近する宇宙からの飛行物体をとらえた場合に発表される。
Kanagawa-pref
移動する車内の中で三田村は自分の携帯で動画を見ていた。
淀川「室長、何を見ているのですか?」
後部座席で横に座っている三田村に話しかける淀川
三田村「淀川さん、私はどっかの馬鹿どもの世話をして、くたくたになって帰宅し、家族団らんの夕食と親子の会話を楽しんだ後、妻とCSの映画を見ていたところに電話がかかってきて宇宙からの飛来物、おそらく生物でしょう、と言われたのちにフェニックスネストで実はシステムが落ちました。なんて報告を聞いた男の悲哀を慰めるためにパイソンズを見ていたのだよ。」
淀川「すみませんでした・・・」
三田村「まぁしょうがない。高田さんの指揮で動かしているなら問題はないね。」
淀川「はい。」
そのころ、フェニックスネストでは大騒ぎになっていた。
女「なんでこんな簡単にシステムが落ちるのですか?!」
男「分かりません!しかし、テストではうまくいっていたのですが・・・」
そういって技開スタッフの張本夕子は驚きの表情を浮かべる。
張本「なんでこうなるのですか?急いで復旧させてください!対外的な回線って、うちはまだ伝令を走らせますが、国交省やら警察庁と連絡を取れないと民間人への被害が分かりませんよ!」
近くでは伝令として文字どおり走ってきたロジ業務スタッフの石上瑞穂が通信機器に怒鳴っていた。
石上「ですから、こっちにはまるっきり情報がないのです!信じられますか!?それで出撃しようとしているのですよ!ええ、上空で迎え撃とうなんで何考えているのか分かりませんよ!脳筋にも程があります!」
しばらくして迎えの車から降りた三田村が室内に入った。モニターを見ながら自席に着く三田村。
三田村「高田さん、引き継ごう。現状を教えてください。」
高田「あと4時間強で宇宙生物は大気圏内に入ります。激突予想地点は龍ヶ森湖です。政府は第二次警戒態勢に移行しました。伊豆大島沖の護衛艦「みょうこう」にSM-4の発射命令が出ています。」
三田村が席に着くのを確認した数名のスタッフが近づいてきた
足原「宇宙空間防衛網は現在稼働しています。ただ・・・」
三田村「ただ?」
熊野「フェニックスネストのシステムがダウンしています。どこまでダウンしているかもわからない状況ですので、かなり不備が出ていますわ。実際には稼働していないものだと考えてよろしいかと。」
三田村「熊野さん、システムのダウンって・・・」
ここに来て初めて三田村はフェニックスネストとこことを結ぶ回線がつながっていないことを確認した。
三田村「高田さん、あっちとの連絡はどうなっていますか?」
語気を強めて報告を求める三田村
高田「復旧には張本さんが、伝令に石上さんが走っています。ただ、伝令だけでは・・・」
足原「また、すでにCREW GUYSのメンバーが出撃しています。」
三田村「はぁ!?」
綾部「上空で迎撃するか着水したところで攻撃するようです。周辺の住民などの情報は入っていないものと考えられます。」
三田村「無能なスタッフだな。西田さんなり権藤さんと連絡はとれたのですか?」
綾部「2名とも現在こちらに向かっています。相当慌てているようです。」
そのとき、テレビ用のスクリーンがNKHの緊急速報を流し始めた。
三田村「第三種警戒態勢への移行を準備してください。」
フェニックスネストでは張本以下技開のスタッフがシステムの再稼働に尽力していた。
女「あとはここをこうすればいいのですね?」
張本「そうです。しかし、早田さんも大変ですね・・・必死に出撃を止めたのに。」
早田「しょうがないのです。準隊員だからって言って私のことは聞いてもらえないことが多くて・・・虚しいです。」
正規の隊員ではなく、準隊員としてオペレーター業務についている早田亜紀子はそうこぼしながら端末を叩いていた。
早田「民間人への犠牲は最小限にするために上空での迎撃はやめてください!と言ったのに・・・上空で爆発したら破片が市街地に降り注ぎかねないのに・・・」
張本「でも海自のSM-4には発射命令が出ているわ。」
早田「あれは事実上大気圏外で撃ち落とすことを目的にしたものじゃないですか。隊長たちが言っているのは大気圏内で迎撃しようってことなのです!」
ようやく一部が復旧した通信システムを使って情報を収集している石上。その補佐として通信を担当している女性がいた。
女「石上さん。管理室経由で情報が入りました。政府は第三次警戒態勢への移行を発表。これに伴い、龍ヶ森湖一帯には避難勧告が出ました。」
石上「諸星さん、一応上空の機に伝えてください。最も、これを気にする連中じゃないでしょうが。」
諸星「・・・ごめんなさい。私たちの馬鹿のせいでこんなことに・・・」
石上「諸星さん。私たちは気にしていませんよ。ただ・・・民間人への付随被害を考えると・・・」
石上はそう言って項垂れている準隊員の諸星百合子を励ました。
Izu-oshima,Tokyo,japan
艦長「発射!」
伊豆大島沖でオレンジ色の炎と爆音とともに2発のミサイルが発射された。
女「「みょうこう」SM-4発射!」
管理室では作戦業務スタッフの那田智子が声を上げた。
三田村「いよいよ、ですか。」
諸星「海自、SM-4を発射。」
石上「大気圏外で命中して粉々になることを祈りましょう。」
数分後、上空監視用レーダーが破片の一部が吹き飛んだものの、核がそのままで落下する宇宙生物の姿を捉えた。
「クソッ!」
官邸でも、市ヶ谷でも、府中でも机をたたくものが多くいた。
那田「三田村さん。宇宙生物は小笠原沖から日本列島に入ります。政府は第四種警戒体制に移行しました。」
足原「GUYS戦闘機、神津島沖合で待機。空自の百里基地からタイフーンおよび三沢基地からF-35スクランブル。」
三田村「高田さん、うちも出しましょう。リーコン1に発進準備をさせてください。」
高田「分かりました。」
Ryugamori-ko,Tochigi-pref,japan
女「downdown!」
AW139ヘリから特殊部隊の装備を身にまとった2人が龍ヶ崎湖畔に降り立った。ヘリは上空に戻ると機首を宇都宮方向へとむけた。
女「センター、センター。こちらケノービ。送れ。」
那田「こちらセンター。感度良好。」
強行偵察任務隊、通称リーコンの天田龍子は管理室との通信回線を開き、カメラとドローンを飛ばして映像を送った。
その映像は管理室・危機管理センター・中央指揮所・警察庁対策本部・消防庁対策本部・国交省対策本部に届いている。
三田村「しかし肝心のフェニックスネストには届いていないわけだ。」
そのころ、フェニックスネストでは張本がダウンしたシステムと悪戦苦闘していた。
張本「ダメですね。復旧の見通しは分かりません。ひょっとしたらシステムごと再構築する必要があるかも、です。」
高田「分かりました。」
そういっていったん通信を終える高田
高田「三田村さん、フェニックスネストのシステムの復旧の見通しが立ちません。こっちのシステムの関係もありますので、常駐のシステム業務担当を置きましょう。」
高田「そうですね。幸い、先日こっちのシステム業務が終わったばかりですから、そのスタッフをごっそりこっちに来てもらいましょう。高田さん、綾部さん。手続きをお願いします。」
その話が終わるとすぐに高田は関係各所に連絡を取り始めた。
そのころフェニックスネストではもう一つの戦いが繰り広げられていた。
石上「ですから!こっちにはなんの情報もないのです!発進した戦闘機との通信すらもありません!彼らは発信と同時に通信機器を破壊した模様です。ええ、そっちはどうですか?はい、はい。分かりました。引き続き情報をお願いします。」
諸星「どうですか?」
石上「空自のレーダーでは確認されています。かだ、機体が空自機の性能を凌駕しているので追いつくのは困難です。」
諸星「そうですか・・・通信はできませんか・・・」
Ryugamori-ko,Tochigi-pref,japan
2時間後、龍ヶ崎湖上空に青白い光を放つ球体が猛スピードで接近してきた。
女「こちらリーコン1。生物を肉眼で確認!」
今回のチームのもう一人、龍田天音が大声で叫んだ。周りの騒音はそれほど大きいものである。
那田「こちらセンター。映像は来ている。状況が危険と判断し次第撤退を許可する。」
天田「分かった!」
その球体はそのまま竜ヶ崎湖に着水し、大きな衝撃と音がすると思われたが、衝突直前で制動をかけ、静かに着水した。
女「これは・・・ベムラーかも!」
技開担当スタッフの秋津未可子が叫んで端末を三田村に持ってきた。
端末とモニターを交互に見る三田村と高田、それに綾部。
制動をかけた球体は、そのまま湖に沈むように見えた。が・・・
足原「球体・・・形状を変化。これは・・・怪獣です!怪獣に姿を変えました!」
その変貌した姿は、まさに秋津が持ち込んだ端末にあるもの、つまり怪獣ベムラーのそれである。
言葉を失う関係個所。その静寂をぶち破ったのはドローンからの映像とリーコンの報告であった。
天田「誰だ!どこかの連中が怪獣に攻撃を仕掛けている!」
その報告と同時にミサイルやらレーザーの弾丸が怪獣に命中するのが見える。
慌てふためく関係各所
三田村「どこの攻撃ですか!?」
熊野「GUYSの戦闘機ですわ!」
絶句する関係各所
その話はリアルタイムでフェニックスネストにも伝わっていた。
張本「馬鹿もバカ!大馬鹿です!今まででも重大な事案なのに許可なく攻撃だなんて!」
早田「張本さん、それは少し違います。怪獣に対する攻撃に関しては隊長に指揮権があります。しかし・・・」
石上「何の話も来ていませんよ!」
諸星「少し落ち着きましょう。」
石上「叫ぶしかないでしょう!」
根はやさしいのだがそれを隠そうとして強く出てしまう諸星でさえ、石上と張本の怒号を抑えることは難しい。
そのとき、報道官の洲崎青葉が駆け込んできた。
洲崎「メディアが騒ぎ始めました!何と答えましょうか…?」
次第にしぼんでいくその声に対応に困る4人
石上「洲崎さん、その件は管理室に持ち込んだほうが良いでしょう。ちなみに今までどこにいたのですか?」
洲崎「今後の組織の在り方について主計課と総務課と話をしていたのですが・・・何がどうなっているのですか?」
張本「私にもわかりません。分かりませんが一つ言えることはその会議は今や時間の無駄だったということです。」
高田「洲崎さんからメディア対応をどうするのか、と来ていますが・・・」
三田村「そこまで今は頭が回りません。現在状況を確認し、適時対応していると答えたほうが良いでしょうと総監代行と補佐官に言ってください。ちなみに2人は?」
綾部「3人は今、会議室で幹部と今後の方針について会議中です。」
モニターには攻撃を受けたベムラーが光線をはいてGUYSの戦闘機に反撃している様子が映し出されている。
淀川「暢気なものですね。実務はこっちがすべて実務を仕切ってあっちは会議中ですか。」
三田村「そうでもないよ、淀川さん。これであっちはこっちのパペットになる。実務の中心はこっちになるわけだ。予算と人事は表向きあっちに残るけれどもこっちのサインがないと動かなくなる。こっちで考えて、あっちは事務のアウトソースだ。まぁ、せいぜい頑張ってもらおう。端末の入力係には。」
三田村のにやりとした笑いに高田以下も同じ表情をする。
足原「三田村さん!モニターを見てください!」
そこにはGUYSの戦闘機が火を噴く映像が映っている。すると次の瞬間、爆発した。
もう一機も同じような状態であり後に続くように爆発する。
三田村「二階級特進か。まぁ生きて戻ったとしても処分は免れないからな。」
高村「盛大な葬式になりますわね。弔辞を読むのがGUYSの総監に防衛大臣。栄誉礼を受けながら、ですか?」
淀川「生きて戻ったら処分は免れませんが・・・」
洲崎「このこと、どう広報しますか?」
たまたまフェニックスネストから戻ってきた洲崎が聞いてきた。
三田村「こうしましょう。前後の文脈は省いて、勇敢なGUYSの隊長以下クルーは怪獣ベムラーに果敢に攻撃を仕掛けるも反撃にあい、全員殉職しました。命令無視と通信機器破壊の文脈を切るとこうなる。」
そこにいた全員が爆笑した。モニターではすでに攻撃を終えたベムラーが湖に沈んでいくところである。
綾部「なるほどそうなりますね。残された家族のことを考えるとそれが良いですね。洲崎さん、それで総監代行に意見具申してください。」
洲崎「はい。」
同じように爆笑していた洲崎はまじめさを取り戻してフェニックスネストに戻っていった。