夢の私立華神学園 ~ dream flower god school ~ 作:リカノン
私の名前は結納 紗雪。ユイノ サユキ。
私立の中高一貫校に通う普通の女子。
学校の名前は「華神学園」ハナガミって言うの。
国内唯一の偏差値80を誇る名門校らしいんだけど、学年300人の中には凄い差がある。
私はーー…100番には入ってるかなーくらいで。
私の学校の特徴は、授業を自由に選択できるところ。
1年間にやらなきゃいけないカリキュラムだけ決まってて、受けるペースは自由。
でも、一つの内容二回はやってくれないから、おおよそ毎日受けなきゃいけないんだけどね笑
自己、学校紹介はこの辺にしておいて。
今、私はまさにその学校へ登校中。
「あ、サユキ!おはよー!」
声をかけてきたのは親友の穂坂 美優。
頭いいんだよねー。ミユ。
前のテストも、30位に入ってる。羨ましいよ。
「ねねサユキ」
「どした??」
「今日のHR、学年旅行の班決めじゃん?一緒にならない?」
「あ、うん!いいよ!」
私たちの学校は、毎年学年旅行っていって、学校負担で学年ごとに国内旅行にいける。
運動会、文化祭に並ぶ3大行事の一つ。
その行動班を今日決めることをすっかり忘れていた。
「サユキィ~~。空田君と一緒になりたいんでしょ~~~」
「えっ…そりゃ…まあ…ね?そーゆーミユだって逢沢君と一緒になりたいんでしょ?」
「ん。もっちろん!」
空田君ってのは、私の好きな人。
日頃はほんとにバカっぽいんだけど、学年最高峰の学力、運動神経、音楽力、ルックスを併せ持つ、まさに文武両道の奇才。
私以外にも30人は空田君のこと好きな人、いるんじゃないかな…
班に誘い込むのはかなり倍率が高そう。
でも…やるっきゃないよね!
そんなこんなで話をしているうちに学校についた。
校門の紫の蓮の華がシンボル。
教室に入ると、みんなやっぱり班決めの話題で盛り上がっている。
「あ、サユキ、ユミ~~!おはよー!」
「おはー!みんな班決めにもちっきりだねー。」
教室に入った私達に声をかけたのは新見 刹那。
セツナも私たちよくしゃべる3人組の一人である。
「私もグループ一緒でいい?」
「もちー!」
「男子どうする??」
「私はー…やっぱり空田君かなー。まだ来てないけど。」
空田君、まだ来てないみたい。
「まぁー空田君はね。難しそうだけどやってみよ。ユミは?」
「ウチは逢沢確保しといた。」
「彼氏だもんね~~」
そう。逢沢君は小学校がミユと一緒で、付き合っている。
お互い素っ気ないが、ちゃっかり旅行の組に確保しているあたり、その愛は健全そうだ。
「セツナは?」
「私はー…誰でもいいかな。」
「じゃあ適当に選ぶかっ」
「そうだねー。」
空田君。空田 瑠蓮。
国内学年総合模試、統一模試1位。当然学年内順位1位。
彼女なんてもちろんいないが、彼を狙う女子は数知れず。
今回、学年旅行の行動班は男女3人ずつの6人。
噂通り、学年の半分の女子が彼を狙うなら、同じ班になれる確率は、
75分の3。実に4%
しかし彼にも噂はある。
彼には好きな人はいると言うのだ。
この噂が女子を不安に駆り立てる。
誰かは全く謎なものの、最有力候補は、
「おはよーー!!」
「あ、おはよー!リカ!!あれ?」
「ん?どしたの?」
「今日は空田君と一緒じゃないの?」
「ああー。瑠蓮、まだ寝てたわー。もーすぐ来ると思うけど!」
「そーなんだ!ねねーリカはさーー・・・」
たった今現れたロングの女子、舞波 りか。
空田君の幼馴染であり、空田君が最高信頼を置くと公言した紛れもない強者だ。
空田君を瑠蓮と呼ぶのも、彼女だけである。
「ねねりかちゃん?」
「お、ゆみちゃん!おはよ。どした?」
「りかちゃんは、空田君と班一緒になりたい??」
ユミの一言に教室が静まり返った!!!
「瑠蓮??」
「そう。空田君。」
「んーーー…」
教室内の女子がりかのほうを見こそしないが、耳を立てている。
「…別にいいかなー」りかは可愛らしい笑顔でそう言った。
「なんで?!空田君だよ?!」
「だからー、瑠蓮なんて私は好きじゃないしー!小さい頃から成長してないし。」
「そ、そっかー。」
「だから心配しなくていいよ」
「ウ、ウチじゃない!」
ユミは必死に否定した後、私の方を向いてそっとグッドサインをくれた。
ーーーー最強の壁が無くなった!というかもともと無かった!!
心がだいぶ楽になった。ただただホッとするだけである。
ーーーーその時…
ガラッ。戸が急に開いた。
「もー!リカ!起こしてって言ったじゃねぇか!!」
ーーーー空田 瑠蓮…空田くんだ。