夢の私立華神学園 ~ dream flower god school ~ 作:リカノン
ーーーー空田 瑠蓮、空田君だ。
「おはーー!」
すぐに男子がまとわりついていく。
「おお空田ー!」
「おはよー!」
「お前旅行班どーすんの?」
「まだわかんねぇよー」
「実は狙ってる女子いるとかー?」
「いねぇよー!」
「ぎゃははははは」
別に女子にモテているからって、試験で1位だからって、運動できるからって、ピアノがうまいからって絶対に自慢しない。それゆえ彼は男子にも人気がある。
「おーい瑠蓮ー。」
りかちゃんが声をかける。そして何かを空田君にパスする。
「それ弁当。作っといたから食べな。どーせ寝坊して買いに行く時間なかったんでしょ。」
空田君は一瞬きょとんとした顔をしていたが、
「おお!正解ー。ありがとな、頂くわー。」
にっこりして言った。
その後周りの男子に愛妻弁当だのなんだのからかわれていた。
りかちゃん…ホントに空田君と両思いじゃ…?
微妙に暗い気持ちのまま朝礼を迎える。
「聞いてると思うがー今日は学年旅行の班決めを行う。まぁ…事前に話し合ってる感はあるけどなー」
相変わらず担任・瀬戸先生は適当である。
「決め方は、まぁ…会長に一任する。空田、頼んだ。」
人望の厚い空田君は、全会一致で会長に推薦された。
「うーーっし!じゃあ、男女とか分けるのめんどくせぇし、なりたい人と集まるってことで!!」
…空田君もやっぱり適当である。そして…最も難しいやり方を提唱する!!
「基本事項だけ確認しとくと、男女3人ずつの6人組な!それだけ!うっし!決めるか!」
空田君がパンッと手を叩くと、皆立ち上がって友達と組み出した。
「おーい逢沢!」
「おうー。ユミー、ちょっと。」
逢沢君が手招きしている。
「何よー」
ユミは逢沢君の方へ行った。
一人ポツっと残った私は、空田君を目で探す。
………いた。ってあれ??
空田君は、教卓の上に座っているだけで…周りには誰もいない。
誰も声かけないのかな??かけられないのかな?
事実、女子達は私同様、空田君を見はするものの、数人で固まって機会を伺っている。
やはり空田君のオーラに圧倒されているのかな。
そんな中、そんなオーラをモノともせず近づく女子が一人。
「瑠蓮。ちょっと。」
「ん?おわっ!ちょ!?リカ!?」
空田君はリカちゃんに手を引かれて廊下へ出て行った。
その頃…ユミ達の方では…
「空田君が…そんなことを??」
「あぁ。ユミさえいいなら俺はすぐに実行する。」
「…ウチは…いいけど…」
「よし。じゃあやるか。」
「サユキが…どうかねぇ…」
「それは…やってみなきゃわからねぇな」
私、サユキは空田君が連れ出され、ユミも逢沢くんと何処かへ行ってしまうという事態に、ただ困惑してしまった。
私の旅行はどうなるの…??