IS<インフィニット・ストラトス> for Answer 作:Akimiya
リアルの事情で執筆速度がやばい事になってました。
とりあえず書けたので投稿します。
誤字脱字、文章構成の確認がまだできていません。
後日完全版,というかちゃんとしたものを上げなおします。
なので少々お待ちを
乱入してきた謎の機体が一夏と鈴音の前に降り立ったことでアリーナは混乱に陥った。
観客はその恐怖のままに足を動かす。他人のことなど考えない。ある者は押され、転倒し、波に飲まれる。
当然の事だが、基本的に人間というものは予想外の出来事には対応できない。事柄は動揺を誘う。自らの身に危険が迫るといった事態は人々の正気を奪うには十分すぎた。
故に生徒たちは形振り構わず我先にと出口に向かう。対して研究者たちは急いで機器を片付け、若しくは守るように声を荒げている。
決して広くは無い入り口に何十何百もの人間が集まる。入り口の広さから判断するとこれだけの人数を直に排出させるのは無理な話だ。それに、本当に自分の身を守りたいならばその行動は悪手である。
もし乱入者の目的が個人的ターゲットを持たない、つまり無差別なものであるならば密集するほうが危険である。逆に散開すること、これこそ的が分散されるため本来とるべき行動だ。
それに、たどり着いたところで扉は開かないのだ。
近代化しすぎた弊害か、人力では開けることは難しい。
しかしながら、乱入者の関心は先ほどまで戦闘を行っていた二機に向いている。
観客席と戦場の間には強力なシールドが展開されている。これはISの武装を防ぐためのものであり、そのように調整してあることから特殊な武装でもない限りこの防壁を超えることは不可能。
そのことを考えるのは現在の状況では難しいか。事前に知らされているか相当訓練を積んでいない限りは動揺して当然だろう。
しかしながら、このような不測の事態に動くのが運営――この場合では学園――ではないだろうか。
ISは世界最強の軍事兵器という位置付けだ。そして全世界に存在するのが500機に満たないという希少性。ならば「奪う」という選択肢に至る可能性は多分にあるではないか。
そしてIS学園はその形態上多数のISを保有している。そして軍や研究施設と違い少なからず一般に開放されており(無論何らかの対策をしているだろうが)警備も前述の軍事、研究施設程ではないだろう。
ならば狙うのは自明の理というもの。
各国が常時睨みあっている故に公には手を出せぬ状況ではあるが、誰が指を咥えたまま引き下がるだろうか。
牽制であって直接的なものではない故に、行動を起こす者は存在するのだから。
管制室も外と同じように混乱していた。
「だめです。遮断シールド解除できません」
「チッ、忌々しい」
特性上施設の状況が手に取るようにわかる。故に現在の状況を正確に把握していた。
――遮断シールド。
元々はアリーナで行われるISからの流れ弾を始めとする攻撃、ISそのものの観客席への衝突を防ぐための機能である。
シールドの出力はレベル設定されており現在設定はレベル4、最大出力レベルが5であることを考えるとリミッター付きのISでは少々分が悪い。
力技では突破できない。ならば直接的手法ではなく電子的手法をとろうとした。だが、それに立ちはだかるのは敵からのクラッキング。
完璧な手法,学園側がどう対処しようとそれを上回る勢いでシステムが侵食される。
鼬ごっこどころではない。世界最高峰の技術を誇る学園でさえも侵食を妨害することしかできない。
「やはりイレギュラーの存在か」
今までこのようなことは無かった。それはこの学園に教員として属する者に共通する意見だろう。男性IS操縦者、どうやら是が非でも手に入れたい存在らしい。
実の弟が世界から狙われている。織斑千冬の気苦労は計り知れない。
織斑千冬は考える。現状で侵入者に対抗できる戦力を計算し、追加投入できる戦力を見積もる。不確定要素は排除。確定情報のみで戦況を把握する。侵入機体は全身装甲、所属勢力は不明。攻撃方法はエネルギー兵器の射撃のみ。
エネルギー兵器は減衰が激しいといわれているため低出力だとあまり長距離での運用には適さない。しかし映像を見る限り口径は大きい、つまりはある程度の遠距離からでも攻撃できるということだ。対して一夏、鈴音は近接戦闘に重点を置いた機体である。中遠距離戦闘では分が悪い。アリーナ内部はそこまで広くはないが、それでも遠距離武装運用も視野に入れて設計されているため、注意が必要だ。
実力的な面から見ても鈴音はともかく一夏には少々荷が重い。
「まったく、ままならぬものだな」
もし手元に暮桜があるならば即刻斬り捨てるものの、手元のコーヒーを飲みながら千冬は思う。
「山田先生、状況は?」
「はい、織斑君と凰さんはアリーナ内で
「そうか……ならいい。本人達もやりたいと言っているようだし、やらせてみてもよいだろう」
端末越しに一夏が「やらせてくれ」と叫んでいるのが聞こえてくる。やられる気はないらしいから少々やらせてみてもいいだろう。
現状為す術がないため、選択肢は存在しない故の選択。千冬は冷静を装いながら弟の無事な帰還を願うのだ。
*
「いくぞぉぉぉっ!!」
余裕はない。早々に決着をつけなければ……!!
一夏は残り少ないエネルギーを使用し、零落白夜を使用した。
一夏の剣術のもとは篠ノ之流剣術というものだが、一夏のそれは後の事など考えていない。一の太刀疑わず、二の太刀要らず、その姿はまるで示現のようで。
あとのことなど考えない。この一撃に全てを賭ける!!
スラスターの光は尾を引き機体は流星となる。
一撃。一夏と侵入者は交錯する。
袈裟状に振り下ろされた刀身を侵入者はその巨大な手の一方で受け流す。そして直にもう片方を一夏に向ける。
一夏は零落白夜を強制終了。刀を返し逆袈裟に振り上げ、向けられた
しかしながら回避のための斬撃では侵入者の手を切り落とす事は叶わない。だが目的は達成した。侵入者は体制を崩し掌の砲門が一夏から外れる。
しかし相手は直に、まるで人でないかのように体勢を立て直す。一夏の顔が一瞬驚愕に染まる。
だが一夏の次の行動は早かった。一夏は直にスラスターを噴射、侵入者の懐へ入る。
そしてそれ以外に目立った武装は存在しない。故に安全地帯とみなす事ができる領域は必然的に敵の懐となる。ならば自身が為すことは一つだけ。
(至近距離からの攻撃で相手を封殺する)
予想が正しければその解はきっと最適解になる。そして一夏には必殺の剣がある。
どんな逆境でも覆す事のできる切り札、零落白夜。これを使わない手はない。
一夏は即座に零落白夜を再展開。横一文字に斬りつけるべく、剣を払う。
侵入者はその攻撃に即座に反応、その巨大な腕を強引に胴体の前に割り込ませた。
腕部装甲で斬撃から身を守るつもりなのだろうが、零落白夜の前ではその意味を成さない。
「ハアアアッ!!」
掛け声と共に即座に斬り払う。巨大な腕は少々の抵抗を与えたが、装甲空しく宙に舞った。
だがその一瞬の内に侵入者は行動、後退し斬撃から身を守った。
腕部は断ち斬られ、その断面は赤熱し火花が散る。少なくともこの戦いでは使い物にはならいほどの痛手を与えた。
けれどもまだ油断は出来ない。腕は二本、もう一つの主砲は健在だ。
一夏は残心を保ったままスラスターを噴射、そのままの体勢で距離を詰めようとする。
それに対し、侵入者は残った
その隙に侵入者は距離を開け、戦況は振り出しに戻る。白式に目立った損傷がないのは幸いな事だが反面エネルギー残量は深刻であった。とはいえまだまだ十分に戦える程度の余力は残しているが
対して侵入者は腕を一本失っているものの凶悪な射撃武器は健在、エネルギー残量も不明。なにか細工しているのかどうかは判らないがスキャンしてみても情報が確認できないのが不気味であるが、先ほどまで戦闘を行っていた自分と比べて残量が多いのは確かだろう。
「鈴、状況は?」
『流れ弾は全部防いだわ、回りへの被害はないわよ』
「わかった、この調子で頼む」
『やばくなったら直に参戦するわよ、分かってるわね?』
「分かってる。やってやるさ」
一夏は襲撃の直後鈴音と連絡を取っていた「自分が攻撃、鈴音が被害を抑える」といった内容で。
このとき少々渋った鈴音であったが、説得の結果条件付で了承したのだ。
もともと個人で戦い続けたもの同士では連携など取れたものではない、故の判断だ。
状況は優勢だ。しかし向こうの主砲一つで戦況が変わる恐れがある。
もともと白式は敵の攻撃を受ける事はあまり想定されていない。防御より機動を重視した結果量産機と比較して装甲が薄くなってしまっているのだ。
まだ気は抜けない。油断は禁物。
一夏は雪片を正眼に構え、攻撃に対応できる体勢を整える。
(おかしい、なんだこの違和感は)
不自然な体勢移動、不可思議な回避行動。まるで単純なアルゴリズムに当てはめたような応用性のない動きは違和感を抱かせる。
そして先ほど腕を両断したとき、奴はなにも反応を示さなかった。これが感情のあるものならば、動揺なり激怒なり何かしらの反応を示すはずだ。
しかしこいつはどうだ。反応を示すどころか淡々と攻撃を対処しようとした。
「こいつ、もしかして無人機か?」
『なんですって!? けどISって人が乗ってないと動かせないのよ!?』
「いや、可能性は十分ある。鈴、お前は自分の腕を斬りおとされて何も反応しないのか?」
『そんな訳ないじゃない!!』
「それが理由だ。普通人は自らの一部が欠損してなにも反応を示さないような体じゃない。動物は、特に哺乳類なんて皆そうだ。危険信号を無視するなんて遮断でもしない限り不可能、なら!!」
人の命を奪う事がないという事実だけで十分。これで
「あとはどうやって攻撃を届かせるかだ」
限界出力で零落白夜を使用すれば確実に刈り取れるだろう。だがしかし、距離が開いてしまってる現状再び近づくのは今の一夏の技量では難しい。あと一手、何かが必要だった。
鈴音と共にやれば可能だろう。だがそれでは観客への被害を抑えられない。
無理をして突撃するか。先ほどの交錯よりも距離が開いてしまっている現状、再接近するうちにエネルギーが尽きてしまうのがオチだ。しかしながら相手が無人機であるのならば持久戦は避けるべきである。
だが――選択の余地などなかった。
侵入者は直に砲門をこちらへと向け、放つ。一夏は射線から外れるように機体を移動、回避する。
そう、選択肢は決まっているのだ。このままだといずれは機体が駄目になる。こっちは生身な以上疲労は無視できない。
「くそっ」
最適解はない。実行可能な解は一つ考えられる中で一つだけ。
一か八か……
一夏はすぐさま距離を詰めようと移動を開始する。だがしかし相手の攻撃は苛烈を極める。優先度が変わったのだろうか、驚異的な速さで照準があわされる。
相手の武装がエネルギー兵器である関係から、零落白夜を使用すれば攻撃を無視して敵の懐へもぐりこむ事ができるだろう。だが、長時間展開して果たして間に合うか。もし接近中にエネルギーが底をつくと最悪な結末が待っている。そんな賭けはできない。
やはり、あと一手。
『一夏、危ない!!』
「なっ!?」
迂闊だった。長考の所為で相手への注意が疎かになっていた。一瞬の隙を狙ったのかは分からないが一夏にとってその隙は致命的だった。一夏が気づいた時には放たれた光線がすぐ目の前に迫っていたのだ。
いかに機動力を重視している白式だとしてもこの一撃から逃れる事は不可能。
詰み、だった。
(そんな……)
流れるは走馬灯、幼い頃から今までの記憶のダイジェストが一夏の中を駆け巡る。
(こんなところで)
まだだ、まだ強くなっていない。俺は、千冬姉を守れるぐらい強くなるんじゃなかったのか。
超えるんじゃなかったのか、世界最強の姉を。
認めさせるんじゃなかったのか、織斑千冬の弟としてじゃなく、一人のIS操縦者としての自分を!!
諦める……ものかっ!!
諦めない、この心は大切だ。諦めず、客観的に状況を整理し、論理的に思考すればいずれ解は見つけられる。
一夏は忘れているが、ここで一つ情報を提供しよう。動いているのは
放たれた光線は紙一重で逸れ、一夏の米神を掠っただけだった。
慌てて視線を向けてみるとそこには腕から煙をあげ片膝をついている侵入者がいた。
「何者も
そして上方には蒼い舞踏服を身に纏った一人の少女。金に輝く髪を靡かせ、宙に浮いていた。
その姿は堂々と、まるで貴族のような印象を与える。一夏はその名を知っている。
「遅かったじゃないか、セシリア」
一夏は軽く笑みを浮かべ、大上段に雪片を構え零落白夜を起動。スラスターを全開にし、ただ一刀のもとに斬り伏せた。
一夏は超強化されました。
箒さんは叫んだりしません。他の人が止めるでしょう、普通。
作者は戦国大戦にはまりました。
ACVD楽しいです。
しかしながらやる時間がありません。
GE2なんかvita初期設定しただけで放置状態です。そろそろやりたい。
誤字指摘とかすごい待ってます。
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