ラブライブ!サンシャイン!! ~平凡な高校生に訪れた奇跡~ 作:syogo
できれば、2~3日毎に更新したいとは思っているのですが…。
なんとか頑張って行きますので、お待ちくださいませ。
「……つっかれたぁぁぁぁ。」
ザザァァァ…。
十千万目の前にある砂浜。波が満ち引きを繰り返している。
4月13日、日曜日の夕暮れ。俺はこの土、日の2日間ずっと、十千万の手伝いをしていたのだ。
つい1週間前、春休みの間は手伝いをしていたので少しは慣れた、という感触はあったものの、やはり肉体的疲労がすごい…。
「これを休みの日毎にやってるんだもんなぁ、千歌ちゃん。すげぇよなぁ。」
まぁ、俺も休み毎に千歌ちゃんと一緒にやることにはなってるんだけれども。
と、そんな事を呟き、波の音を聞きながら体を伸ばしていると……
「___最終呪詛契約、ルシファーを解放。汝の力を我に与えたまえ、、、。」
………ん?
俺の立っている位置から、約50メートル。右手に木の棒を持ち、何かを砂浜に書きながらブツブツ唱えている人がいる。
…あ、怪しい。
第一印象。とにかく真っ黒。フリルのついた黒いドレスを身に纏い、その上にこれまた真っ黒のマントを翻している。…って、なんか見たことあるよーな。
「天つ雲居の彼方から舞い降りる我がしもべよ…。我の真名の元に魔力を解放せよ!!」
…う、うわぁ。
砂浜に書き終わったのか、(なにを書いたのかはさっぱりだが)手に持っていた棒を天に振りかざし、意味のわからない単語の羅列を並べているのを見て、俺は引くのと同時に先程からの違和感の原因を思い出す。
「あ、あの子…。1年生トリオの1人の子じゃねえか…?堕天使…の。」
ようやく思い出したところで、彼女の元へダッシュ。…え?なぜかって?
50メートルも離れてたのに声が聞こえてたんだぞ。今すぐ辞めさせないと、近所迷惑確定じゃないか。
「我の名は……、堕天使ヨハn「やめぇぇーーーい!!」 」
完全に言い切る前に、俺は彼女の元へ駆け寄り口チャック。ついでに木の棒も没収。もごもごとする堕天使を諭す。
「声がでかすぎるわ!なんだよその最終呪詛契約って!」
んーっ!と暴れる堕天使だったが、俺の事を思い出したのか、抵抗をやめて落ち着く。…ったく、やれやれ。
俺は堕天使の口を解放し、木の棒を返す。…すると、堕天使が顔を真っ赤にしながらこちらを見てきた。
「あ、あなた、き、聞いて…?」
「おう、もうばっちりとな。」
その瞬間、堕天使は砂浜にべちゃっ、と倒れると、
「わーん!!もう!また変な奴だーとか言われるんだぁー!!あー!恥ずかしい恥ずかしーい!!」
と、砂がまとわりつくのもお構いなしに、叫びながらゴロゴロと回転し始めた。
「ちょっ!?…だーから、うるさいっての!」
その後、俺が再度鎮圧にかかったのは言うまでもない。
______
「…で?なんでこんなことしてたんだ?」
5分後。なんとかなだめた堕天使を座らせた俺は、隣にどっこいしょ、と座りながら問いかける。
すると、いまだに頬が少し赤い堕天使は顔を俯きながら、ぼそぼそと答える。
「…ルシファーを呼びだしてたのよ。」
「なるほど中二病か。」
「中二病ゆーなぁ!!」
いきなりトーンが上がった声で反論してきた堕天使。…いや、中二病じゃん。
「…じゃあ、なんでこんなとこでやってたんだ?」
「ぬ、沼津の方だと、人が多いから…。ここなら、誰もいないし。」
なるほど。…つまりこの子は自分がやってることが人前だとヤバい事がわかっててやってるってことか。…な、なんだか悲しいな。
今にも泣きだしてしまうんじゃないか、という具合の堕天使を見て、俺は小さく息を吐く
…ま、人それぞれ、色々あるからな。
そう思った俺は、流れを変えるために質問を変える。
「じゃあ、名前は?」
「…堕天使ヨハネ。」
…まじかこいつ。
何が何でも自分を堕天使だと言い張る少女に、俺は逆に感動を覚える。
「…本当は?」
「だ…、堕天使ヨハネよ。」
「ほ・ん・と・う・は?」
にっこり。
無言の圧力をかけると、少女は竦んだのか、
「……津島善子よ。」
とぼそっ、と名前を教えてくれた。…可哀そうな事しちゃったかな。
「…本当はね。わかってるのよ。自分が中二病で、相当痛いキャラなんだって事。そのせいで、学校にも行きづらくなっちゃったし…。」
え、まさか、この前の勧誘の時に居なかったのって…。
「でも、もうこれは癖のようなものなの。小さいころから言ってたし…。今では、だいぶ抑え込めるようにはなったけど。こうやって、たまに発散しないと、自分が抑えられなくなりそうで…。」
………。
善子ちゃんの話を聞いていて、俺は、これはかなり深刻な問題なんじゃないか、と思う反面、これは大チャンスなんじゃないか、と思っていた。
それは___善子ちゃんを、『スクールアイドル部』に入れること。
そうすれば、善子ちゃんの中二病が『キャラ』として認められるだろうし、善子ちゃんだって中二病を爆発させても問題ない。
おまけに、こちらとしても部員が揃う。これぞwin-win。
よし、さっそく提案。
「なあ、善子ちゃん。キミの堕天使の力を存分に発揮できる所があるんだけど…。」
その瞬間、目をいきなり輝かせて、俺の顔を見る善子ちゃん。
…しかし、こうして見ると、善子ちゃんもめっちゃ美人だな。
キリッとした目に、すらっとした顔立ち。鼻筋も通っていて、唇もきれいで…。
なんでこの辺の人って美少女が多いのかね。
…って話はおいといて。
「それは、君がスクールアイドル部に入るk「嫌よ。」 」
え。
即答かよ!?と思っている俺に、善子ちゃん。
「本来、堕天使とは孤独な故に罪深き者…。故に人間共と慣れ合ってしまってはいけないのです……。」
いきなり、シリアス堕天使モードに移行すると、
「それじゃっ、私、帰るから!じゃあねっ、リトルデーモン!」
と、マントを翻し、全力逃走。そのままちょうど良く来たバスに乗って行ってしまった。
「……えぇ~。マジかよ~…。」
あと、なんか勝手にリトルデーモンにされてるし。
茫然と立ちつくす俺の後ろで、波の音が響くのであった…。
更新頻度が落ちてきているのに、文字数が少なくてスミマセン…。
なんとか、ガンバリマスのでご容赦くださいませ。
よしk…ヨハネ回でした。
中二病言葉が難しい…。
次回もお楽しみに。(なるべく早く出せるようにします。)
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翔、千歌は基本的に休みの日は十千万の手伝いをしている。