ラブライブ!サンシャイン!! ~平凡な高校生に訪れた奇跡~   作:syogo

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長らくお待たせしまして、本当にすいません…。
投稿頻度は落ちていますが、しっかり完結までは書き続けたいと思っています。これからも、よろしくお願いいたします…。

それでは、本編をどうぞ。


第21話 ~決戦、生徒会室~

 

ぴぴぴぴっ。  …かちっ。

 

相変わらず一定の電子音で俺を夢の世界から現実へ引き戻す機械のボタンを少々ウンザリしながら押す。 強制的に起こされることで発生する強烈な頭の気だるさ。…毎日思うのだが、目覚ましの機械音は脳に何かしらダメージを与えてるのではないだろうか。たまには目覚ましなんぞに縛られず、己のペースで起きたいものだ…。

なんてことを考えつつ。

脳がだんだんと現実世界に意識を傾けるのに連なって、今日はスクールアイドル部(仮)にとって、超大事な日__『決戦日』だということに自然と身が引き締まってくる。

 

「超不安だぜチクショウ…。…とりあえず、千歌を起こさないとな。」

 

と、相変わらずかなり重症の寝癖頭をポリポリと掻きながら、あくび交じりに部屋の扉を開こうとした瞬間___

ガラっ。

 

「おっはよーかけるくー…ぅぅぅぅんんん!?!?」

 

俺が扉に手を掛けたその瞬間、その扉が自然にオープン。…あれ、自動ドアだっけ?などという小学生が考えそうな家の設計を脳内でぼや~っ、と思った瞬間。

奇妙な叫び声(驚き声?)を発するみかん髪が目の前に出現した。

 

「ち、ちょっとぉ…!翔くん!びっくりしたよぉ…。」

「びっくりしたのはこっちだっつの…。」

 

もはや見慣れてしまっているアホ毛をちらり、と一瞥しながら、俺は千歌に軽いため息。俺が朝には強い方だとはいえ、まだ起きてから2分も経ってないぞ。正直ベッドに戻りたい、と脳が体に意見をしている感じの状態の時に、この叫び声をほぼゼロ距離からだぞ。…超頭痛い。

 

「俺は今から千歌の事を起こしに行こうとしてたんだよ。…にしても、ちゃんと起きれてるじゃないか。えらいえらい。」

 

俺は自ら起きてきた千歌を称賛すべく、右手を千歌の頭にやると、よしよしと優しく撫でてやる。ああ~、千歌の髪柔らけ~な。触ってて気持ちいい。

寝起き+千歌の叫び声で完全におかしくなっている頭の俺。…あれ、なんか俺、とんでもないことしてる気が。…まぁいいか。

 

「えっ…?ちょ、ちょっと///翔くん?  う、嬉しいけど…///」ボソッ

「え?そう?いや~、千歌の髪触ってて気持ちいいな。このアホ毛のアクセントがまたたまりませんな…。」

 

なでなでなでなで。

 

「ちょっとぉ~!翔くん///」

 

この光景は、俺が完全に目覚める、約2分半の間続くのだった。(この後、俺が全力で土下座にシフトしたのは、最早言うまでもないだろう。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……よ、よし。行くぞ?みんな、準備はいいな?」

 

 

「はーい!」

「ヨーソロー!」

「ずらぁ!」

「は、はいっ!」

「ふっ…当然よ。」

 

なんであなたたち、そんなに元気なんすか…。

 

 

 

4月16日、水曜日の放課後。俺たちは、会長との決戦の地__生徒会長室の前に集まっていた。目的は、そう。『スクールアイドル部の承認』である。

部員は集まった、やる気も十分。…なのだが、結局は。

生徒会長__『黒澤ダイヤ』に承認を貰わなければ、意味がないのだ。

というわけで、俺たちは全員で生徒会室に乗り込もうと、今まさにドアに手を掛けようとしているのだが…。

 

「……ち。」

 

「「「「「ち?」」」」」

 

「…超怖い。」

 

「「「「「…えぇぇぇぇぇ!?」」」」」

 

だって!!怖いもんは怖いんだもん!

あの生徒会長だぜ!?液体窒素のように冷たい冷たい視線を、これまた冷やかな目から思いっきり向けられるんだぞ!?たまったもんじゃない。怖すぎる。…いや、確かに美人だよ?美人だけれども。俺は別に冷やかな視線を向けられて嬉しがる特殊な性へk……、ではないし、Mでもない(本人談)。

大体、曜と千歌は俺と一緒に、冷やかな視線を浴びたじゃないか!怖くないのか!?……はっ!もしかして二人とも実はどえm「「違うよ?」」はいすいませんそんなわけないですよね。

 

「行かなきゃいけないのは解ってるけどさぁ!ちょっと心の準備ってもんがなぁ…!」

「翔くーん、早くしてよぉ~!」

「全速前進!だよ!」

「師匠、チキンは良くないずら。」

「が、がんばルビィ!」

「あんた…、男でしょ?」

 

ぐぁぁ!ため息混じりの善子の言葉が胸に刺さるっ…!あ、がんばルビィってかわいいね(現実逃避)。

 

「っ…!ああ解った!俺も男だ!覚悟を決めた!…よし!い、行くぞ。」

 

「早く~!」「ご~!」「はよずら」「ふんばルビィ!」「…早くしなさいよ。」などの声援(と信じたい)を背中に浴びながら、俺がドアノブに手を掛けた瞬間___

ガチャ。

…あれ、俺まだドアノブひねってないよ?という疑問と、今朝の記憶がフラッシュバック。あ、ヤバい、このパターンは……。

 

「……貴方達ぃ!!生徒会室の前でなにやってるんですのぉ!!!」

 

で、ですよねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

「………で?」

 

…ビクッ。

 

「…貴方達?わざわざ放課後に生徒会室まで来て、ドアの前でギャーギャー騒いでたのは何かの嫌がらせですか?」

 

……フルフル。

 

「……では?何のために?そんなことを?………していたんですのぉぉぉ!!!」

 

「「「「「「すすすすいませーん!!!!!」」」」」」

 

おい、おまいらもビビってんじゃねぇかやっぱりぃぃ!!

現在、俺たちは生徒会室の中。目の前の生徒会長の席に座っている生徒会長に絶賛睨まれ中である。

 

「……まぁ、大体目的は解っていますけど。まぁ…、よくもまぁ人数を集めたものですわね。」

「あ、はい。…どうもっす。」

 

ペコペコと頭を下げる俺。因みに隊列は、俺が先頭でなぜか正座、その後ろに千歌と曜、さらに後ろに1年生トリオが千歌と曜の肩を掴んで若干怯えている。つまり、ピラミッド型だな。その頂点+生徒会長様の視線を一番浴びているのが俺である。…どうしてこうなった。

 

「…1週間足らずで、条件を達成したことは素直に評価しますわ。良かったですわね?これで貴方、奴隷にならずにすみまして。」

 

冷徹な視線で睨んできていた生徒会長の表情が若干緩む。…おぉ?これは案外すんなり認めてくれるんj「しかし!承認するかどうかは別の話ですわ!」ですよねー。

 

「え~!?認めてくれるんじゃないのぉ!?」

 

と、千歌からの抗議。…おいおい千歌。そんなわけないだろう?この生徒会長だぞ?そんな簡単に認めてくれる訳ないだろう?こんな冷徹、絶対零度の視線だぞ?まさに悪m「黙りなさい」はいすいません。

ねぇ、なんで会長様まで俺の思考を読むの?心の中くらい、自由にさせてくんない?

 

「私が先週申し上げたのは、『集められなかったら今後何があっても承認しない』ということのみ。『集められたら承認』なんて、一言も申し上げておりません。」

「そんなっ…!?ずるいですよ!そんな事!」

 

たまらず抗議の声を挙げる曜。しかし俺は手を伸ばして曜を制止。落ち着いたトーンで、会長に問う。

 

「…で?どうしたら、認めてくれるんだ?」

「………。」

 

ここで感情に身を任せ、ギャーギャー文句を言っても仕方ない。会長は、『集められなかったら今後何があっても承認しない』と言った。しかし、俺たちは条件人数を集めたのだ。…つまり、まだチャンスはあるはずだ。

そのチャンスを、俺たちの感情的な行動でフイにしてしまっては元も子もない。ここは冷静に。交渉はまだ終わっていない。

 

「っ…!わ、私は…。」

 

 

「ハァ~イ!なんだかサツバツとしたフインキね!」

 

 

認めな、と口を開いた会長を遮る形で、その台詞とともに、生徒会室のドアが勢いよく開かれた。

 

 

「シャイニ~!理事長マリー、ここにケ・ン・ザ・ン♡」

 

 

そこには…、我が校のぶっ飛び理事長こと__小原鞠莉が居た。

…うっ、後光がまぶしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「話は聞かせてもらったわ!ダイヤ?ちょ~っとズルイんじゃない?」

「っ…。鞠莉さん。」

 

と言いながら、入口から今にもスキップしそうな勢いで、俺たちの元に歩いてくる鞠莉さん。そして、俺の正座姿を見るなり、驚いた表情をする。

 

「Oh!ダメよカケル!セップクなんかしちゃあ!床が汚くなっちゃうわ!」

「しませんよ!なんで切腹せにゃなんないんすか!しかも俺より床優先!?」

「え?だって、ジャパニーズサムライは正座をしたらセップクでしょ?」

「いや土下座だろ!なんで『とりあえずビール』的な感覚で腹切りしなきゃなんないんすか!いくつ腹があっても足りないわ!というか別に土下座もしてないけどね!?」

「そうなの?間違えちゃった♡」

 

つ…、疲れる。

止まらないツッコミで、息を切らす俺をニヤニヤしながら見る鞠莉さん。…この人、狙ってやってないか?

 

「まっ!ジョークはこのくらいにして!…ダイヤ?」

 

と、視線を会長に向けるとともに、真剣な顔つきになる鞠莉さん。

 

「この子たちはちゃーんとダイヤの条件を果たしてきたのよね?それなのに、認めないの一点張りじゃあ、さすがにズルイんじゃないの?」

「…っ!!しかし鞠莉さ「というわけでぇー♡理事長権限で、スクールアイドル部、認めちゃうわ♡」 」

 

…え?マジ?

 

「「「「「「…いぃやったぁぁぁぁ!!!!」」」」」」

 

ピョンピョンと飛び跳ねる2年生コンビ。後ろのルビィちゃんなんか、若干涙目にもなっている。

 

「しかぁし!!」

 

え。

鞠莉さんの一言で、表情が凍る俺たち。

…ま、まだなんかあんのか?

 

「私からも…条件があるわ♡」

 

ま、マジすか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「条件は~、これよ♡」

 

「「「「「「…え?」」」」」」

 

「ついてきて!」と言う鞠莉さんに連れられ、ぞろぞろと移動した俺たち+会長。その行先は…

 

「た、体育館?」

「そ!体育館♡」

 

「?」の俺たち全員を見て、相変わらずニヤニヤしている鞠莉さん。その口から出た言葉は、まだ部活も始まってない俺たちにとって、かなりぶっ飛んでいる内容だった。

 

「ここでライブをやって…。ここを満員にできたら、スクールアイドル部を認めるわ♡」

 

「「「「「「………えええええええ!?!?!?」」」」」」

 

「……も、もしできなかったら?」

 

おずおずと、手を挙げながら鞠莉さんに質問するルビィちゃん。…まぁ、認める認めないの話をしてんだから、決まってるわな…。

 

「え?それはモチロン、ダイヤと同じよ。今後何があってもスクールアイドル部は承認しないわ。理事長権限を使ってね。」

 

…会長とはまた違った意味でこぇぇな。…権限って。

 

「やります!」

 

即答したのは、千歌だった。

 

「やろうよ!せっかくのチャンスだもん!それにライブだよ!?さいっこうにキラキラしてるよ!輝いてるよ!」

 

鼻息荒くやる気満々の千歌。

まぁ、やるしかないわな。と、みんなの方を見ると、全員異論はないようだ。

 

「決まりね。日時は、追って通知するわ。じゃ♡」

 

パン、と両手を合わせて、そのまま校舎の方に帰って行く鞠莉さん。

 

「……貴方達。本当にやるつもりですの。…いえ、もう遅いですわね。」

 

と、会長も鞠莉さんと同様に、校舎に帰って行った。

 

「……信じてますわよ。」ボソッ

「…ん?」

 

何か会長が言っていた気がするが…。気のせいか。

気を取り直し、みんなの方に向き直るのだった____

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…どうゆうつもりですの。…鞠莉さん。」

 

 

「何って…。つれないわね~、ダイヤ。2ネンブゥリに戻ってきたというのに♡」

「ふざけるのはやめてください。…『榮倉 翔』の件といい、……スクールアイドル部の件といい、一体、貴女は何がしたいんですのっ…!」

「……あなたと同じよ、ダイヤ。」

「…っ!」

「気付いて…いたんですの?」

「バレバレよ。keyは、『榮倉 翔』。彼がきっと、彼女たちを導いてくれるわ…。私たちのようにはならない。きっとね…。」

「…!まさか、そのために、彼をこの学院に…!?」

「ノーノー。彼がここに来たのは全くの偶然。いくら小原家といえども、関係ない高校生を転校させるなんてできないわよ。」

「…そうですか。」

「…それより、目的が同じなら。私たちは私たちで、やることがあるわよね?連れ戻さないとね…。

 

 

 

 

『果南』を。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…よーし!ここを満員にするんだよな!早速学院中の人たちに宣伝しないとな!…っと、その前に練習か!いや~、忙しくなってきたな!」

 

「うん!」「そうだねっ!」「張り切って行くずら!」「が、がんばります!」と、各々が改めて意気込む中、一人、冷静…、というか、絶望的な表情をしている者が一人。

 

「…ん?どうした?善子?」

 

俺の問いかけで、みんなが一斉に善子の方を向く。

 

「ヨハネよ!…って、そんな場合じゃないわ。」

 

え、そんな場合?お前のこだわりはそんなもんだったの?

能天気な考えをしている俺に向かって、善子は肩を若干震わせながら、

 

「…ホントに気付いてないの?」

 

と言う。…え?何が?

みんな解る?と視線を送るが、全員が肩をすぼめる。

 

「…まず、ライブ。私たち、どうやってやるのよ。」

 

「「「「「………あ。」」」」」

 

「他のスクールアイドルの曲をやる、なんてのは無理でしょ?相手があの生徒会長と理事長だと。」

「それに…。」

 

まだあるのか、と今度は俺たちが絶望の表情を見せる、ものの、かまわず続ける善子。

次の一言で、俺たちはさらなる絶望へとたたき落とされるのだった。

 

 

「…この学院の全生徒数、知ってるの?全員来たとしても…、ここは満員にならない…と思うけど。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「…………あ。」」」」」




さて、名前だけですが、果南も出すことができました。
次回から、ライブの準備に取り掛かります。
お楽しみに。
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