私小説であり、試小説   作:陰月

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 今は最低限の1000字程度を目安に投稿していますが

 もっと文字数を増やした方がいいのでしょうか?


十八話 その道、T字

 新米とはいえ自分も男だ。ここで当事者を見つけ出してくれば組長の役に立てる。

 たしかに事務所の窓が割れた瞬間は体がすくんで動けなかったが、それもわずかに1,2秒のことだからまだ近くに居るはず。と、事務所前の道で視線を巡らせるものの、視界に入ったのは1人だけ。

 しかもこの場から逃げるのではなく、前を横切ろうとしているぐらいだ。

 もしかすると敵の組員か?

 不審に思ってよく見れば帽子を被っており目元が見えない。

 手には買い物帰りなのかビニール袋をぶらさげている姿は、殺意よりも生活感が強くにじみ出ている。

 すると、こちらの視線に気づいたのか立ち止まり、咥えていた煙草を手に、灰を落としつつ様子を窺ってきた。

 

 男のあまりに悠長な姿に『これは違うな』と判断しサナイは思考を切り替える。

 事務所の前には道が3本。玄関を出てそのまま前に直進する1本以外は横にのびるだけで、T字のようになっている。

 他に脇道や、人が入れるような場所もない。

 周りのビルのどこかに逃げ込んだのか?

 周囲の建物はオヤジの所有物だったはず。

 それに使用許可をもらっていない人間はたとえ俺達でも入れない。

 今回のように窓やガラスを割って無理やり侵入したのか?

 

 思考が1つの可能性に行き着き、近場のビルから調べようとしたサナイの耳にハルミの声が届く。

 「サナイ、待たんか!」

 「オヤジ?」

 足を止めて振り返ると飛び込んできたのは、これまた見たことのないハルミの怒気に満ちた顔であった。

 その表情を見るなりサナイは悟った。やっと気づくことが出来たのだ。

 勝手に突っ走りすぎたことを。

 先程とは違う原因で動けなくなってしまう。冷や汗が噴出しているのがよく分かる。

 どう釈明したものかと普段使わない頭をフル回転させるが、普段使わないからこそ打開策や良い言い訳が浮かばない。

 そうこう考えているうちにハルミの口が開く。

 「馬鹿者!現状を分かっているのか。お前ひとりで何が出来る。たしかにワシは『もしもの時は盾になる心づもりでいろ』とは言ったが、『命を無駄にしろ』と言った覚えはないぞ!」

 ましてや体をはるなら堅気さんのためにはれ。ヤクザ同士の争いで命をどうこうするものじゃない。

 言い出したら止まらない説教モードになろうとしていたので、素直に受け入れようと顔を伏せたのだが、急にハルミの声が止まった。

 いつもならもっと長いはずなのにおかしいな?

 疑問に思ったサナイが顔を上げると同時に、視界と共に体が揺らぎ、一発の銃声が路地に響いた。

 

 

 

 え?

 

 

 

 人は突発的なものに巻き込まれると、すぐには事実を受け入れられず、理解が追いつかない。

 世界がゆっくりと動く中、妙に冷静な精神だけが一人歩きを始める。

 体が無意識のうちに働かせる防衛機能なのだろう。

 日常生活でもいつの間にか怪我をしていることは無いだろうか?

 そして誰かに指摘されるか、偶然発見し、自覚して初めて痛みを覚えないだろうか?

 

 そしてそれが、自分の考えられる・予測できる範疇なら耐えられるのだが、その域を越えると意識的被害は倍増する。

 

 「、、、オヤジ?」

 

 治る程度の怪我だろうと思っていたら、その部位が無くなっていたり、治らない場合。

 自分ではなく、慕う人間が被害にあった場合などだ。

 

 「む、、ぐ」

 「オヤジィィィ!」

 





 でも、まだまだ不慣れだからこのままでも良いような

 自分のペースのペースアップ

 これが出来れば一歩前進ですかね
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